村上春樹のレビュー一覧
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鈴をアトリエに持ち帰り、恐る恐るいたが、鈴が再び鳴り出す事はなくなった。ある時、台所へ5
分程席を外したところ、スツールが移動していた。
移動したスツールに座ると、
更に、ハッキリと声が聞こえる。
「免色さんにあってここにない物を見つければいいんじゃないのかい」
絵になにが足りないかは明確だった。白髪だ。
そして絵は完成した。
絵は完成したが、なにか引っ掛かる物を抱えている。
そんななか、アトリエから鈴の音がまた聞こえるようになった。そして、あの絵でみた60cm程の騎士団長
がソファに座っていた。
免色に完成した事を伝え、渡したところ、完成を祝して免色家でお食事をしようとなった。
騎士団長の話 -
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村上春樹節がよく出た言い回しの文章で、少々くどい事もあるけれど、すらすら読み進めることができた。
音楽や風景の描写がギリシャでの主人公の焦りや矛盾する心情を美しく映し出していたと思う。
ノルウェイの森と似ていて、好きな女性の喪失が描かれている。
全体のテーマとしては現実の自分と空想の中の自分の対比。空想の中の自分と比べて、現実の自分の居場所や立場が分からなくなってしまうという物語。
最後にすみれと電話ボックスから話す場面があるけれど、それが現実での出来事なのか、主人公ただの空想なのか、結局その後に出会うことができたのか、何も分からないまま物語が終わる。その後の物語は読者に委ねられる辺りも凄く良 -
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女にいなくなられた男たちと、彼らに纏わる女たちの話。
女は突然現れ、突然去っていく。女の登場とともに新たな世界が生まれ、その女の消失とともに世界が失われていく。そして男は孤独になる。
男女差として語るのは乱暴かもしれないが、男は恋愛を生活そのものに結び付けて捉え、女は恋愛を人生の一部として切り分けて捉えているように感じた。だから女性は恋愛に一喜一憂しながらも、仕事や生活をある程度継続できる。一方で男は、恋愛の状態が仕事や私生活にまで露骨に影響してしまうことがある。
もっとも、男の生活をそこまで侵食するのは、誰に対してでもではない。月並みだが、“一生に一度”のような相手に出会った時だけだと -
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村上春樹ファンである小説家川上未映子が、村上春樹本人と対談したものを収録。熱狂的なファンのため、川上は細かい内容まで質問して、村上は質問に答える。なかでも『国境の南、太陽の西』、『アフターダーク』のような長編と短編に中間に位置する作品は、世間的にはあまり評価されていないと対談で言及されているが、川上はそのような作品こそ、村上作品の核なるものが詰まっていると指摘した点が印象的。また女性ファンの立場として、村上春樹の女性描写に若干の不満を募らせており、それに対して、村上が答えに窮してなんとか答えるところも、ある種の緊張感があって興味深かった。
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久しぶりに読んだ。
これを読んで村上春樹はおもしろいと思ってハマった記憶があるけれど、今長編を何個か読んだ後だと若干物足りなさも感じた。
が、逆にこの短い小説の中に村上春樹の作品のおもしろさのすべてが詰まっていると言えるとも思った。
特に前書き部分のようなチャプター1の語りが好き。
それからジェイズバーに行ってビールを飲みたくなる。
日本語で語られていてきっと日本のどこかの話なのに外国のような雰囲気で物語が進む感じ(村上春樹作品の特徴だけれど)に衝撃を受けてこれはおもしろいと思ったことを思い出した。
あと、ハートフィールドが墓碑に刻んだというニーチェの言葉も印象深かった。闇を知っている人 -
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大島さんとカフカの会話がとても良かった。カフカの問いに対して大島さんがくれる答えがいつも味わい深く心に刺さって好きだった。
特に下巻は、今の自分の精神状態と相まって心に残ったフレーズが多くあった。
綴られている言葉と自分とを繋げてどこまでも考えたり感じたりできる物語だと思った。
「君の外にあるものは、君の内にあるものの投影であり、君の内にあるものは、君の外にあるものの投影だ。だからしばしば君は、君の外にある迷宮に足を踏み入れることによって、君自身の内にセットされた迷宮に足を踏み入れることになる。」
「そうだな、君がやらなくちゃならないのは、たぶん君の中にある恐怖と怒りを乗り越えていくこ -
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青豆さんと天吾くんの想い、すべてを超えて繋がってほしい!!!
サスペンスを多く読みますが、殺人後の犯人の心持ちに親近感を覚える本は少ないだろうと思います。
青豆さんの気持ちを細かに具体的に書き表している訳ではないけれど、快楽でも憎しみでもひどい罪悪感などでもなく、大きな精神的疲労であって、発散のようなものが必要、とのこと。
人を殺したことはないけれど、私は仕事上人が亡くなる場面には出くわします。何度あっても慣れないし、まさに精神的疲労、発散したくなるのはとてもわかる(私は酒と食欲w)。
ほんの一瞬で、こちらの世界からあちらの世界に逝く境界線って何だろうって。
青豆さん、本当にすごい女性だ