村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あいかわらず、最高にエンターテイメントとして面白い小説でした。他にも美点はありますが、まずそう言いたいです。主人公の魅力を十分に楽しむことができました。個人的に買って読むぞという時に、ワクワク感の伴う数少ない作家です。訳をされている村上春樹さんもそれが分かった訳し方をしていただいていると思います。
他のチャンドラーの小説と少し違って、筋や人物背景がきちんと描かれています。それを吹き飛ばす勢いが減じているのがありますが、主人公マーロウの魅力が損なわれるわけではなく、随所でその行動に魅了されました。そして全体的に謎がすっきりと解決されています。それは人によって違うのでしょうけど、私は良かったと思い -
Posted by ブクログ
村上春樹作品は今まで1作しか読んだことなく、これまでストーリーテリング=小説と思っていた私には、何が何なのかよくわからず終わってた。大きく今見方が変わった気がする。
心のタガが少し外れた。
生きるとは自分の物語をつくること、につながった。
2016.6.12
もっとずっと読んでいたい対談だった。お二人の対話で話題は全然関係ないのだが、自分の深い部分が癒やされていくという感覚がある。
最初に読んだ時から今までの間に村上春樹の本は随分読んだ。
夫婦とは井戸堀りというのと暴力性についての項が響いた。
2023.10.7
再読。この対談が書かれたのが30年前。村上氏のこれから暴力の時代がく -
Posted by ブクログ
小澤征爾と村上春樹という、クラシック音楽と文壇の巨人による対談集。「マーラー」「オペラ」「バーンスタイン「グレン・グールド」というテーマについて、二人は縦横無尽に語り尽くす。あるときはレコードを聴きながら、あるときは村上の仕事場で。この二人にとって、バーンスタインの存在は大きいようだ。小澤征爾の若手音楽家に接する姿勢やリハーサルの仕方は、ほとんどバーンスタインのやり方をまねていると言っていいだろう。文庫化にあたり、日本を代表するジャズ・ピアニスト大西順子が、小澤指揮のサイトウ・キネン・オーケストラと2013年9月に共演したときの顛末が追加収録されている。 大西はこの公演の直前に引退を表明し。音
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Posted by ブクログ
第三の新人の作品を題材に、村上春樹氏が米国の大学で講義をした時の話をまとめたもの。
特徴的なのは著者の立場に立ったらこう思っているはずだという観点からの、文章のプロとしての見方。当たっているかどうかというよりも、その文章への愛や本気さがその説得力を増している理由だ。特に、樹影譚については秀逸。3つのパートに分けた上で、変遷とその意味について深く考察がなされている。この文章を書いたのは、どんな作者の心理状況や理由があるのかに焦点が当たっており、てにをはをどうこうするのではなく、どこにテンションを持ってくるか。解説で敢えて強調しているところなんて、村上春樹の小説を読んでいるような気がするくらい -
Posted by ブクログ
特に翻訳に興味があるわけではない、と言うか、むしろ翻訳の文章は頭に入ってこないので苦手な世界だが、その舞台裏はとても面白い。興味がないけどそのマニアックぶりが面白いという点では「小澤征爾さんと、音楽について話をする」を連想する。やはり村上春樹が面白いのだ。
翻訳のあれこれを語ると読者や作家活動にも関係してきてその広がりも面白いところ。
ここでは2つの短編を二人が翻訳して掲載し、比べるという面白い試みもしている。例えば登場人物の職業について書かれていない場合、翻訳者が肉体労働者と思うか知的労働者と思うかで訳文がかわってくる。淡々としたものにするか熱いものにするか、主人公は「僕」なのか「私」なの