村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み返すのは4度目くらいになりますが、読むたびに新しい発見、というか「あ、こんな話だったのか」とか「え?こんなシーンあった?」みたいな文章に出会います。要は、きちんと読んでいるつもりが内容を理解せずに適当に読み進めている部分が毎回存在しているのです。理由は、内容に意味を感じられなくてついつい無意識に読み飛ばしてしまっているせい。
この作品は、なんとなく雰囲気あって表現が独特でこの良さが分からないのはそっちのせいでしょ的な、正直馬鹿にされているような気がしてしまっていました。
今でも多少思います。
でも、不思議なことに年を取るにつれて若い頃読んだ時よりもこの作品が良く感じてきています。
自分が文 -
Posted by ブクログ
割とかなりまた、時間をかけて読んでしまった。
なんだか、水で満たされた皿に果汁を注いでいくようなそんな読書体験だったと思う。
何かを求めて彷徨うということは何かを本質的に探り寄せる行為であると同時にそれは何かをそこに置いていく行為であると言う話であった。
しかし、それは永久に失われるということではない
飼い犬を失った主人公も、猫を失ったすみれも、ピアノと情熱を失ったミュウも、それぞれに自分の中に大切なものを再度定義し、それを探り寄せるべく生きていくのである。
それは時折振り返ることもあるかもしれないし、振り返ることも無いかもしれない。
けれどもいつ振り返っても遅いなんてことはないのだ。そこ -
Posted by ブクログ
謎が深まっていきますねぇ。
青豆と天吾のパートだと青豆の方がいい感じに気味悪くていい感じに謎だね。
今回青豆パートはほとんど女の性欲の話かと思いきやじわじわじわじわ進んでいきましたね。
天吾パートではようやく『空気さなぎ』を完成させて、これがまためちゃくちゃ売れちゃうんです。
その中で青豆と天吾の関係性がだんだんわかってきて、いつか出会うんだろうなぁと思わせる。
ただまぁどこでどんな風にどういう展開で出会うんかは全く想像つかんな今じゃあ。
セックス好きすぎねあと登場人物。やり系描写多くて人間ってこうなんだよって言われてるような気分になってくる。小松の言葉を借りるなら「逆説的なおかしみ」はあるね -
Posted by ブクログ
飼い猫の失踪をきっかけに、主人公はさまざまなものを失い、また得ていく。
やたら井戸に潜りたがるところが、『騎士団長殺し』の主人公と重なる。井戸が他世界と繋がっている所も。村上氏は井戸や穴に何かこだわりがあるのだろうか。ちなみに本作の私の推しは笠原メイ。唯一の癒しキャラです。全体的に暗めな作品だけれども、彼女だけはいつもマイペースに生きているように見えてなんだか可愛らしい。
長編ということもあり全て読むのにかなり時間がかかった。結局ねじまき鳥は、人生を狂わせる象徴ということなのだろうか。
(p406 ねじまき鳥の声を聞いた者は避けがたい破滅へ向かう)
色々と読み返したら発見できる箇所が多いだろう -
Posted by ブクログ
第二部を読み終えて強く印象に残ったのは、
出来事が起きることよりも、
むしろ「次々と人が去っていく」ことだった。
猫が消え、
妻がいなくなり、
加納クレタが離れ、
笠原メイもまた距離を取る。
主人公の周囲は何かで満たされていくのではなく、
静かに空白によって形作られていく。
それは劇的な別れではなく、
説明のつかない形で
関係そのものが剥がれていく感覚だった。
世界との接続が、
一つずつ抜かれていくような印象が残る。
第一部で感じられた「空洞」は、
第二部ではより明確に、
外界とのつながりの喪失として現れていた。
その流れの中で、
井戸というモチーフが持つ意味が
より深く立ち上がっ