村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『スプートニクの恋人』は、記憶にある限り、私にとって初めての村上春樹作品だった。中2の頃に手に取ったと思う。
その時の第一印象は「性描写が強くてむり」。全くいいと思えなかった。
その後は一度春樹作品からは離れ、次に手に取ったのは高2の頃の「1Q84」。この小説は私の心を強く打ち、そのあとは時期によってくっついたり離れたりの波はありつつ、自分の人生にとって春樹作品は確実に欠かすことのできないワンピースであり続けている。
だから『スプートニクの恋人』は15年ぶりくらいに読み返したことになる。
きっかけは失恋しそうになっているから笑。恋愛小説が読みたかった。
読み始めてあれ…?あんまり性描写激しく -
Posted by ブクログ
ホントに楽しい。村上さんの旅行記。
なんでこんなタフな旅行ができるんだろう。
タフで気持ち悪くて「とても無理〜」と思うことも
ユーモラスに書いてくれるから嬉しくなってくる。
メキシコ ララインサールで八歳の美しい女の子から布袋を買った。値段交渉の末、四千ペソに落ち着いたが実際にお金を払おうとすると三千五百ペソしかなかった。「悪いけど三千五百ペソにしてくれないかな、これしかないから」と言ったら女の子はものすごく哀しそうな目で長い間じいいいいっと僕の顔を見ていた。まるでスクルージ爺さんを見るみたいに。
‥スクルージ爺さんって誰?わかんないけど、こういう表現がとてつもなく好き。
旅行記を書く -
Posted by ブクログ
主人公と友人の会話を引用すると『Blessing in disguise』-偽装した祝福…
でも、世の中には、逆のこともあるはずだ。
肖像画の画家の主人公は、突然の離婚をきっかけに、
迫って来る、偶然のようで、偶然ではない導きによって、想像出来ないサスペンスが始まりました。
その最も重要人物となる銀白色の髪のセレブな1人をこよなく愛する完璧な捉え所のない『免色さん』と、『即身仏と鈴の音』、そして記憶の片隅に存在している『騎士団長殺し…タイトルになっている奇妙な日本画』
これらの点が、どの様な線として繋がっていくのかゾクゾクします。
一見して上手く事が運んでいるように見えるけど、何かしっく -
Posted by ブクログ
読み返すのは4度目くらいになりますが、読むたびに新しい発見、というか「あ、こんな話だったのか」とか「え?こんなシーンあった?」みたいな文章に出会います。要は、きちんと読んでいるつもりが内容を理解せずに適当に読み進めている部分が毎回存在しているのです。理由は、内容に意味を感じられなくてついつい無意識に読み飛ばしてしまっているせい。
この作品は、なんとなく雰囲気あって表現が独特でこの良さが分からないのはそっちのせいでしょ的な、正直馬鹿にされているような気がしてしまっていました。
今でも多少思います。
でも、不思議なことに年を取るにつれて若い頃読んだ時よりもこの作品が良く感じてきています。
自分が文 -
Posted by ブクログ
割とかなりまた、時間をかけて読んでしまった。
なんだか、水で満たされた皿に果汁を注いでいくようなそんな読書体験だったと思う。
何かを求めて彷徨うということは何かを本質的に探り寄せる行為であると同時にそれは何かをそこに置いていく行為であると言う話であった。
しかし、それは永久に失われるということではない
飼い犬を失った主人公も、猫を失ったすみれも、ピアノと情熱を失ったミュウも、それぞれに自分の中に大切なものを再度定義し、それを探り寄せるべく生きていくのである。
それは時折振り返ることもあるかもしれないし、振り返ることも無いかもしれない。
けれどもいつ振り返っても遅いなんてことはないのだ。そこ