村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
やっぱり村上春樹は面白い。小説を「読んでいる」のだけど、どこか人の上手い話を「聞いている」ような感じがするのは、きっと村上春樹は文章を書くときに音読をしているからだろう。文章を目で追うとき、頭の中ではその音声が流れるわけだが、ハルキの小説の場合はその声が自分のものではないのだ。「誰かの声」なのだ。だから面白い。自分なんていうつまらない人間が話すんではないから。『トニー滝谷』で、「ただ単純に我慢ができなかった」だけが太字になっているあたり、やはりハルキはミソジニーだ。彼にとって、男は文明で理性的、女は野蛮で本能的なのだ。『七番目の男』は珍しく泣きそうになった。あんな明確に赦されることもあるのか。
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Posted by ブクログ
女性が主人公であることで全体的に語り口や登場するものたちも何となくふんわり柔らかい雰囲気で、これまでの作品のいくつかにあったような、目を背けたくなるような、ドキッとするような、鋭利な暴力性という感じが薄らいでいる作品のように思う。
絵本作家、生活や容姿だってわりあい余裕がある人を想像すれば良いかななどと思いつつ、主人公を取り巻くものたちがコメディ的でもなく大真面目に語られるので、私としては面白いという感想にはならない。それは今までどおりだが、今までの作品と同様に、洗練された読みやすい言葉で綴られたすこし不思議な物語だった。
仮に夏帆の職業が最初から最後まで分からなければ(または謎だったら)もう少し入り込めたかもしれないが、ミステリーではないし、絵本を書く女性、というのは夏帆の物語として重要なエッセンスなのだろうなと思った。 -
Posted by ブクログ
村上春樹さん3年ぶりの新刊ということで。と言ってもそんなに読めているわけではないけれど、女性を主人公にした初の長編らしいので、気になり手に取った。
「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」 26歳の絵本作家、夏帆はブラインド・デートをした初対面の男にいきなりこう告げられた。ただ純粋に驚いた。この男はいったい何を私に告げようとしているのだろう?と。しかしそれから夏帆の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる…
女性を主人公にした初の長編と言われて読み始めたのに、突然の衝撃的な書き出しに一気に引き込まれた。物語が進むにつれ、これは夢か現実か妄想か… 不思議な世界観が面白い。そして、やっぱり村上春樹さんの文章は好きだな〜。リズムが良くて読みやすい。
夏帆の物語へようこそ
村上春樹の世界へようこそ
そんな感じ。
関係ないけれど、出てくる地名がどこも身近なところだったので、読んでいてニヤニヤしてしまった。花畑とか知っている人いるのかな?笑