村上春樹のレビュー一覧

  • 国境の南、太陽の西

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    ネタバレ

    「世の中には取り返しのつくことと、つかないことがあると思うのよ。そして時間が経つというのは取り返しのつかないことよね。こっちまで来ちゃうと、もうあとには戻れないわよね。それはそう思うでしょう?」

    そこには留保もなく条件もなかった。原因もなく説明もなかった。「しかし」もなく「もし」もなかった。

    ハジメと島本さん。ハジメとイズミ。ハジメと有紀子。

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    2025年09月24日
  • アフターダーク

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    真夜中から夜明けまでの都会で、少女が様々な人と出会い、疎遠な姉との関係を見つめ直す物語。

    村上春樹の小説は「僕」の一人称視点が多い印象があるので、三人称視点の作品は珍しいと感じた。

    登場人物の誰もが自己について思索し、話し相手に打ち明ける。夜はそういう時間であるということを描き出している。

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    2025年09月24日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

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    色々な作家の本を読んでみてから、村上春樹作品に戻ってくると、この世界観に浸っていることがただただ心地よくて、面白いかどうかは関係ないのだと気づく。『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』が何より好きな自分としては、また壁の中の世界を描いてくれたことを嬉しく思い、現実世界に耐えられなくなったら再読して壁の向こうへ行く妄想でやり過ごそうと思う。

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    2025年09月24日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

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    今まで読んできた村上春樹の作品の中で、一番ストーリー性があった気がする。長かったがスラスラ読むことができた。

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    2025年09月23日
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

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    3部作通して戦争の描写が沢山出てくるが臨場感が半端なく息を呑む。

    クミコの幼少期のことや兄の関係など最後まで判然としないところがあってちょっともやる。わたしの読解力が足りないということだろうか…100分de名著見てみようかな。

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    2025年09月20日
  • 国境の南、太陽の西

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    ネタバレ

    読む人の人生経験によって受ける印象の変わる本だと思います。

    若い頃は感受性が豊かで、その頃の異性との交流というのは、とても心満たされるものでした。特にモテるというわけでもなかった私は、異性と少し話すだけでも心弾むものでした。

    そんな時期に、お互いに信頼感を持って交流できた異性は、大人になってからもかけがえのない存在として強く記憶に残っています。そして、細かなやり取りまでは覚えていないにしても、そうした相手へ抱いていた感情も、やはり大人になってからも覚えているものです。

    大人になってからも素敵な異性に出会う機会は増えましたが、やはり若い頃にそうした信頼できる異性に抱いた感情の記憶は残ってい

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    2025年11月28日
  • 中国行きのスロウ・ボート

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    ネタバレ

    村上春樹の小説は初期のものが結構好き。物事がシンプルだし性描写もそこまで多くなくて読みやすい。カンガルー通信は最悪だけど。後半になると性描写細かくなってきて気持ち悪くなる。
    午後の最後の芝生が好き。村上春樹の小説において、登場人物は彼らなりの仕事の流儀がある。この主人公も芝刈りになかなかのこだわりがある。タマルとか、世界の終わりの私とか。古い時代ののどかさが感じられた。どこからそれを感じたのかは分からないけど。ビール飲んで車に乗っちゃうところとか、ため口でドライブインの管理人と話すところとかかな。
    カンガルー通信は最悪。気持ち悪すぎる。村上春樹の悪いところと言えばこれ、みたいな作品。
    中国行き

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    2025年09月18日
  • 翻訳夜話

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    70冊目『翻訳夜話』(村上春樹/柴田元幸 著、2000年10月、文藝春秋)
    米文学翻訳家のトップを走り続ける2人が、若き翻訳家や翻訳家を目指す学生と行ったディスカッションの模様を纏めた新書。
    一見堅苦しそうな本に見えるがそんなことは全く無く、いかに翻訳が楽しい作業なのかが伝わる幸福感に満ちた一冊である。
    2人が同じ短編小説をそれぞれに訳すという「競訳」も収録されており、そのスタイルの違いを比較出来るのも面白い。

    〈僕は翻訳というのは、基本的には誤解の総和だと思っているんですね〉

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    2025年09月17日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    この人の感覚、気楽でいいなーと思ったのがいちばんの感想。素直で無理してなくて、活動的なのが素敵だなと思った!

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    2025年09月15日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    学生の頃に読んだノルウェイの森以来に村上春樹作品に挑戦したけど、ノルウェイの森で私には合わないと思った感覚は消えて、まだ1巻でここから青豆と天吾はどうなっていくのか、始まったばかりだけど、かなり気になる展開で読み終えて速攻で2巻をポチリ。読み切りたいです。

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    2025年09月15日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    ネタバレ

    村上春樹が河合隼雄に会いに行って話したなあ、という感じの本。村上春樹の自分の作品についての感覚のようなものがわかる断片もあり面白い。

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    2025年09月15日
  • プレイバック

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    マーロウ最後の一作。もうこれでマーロウに会えないかとおむと寂しい。リンダが出てくるのが少し驚きである。

    村上春樹が7作の翻訳をやっている。改めて、なぜ彼がチャンドラーが好きなのか考えてみた。彼はバイオレンスも銃も私立探偵も好きとは思えないし、ハリウッドの金持ちライフにも興味はないと思う。でもエッセンスで共通点はある。主人公の男は、自分のルールを持ち、他人の価値観や世間体や慣習には関係なく、あくまでも自分のルールに従ってとことん行動する。ここは共通。あとは一つ一つの文章が簡潔で短い。でも主人公の話し方は少しひねくれていて、回りくどいしきどっているし余計な比喩や修飾語がやたらと多い。ここらへんは

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    2025年09月14日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    ファン向けの文庫です。経年変化の備忘メモ的、あるいは色んな春樹ワールドの断片を切り取ったエッセイ集ですから、目新しい話はないんだけれど、気楽にパラパラ読めるライトな安心感がGood。村上春樹をある程度読み込んだ方向けかな?

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    2025年09月14日
  • 国境の南、太陽の西

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    ネタバレ

    はじめて村上春樹の本をちゃんと読んだ。

    主人公が何不自由のない、むしろ幸せと分類される家庭を持っているのにも関わらず、"吸引力"をもつ小学校の同級生である島本に惹かれていく…

    幸せだけど、今の家族への物足りなさ、、だけど孤独にはもう耐えられれない、、、主人公が抱える不安、、全て理解できないが(不倫はだめ)、共感できる部分も少なからずあった。
    登場人物が発する言葉がどれも深かった。

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    2025年09月14日
  • アフターダーク

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    初期作を色々読んでいる途中に本書を読んだため、これ本当に作者同じなの…?と思ったような記憶。読後感爽やかで、歯切れの良い感じです。生々しいシーンも少ない。個人的には初期作の雰囲気…なんというか昔のフランス映画っぽいというか「え、だからどうしたの?」という感じ…も好きなのですが、そういう要素は控えめな気がする。

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    2025年09月14日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    物語の渦をくぐり抜け、「私」と少女は、ふたたび出会えるのか。
    静かに深く胸を打つラスト、最高の村上ワールド!

    「簡単なことだ。あたしを殺せばよろしい」と騎士団長は言った。「彼」が犠牲を払い、「私」が試練を受ける。だが、姿を消した少女の行方は……。暗い地下迷路を進み、「顔のない男」に肖像画の約束を迫られる画家。はたして古い祠から開いた異世界の輪は閉じられるのか。
    「君はそれを信じたほうがいい」――村上春樹の秘密の物語が、いま希望と恩寵の扉を開く。

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    2025年09月14日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    ふかえりというキャラが魅力的すぎる
    知的で端的な話し方,そして断定的な比喩
    全てが暗示的でミステリアスで、それでいてどこか温かみを感じずにはいられない

    いや,1Q84の構成がわかってきた本作
    でも,てんごと青豆を合わせないでここまで幅広く物語を描くのがすごいなあ本当に

    まるで,本当に恋愛しているような気分だ。
    青豆に早く会いたいと,僕が思っているようにすら感じた.
    これは,ノルウェイの森でも感じたことだが,ここまで読者に恋愛を体系的に思わせるのはすごいな

    そして,構成としてはきっと
    本を作っている世界(こちら側の世界)と本の世界(1Q84)が交わってしまっていることなのかなあ

    そこに常

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    2025年09月14日
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

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    ⭐️4.5
    笠原メイの手紙が好き。私もあんな手紙書きたい。

    物語に展開がバタバタっとあったからか、3が一番面白かった。笠原メイが、ミドリちゃんポジで、クミコが直子ポジかな〜とか思った。生と死で!

    岡田トオルは、奥さんを愛していた、少なくとも取り戻すために必死だった。でも、愛の物語でいえば、「1Q84」の魅力の方が勝る。なんか、ねじまきの方は、こじんまりしたダサい必死さがあって、その良さはあったなぁと思います。その件については、もうちょっとよく考えてみます。あとは、軍隊関係の描写が多かったのも印象的。ナツメグとシナモンのネーミングも好きやったよ。

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    2025年12月04日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

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    ハードカバーで読んだけど、文庫出たので再読。

    立場や場所で影と本体のようなものが決まってくる。
    でも、影と本体、どちらかにこだわらなくていい気がしてきた。

    影的な部分も、本体的な部分も、両方とも自分の中にあるものだ。

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    2025年09月12日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

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    今作の方が現実寄りに感じた。内なる心、過去に引きこもってるのは安全で、完結してて、幸福かもしれないけど、変化もない。外の世界は辛いこともいっぱいあるし、確実なことなんてないけど、人とつながる幸福があったり、変化を楽しんだり、五感で感じることができる(壁の中に音楽がないのはこれの対比かな)。自分は確固たる幸福な過去なんてものはないから、世界を作り上げられるくらい(そこに入り浸りたいと思うぐらい)の過去があるのは幸せなこととも思った。
    生きていくために、内の世界に逃げ込んだりしながら、外の世界で戦っていきたいと思う。
    (現実がどっちかなんて分からない、って物語だったけど、自分は外の世界が現実であっ

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    2025年09月11日