村上春樹のレビュー一覧

  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    こんな旅行がしたいと思った。

    ガイドブックで提示されたモデルコースじゃなくて、自分が興味のあるものを、自分の足で探すような。ネットで調べるんじゃなくて、現地の人の声を情報源とするような。

    でも、一筋縄ではいかなさそうだ。
    たぶん、わたしにとってはなんてことない景色でも、春樹さんが見れば、意味を持つ素敵なものに変わるんだろう。そういう目と心を、わたしは鍛える必要がありそう。

    この国はこれが有名で最近このお店が人気で云々、、そういう膨大な情報たちに晒している頭をいったん真っさらにして、旅行して、果たして、わたしはなにを感じるだろう?

    “だって、その何かを探すために、これからラオスまで行こう

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    2024年12月05日
  • 遠い太鼓

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    村上春樹がヨーロッパにもみくちゃにされていて面白い。あと口が悪い。

    「僕が外国で長く生活して得た教訓といえば、だいたいその程度のことだ。世界は原則的にはそのトラブルの質によってアイデンティファイされる。」(p.521)

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    2024年12月05日
  • 遠い太鼓

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    日本の生活に日本の文壇に?疲れ切ってしまった村上春樹さんがヨーロッパに移住する。根無し草の生活は、旅人のようでもあり、逃亡者のようでもある。
    ローマ、アテネ、スペッツェス島、ミコノス、シシリー、ヘルシンキ、ロンドン、トスカーナ、ザルツブルク。
    彼に安住の地はない。でも、相変わらずユーモアにあふれている。シシリーのオペラやヘルシンキのモーツァルト等クラシックコンサートの話やジョギング事情が面白い。クリスマス前、物を乞う人たちや、ローマの縦列駐車をしげしげと観察する村上春樹さんが可笑しい。縦列駐車が上手い人には、オペラのアリアのように拍手喝采するのもおもしろい。トスカーナはやはりいいところなのかあ

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    2024年12月03日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    すらすらと楽しく読めた。
    村上さんの熱心な読者であり自身も作家である川上さんの問いは、情熱的・具体的・切実でありながら楽しそうだ。質問と回答というより、二人がかりで一つの答えを求めて分け入っていくような。

    村上さんのファンとしてはこういうものを読むことには少々躊躇いもあったが(個人対個人の体験でなくなってしまうような気がして)、普段は一人で好きなように見ている美術館を、学芸員さんと一緒に巡るような……自分を遥かに上回るオタク(失敬)の話を聞く楽しさもあった。

    心に残ったフレーズは「信用取引」、「悪しき物語/開かれた・善き物語」。

    「騎士団長殺し」を読み返したくなった。免色さんってやっぱり

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    2024年12月01日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    見開き一頁で完結してゆくので、読み応えがあるのに読み易い。この雑文集を通して春樹氏の人となりが少し透けて見えてきて、他の作品をより楽しめることだろう。

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    2024年11月28日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    雨田具彦の介護施設からの流れで、騎士団長殺しの絵の登場人物がオールスターキャストで出てくる。イデア、メタファー、時間、空間。

    騎士団長は自分のことをイデアだと言い、顔ながは自分のことをメタファーだと言う。

    顔ながはさらに、生身の人間がメタファー通路に入るのは危険だ。順路を間違えると、とんでもないところに行き着くことになる。奥の暗闇に潜み、とびっきりやくざで危険な生き物である、二重メタファーがあちこちに潜んでいる。と言う。

    有と無の間には川が流れていて、顔のない男の船に乗らないと渡れない。

    イデアを理解するというのは顔のない男の肖像画を描くようなものだと理解すればいいのか?それがイデアを

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    2024年11月24日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

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    何かを愛する事で活力が生まれてきて
    愛する物を守るために争いが起きる
    その繰り返しでしかないのが表された作品でした

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    2024年11月19日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    個人を突き詰める欧州・米国に精神を追いつめられた人が多いというアイロニーの指摘、なかなかに興味深いです。
    さらに進めば相対的存在としての神を据える構造の検討にも行きそうで極めて奥深いポイントかと。

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    2024年11月16日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    1Q84を読んだ後にこの作品を読み始めている。
    1Q84の世界観になんとなく似ている部分や、1Q84に出てきたモチーフがこちらでも出てきて嬉しい。

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    2024年11月15日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    小さい頃に父親と猫を棄てに行ったエピソードから始まり、村上春樹が調べた父親の足跡が語られている。

    絶縁に近い状態にまでなった父親と、父親の死の間際に和解する際に一つの力になったのが、小さい頃のささやかな共有体験だったという話が素敵だなと思った。
    どんなに拗れてしまった関係であっても、ささやかでも何か共有したものがあれば、もしかしたら修復できるのかもしれないなという希望を感じた。

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    2024年11月15日
  • 村上ラヂオ(新潮文庫)

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    けんかをしない、の題がいちばん心に響いた。
    開き直る、ひどい人間の割には結構検討してるじゃん、見当違いの褒められ方をして駄目になる人もいるのだから褒められなくてホクホク、などの考え方が参考になった。スキヤキに続いてスシという曲がでたけど売れなかったとか猫の自殺とか豆知識がふえた。

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    2024年11月15日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    誰にとっても、親との永遠の別れが与える衝撃は計り知れない。元気でいることが、当たり前だと思っていても、ある日突然、命のカウントダウンが始まる。失われた時間を取り戻すかのように、親に会う時間を捻出し、なんでもない会話を重ねていくにつれ、親のことを何にも知らなかった、関心を持とうとしていなかったことに気付く。

    親との関係性が、夫婦、親子、仲間との人間関係と密接に関係している、と思う。
    本音で、親と話せるようになった時、あらゆる悩みがするすると解決していく経験をした。

    亡くなった父との思い出を言語化してみたい。
    そう思った本だった。

    #命のバトン #出逢いは奇跡

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    2024年11月14日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    これは完全に村上春樹ワールドです。この世界にどっぷり浸かりたいと思う健全な精神で読んだらとっても面白いと思います。

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    2024年11月13日
  • 辺境・近境

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    村上春樹の本はあまり好きでない、、と思っていたけどこの紀行文は面白い。自分も旅の折に読んで、かなり響いた部分があった。決して淡々とはしていなくてどの話も若干のディスりが入っていたのが面白い笑

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    2024年11月13日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)

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    読みやすい。あと自分がいる世界が分かんなくなる話とか、自分が1番怖いのは自分自身とか、過去の蓄積で成り立つ現在とか登場人物同士で交わされるテンポはいいけどちょっと深めの会話の内容が読んでておもろい。ただやっぱし性的描写が多い。オーウェルのビックブラザーネタが織り込まれてるのもよい。

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    2024年11月10日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    どの話も語りすぎず余韻のある終わり方。
    また映画化されているが、原作は映像化されたほんの一部でモチーフにすぎない。
    映像化されると、原作が先か、映像が先かという話になるがどちらも両立するし前後もなく共存し合っているなと思った。

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    2024年11月04日
  • アンダーグラウンド

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    地下鉄サリンって響きだけは知っていて、けど何にも知らなくて、被害者のことを取材した本って珍しいし、なにか新しい感情を持てそうって軽い気持ちで読み始めた。
    自分には被害を受けた人の気持ちはきっとわからないけれど、心にずっしりときた。
    オウムへの得体の知れない嫌悪感は強く感じつつも、一歩間違えたら宗教的なものって身近に潜んでいそうで、飲み込まれそうな恐怖も感じた。

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    2024年11月02日
  • カンガルー日和

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    村上春樹のこの時代のライトな短編集が好きだ。
    特にこの短編集はさくっと読めるし、主題もわりとクリアなものが多くて分かりやすい。

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    2024年10月28日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    ☆3.5 隠された父親の存在
     奇妙な始まりかたをするのは『羊をめぐる冒険』から相変らず。文体リズムがあるので読み進められる。

     非日常が醍醐味なので、こんな女子高生、ゐない。といってもしょうがないが、まあ言っておく。そこが通俗を取り入れた語りだ。
     かつらの松竹梅の話は、ああ、安西水丸との例の工場見学のエッセーからだなとわかる。

     肝腎のノモンハン事件を描いた語りはひきつけられる。
     ここがこの作品の核心部分なのだが、フロイドふうに言へば、父親の存在が隠れてゐる。とでもなるのだらう。
     『猫を棄てる』(文春文庫)で明言されたとほり、村上春樹の父親は住職である。そして中国に従軍し、中国人を

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    2025年06月07日
  • やがて哀しき外国語

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     著者がアメリカに滞在していた頃に書いたエッセイ本。アメリカで過ごしたときに出くわした体験を主に綴っているが、なかでも興味深いのは、著者の小説を書くまでの過程に触れた「ロールキャベツを遠く離れて」と日本のエリートに言及した「ヒエラルキーの風景」の2つである。前者では、著者は学校で習ったことよりも、店を開いて肉体労働をした時期のほうがより多くのことを学べたと語る。また大学生のころ、何かを書きたいと思いつつも、何をどういう風に書けばいいのかわからなかったといい、そこから著者は書けないときは無理に書かなくていいという結論を出す。自分というものを確立するための時間、経験が小説を書くに至るまでに必要なこ

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    2024年10月20日