あらすじ
海亀の執拗な攻撃から僕らの身を守ってくれた秘密兵器とは? ヒトは死んだらどこにいくのだろう? ――読者が参加する小説「ストッキング」から、オール関西弁で書かれた「ことわざ」まで、謎とユーモアに満ちた「超短篇」小説が36本!(さらに替え歌「朝からラーメン」のおまけ付き!)絶好調の村上春樹=安西水丸“nice & easy”コンビが贈る「村上朝日堂」小説特集号!
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村上さんの徒然も、そして水丸さんの挿絵もちらちら楽しみながら読みました。画面を上下に二分して下側に明度の低い色を上側に高い色をおいて、何か面白い絵が描いてあります。水平線の位置でずいぶん様子が変わるんだ…などと思いました。
夜中の汽笛の文章はずっと遠い昔にどこかで読んだことがあって、その時もコピーをしてガールフレンドに読ませてあげたい気持ちになりました。そして少女が語る物語が楽しみになりました。
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ストッキング
”ちょうどそのとき、ドアにノックの音がします。こんこんこんこん。男は花瓶を部屋の隅に隠し、ドアをそっと開けます。ドアの外には赤い蝶ネクタイを結んだ禿げた小男が立っています。そして丸めた新聞を彼にさっと突きつけ、硬い声で言います。
さて、ここで問題です。
禿げた男はいったい何と言ったのでしょう?
十五秒で答えてください。ちくたくちくたく。”
-村上春樹、夜のくもざる「ストッキング」
よし、勇気をもって
「あなたが探しているのはこの金のボストン・バッグですか?それともこちらの銀のボストン・バッグですか?」
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2020.02.22 熊本の早川倉庫で開催されたするめクラブのトークショーで、村上さんがこの本の中から2作、"馬が切符を売っている世界"と"夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について"を朗読された。
感動したけど、馬の方は非常に難解。何回読んでもよく分からない(笑)
夜中の汽笛の方は表現がとても素敵で大好きです。
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すてきな短編集で、すっと読めた。
起承転結もなにもなく、ストーリー的にわけがわからないもの、それでもなんだか、なんだかわかるものばかり。人の心の、書こうと思っても書けない部分だけが書かれているような。
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海亀の執拗な攻撃から僕らの身を守ってくれた秘密兵器とは?ヒトは死んだらどこにいくのだろう?―読者が参加する小説「ストッキング」から、オール関西弁で書かれた「ことわざ」まで、謎とユーモアに満ちた「超短篇」小説が36本!(さらに替え歌「朝からラーメン」のおまけ付き!)絶好調の村上春樹=安西水丸“nice&easy”コンビが贈る「村上朝日堂」小説特集号。
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1話あたり3ページくらいの非常に短い話が収められています。癒されたり、不思議な気持ちになったり、笑えたりと、ストーリーによって色々な気持ちになりました。単純なストーリーのようだけど、想像力豊かな作品が多く、よくこんな話を書けるなあと関心しました。イラストにも癒されました!たまにはこんなショートストーリーを読むのもいいなと思いました。
Posted by ブクログ
安西水丸さんの絵に見覚えがあった。1995年に絵本として出版されていたらしい。そのとき書店でじっくり読んだのだが、話の内容は何も覚えてない。つまり絵を見ていただけらしい。
短い短篇集。たしかに短い。短すぎる。でもそこがいい。いつどこから読んでもいい。そしてこんなに短いのにどこから読んでも春樹節(勝手に命名)。意味がわからない話も多いのにじわじわ面白い。
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国語教材にもなっている「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」を始め、さまざまな短編が集結されていて一つの物語も短く読みやすい。
作品中のオススメは、「コロッケ」「ビール」「ことわざ」「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」
しょーもない話から、なんの話、と言うようなくだらない話も多くあるが、それは何処か親しみが有り笑えるような所があるのがこの作品の面白いところである。
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シュールで、シュールすぎる、シュールな短編集。
村上春樹さんは小説よりエッセイやこういう軽い話の方が大好きだ♪
へんてこな話ばっかりなのに、ふとこれは村上春樹さんの周りのほんとの出来事なんじゃ…と思ってしまうリアリティ感をもってしまうのが春樹ワールドなのだよね。
気分転換に軽く読めます。
安西水丸さんの挿絵も◎!
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大体の話が、
「えっ、その続きは、、?!」
と思わせる終わり方だけど、
嫌な終わり方ではない。
個人的に、村上春樹の文章は
デトックス効果があるみたい。
心地よい。
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広告に添える程度の長さしかない。何せ本当に広告にちょっと付くオマケの文章だったのだから。村上春樹の超ショートショートと安西水丸のイラストの世界をお楽しみください。
象工場のハッピーエンドのタッグによるショートショート集、かつ安西水丸のイラスト集と言う感じ。さくさくさくっと読めます。この手の春樹は大体痛快、軽めのスラップスティックというか。渡辺昇や笠原メイが出てきたりするのからもわかる通りねじまき鳥執筆中の息抜きにひょひょいっと書かれたものみたいです。海亀の襲来とかドーナツ化とかドーナツ研究会とかつっこみどころ満載である。うーん春樹。実に春樹。個人的に「ストッキング」の終わり方が斬新でえっ!えっ!って焦ったわw あと「ビール」とか普通にありそうな話。
最後の「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」はすごく感動した。こういう春樹がやっぱ好きだな。
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「村上ファンになりたいのに、今迄しっくりくる作品に出会ってない」という話をしたところ、この本をオススメされました。
が、これまた、どうも何と表現したら良いのか分からないのだけど、自分には合わないなぁ〜って感じでした。
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2部構成のエッセイ。パートⅠは、J・プレスの、パートⅡはパーカー万年筆の雑誌広告のために書かれたもの、ということだ。本書の「あとがき」の日付は、1995年の4月のこととなっているので、今から30年前に最初に発行された本であることが分かる。
J・プレスは、アイビースタイルの洋服屋さん。ブルックス・ブラザーズとともに、アイビーを代表するブランドだった(私はファッションに知見があるわけではないので、私のファッションに関する乏しい知識によれば、という前提)。ファッションにさほど興味のなかった私ですら、J・プレスとブルックス・ブラザーズのスーツやブレザーを(数は少ないけれども)持っていた。
というようなことを書いていると、時代は変ったな、と思う。
まず、世の中全体で見ると、スーツを着る人が少なくなったような気がする。ホワイトカラーのサラリーマンの数は減った訳でもないだろうけれども、もう少しカジュアルなブレザー・ジャケットを着ている人が多い気がする。また、スーツの安いお店が沢山できているし、ユニクロやGU等でも、ビジネスカジュアルというか、それでも、通勤・勤務に使えるビジネス服が求めやすい価格で求められるようになっている。ということは、J・プレスやブルックス・ブラザーズでビジネス服を求める人は相当に減っているのではないかと思う。実際、ブルックス・ブラザーズの本家のアメリカでは経営破綻をしているし、日本でも、青山のお店は閉じてしまっている(だよね)。
万年筆についても時代の波を受けているはずだ。私が子供の頃は、高校に入学する時に、お祝いに親戚から万年筆をもらったり、あるいは、雑誌(高1時代とか)の付録に万年筆がついていたような記憶がある(付録の方の記憶は曖昧だけれども)。私が会社に入った40年以上前だと、管理職の人たちは、まだ万年筆を持っていたし、時に使っていたような記憶もある。ところが今では、万年筆というよりも、PCの普及のおかげで、万年筆ばかりではなく、筆記用具を使うこと自体が少なくなってしまっている。
だからどうした、と言われると困るし、当たり前の話なのだけれども、30年間で物事は変り得るということ。
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通常の短編集よりもさらに短い短編集が収録されている。大半の作品がシュールでユーモアな話で、現実では起こりえない話が展開される。また各作品には安西水丸によるイラストも収録されており、絵を眺めるだけでも楽しめる構成となっている。
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星新一が好きでまあまあ読むんだけど似たニュアンスを感じる。
エッセイかな、夢の話かな、みたいな短編がいくつも連なっている。それぞれに繋がりはそんなにないけど「ドーナツ」を空虚さを表す名詞としてちょいちょい使っていていいなあと思う。ドーナツの穴(虚ろな部分)についてみんな述べるけど、ドーナツ本体を愛してやりなよみたいな部分はわからないなりに興味深い。空虚さを表すドーナツにおいて縁の部分って何なんだろうな。まだわからない。
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広告用の超短編を集めた作品。その昔読んだことがあるのかな。
ラストの『夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について』は何となく聞き覚えがある。
「あなたはどれくらい私のことを好き?」と聞かれて、「夜中の汽笛くらい」と答え、少女が黙って話の続きを待っている場面がなんか良い。
Posted by ブクログ
村上春樹の超短篇小説。
シュールで意味わからないものもあれば、くすっと笑えるものも様々。
意味あるように見えて意味ない感じがよい。
気軽にすっと1日で読めちゃう。気分良くなる。
・スパナ「そりゃ、ま、そうだろうけど。」
・ビール、多面性。わかる。
・能率のいい竹馬、タイトルが好き
・動物園「そろそろペルソナの交換やらない?」
・インド屋さん「そろそろインド屋さんが来るころかしらねえ」
・夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について
「あなたはどれくらい私のことを好き?」「夜中の汽笛くらい」
Posted by ブクログ
クスクス笑いながら気楽に読める短編ばかりだった。
ユーモアがあふれていた。
ユルイお話に、ユルイ絵がマッチしていた。
2000.4.11
ものすごく読後がふわっとなる感じがした。うまく言えないけれど。シュールなんだけれど、ありそう、でない、意味もない、みたいで、やっぱない、という不思議な感じ。ともかく気に入った。言葉の使い方が絶妙だ。
Posted by ブクログ
「一昔前なら、この話は比喩か、あるいはメタファーかもしれないなどと小難しく考えながら読んだかもしれないけど、深く考えずに寝付きのウイスキーのような感覚で枕元に置いてた。事実よく寝れた気がする」
「きっと度数が高かったのね」
「こんな感じの超短編小説なるものを一回書いてみるという健康法が世界のどこかで行われているかもしれないなと思ったよ。一度やってみたいな。体内の何かをデトックスできそうじゃないか?」
「例えば?アニサキス的な思考習慣だったり」
「そんなことより、そろそろペルソナの交換やらない?」
Posted by ブクログ
中身がないと入ってしまえばそれまでなのだが、やはりそれをここまで読ませてしまう文章ってなんだかすごいと思う。ハマル人しか楽しめない作品なんだろうなあ。でもそんななかで「夜中の汽笛について あるいは物語の効用について」の様な作品が出てくると思わず「うーむ、さすがだ」とうならざるを得ない。
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再読 19980813 19991002
Posted by ブクログ
広告の横に掲載するために毎月書かれていた短編集。内容がない作品集(冗談めいていたりする)は頭を使わないで済むため、気だるげな日常にマッチしやすく、読みやすい。安西水丸氏の絵が沢山載っており、暗い夜に照らされる灯りのように和ませてくれる。
Posted by ブクログ
何か無性に村上春樹が読みたい!でも長編読む体力はない!!ってなった時にうってつけの本←そのまんま
一箱古本市に向かうモノレールの往路と、店番してるほんの少しの時間で読み終えちゃいました。さらりと読めるけど、一滴二滴混じる毒っ気が好き。
Posted by ブクログ
村上春樹×安西水丸のショートショート作品集。挿絵も多いし、字もでかいので一瞬で読めた。あんまり何も考えないで読める作品。フィクション(のはずだよね?)なのに、ところどころ「これって実話?」って思わされる、作品や表現が混ざってて混乱しそうになる。たまにはこういうのもいいかな。2010/020
Posted by ブクログ
広告に載せるための短い小説と、かわいいイラスト集。これが広告だったのかー、と思うと凄く素敵な広告だったのねー、と感心。小説の内容も村上春樹らしいものや、関西弁のものや様々で楽しめました。
イラストがかわいくて見てるだけでも楽しい本。
Posted by ブクログ
シュールな、大人のためのファンタジー絵本。的な。
…設定も展開もシュール過ぎて「は?」ってなる話が大多数だけどこういう世界観なんだよってことなんだろうなあ。