村上春樹のレビュー一覧
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購入済み
おもしろかった
これまで、著者さんの小説よりはエッセイの方が好きでしたが、こちらはおもしろかったです。
いつもは、スマホで昼間しか読まないのですが久しぶりにPadも使用して就寝前にも読みました。
おかげで睡眠不足気味。。。敬遠していたもう一冊「ノルウェイ」の方も読んでみる気になりました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ大変に面白かったです。大満足です。
まず、「翻訳夜話2」ということで、第二弾の本ですよ、って事だと思うのですが、「翻訳夜話(1)」は、未読です。そっちを読まずに「2」から読むのって、ある意味アカンやんか、、、と思うのですが、すみませんコッチから読んじゃいました。また機会がありましたら、「(1)」の方も、読みますです。楽しみです。
で、本書の内容をザックリと言いますと、村上春樹さんと柴田元幸さんが、それぞれに
①翻訳というものはなんぞや?を語る。
②「キャッチャー・イン・ザ・ライ」という物語を語る。
③J・D・サリンジャーという人物について語る。
という本、だと思います。
翻訳論、キャッチャー~論、サリンジャー論、その三つを一気に読んじゃえてラッキーだね、という、お得要素の強い本だなあ、って思いましたね。
主に村上さんがガハハと語って、柴田さんが相槌&話の促しに徹する、みたいな組み合わせ?だと思いましたが、二人の息が合ってる感じがバンバンしまして、エエ感じに話が転がってるね、ってのはヒシヒシと感じましたね。
お二人の相性が最悪だったら、全然オモロない感じになってたんちゃう?と思うと、二人で論を進めることの、二人の相性の良さって、大事だなあ、って思いますね。村上さんと柴田さんは、人間的に相性が良いんだろうなあ、とかね、思った次第ですね。
ちなみに、自分は、サリンジャーについては、全然詳しくないと思います。まず、サリンジャーの作品は、絃移転では「キャッチャー~」しか読んだことがないです。それも
①大学生時代?か、大学生卒業してすぐ、ぐらいの時に、野崎孝訳の「ライ麦畑で捕まえて」を読んでみようとするが「あかん。意味わからん」で、読み終えることできず。
②三十代半ばくらいで、村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読んでみようとする。一応読み終えるも、「うーん。面白くないなあ」という感想を抱く。
③四十歳過ぎて、再び「キャッチャー~」の再読にチャレンジし、「うーん、やっぱ、そんなに面白くないなあ~」という感想を抱く。
というサリンジャー遍歴ですので、とてもこう、熱心なサリンジャー読者、とは言えない。全く言えない。
なのですが、この作品は大変楽しく読むことができた、というのはね、やっぱ俺は、村上春樹が好きなんだなあ~、というね、そこを理解できた、というね、ま、そんな感じなのですよね。
で、この作品を読んで「こらちょっと、その他のサリンジャー作品を読んでみたくなりましたよ!」とはね、正直ね、あまり、なりませんでしたね。ちゃんちゃん、なんですけどね。村上春樹はやっぱ好き、という思いは、ガンガン固まりましたけどね。
でも、なんだろう。サリンジャー、って人が、傑出した人物なんだろうなあ、ってことは、ヒシヒシと感じました。
個人的に感じたイメージで言いますと、
小説家としてのサリンジャー
ミュージシャンとしてのカート・コベイン(ロックバンド、ニルヴァーナのフロントマン)
この二人は、似ているなあ、って事を感じた次第です。
途轍もないムーブメントを生み出したこと。
人間的に、とても複雑な人物である。明け透けに言うならば、色々と問題のあるメンドクサイ人物、だと思われること。(途轍もない才能と、途轍もないとっつきにくさを併せ持つ)。
途轍もないムーブメントを生み出したことが、結局は本人を、一般的な幸福(と思われる状態)にはしなかったと思われること(サリンジャーは極端なまでの隠遁生活に入り他人とのコミュニケーションを拒絶し、カートは自殺してしまった)。
そんな事を、読んで思った次第です。
でもやっぱ、アレだ。色々と話をしつつも、村上さんが、サリンジャーが生み出した小説に対して、間違いなく愛情と敬意を持っている、ってことはシミジミと感じましたし、そこがなあ、、、好きなんだよなあ、、、ってね、思いましたね。村上さんが、村上さん自身が好きだ!と思うものに対しての思いのたけを語る文章を読むことが好き。つまるところ、そういうことなんですよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ水底の女(みなそこのおんな)
著者:レイモンド・チャンドラー
訳者:村上春樹
発行:2020年1月15日(単行本は2017.12)
ハヤカワ・ミステリー文庫
「湖中の女」(清水俊二訳)の邦題で知られてきた本作は、フィリップ・マーロウシリーズ第4作。読んでいるかなと思ったけど、記憶にない。初めて読んだ。そして、マーロウシリーズの中でも知名度がイマイチにもかかわらず、傑作であることが分かった。おそらく、推理小説のプロットとしては、シリーズ最高傑作だと思われる。最後の真相を明かすところでは、思わず「おうっ!」と声を上げてしまったほどだった。チャンドラーの作品は、あまりその面ではこったものはないだけに(チャンドラー作品の魅力はもっと違うところにある)、本当に驚いたし、もっともっと日本でも読まれて欲しい作品だとも思った。
さて、村上春樹訳で読み直すフィリップ・マーロウ、全7作品中5作を読み終えた。あとの「長いお別れ」と「可愛い女」は昔読んだ清水俊二訳版が残っている。だからこれを読み返す手もあるが、ここまで来たら村上春樹訳版残り2冊も購入し、読み直してみようかと思っている。ストーリーを忘れたお陰で、あと2冊、楽しめる。
(設定)
化粧品会社経営のキングズリーから、1月ほど前から行方不明になっている妻を探して欲しいとの依頼。彼女はキングズリーが仲間と持っている土地に建つ人造湖畔のキャビンにこもっていたが、そこからもいなくなった。夫婦関係は冷めているので返ってこなくてもいいが、彼女が問題を犯すのが心配だった。なにかあると経営者としてのキングズリーの地位が危うくなるから。
マーロウはさっそくキャビンに出かけ、管理人を訪ねる。すると、湖から死体が浮かび上がってきた。管理人の妻だった。彼女もまた、キングズリーの妻と同様に1か月前から消えていた。書き置きがあったので、自殺かもしれない。ところが、警察は管理人による他殺だと睨んで彼を逮捕した。
キングズリーの妻の愛人を訪ねるマーロウ。しかし、2度目の訪問で彼は殺されていた。キングズリーの妻がやったことが濃厚になった(本人も自分がしたとマーロウに自白した)。
そのまま終わるかと思いきや、大どんでん返しで、どちらも真犯人がいた。しかも、同じ女が殺していたのだった。
**(個人用メモ、ストーリーバレバレ注意)***
ドレイス・キングズリー(ジラレイン社経営)
クリスタル(・グレイル)(その妻)
クリス・レイヴァリー(クリスタルの愛人)
エイドリアン・フロムセット(キングズリーの秘書)
ビル・チェス(キングズリーの地所の管理人)
ミュリエル(ビルの妻)
アルバート・S・アルモア(医師)
フローレンス(その妻)
デガルモ(警部補)
キングズリーは妻が1月ほど行方不明。人造湖リトル・フォーン湖のほとりに3人で地所を所有し、キャビンを所有、妻はそこに滞在していた。6月14日にはエルパソから電報で、離婚する、そしてクリスと結婚すると言ってきた。夫婦間は冷めているが、キングズリーは地位がある人なので妻がスキャンダルを起こすことだけ気にしていた。
依頼を受けたマーロウは、まずクリスを訪ねる。彼女には会っていないしエルパソにも行っていないという。5月の第3週には行ったが。
クリスの家向かいに医師のアルモアが住んでいたが、彼はマーロウの車を気にして警察を呼び、追っ払った。キングズリーに聞くと、彼はクリスタルの主治医で奥さんが自殺していることが分かった。
キャビンへ。管理人のビルは1月前の6月12日に自分の妻が出て行ったことを告白。実はビルはクリスタル(ミセス・キングズリー)と火遊びをしていた。そして、同じ日にクリスタルも行方不明に。
2人が湖畔を歩いていると、水底から女の死体が浮かんできた。ビルの妻、ミュリエルだった。自殺の線もあったがビルは逮捕された。
失踪したクリスタルが車を残したホテルに行くと、6月12日に彼女に似た女性とクリスが来ているとボーイが証言した。
クリスの部屋に再び行くと、彼はおらず、家主の女性がいた。階段のところで銃を見つけたという。弾は空ですべて発射済み、ただし半時間以上前。クリスが浴室で撃たれて死んでいた。クリスタルの服装に似ている服も残っていた。彼女が殺したのか?
マーロウはキングズリーの秘書、フロムセットと話す。彼女は、医師アルモアやミセス・アルモアとクリスの家で会ったことがある、と認めた。アルモアは麻薬の注射を配っているとその場で噂され、それから少ししてミセス・アルモアは自宅駐車場で自殺したことがわかった。そして、彼女も以前にクリスとできていたことを認めた。
マーロウがクリスの死を警察に通報すると、来た警察官のうちの一人はアルモアが呼んでマーロウに警告をした警部補デガルモだった。
ミセス・アルモア(フローレンス)の両親を訪ねると、こう読んでいた。アルモアは麻薬医師で、中毒患者をぎりぎり薬漬けにしている悪だった。アルモアは看護婦と出来ていて、それを知った奔放なミセス・アルモアが脅していたのでアルモアにモルヒネを打たれて殺された。アルモアと出来ていた看護婦の名前は「ミルドレッド・ハヴィランド」。ビルの妻、ミュリエルの以前の名前であり、デガルモの別れた妻でもあった。
キングズリーから連絡、妻から連絡があったとのこと。彼女は町(ベイ・シティ)から出る必要がありお金がいる、必要額より少ないが500ドル届けて欲しいとのこと。約束のピーコックラウンジで500ドル渡す。その後、彼女が滞在するアパートへ。マーロウが問い詰めると、エルパソまで行ったが嫌になって結婚は中止したと言った。マーロウは、クリスの家主のふりをしていたのは彼女であることを見抜いた。殺したのも彼女だ。問い詰めると彼女は銃を向けた。マーロウが払い落とすと大男が現れてマーロウは気絶。
気が付くと女は裸で殺されていた。警察と思われる者が来たので窓から脱出して隣の部屋へ。シャツを着替え、窓から辿られる前に廊下に。警察官に声をかけられて隣人のふりをするが、もう一人出てきたのがデガルモで拘束される。デガルモはマーロウが犯人ではないことをもう一人に言った。しかし、非合法にマーロウに尋問をしようとしたのでもう一人は遠ざかっていった。マーロウはデガルモにことの詳細を話し、犯人はキングズリーであるかのように仕掛けた。そして、キングズリーがキャビンに逃げていることを確認すると、キャビンへ向かった。
(真相)
1.フローレンス(アルモアの妻)自殺か他殺か?
彼女が賭博場で騒いだ時にアルモアが注射した量は適切だった。彼女は看護婦ミルドレッド・ハヴィランド(ミュリエル)によりベッドに運ばれたが、アルモアが打った注射とまったく同じところにさらに薬を打つことに成功し、それは致死量に達するものだった。なお、彼女はアルモアと出来ていて、それはフローレンスも知っていた。
アルモアはまずいと思い、しかし、看護婦が追加で打ったなどと証明も出来ないために駐車場に運んで自殺に見せかけた。ミルドレッドの亭主だったデガルモは自殺で処理し、彼女を逃した。
ミルドレッドはミュリエルとしてビルの妻になったが嫌気がさしたので、金をアルモアに要求してきた。名前はあくまでミルドレッド・ハヴィランドのままで。金を送れと言ってきた。アルモアはデガルモを送り込んで調べさせたが手がかりなし。しかし、彼女自身が書いたのだろうと思いついた。→ミュリエル殺しが疑われる立場。
2.水底の女は自殺か他殺か
鑑識の結果、溺死と判明し、自殺が濃厚になってきた。しかし、マーロウは他殺と断じた。実は、死んでいたのはミュリエルではなくクリスタルだった。ミュリエルは自分が邪魔なものは容赦なく消すタイプの人間でクリスタルもその対象。そして、彼女が持つ宝石やお金も魅力。看護婦だから水死させることぐらい簡単。殺して沈めた。1か月も水に浸かっていたため、遺体の状況が悪く、背格好が近かった2人は入れ替わることに成功した。ミュリエルは田舎生活に飽き飽きしていたので彼女を殺害し、金をゲットして脱出を図ったのである。
3. クリスを殺したのは誰か?
前述の通り、彼の家の家主になりすました女。ただし、それはクリスタルではなく、ミュリエルだった。マーロウが動きだし、バレるのが恐くて口封じに彼を殺した。
4.クリスタルになりすましたミュリエルを殺したのは誰か?
デガルモが殺した。誰でも殺していくミュリエルを愛しながらも、警官としてそれを許すのに耐えられなくなった。
謎解きをした後、デガルモは拘束を拒否して逃げていった。しかし、ダム湖のところにいる軍の人間に阻止されそうになり、下に落ちて死んだ。マーロウはわざとキングズリーが犯人だと臭わせてわざわざキャビンまでデガルモを連れてきた。それは、ここなら結局逃げられないからと踏んでいたからだった。 -
Posted by ブクログ
村上春樹のエッセイというかこの本に収められているようなちょっとした文章ってなんでこんなにも読んでいて「しっくり」くるんだろう。
テーマの重さ軽さに関わらず、本文中の表現を借りるならレッドヘリングを書き連ねていく。読んでいる方はどうしてもかわされた気分になるかもしれない。でも、よくよく読んでみるとそういうレッドヘリングにこそ村上春樹の思索の本質的な部分が現れていることが往々にしてある。
自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)とかその典型な気がする。他にもジャックロンドンの入れ歯、自分の物語と自分の文体などなど。
ねじまき鳥、世界の終わり、ノルウェイの森他多数の長編小説で小説の形として読者に提示してきたテーマを再確認できる。答え合わせというと小説の持つ解釈の多面性を否定することになるかもしれないがともかく、一貫した思想が長編にも短編にもエッセイにも現れているのを見るとファンとしてはどうしても嬉しくなってしまう。
本書を手に取ったきっかけは中学校の国語の授業で先生が壁と卵のスピーチを教材として使っていたのを思い出したからだけど今になって読み返してもその意味するところなんて十全にわかるわけがない。これを中学二年生に理解しろと言うのもなかなか酷な話だ。 -
Posted by ブクログ
「誰かの夢が失われたようだね」そして身を屈め彼女の目を閉じてやった。好きだった割にはうろ覚えのチャンドラーを村上春樹版で読み直す。兄を探して欲しいという生真面目な小娘オーファメイの依頼を受け、兄の住んでいたアパートで見つけたアイスピックで首を刺された死体。そこに映画女優やギャング、裏通りの人たちが絡んでいく。チャンドラーが自作の中で最も嫌いと言明するリトルシスターは意外とファンが多い。モノクロ映画のようなゆったりとしたドキドキ感がある。フィリップマーロウの印象が他作品と少し違う。他の作品より登場人物が危険なくらい魅力的なのだ。村上春樹は女性の書き方が生き生きしてて他作と違うと言ってるがまあ、そんなところだ。
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Posted by ブクログ
文庫化されたので実に3年ぶりに再読。
どんなこと書いたっけなぁと思ってレビューを読み返そうとしたら何も書いてなかった。そうだそうだ、あまりに濃密で果敢で超絶怒涛のインタビューに圧倒されて言葉が出てこなかったんだ、と思い出した。
インタビュアーとしての川上未映子さんの資質には、ほんとうに驚くべきものがある。
この本をまだ読んでいなかった2016年頃、NHKのSWITCHという番組で「君の名は。」の公開間近だった新海誠監督にインタビューをしている未映子さんを見たことがあって、彼らはイノセンスについての話をしていたのだけど、未映子さんはそのとき新海誠監督が話すイノセンスに「季節は?」ってさらに突っ込んだ質問をしたのね。
私はそれをきいたその瞬間に、全信頼を未映子さんに寄せたのを確かに覚えている。イノセンスの季節を知ろうとする人を私は絶対的に信頼する。
この本の中で村上春樹さんも言及していることだけれど、作者と読者の間に必要なのは信頼関係だと強く思う。
「どや、悪いようにはせんかったやろ?」というあれ。
それにしても3年前に読んだ時と今とでは、やっぱりあらゆる変化(成長といってもいいかもしれない)がある。
川上未映子さんの小説はすべて読んだし、村上春樹さんの猫を棄てるだってンダーグラウンドだって読んだし騎士団長殺しだって読み返したし。グレートギャツビーもキャッチャーインザライも読んだ。村上RADIOも聴いた。
とにかく前回とは比べられないほど深い次元で吸収することができた気がする。地下二階の話が特に興味深くて、あぁ私がなぜ村上春樹をこんな好きかって地下二階に連れて行ってくれるからなんだ、って気づけた。
大切な言葉はいくつもいくつもあった。
「大切なのはうんと時間をかけること、そして「今がその時」を見極めること。村上さんはくりかえしそれを伝えてくれたように思う。ミネルヴァの梟がそうであるように、物語の中のみみずくが飛びたつのはいつだって黄昏、その時なのだ。」 -
購入済み
タイトルに惹かれて
タイトルに惹かれて読んでみました。
最後に伏線が回収されていたり、所々で(様々なことにおいての)正解のない問いがあるので、考えさせられるような気がした。
一気に一通り読み終えたが、もう一度読み返したいと思いました。
区分けされているので、描写が変わりがわりに描かれていてそれもまた読みやすかったです