村上春樹のレビュー一覧
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ネタバレ第2部上では、秋川家、免色、雨田具彦の過去がだんだんと明かされ始めた。
なかでも印象に残っているシーンは大きく2つ。
1つ目は「私」が秋川まりえをモデルに肖像画を描くシーン。
「何かを与えると同時に何かを受け取る。」まりえを描くことを通して、『肖像画を描くという行為=限られた時間に限られた場所でしか起こらない生命の交流』なのだと気づく。
第1部までの「私」は、『肖像画を描く行為=モデルの内部に埋もれていたイメージの発掘』と捉えていた。ギバーとテイカーではないが、画家→モデルという一方通行の関係から、画家←モデルへと相互的な繋がりを感じた...?
穴に関しても、第1部では肖像画同様の解釈で『内 -
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村上春樹著「辺境・近境」の旅に同行したカメラマン松村映三による旅の写真集。
写真週刊誌のカメラマン、いわゆるパパラッチをしていたが、ある日その仕事の内容に耐えられなくなり、退職。
独立して、村上春樹の旅に何度も同行している。
村上が松村の腕を信頼してのことなのだそうだ。
「文章には文章のパーソナリティーがあり、写真には写真のパーソナリティーがある。それぞれに独自の視線があり、独自の文法がある。それにもかかわらず、それらがお互いにははじき合わず、あるいはまたもたれ合いもしないことを、僕としては嬉しく思う。
もちろん相性というものはあるだろう。でもそこでは、映三君の鉈が切り出す薪のまっ -
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オードリー・ヘップバーンがホリー役を演じる映画の方は観たことがなかったが、確かに彼女は小説版のホリーのような汚さやふしだらさ、危うさが感じられる人ではない。もしいつか映画をリメイクする際はホリー役をマーゴット・ロビーに演じて欲しいと思うのは私だけでしょうか(マーゴット・ロビー好きの一意見)。
この話は映画版『ティファニーで朝食を』でイメージされるような綺麗なストーリーではない。が、確かに名作であったと思う。イギリス文学とはなんとなく異なり、主人公やホリー、ジョー・ベルなど、様々な登場人物のその時々の感情が読み取りやすいものだったように感じる。
ホリー・ゴライトリーというこんなにも危 -
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猫を棄てること。親から棄てられること。
表向きは子供を捨てているというわけではないが、子供の数が多かった時代に、子供を自分で育てるのではなく、養子に出すなり、奉公に出すなり、寺に預けるなりしたということはわりとよくあったことなのだろう。
村上春樹の父親もそのような経験をしている。
そして自らが棄てた猫が、自宅に戻ってきたときにそのことを思い出したのかもしれない。
村上春樹と父の関係が(確執の部分は除いて)まあまあ深く語られていて読み応えがある。徴兵された頃の話も印象深い。
自分とは関係のない他人のエピソードなんだけれども、自分が今いる世界を構成する平等な多くのできごとの中の一つとして、身近と -
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これまで村上春樹の作品を読んで感じてたこと、例えば表層的なヘンテコな出来事の下層に通底するものに読者は共感するのだろうだとか、リアリズムにはフィクションやメタファーによってより迫ることができるのだろうだとか、そこらへんの漠然と抱いていた印象が、村上春樹の語る「地下二階」の話やコンラッドの引用などと符合して興味深く思った。
以前、海外の読者とのやりとりで以下のように書いたら、まったくその通りだと同意してくれたことを思い出した。著者と読者、読者と読者は、村上春樹という励まし、肯定で通底していて、それを確信している。
“Shadow” he mentioned in his speech rem -
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ネタバレ本文の文章(村上春樹訳)をそのまま使用して途中端折りながら大まかなあらすじを書きます。
あらすじー
第十二次世界大戦があり
文明が破壊されます。
少年たちと少女たちは成長しても、
ただおたがいをぼんやり見つめあうだけです。
愛がこの地上からそっくり消えてしまったから。
ある日、それまで花をいちども見たことのなかった
若い娘が、たまたま世界に残った最後の花を目にしました。
彼女の話に興味を持ってくれたのは、
よそからやってきたひとりの若い男だけでした。
若者と娘は花に養分をあたえ、
花は元気をとりもどしました。
花は二本になり四本になり、
林と森がまた地上にもどってきました。
世界 -
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『世界で最後の花 絵のついた寓話』
ジェームズ・サーバー 作・絵
村上春樹 訳
ポプラ社刊
1939年、第二次世界大戦開戦時に描かれた世界的ロングセラーだそうです。
分かりやすく、シンプルで
伝えたいということがドーンと真ん中軸に伝わる絵本です。
訳された村上春樹さんの言葉として帯に書かれているのは、
『戦争に関する作品のなかで、最もシリアスで、最も皮肉とユーモアを感じる一冊である』
その通り、まるで風刺画のようなイラストに
一言添えてあるような文章で進められる絵本。
絵本の始まりは、第十二次世界大戦が終わるところから。
戦争が終わった世界と、その後の世界と時間 -
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ぽん先輩が「これはただのノンフィクションではない」って言ってたけど、その意味がわかった。
本当に事実だけが、彼らが証言したことがそのまま書かれている。
だからサリンの匂いについてだったり犯人たちへの思いだったり、同じことを言ってるなと思うこともあれば違うことを言ってる人もいて、人間の個性が出ていて興味深いものだった。
わたしは信仰心に漬け込んで悪事を働いたオウム真理教が許せないけれど、本屋に足を運んでもそれ関連の本はなかなか見つからない。あれだけの凶悪犯罪なのに、肖像権の問題があり当時のニュースなどは残っていないし、仕方ないことかもしれないが忘れられようとしている気がする。風化させないようにし -
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長編小説家もいいけれど、
村上春樹さんの旅エッセイもやはりいいですね?
著者の作品に手を出して、良さが分からず、
でも旅エッセイは好きでずっと愛読していました、
そんなこんなで、長編小説の良さにハマりましたが
旅エッセイの良さを本作で思い出しました。
サクッと読める一冊です。
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購入済み
やはり、村上さんが一番
こんなに人生に寄り添って、作家さんの作品を読み続けてきたことはあるだろうか。
ノルウェーの森を母が読んでいて、緑と赤の表紙が鮮烈で借りてはまって、
それからずっと読み続けている。
読むたびに村上作品はその時々の感動や気づきがある。
それを電子書籍で本をしまう重さや場所を考えずに保管できるのも嬉しい。
電子化になって本当によかった。