村上春樹のレビュー一覧
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何読目だろう。
20歳に入る少し前くらいにこの本に出会って、20代の前半のうちに3回は読み直していると思う(読み返した回数はたぶん『ねじまき鳥クロニクル』の方が多いけれど)。
社会人になった後も読み返した記憶がある。それが20代の後半だったのか、30になってからだったのかは覚えていないけれど。そして40になってまた手に取ることになった。少なくとも5回目、もしかしたらもっと読み返しているかもしれない。
そんなに読み返す小説はもちろん少ない。村上春樹でも『ねじまき鳥』くらいしかないし、後はたぶん京極夏彦の『鉄鼠』と『狂骨』と『絡新婦』くらいだと思う(好きな作品は? って聞かれたら『魍魎』をあげる気 -
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今1番気になってる作家のお2人の会話が読めてとても嬉しい。特に「騎士団長殺し」を最近読み終えたばかりだったので、インタビューの内容もついていきやすく良かった。
川上未映子さんだからこそできる質問や、かなり深入りする質問がとても面白かった。特に村上春樹さんの小説の中での、女性の描かれ方についての突っ込んだ質問。めちゃくちゃ良かった。
村上春樹さんの今まで読んだ(まだ数は少ない)小説は、どれも私はとても好きだったのだけれど、女性目線で読むと少しモヤモヤするところがあって、その霧が晴れたような気持ちになり、本当にこのインタビューを読めて良かったと思う。
村上春樹さんへは、川上未映子さんがそう感じたよ -
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話の筋がどれだけ似通っていようと、毎回主人公が射精しながら考えようと、村上春樹の小説は自分にとって一種の避難所のようなものになってくれていた(村上春樹自身もどこかのインタビューで、自分の小説をそのように思ってくれるといいと答えていた記憶がある)。そして今作でも、その役割は十分に達成されているように思える。
道理というものを超えて起きる非日常的な出来事を通して、村上作品の主人公は何かしら成長を遂げる。非日常は主人公自身が抱えてきた人生の暗がりにスポットライトを当て、かつ見離さずに進むべき道を示す。もちろん多少は心の古傷をずきりとさせるようなことや、息ができなくなるような"試練&quo -
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読みたかったカーソン・マッカラーズの『悲しき酒場の唄』が
村上訳で読める日が来るとは!
それも山本容子さんとの素敵な物語絵本になって
なんという話しなの!
という感想に尽きます
全てが変わっている
春樹さんはこの中編小説をできれば他の短編と合わせずに一冊の独立した本にしたかったという
それも絵をつけた一冊に。
となるともう 私たちも山本容子さんしか浮かばない。カポーティの本たちと同じように。
それにしても、江國香織さんも書いておられるように、こんなに描いてしまっていいの?ミス・アミーリアを、カズン・ライモンを?
と思わずにはいられない。
けれど…このあまりにも新鮮?斬新?な物語だからこ -
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ネタバレ有名すぎてずっと敬遠していた本。僕は見栄っ張りな性格なので、手垢のついた名作をいまさら読むのが気恥ずかしい。そもそもティファニーは宝石屋だ。食事をする場所ではない。それならなぜ『ティファニーで朝食を』なのか。しかしその意味を教えてもらってから、どうしようもなく読みたくなってしまった。
ホリーはとびきりチャーミングな女の子だ。みんな彼女に魅せられてしまう。だから自然と男たちが集まってくる。しかし誰も彼女を理解できない。ある男は彼女をこう評した。「あんたは脳みそをぎゅうぎゅうにしぼり、彼女のためを思ってさんざん尽くしてやる。ところがその見返りに受け取るのは、皿に山盛りの馬糞だ」。その男は彼女をハ -
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ネタバレチョコレート色の石でできたアパートメント、コンクリートを打ち付ける雨の匂い、喧騒に溢れ誰もが自由なニューヨーク。それらがありありと文章から伝わってくる素晴らしい翻訳だ。
やはり村上春樹の文体は凄い。何が凄いのか言語化できないのがもどかしいのだが、生命力に溢れている文章というか、いい意味でとにかく表現が生々しい。
私は読書の感想によく「心地いい」という言葉を使うことがある。ふと気づいたのだが、「心地いい読み心地」と「読んでいて心地いい」はまったく違うことだと思う。無論、本作は後者であり、文章を目で追うことはこんなにも快楽なのだとしみじみ実感させてくれる読書体験だった。
表題作『ティファニーで朝 -
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地下鉄サリン事件当日何があったのか、村上春樹による綿密な調査とインタビューによってリアリティをもって知ることができた。
事件の被害者の方のバックグラウンドが書かれており、事件の前後で何が変わりどのような影響をもたらしたのか興味深く読むことができた。
被害者の方々にはそれぞれの人生がありストーリーがある。
ドキュメンタリーを超えた人生ドラマが私を強く惹きつけた。
また、被害者方の何人かは偶然事件に巻き込まれていたり、あるいはいつもと違う行動を当日とっていたことにより被害が軽症であったりした。また、不思議な体験をされている方もおり、そういうこともあるのだなと感慨深く感じた。 -
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Audibleにて耳読。20年ぶり(!)くらい前に読んでいたが、久しぶりに。いつの間にかこの本を執筆していたときの村上さんの歳を超えていた。私も3年間海外で暮らしていたのだが、こんなにも鮮明に、濃い日々を送ってもいないし覚えてもいない…。ギリシア、イタリアでの生活の様子が生き生きと描かれている。「ダンス・ダンス・ダンス」や「ノルウェーの森」は、日本から離れざるをえなかった、日本から距離を置くことでしか生まれなかったということがよくわかった。
それにしても、ジャズやクラシックを聴いて、どのような演奏だったか表現する村上さんの記憶力といったら!
エピソード一つひとつが本当に面白い。 -