村上春樹のレビュー一覧

  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    読みやすく、二つの物語が同時進行していく構成が印象的。思いがけず結びつく感覚と、神話的なモチーフに少
    し驚いた。下巻へ。

    0
    2026年01月26日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    『ねじまき鳥クロニクル』第一部を読んでいると、
    物語を追っているだけのはずなのに、
    心が勝手にこれまでの人生を整理し始めるような感覚に陥った。

    猫の失踪、仕事を辞めた主人公の日常、
    奇妙な電話や不可解な人物たち。
    表面的には淡々とした出来事が続いているだけなのに、
    読み進めるほどに、
    自分自身の内側が静かに揺さぶられていくのを感じた。

    第一部でとりわけ印象に残ったのは、
    間宮さんが語るノモハンでの体験である。
    涸れ井戸の底に落とされ、
    一日に数秒だけ差し込む光を浴びた瞬間、
    彼は「自分の人生はそこで終わった」と感じたという。
    助かった後の人生は、
    生きているのに生きていない、
    死んでいるの

    0
    2026年01月29日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    同時に進む二つの世界は、どちらも世界の全てを知りたくなるような日々が進んでいる。
    心をなくした自分を考えたことがなかったけれど、ずっと一つで在りたいと思わされた。

    0
    2026年01月25日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「めくらやなぎと眠る女」は短編映画化して欲しいし、「踊る小人」に出てくる象をつくる工場はいつ読んでも気になる。笑

    0
    2026年01月25日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    相変わらずの喪失の物語。淡々と静かに進む物語が心地いい。冷凍保存された喪失に対する長年の静かな固執。いい加減大人になって前に進めよとも思うが、そのために必要な時間と必要なピースは人各々。

    0
    2026年01月25日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    去年の4月くらい友達にお勧めされて買うだけ買っとったやつ。
    この時期は何かと考えていた。
    違いを憂いていた。
    格差を憂いていた。
    自分の性質として、何かと頭の中でしっかり言葉を作ってから話す傾向があり、そうではない人にニュアンスが伝わらないことにもどかしさを感じていた。
    高校の友達は良かったなんて思ったこともある。
    そんな保守的思考を持っていたり、教育を重く考えたりな自分にお勧めしてくれたのだ。友達が。
    今思えば深刻になりに行ってた感あるけどね。というか、ある。
    当時『カラマーゾフの兄弟』読んでたり、『1Q84』読む前にはジョージ・オーウェルの『1984年』読んでると細かい部分も楽しめるよと言

    0
    2026年01月23日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     頭の中で思ったことは、外へ漏れ出る。書き直された完成度の高いフィクションも、現実の世界にあふれ出る。
     一見、荒唐無稽な企てとも呼べるが、文学に助けられた人ならこの展開をあるリアリティーをもって呑み込むことができるだろう。
     痴呆の進んだ育ての親に、天吾が自分にとって大事なことを語り続けるシーンは生きていくことそのものだと感じた。人は応答のない世界で自らの大切なものを自分で握っておかなければならない。
     残りの2冊、ラストの淡い希望が楽しみ。

    0
    2026年01月22日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    4つの話の評価を全部足して割ったら3.6/5くらい。
    思ってたティファニーで朝食をよりも全然話違くてびっくりだけど僕とホリーのあの距離感が話としては美しい。そして片想いしていて嫉妬心を抱いてる僕が愛おしい。

    0
    2026年01月21日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    心にじんわりと質量のある、とりわけ重い何かがずっしりと座り込み残された。そんな感覚を読んだ後に抱いた。 ボブディランやデュークエリントンなどを聴き、ハードボイルドワンダーランドに潜り込んでみた。 自分の中の知らなかった自分に出会い、内なる何かに向かうことで変わりゆく自分を静かに受け入れる。ある人が精神的に成熟していく過程というか、人間が自律していく様を感じた。 やっぱり村上春樹の小説を読むと僕の中の僕が自分を深めてくれるような気がしてものすごく満たされるというか、1人じゃないんだという気持ちにしてくれる。

    0
    2026年01月20日
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    カフカの章の現在形の文章にちょっと違和感がある
    どちらかと言うとナカタさんの章の方が好き。報告書とか手紙もサスペンスみがあって面白い
    でも大島さんがしっかり出てきたくらいからはカフカの章も面白く読めた

    0
    2026年01月19日
  • 女のいない男たち

    Posted by ブクログ

    題名のとおり、女のいない男たちに関する短編小説。読み終わり、なぜか昔の彼女を思い出した。ドライブ・マイ・カーが切なくもスッキリする不思議な感情になった。

    0
    2026年01月18日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    その間の恋愛感情の有無とかは少しずつ異なっているが、「蜂蜜パイ」の淳平は少しだけボクだと思った。この地面のすぐ裏はきっとぽっかり空洞になっていて、そこには〈みみずくん〉に等しい闇が棲み付いていると僕は思う。彼を怒らせてはいけない。でもそれは迎合ではない。あくまで共生であるべきだ。私たちは慎ましく生きねばならない。さもないと僕たちは食べられてしまう。ぱくっと、丸呑みだ。戦争と地震は近しいのだろうか?

    0
    2026年01月18日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    絵画が持っている力とは
    とてつもなく、大きいのかも
    しれない。
    それは、人の長い人生や
    感情をも巻き込んで
    不思議な現象を起こさせるのかもしれない。
    さらに、時間や空間を
    変える力もあるのかもしれない。

    そう思わせる作品だった。

    0
    2026年01月25日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    現実では起こりえない話だが、起こっているように感じる不思議な話。何かしらのメタファーだと思いながら読むのが楽しい。しかし、決してその答えがわからない。それもまた楽しい。いつもの村上春樹作品のように、豊かな表現力に引き込まれた。

    0
    2026年01月18日
  • 1973年のピンボール

    Posted by ブクログ

    他の人の感想にあった、鼠のところに現れた双子は、鼠の分身なのではないかという見解。
    双子の女の子が、自分の両脇にいるというファンタジーにほぼ近いような状況
    解離性障害とも読み取れるような彼
    最後は双子とさようならをするのは、自分の中の幻想と一度さよならをして自分を取り戻しに違う街に出るのか。 
    ピンボールの描写も直子も、ジェイも不思議だった
    鼠は僕とイコールなのか

    高校生の自分が読んだらつまらないと思うかもしれない作品、22の自分は楽しめた。

    0
    2026年01月17日
  • アフターダーク

    Posted by ブクログ

    視点からの話が印象的だった。エリの部屋に満ちている空気、場の乱れ、静けさなどが肌で感じられるくらいリアリティをもっていた。
    タカハシとマリの会話に癒されつつ、白川との温度差を感じた。
    アフターダークは人の無意識の世界を書いているという河合隼雄さんの紹介を読み、「白川」もひとりの人間の中に存在しており、誰しも部分的には逃げられないものを抱えているのだろうかと思った。
    人の心のやるせなさを現実味をもって書きつつも、マリとエリの心の交流が、書かれていないストーリーの裏でしっかりと感じられ、最後のシーンはあたたかい気持ちになった。
    村上春樹さんの長編にしては珍しく落ち着いた気持ちで読めた。笑

    0
    2026年01月17日
  • 風の歌を聴け

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読み返したけど、わからん。
    もしかしたら、1番読み返した小説かもしれないけど、わからん。
    また、読み返そうと、思う。

    0
    2026年01月16日
  • 国境の南、太陽の西

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なかなかに酷いことをする主人公だった。終盤、それが彼自身の欠落というパーソナリティであることが自身の口から述べられるのだけれども、周囲の人物からしたら本当にたまったもんじゃない。彼のいう吸引力をお互いに感じているであろう有紀子は彼の過ちとその欠落を踏まえても許すことができたけれどもイズミはそうではなかった。彼女は主人公のことを好きだったかもしれないけれど吸引力は感じていなかったのかもしれない。そしてその後は、傷をいやすような出来事や人物に出会えず、死を内包して生きているのだろう。島本さんですら、ボーリング場の廃墟では死を瞳にのぞかせていた。
    死について述べる場面は村上春樹の筆力?を強く感じた。

    0
    2026年01月16日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    納屋を焼くがとても面白かった。
    納屋を焼くという本当の意味についてわかった瞬間鳥肌が立った。なんとなく読み始めた話で最初はよく分からない話だったが分かった時とても面白かった。
    短い短編集で読みやすい。

    0
    2026年01月16日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     主人公が相互に入れ替わることで、二人の相対性が浮かび上がる。青豆と天吾は、互いに偶然による全容解明を求めている。
     青豆は男性を殺すことで自己を取り巻く世界の不思議と向き合い、天吾は人の小説を世間に黙って書き直すという作業から、自らの世界に向き合う。
     どちらも近代的自我の禁忌を犯すところにこの小説の面白さがある。この作家はやはり、近代を物語で乗り越えようとする。
     どうでもいいことですが、BOOK1の文庫前編は18,000に以上登録あるのに、最後まで読む人は1万人くらいなんすね。ちょっと切ない。

    0
    2026年01月14日