村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うん、読んで良かった!
村上春樹も普通の人間だ。
ただ才能が溢れるところでちゃんと溢れ、世に還元してくれただけの、私と同じ人間だった。
自分の気持ちというか、したいことに対して純粋にまっすぐに生きる、その姿勢はとても参考になった。なんだか自分が人生を自ら難しくしているような気がした。それに気づけた。
この本から何かを得てやるんだという気持ちで読んだわけじゃない。村上春樹の本は何冊か読んだ程度で、小説家が自分が小説家であるというとことについて書いたものを読んだことがなかったから手に取っただけだが、心に留まるような考え方、フワッと心が軽くなる考え方がいくつかあった。こういうときに「ああ、読んでよか -
Posted by ブクログ
マラソンに向けて1日10キロ、月にして310キロを走り、レース前の入念なストレッチング、給水のタイミング、レース展望の想定、出来る準備をしても報われないのがマラソンなんだとランナーは報われないタイムによって知る。
この本は、マラソンを一度でも走ったことがある人、無い人で評価が分かれるとは思う。
なんで、こんな辛いことを好き好んでやるのか走ったことが無いからしたら狂気の沙汰としか思わないだろう。
次のレースに向けて改善ポイントをリストアップし、レースで実践するはずが、上手くいかない。
こんなはずでは、もっと出来たはず、もっと良いタイムで走れたはず。
〇〇より上の順位なんてものに興味を示さず -
Posted by ブクログ
初カポーティ。映画でも有名な表題作はまだ観ていません。どうやら原作と映画はまた違う雰囲気のようです。ヘップバーンが演じたホリー・ゴライトリーがどのような人物に仕上がっているかはわかりませんが、本書のホリーはとにかく天真爛漫。誰もが振り向く美貌さと誰にも縛られない奔放さに小説の枠を超えて人々は魅了されるのでしょう。そんな彼女はどこかへ旅立ち、残された人々は彼女の記憶や痕跡を寂しく思いつつもただ楽しむ。そんな余韻すら魅力的な小説でした。
他に収録されている「花盛りの家」「ダイヤモンドのギター」「クリスマスの思い出」も余韻が素敵な小説ばかり。心にすっと入ってくる良作でした。 -
Posted by ブクログ
多様な形で女性と別れることになった男性陣を、様々な角度から眺めた短編六篇が収められている。
タイトルに惹かれて書店で手に取り、購入した。どうやらその判断は適切だったみたいだ。あの寂しげだが温かい、独特の余韻を残す素敵な読書体験ができたのだった。
さて僕は村上春樹の小説を読むと、昔から不思議な感覚に見舞われる。
脳の奥深くの、最深部といっていいほど深い、どこか得体の知れないデリケートな場所。あたかもそこをスコップでせっせと掘り、自分の中に眠っている(というと烏滸がましいが)創造の泉を探り当てようとされるかのような、不思議な感覚だ。
正直なところ、遠い昔はこういう感覚にはしんどいものを感じた。 -
Posted by ブクログ
村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』は、単なるマラソンの記録ではなく、生きることそのものの比喩に満ちた、静かな覚悟の書であるように感じた。私自身、ストイックなランナーというわけではないが、走るという行為に魅せられているひとりとして、頁をめくる手に熱がこもった。
なかでも、「痛みは避けがたいが、苦しみは選べる」という一節は、深く胸に刻まれた。外的な痛みに翻弄されることは避けられないとしても、その痛みにどう向き合うかは常に自分次第であるという、静謐な意志の力が滲む言葉だった。
本書では、がむしゃらに努力を重ねることよりも、己の限界を冷静に見つめ、淡々と継続することの大切さが語ら