村上春樹のレビュー一覧

  • 1973年のピンボール

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    何年か振りの再読。

    かつての私は突然出てきた双子の存在に戸惑いながらも、現実と空想の入り混じったその世界観に憧れていた。日常の隙間に顔を出すファンタジー。そんな捉え方をしていた。
    そして、こんな世界に住んでみたいな、とさえ思っていた。

    今回、双子が僕の元から去っていく場面を読んで、双子は「僕」の幻覚なのではないかと唐突に思った。

    【幻覚】げん-かく
    実際に感覚的刺激や対象がないのに、あるように知覚すること。幻視・幻聴など。


    これは、ファンタジーや空想の世界などではなく、僕が実際に体験している幻覚だとしたら。
    物語りの捉え方は一変する。

     そういった違和感を僕はしばしば感じる。断片が

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    2026年01月15日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    文学賞について書いている章で、芥川賞を取ることがすごいことと思い込んでいる人が多いから、村上さん賞を取れなくて残念でしたねとか来年はきっと取れますよ!とか言われるけど、村上春樹がそもそもその前提を同じくしてないので面倒くさかった、というボヤきにクスッとした

    今、毎年ノーベル賞候補とか言われてるから、またボヤいてるかもww

    In the chapter about literary awards, he writes about many people assume winning the Akutagawa Prize is an incredible achievement, so he

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    2026年01月12日
  • 海辺のカフカ(下)(新潮文庫)

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    二つの視点から描かれていた物語が、やがて一つに重なっていくところが面白い

    田村カフカくんとナカタさんどちらも移動が多くアクション的な観点からも楽しむことができた。ファンタジーな要素が混ざり合い、夢現な感覚を味わうことができた。
    いろいろな可能性の有無について、田村カフカくんの父の言葉がどのようにして現実に起こっていくのか楽しみにしながら読み進めた。
    四国に行きたくなった

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    2026年01月11日
  • スプートニクの恋人

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    年末年始のバカンスのお供として、10年ぶりくらいに再読。書き出しの文章があまりに美しく、読み進めるのが勿体なく感じた。
    ギリシャパートまでは熱中して読み進めたけれど、すみれの文章以降、話が象徴的でうまく咀嚼できなかった。
    前半の、キラキラしてエネルギッシュな感じが好きだったな〜。

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    2026年01月11日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    人生で初めて読んだ村上春樹作品。
    全く知らない状態で読んだら、予想外の読みやすさに驚いて気づいたら読み終わってた。

    概念的な話とか抽象的な話とか、難しいけど分かった気になるのがおもしろかったなー

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    2026年01月11日
  • アフターダーク

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    春樹史上最も謎を残したまま完結した。気がする。
    たった一晩の話。深夜のようにゆっくりと流れる一冊だった。
    出会ってから距離がグッと縮まる高橋と浅井マリ、暴力から逃げる人々、資本主義に組み込まれていく社会。
    後半の深夜の都会の描写が素敵。

    p250.人間は記憶を燃料にしながら生きていくんやないかな

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    2026年01月11日
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

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    不思議な感覚に陥る。全て繋がっているんだなあ。哲学的でありファンタジーでありながら実際的だと思う。村上春樹の描く自然風景の描写がとても好き。

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    2026年01月10日
  • スプートニクの恋人

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    20年以上前に読んだものだからか、記憶がほとんど残っていない。ただ、一箇所だけ時の流れを越えて覚えていた。『ワイルドバンチ』の記者会見を引用した台詞だ。瞬間、そうだ。確かに自分はこれを読んだのだ、という確信が蘇ってきた。
    タイトルに恋人、とあるが甘さなどない。どこかビターで相変わらずよくわからない。その曖昧さ、不可思議さ、人間というものの、あるいはこの世界の不可思議さこそ人生じゃないか? とでもいうような達観した態度で、凛としているのに意地悪な雰囲気がなんだかいい。大都会の真ん中で夜中に奇妙な景色を見たかのように。

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    2026年01月09日
  • 風の歌を聴け

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    短くてあっという間に読み終えた。夏の蒸し蒸しした暑さと、憂鬱、青春。
    しっかり詰まっていて面白かった。

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    2026年01月09日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹の小説は学生時代には何冊か呼んだことがあり、どの小説も当時はよくわからなかった。

    反面、このエッセイはとてもわかりやすく、共感できるポイントが多くあった。

    他人の批評や徹底的な推敲を大切にしているところが意外であった。もっと自己中心的なスタイルで書いているという先入観があったからだ。

    どんな文章にも必ず改善の余地はあるという謙虚な姿勢と、フィジカルな営みとして小説を書くという忍耐強さは好感が持てた。

    学生時代が終わり10年以上が経った今なら、村上春樹の小説も面白いと思えるかもしれない。『田崎つくる』が興味を引いたので、手に取ってみようかと思う。

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    2026年01月09日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    阪神淡路大震災のあとの様々な人々の暮らしを集めた短編集。最後の「蜂蜜パイ」の淳平の生き方がたまらなく心地よい。

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    2026年01月07日
  • レキシントンの幽霊

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    「沈黙」
    どうしようもなく嫌な相手にされた嫌がらせに苦しめられながらも、相手を哀れみ、同じ土俵に立ちたくないと葛藤し、苦しむ想い。
    レベルの低い相手とは戦わないこと。
    私が生きていく上で大切に思って来たことでもある。
    それでいて、その相手の中にも「その人なりの正義」というものがあるのだということを理解出来るようになりたいと思う。
    だから、私は同じような葛藤を抱えていた時に、恨みや憎しみではなく、「哀れみ」の感情だけが心に残っていたのかもしれない。
    そして、その他大勢の傍観者達に対しては、興味すら抱けなかったのかもしれない。

    「トニー滝谷」
    彼が「孤独」の存在を知ってからの彼の抱える孤独がどう

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    2026年01月07日
  • 女のいない男たち

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    木野や、シェエラザードは流し読みしてしまった

    それでも素晴らしい短編集だった。
    僕たちはいつも、彼らの横に立ち、彼らの揺蕩う姿を見て自分に重ね、彼らの共感者として夢想する。
    そんな小説だった。

    特に好きだったのは、イエスタデイ、そして女のいない男たち。

    イエスタデイに出てきた女性は強く、そして脆く、危うい存在だった。それでこそ確かにそこに立つ実感を得ようとしている存在に理解を示すことができた。あるいはわかった気になっているだけなのかもしれない。
    そして、戻ってきた時には少しズレた場所に立っている、この表現もすごく好みであった。

    女のいない男たちではこの本の読み方を享受する。
    僕たちはあ

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    2026年01月07日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    どちらかというと上巻の方がユーモアがあって好きだったけど、話が収束してクライマックスに向けて盛り上がっていく感じはやっぱり面白かった
    SFっぽいごちゃごちゃした理論も好き

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    2026年01月05日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹の小説を書く事に対する考えや読者のついて小説家になったきっかけなど面白いな~。やっぱり面白い人だな。こういう本を読んでいると村上春樹が好きになる。この人の本の話を読んでいると本を読みたくなるし食べ物の話は食べたくなる、

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    2026年01月05日
  • カンガルー日和

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    ネタバレ

    村上春樹の短編集の中ではかなり好き。この短編集には初期の村上作品特有ののどかさが感じられる。
    特にチーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏。タクシーに乗った吸血鬼も。
    鏡は村上作品には珍しい?ちょっとしたホラーだしオチもいい。鏡なしでヒゲを剃るのに慣れるには時間がかかる。
    サウスベイ・ストラットは緊迫感もある。刑事物は新鮮。大した筋のあるお話ではないけれど、銃撃戦はなかなか他の作品にはない気がするなあ。緊迫感の中にものんびりしたところがあるのが村上春樹的。打率(命中率)のことをダラダラ喋っているところ。

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    2026年01月05日
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前口上で著者自身が出てくるなんて初、だな。すべて実話らしい…ホントかな。エッセイを読んでいる限りだとちょっと信じられないな。笑。
    では一篇ずつ感想的なものを…。

    ①「偶然の旅人」…話の内容は関係なくて、語り口がその著者を表しているんだ。文体ってやつだね、これが。とても村上春樹らしい作品に仕上がってた。
    ②「ハナレイ・ベイ」…主人公は鮫に片足を喰いちぎられ溺死してしまった息子の母親だ。その喪失感を拭うため(?)、彼の命日前後に亡くなった土地に赴き——。ある人物たちに出会うことにより、少しでも心穏やかに過ごせるようになったのかなぁ…。
    ③「どこであれ〜」…マンション内から忽然と姿を消した夫を探し

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    2026年01月04日
  • TVピープル

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    三宅香帆さんが紹介してて読んだ。短編集で、珍しく女性が主役な作品が多く、この時代なのにフェミニズムについて書かれているとのこと。

    え、これで終わり?という作品もあったが、「我らの時代のフォークロア」が考えさせられた。優等生の同級生カップル。男性は結婚したいと思っている。女性は彼のことは好きだが高校生の時点で結婚までは処女を貫き通し、将来は歳上と結婚すると決めている。実力があるのに東大でなく女子大に行く。それが女性としての生き方だと。

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    2026年01月04日
  • 風の歌を聴け

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    他人に伝える何かがある限り、僕は確実に存在する。1970年代という社会構造が過去から未来へ移り行く中、村上春樹自身のこのような想いがあったからこそ、ジャズ喫茶を営む傍ら執筆に向かわせ、本作が生まれたのかもしれません。

    「羊をめぐる冒険」だけでは分かりませんでしたが、鼠と落ち合い語らうジェイズバーは、主人公(=筆者)の故郷である港町にあるとすれば、モチーフは神戸某所なのかもしれません。北野坂を歩くのが楽しくなる一冊です。

    また界隈では有名なホットケーキのコーラがけが登場するのも本作品。忠実に上から注ぐのが良いのか、生地に混ぜ合わせて焼いてしまった方が良いのかは分かりませんが、つい試して作品の

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    2026年01月04日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    1月末に舞台を観に行くので10年ぶりに再読
    内容はほぼ覚えてなかった

    ねじまき鳥より展開があり読みやすい
    登場人物の独白少なめで春樹の思想は弱め

    大男が部屋をめちゃくちゃにするのを眺めながら小男とコーラを飲んで話しすシーンはかなり良い

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    2026年01月03日