村上春樹のレビュー一覧
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不思議な読み心地の短編集でした。三宅香帆さんが村上春樹入門としておすすめと話していたので読みました!
文章が読みやすく、流れるようにきれいでした。終始心地よかったです。じんとくるラストも多く、心が温まりました
偶然の旅人
ハナレイ・ベイ
どこであれそれが見つかりそうな場所で
日々移動する腎臓のかたちをした石
品川猿
偶然の旅人と品川猿がお気に入り!
「偶然の一致というのは、ひょっとして実はありふれた現象なんじゃないだろうかって。つまりそういう類のものごとは僕らのまわりで、しょっちゅう日常的に起こっているんです。(中略)しかし、僕らの方に強く求める気持ちがあれば、それはたぶん僕らの視界の中 -
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遅れて読んだ名作。
村上春樹訳が
ジワジワと染みわたる。
冒頭はこうだ。
「テリー・レノックスとの最初の出会いは、
〈ダンサーズ〉のテラスの外だった。
ロールズロイズ・シルバー・レイスの車中で、
彼は酔いつぶれていた。」
「人々に湯水のごとく金を使わせることを
唯一の目的として作られた」高級クラブ
での出来事だった。
男は女に車外に放り出され、
アスファルトに尻もちをついた。
そして、私は彼を助け起こした。
主人公のフィリップ・マーロウと
テリー・レノックスは
こうして出会った。
レノックスは衝撃的なことに
そのとき、投げ出された
大金持ちの娘と再婚していた。
レノックスとマーロ -
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ネタバレ「ヤクルト・スワローズ詩集」にはスポーツ観戦、いや応援しているチームが負けることへの心得が書かれていた、気がする
「言い換えれば「今日もまた負けた」という世界のあり方に、自分の身体を徐々に慣らしていったわけだ。潜水夫が時間をかけて注意深く、水圧に身体を慣らしていくみたいに。そう、人生は勝つことより、負けることの方が数多いのだ。そして人生の本当の知恵は「どのように相手に勝つか」よりはむしろ、「どのようにうまく負けるか」というところから育っていく。」
「もちろん負けるよりは勝っていた方がずっといい。当たり前の話だ。でも試合の勝ち負けによって、時間の価値や重みが違ってくるわけではない。時間はあく -
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大枠は姉妹の情愛を描いた作品に感じる。
姉のエリと妹のマリ。片や眠り、片や夜を生きる。片や周りの期待通りに生き、片や反骨的に生きる。2人はそれぞれ対照的に描かれているものの、寄り添い合いたいという思いは1つで、最終的にはそうなれたのだと思う。
しかしながら姉妹だけでなく、他にも様々なことがこの夜には起こり、それに我々はどのような意味を見出すのか、試されているようにも感じた。(村上春樹的には意味など無いのかもしれないが)
この小説は物語を描くと言うより、伝記に近いものだと思う。兎に角、この小説の感想を書くことはとても難解で自分の文章力の無さを痛感させられる。
寂寥感のある読後感で、一先ず手に取っ -
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過去の人間関係におけるあまりに深い傷のせいで、自分自身がわからなくなり、自己嫌悪に陥る様子がリアルだった。つくるほど壮絶な経験をしたことはないが、自分に色がない、自分には人に与えられる特別なものはないと思ったことがあったため、この本を読んでいると、このような感情をより明確に言語化されているような感覚があった。物語の後半で、つくるに対してエリが言った、「もっと自信と勇気を持つべきだよ」「たとえ君が空っぽの容器だとしても、それでいいじゃない」「もしそうだとしても、君はとても素敵な、心惹かれる容器だよ。」という言葉が印象に残っている。自分では個性がなくつまらないと思っていても、ある関係の中ではとても
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1980年代、ヨーロッパ諸国に長期滞在した著者が、その土地で過ごした出来事を書き綴ったエッセイ本。時系列的に『ノルウェイの森』、『ダンス・ダンス・ダンス』を執筆した頃になるが、本書にもあるように、『ノルウェイの森』が売れたことは本人も予想外のことであったが、皮肉なことに、この作品によって長編小説をしばらくの間書けなくなってしまった。しかも日本国内で散々な目にあったこともあって、この時期は本人にとってはつらい時期であった。このように、本作は単に海外の日常を書き出すのみならず、著者がスランプに陥ったとき、どのような生活を送って、再び長編小説を書くに至ったのかという、復活の軌跡としても読める。
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ネタバレ『海辺のカフカ』に続き読んだ村上作品の2作目
なんで今作を選んだんだっけか
序盤から村上節が効いててとても引き込まれた。冗長には感じられず、心地よいテンポ感だと思えた。ただ他の人の感想を読むと、(特にすみれの文章は)村上さんの持ち味を幾分か誇張させたものらしい
海辺のカフカと比較した時、どちらも共通のテーマを扱っているなという感じがして、一部読んでいて展開が想像できた。パラレルワールドや不完全(になってしまったよう)な人間、愛と性欲と孤独とアイデンティティなどなど。
村上さんのギリシャの島や保安室の情景描写がリアルで、二つの全く異なる場所を続けて描くことで、読んでいて夢から覚めたような、まるで