あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、われわれの人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする……。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
無防備で明るい時代だった´80年代前半のあの頃。
安西水丸さんのカラフルな挿し絵とともに、村上春樹の世界が広がる。
当時の懐かしさを運んでくれる、ものすごくぜいたくな一冊。
Posted by ブクログ
少し前に安西さんがお亡くなりになったことを聞きました。村上さんの短いお話と安西さんのイラストの切っても切れないセットのような作品ですから、これは手元に置いておかないとと思い、あらためて買い求めました。
パラパラと捲っただけでも気分が良くなる本ですね。
Posted by ブクログ
春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、我々の人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする…。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。
Posted by ブクログ
水丸さんのイラストが素敵です。遠近法もなにもめちゃくちゃなのになぜこんなに素敵なんだろう?今回は春樹さんが後ろに控えめという感じですが、でもやはり短文もうまいですね。やはりここにも普遍の登場人物たちが顔を出して楽しい。表題作で「40~50代のおばさん」という言葉に衝撃。確かにそうなんだけど、村上春樹に言われたくない・・・と苦笑してしまった。巻末の対談もまた楽しいですね。2012年2月27日
2014年12月8日再読
Posted by ブクログ
村上春樹・文×安西水丸・絵のコラボがとってもいい。どちらがメインというわけではなく、どちらも影響し、引き立て合っている。
気に入ったのは、春樹さんが引用した「時には人生はカップ一杯のコーヒーがもたらす暖かさの問題」という言葉。私もこういう場面に幾度となく出会ってきました。
また、引用で「人間というものはね、背骨のひとつひとつでものを考え、字を書くんだよ」という言葉。右半身が麻痺状態に陥って、私はこの言葉を悔しさや悲しみと共に深く噛みしめています。
Posted by ブクログ
やっぱり村上春樹氏の作品が好きです。
ーーー
春がくるとジョン•アプダイクを思い出す。
ジョン•アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。
我々の頭の中には幾つかそのような連鎖が存在する。
ほんのちょっとしたことなのだけど、
我々の人生や世界観はそのような
「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする。
ーーー
Posted by ブクログ
村上春樹作品(文章や表現)をこよなく愛する人にはうってつけの本。
癒される。安西水丸さんの挿絵も絶妙なタッチで描かれている。村上春樹ワールドと安西水丸氏の挿絵が絶妙に絡み合って美味しいパスタに♪何度読み返しても癒されます。
Posted by ブクログ
安西水丸の画集に村上春樹の雑文が付いてきたという印象。ただおなじみの羊男や双子の女の子が登場したり、巻末対談の読み応えだったり、見逃せない作品。1999年発行の新版には未収録作品とあとがきが追加されているので、そちらも必携である。
Posted by ブクログ
私が生まれた年に書かれた本だった。
そして、水丸さんはもう、この世にはいない。
私は、水丸さんのことを全然知らないのだけれど、
ニュースで訃報を知った際に、
「あぁ、村上春樹は今、何をしているのだろう?」とふと思ったことを思い出しました。
Posted by ブクログ
このお二人のつくられる世界が好きだ。
読んで、眺めて、幸せな時間が
この本の中にある。
少し不思議な物語もあったりしたけれど、
「あとがきにかえて」を読んで、
それもこれも、全部、
A DAY in THE LIFE
あたたかく、幸福な気持ちになった。
Posted by ブクログ
・ほんのちょっとしたことなのだけど、我々の人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする。
・何というか、言葉じゃ言えない雰囲気だ。何もかもを一度に眺めるのは無理だが、何もかもを一度に感じることは出来る。
「マイ・スニーカー・ストーリー」を読んで村上春樹が一気に可愛く思えた。笑ったしキュンとくる。
「鏡の中の夕焼け」も好き。美しいけどファンタジー。
安西水丸さんの絵がまた可愛いの!
シンプルだけど特徴を捉えていて、色も綺麗。白黒でもかっこいい。買ってよかった。
Posted by ブクログ
村上春樹さんはホントのように嘘のお話を書くのが上手い方だなぁ、ということをしみじみ感じ入りました。マイ・スニーカーストーリーなどは「えええ!?嘘でしょ?でもホントかな?」と突っこみながら読んでいたらやはり嘘だったので大笑い。ユーモアの中に知的センスと哲学がさりげなく含まれていて、誰かがそう簡単に真似できるような類のものではないとおもいます。安西水丸さんのイラストにも同じことが言えますね。真似できそうで出来ない、親近感をもたせながらどこかきわめている。そんな感じ。忘れかけていた遠い日の夢を呼び覚ましてくれる、大人のポエム、大人のメルヘン集ともいえる本だと思いました。
Posted by ブクログ
発売からかなりの年月が経ってしまってるから
タイムリーでなくノスタルジーになってしまうけど
1つ1つの言葉から生まれる世界観が楽しかった。
とても単純だったけど、シンプルで心が中心にあった
昔の優しい日本のクリスマスもほんとよかったなぁって
あったかいキモチに包まれたり。
日常の一端から生まれた非日常の匂いがよかった。
Posted by ブクログ
掌編? いいえポエム? とても短い春樹のライトな文章と安西水丸氏のイラストがさくっと楽しめる一冊。
本当にすぐ読めましたね。ほとんど水丸氏のイラスト集のようなものです。よく春樹作品の装丁とか携わってますね。村上朝日堂とか。残念ながら持ってないし読んだことないんだけど。ここに収められた春樹の作品で一番好きなのは「鏡の中の夕焼け」です。犬かわいい。あと「マイ・スニーカー・ストーリー」に騙されました。くっそくっそwww 「スパゲティー工場の秘密」で踊る羊男と双子の208と209が可愛いですねーやっぱ春樹ってスパゲティなのかいw
Posted by ブクログ
最初のページを見たときに「え」と思った。
普通の文章ばっかりの本を想像していたら、本当にびっくりしてしまう。
安西水丸さんのイラスト、イラスト、イラスト。
それも子供の頃に垣間見た、50年代〜60年代の「アメリカ」を連想する様な、しゃれていて、それでいて片意地の張らないイラスト。
(でも書かれているアイテムは、森永のキャラメルだったりするんだけど)
村上春樹のショートショート(エッセイというよりなんかこういう感じがするなぁ)も、一遍一遍、レイアウトや文字のフォントやポイントが変わっていて、そのショートショートそれぞれの内容も全部関連ないし。
そして、安西さんのイラストとの関係も、「関係ない?」と思って見てると‥「いや、そうでもないかもしれない‥」と勘ぐってしまう程度に関わっていそうで、「読む」というより「見る」という感覚に溢れた一冊でした(村上の作品を読んで、イラストを描いたのかどうかは、巻末の対談で判明します♪)。
うん。楽しかった。
個人的にはこれは「文庫」の体裁より「書籍」の体裁のものが見たかったな〜などと思ったけど、残念ながらワタシが「村上春樹」を認知した時には、文庫のものしか手短な書店にはなかったのでした。
でもきっとこの本の書籍版は、おしゃれで、でも手にした人が構えずに楽しめそうな本じゃなかろうか。 と想像してみたくなったりして。
そういえば一カ所、面白くて思わず声を上げて笑ってしまった所があったんだけど、ラストの落ちを見て、残念だーと思ってしまった。本当だったら、ものすごくすてきでかわいいエピソードだったのにな。そのエピソードが、この世界のどこかで本当に存在していたら、こんなにすてきな事はないと思ったのだ。それくらいかわいかったな〜(ワタシの中では)。
でも、ワタシの中ではそう思っていよう(笑)。
Posted by ブクログ
○単行本:1983年12月
○文庫本:1986年12月
○分類:「素敵な絵と文書」の本
○私の偏見的感想
・安西さん、村上さんの名コンビが世に放った記念すべき第一作。
・あと書きによれば、画集を出すのがいやと言う画家と、エッセイ(随筆)を出すのが恥ずかしくていやと言う作家が、誰かと一緒だったら、相乗りだったらと思って出来上がった、引っ込み思案なお二人だからこその作品。
・安西さんのイラストは、雑な様で実は緻密で、相変わらず良い味出てますよね。(うふふ)
・村上さんの文書はエッセイと言うより、小品集という感じでまとまっています。(ご本人は否定するでしょうが、個人的には非常に朗読向きな文書なので、敢えて詩集と呼びたい所です)
○おまけ
実は今回の文庫本、古本屋で手に入れたのですが、なんと安西さんの自筆サイン入りでした。
Posted by ブクログ
安西水丸のイラストは好きだけれども、本書の中で好きな村上春樹の文章は少なかった。好きだったのは、「ジョン・アプダイクを読むための最良の場所」「マイ・ネーム・イズ・アーチャー」の2つくらい。
前者は、村上春樹が(とは限らないけれども)郷里から大学入学のために東京に出て来た際、郷里から東京のアパート宛に送った荷物がまだ届いておらず、何もない部屋で、煙草を吸いながらジョン・アプダイクを読み、それは悪い経験ではなかった、と回想する話。悪い経験ではなかったと感じた理由を説明することは難しいだろうけれども、確かにそれは悪くないよね、と思わせるのは作家としての力量なのかな。
後者は、ミステリー作家のロス・マクドナルドが亡くなった時の、村上春樹の私的な追悼文。リュウ・アーチャーというのが、ロス・マクドナルドのシリーズの主人公の探偵の名前で、代表作の一つに「わが名はアーチャー」という作品があるのだ。本書の初版は1986年。私は、1980年代後半から1990年代にかけて、多くのミステリー・探偵小説(あるいは、その中でも、ハード・ボイルドもの)を読み、ロス・マクドナルドのアーチャーシリーズも懐かしいシリーズの1つだ。最近では、自分自身もミステリー、ハード・ボイルド小説を読まなくなったし、書店に行っても、あまりこの手の本は置いていなくなったな、とふと思った。おそらく、今読んでも面白い本が多いと思うのだが、何故だろう?
Posted by ブクログ
ランゲルハンス島の午後がとても面白かったので、象工場のハッピーエンドも気になって速攻読み始めた。どちらかというと前者の方が頭を空っぽにして読めるから好き。
コーヒーの話、確かにそうかもしれないと思った。コーヒーが好きというより、コーヒーを取り巻く空間が好き。もっと大人になったら好みも変わってコーヒーの味が好きになるのかな。コーヒーを飲みながら読書とかしたい。
Posted by ブクログ
昭和61年12月20日 発行 文庫の初版かな 再読
画集が嫌なイラストレーターと、エッセイ集が恥ずかしい小説家の相乗り本。
「蛍•納屋を焼く」の中で、象工場が出てきて気になり確認。A DAY in THE LIFE で象工場への出勤風景が描かれている。数ページだけど。
エッセイというには虚構っぽい。小説っていうには散文っぽい。大人の絵本。ちょっと、どこかの待合室とかにあったら嬉しい感じ。
Posted by ブクログ
安西氏の描く素朴な絵と、村上春樹の「ランゲルハンス島の午後」というエッセイを読んで、またあのまったりとした日常を読みたくて購入。
内容はフィクションやジョークを多く用いておりあからさまに現実ではありえない話をぶっ混んできたり、如何にもそれが調べたら本当に出てくる情報のように語り、最後のオチでは「嘘です」(と自白してるのだからマシだが、他作品では多々これを平然とやってのける)。あえて内容の薄いお話をあらゆる文字組みを試して展開させているのだろう。読みやすさは愚問である。これは、頭を空っぽにしてちょっとコーヒーを淹れて飲むとするか。そんなノリである。
Posted by ブクログ
村上春樹と安西水丸の共著、画集ともエッセイ集ともつかない不思議なバラエティギフトのような一冊です。
ショートショートのようなものも収録されています。
今ちひろ美術館で「村上春樹とイラストレーター展」という展覧会が開催されているので、それに行く前に読んでおかねば!ということで。
安西水丸さんの絵は80年代のアメリカン風で、なんとなく懐かしい気持ちになります。まぁ80年代のアメリカンって自分で言っといてなんなのか私はよく分からないのですが(笑)
村上春樹との対談が、いかにも仲良さそうで微笑ましくなってしまいました。
この中だと「マイ・スニーカー・ストーリー」が好きかな。
オチで思わずおいおい!と笑ってしまいました。
Posted by ブクログ
春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、我々の人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする…。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。
文書はきわめて少ない。
ふわってした文章にも村上ワールドがある。
Posted by ブクログ
村上春樹さんのエッセイのような短編のような文章を楽しみながら、
安西水丸さんの絵を見るような本かなぁと思って手に取ると、
逆に、安西さんの絵を楽しみながら村上さんの文章を読むようでもありました。
絵のほうが分量が多いですが、村上さんと安西さんが対等にそれぞれやっている
という感じがします。
巻末の対談でも、安西さんは村上さんの書いたものを知らずに絵を書いたと
言っておられますし。ただその中で、ウイスキーのカティー・サークだけは
被ったみたいなんですよね。それは偶然の一致。
この巻末のお二人の戯れ対談みたいなのが面白くてゆるくて良かったです。
本書全体の印象も、ゆるーい感じがして30分くらいで読めてもしまいます。
それでやっぱり村上さんの文章のほうが気になってしまうのですが、
羊男と双子の美少女がでてくるのがあります。
彼の初期の作品の主要キャラクターですよね。
それで、彼らは春の日差しの降り注ぐ庭で、手を繋いでスパゲッティの歌をうたうんです。
これがねぇ、平和で幸せで、読んでいて嬉しくなりました。
こういうライトなテーストの本当に短い短編を書いて、
今世に出すとしたら、けっこうな挑戦になるような気がします。
ライトすぎて、ただの突き抜けた嘘みたいなものが並んでますからね。
僕もこういうのを楽しみのために書きたくもなってきます。
Posted by ブクログ
ちょちょいのちょいと1時間程で読めた。 後書きを読んで、安西水丸氏は春樹氏の文章を一切読まずに挿絵を描いているということを知ってびっくり。 本当しっくり来るのはなんだろう。 本当この二人は名コンビ。 2010/084
Posted by ブクログ
村上春樹×安西水丸さんのイラストエッセイ集
村上さんはどんな文章を書いてもやはり村上春樹だなと強く感じる
しゃべれる犬が飼い主に向かって言った台詞
“昔のことなんか思い出したって惨めになるだけだ。
惨めな人間に限ってもっと惨めになろうとする。”
わかるけど、飼い主にそんなこと言ったら捨てられちゃうと思うな(笑)