村上春樹のレビュー一覧
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いつ以来の再読だろうか、たぶん20年は経っているだろう。
読み直そうと思ったのは、ずばり超久しぶりの海外出張のお供に、と考えたからである。飛行機のゴーっという音。上空10000メートルの濃い青と眼下の白い雲、その静寂。
分厚いがちゃんと読み終わった。
村上春樹30代後半、今との最大の違いはユーモアの質だろう。端的に言ってこの頃の方が断然おもしろい。イタリア、ギリシャ、そしてそのそれぞれの街や島々。こういうのは切れ味鋭い国民性洞察や地理的特性の偏見上等な観察眼が最高。
例えば北ヨーロッパ人のストイックなバックパッカースタイルについてひとしきり語ったあとはこうだ。
「・・・でもイタリア人はそ -
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ネタバレギリシャに来て次にどこ行くか迷ったので再読。
ちょうどクレタにいるので、「あーこのへんね〜」と思いながら読んだ。
ギリシャは各島にそれぞれ魅力があって、時期的にミコノスは微妙やしクレタから近いロードスに行こうと決めた!
が、読んでてギリシャ本土も魅力的。
結果、移動はだるいのでこのままクレタに滞在して旅行がてらに本土に行こうかと。
他にもイタリアの話はかなり良かった!
私も去年イタリアにいたので、最後に書かれてた「イタリアは記憶に残る国」的なことはほんまにその通りやなと!
現在では生活レベルとか民度?は当時ほどひどくないと思われる。
ただ読んでてやっぱりイタリア人たちは色んな意味可愛いと -
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村上春樹による「オウム地下鉄サリン事件」の被害者たちへのインタビューに基づくノンフィクション。文庫本で600ページ以上という大作。
この作品は読む前に期待していたものよりも、もっと多くのものを含んでいると感じた。
その内容は大別して2つに分けられる。「被害者たちの体験の追憶」とそこから著者によって分析される「地下鉄サリン事件とは何なのか」である。
前者は圧倒的な取材量がベースとなって描かれる、サリン事件の被害者たちのリアルである。著者はこの作品を書こうと思った動機として、当時のメディアが被害者たちを「傷つけられたイノセントな一般市民」としてしか描いておらず、彼らのリアルが明らかにされること -
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コレクターと言われる人は、女性より圧倒的に男性に多い気がする。意図してそうなったか、意図せずかに関わらず。
村上さんの場合は後者。自然にたまっていくものがいくらでもあって、「聴ききれないほどの量のLPレコードやら、この先読み返すことも多分ないであろう本やら、雑誌の雑ぱくな切り抜きやら、鉛筆削りに入らないくらい短くなった鉛筆」やら…。
ここでは「自然にあつまっ」た村上さんの大量のTシャツコレクションの中から108枚(煩悩の数…?)。
村上さんの名前や大学名が大々的に記された「着られない」ものから、日常的に着ているものまで。
サーフィン、ハンバーガーとケチャップ、ウィスキー、ムラカミ、レコード屋、 -
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ネタバレめちゃんこ面白いです。村上春樹さんが、「僕は、この人の音楽、好きなんだよなあ~」というミュージシャンの事を、村上さんなりに心を込めて字数を重ねて語った評論、というよりは感想文、という趣な気がします。しますが、
なにが「エエなあ~」って思うかといいますと、あくまでも自分なりの感想ですが、村上さんが、自分の「好きだなあ~このミュージシャン!」と言う気持ちを、世の中の流れとか他人の評価とかを一切気にせずに、「俺は好きなんだよ。この人がとにかく、結局のところは、この人の音楽が、好きなんだよ」って、あくまでも個人の意見で語ってるところが、好きです。
音楽の歴史の流れ、とか、音楽史の中でこの人はこうい -
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「うずまき猫」はうまくみつかりましたでしょうか?と締めくくられてるけど、「うずまき猫」ってなんだろう?
村上春樹氏のエッセイです。
1994年~95年の米国滞在中の話題が中心。
この時期、村上さんは長編小説「ねじまき鳥クロニクル」を執筆している。
比較して読むと、エッセイ中に、ねじまき鳥クロニクルと似通った表現や記述がみられて面白い。
さて、本作のタイトルである「うずまき猫」であるが、これ、本文には一度として登場しない。
村上さんのエッセイらしく、本作には猫はたくさん出てくるが、うずまきにはなかなか結び付かない。
先の「ねじまき鳥クロニクル」の小説中では、「ねじまき鳥」というのは、