村上春樹のレビュー一覧

  • 1973年のピンボール

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    この村上春樹さんの初期の作品を読んでやっとわかった気がしたんですが、村上春樹さんの作品って、チルミュージックみたい。音楽なんですよね。
    だから定期的に挟まれる「まるで〜のように」でいいリズムとなり、「僕にもわからない」のフレーズで気持ちがシンとなる。
    だから、いつもの、しんじくんみたいな主人公に自主的に性の捌け口として寄り添う自分の生活などない女がここでは2人も!とか思うのやめました。
    すべては感性のため。

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    2026年03月19日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    阪神・淡路大震災と地下鉄サリン事件のあいだ、非常に不安定な状況にあった日本が舞台の短編集。

    震災のもたらした深い傷が情景をリアルにしていた。

    一度は読んでおきたい傑作集だと思います。

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    2026年03月18日
  • 猫を棄てる 父親について語るとき

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    村上春樹さんが語る彼の父親とのこと、戦争のこと。

    私の父の父、つまり祖父には会ったことがない。
    夏休みに祖母の家に行くとまず仏壇で手を合わせた記憶があって、写真の祖父は軍服姿だったと思う。
    私の戦争に関する記憶は祖父に関することしかない。

    村上春樹さんが語るこの物語を読めて良かったと思う。

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    2026年03月18日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    村上春樹作品にしては物語性が強くあるような気がして非常に面白い。
    天悟と青豆がこれから関わるのだろうがどのようになるのか全く想像ができない。

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    2026年03月17日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    冒頭のエレベーターのシーンがかなり好き
    なにか得体の知れないことが始まる予感がする。村上春樹の文章は変態的に美しいなとそういう時に思う

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    2026年03月16日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    最初は「うーん…」と思ったが、どのような展開になっていくのかがすごく気になるためか、不思議とスラスラ読めました。むしろ流れが良く、読んでいて心地良かったです。常に、なに?なんなの?と思った状態のまま。

    色々な登場人物の生い立ちがこんなに深く描かれている作品を読むのは久しぶりな気がします。
    なかなか面白いです。

    最後の、間宮中尉の話。
    壮絶過ぎて、常に自分の表情は険しくなっていたと思います。
    落ちた井戸の底から、上にのぞく明かり、太陽の光を浴びた時、どれほどの希望に包まれたことだろうか。

    それにしても、カツラのバイトの話は笑いました。いづれ、僕も松竹梅の「竹」くらいになってしまうのでしょうか(笑)

    謎をたくさん抱えたまま、2巻へGO!
    主人公の、今後の進路がどうなるかも気になります。

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    2026年03月14日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    P128
    旅行というのは本質的には、空気を吸い込むことなんだ。
    おそらく記憶は消えるだろう。絵はがきは色褪せるだろう。でも空気は残る。少なくとも、ある種の空気は残る。

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    2026年03月14日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    長い期間互いを心の底で思い続け、それでも探すことはしなかった青豆と天吾が、月が2つある世界で近い距離にいることに気づき、その月を見上げている中で、顔を合わせることなく一瞬邂逅する。
    それぞれにこの世界で生きる覚悟を決めた2人が、この後どういった形で再会するのか、しないのか、期待が高まる。

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    2026年03月14日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「さきがけ」のリーダーをこの世から消すミッションに向け、準備を整える青豆。父に会い、今まで聞くことのできなかった出生に関する秘密を問う天吾。
    その過程で互いを心の底で思いつつも、後半にそれぞれがその存在をさらに強く意識しあうようになる展開に、中盤の山に差し掛かりつつある感じを受けた。

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    2026年03月14日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    ネタバレ

    面白かったとも言えるし、そうでもなかったとも言える。でも下巻は没頭した。
    起こる現実の出来事を俯瞰的に捉え続けてて良かった。俺も7針縫う怪我をしても達観した思想を持ちたい。

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    2026年03月14日
  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいると、ただ物語を追っているだけのはずなのに、心が勝手にこれまでの人生を整理し始めるような感覚に陥る。村上春樹の小説、とりわけこの作品には、読者の過去や感情を静かに掘り起こしてしまう奇妙な力があるように思う。

    読み進めるうちに、物語の感想を書いているつもりが、いつの間にか自分自身の感情の記録を書いているような状態になっていた。

    物語の始まりは、行方不明になった猫を探すという小さな出来事だった。しかし謎の電話、加納マルタとの出会い、そして笠原メイなど、不思議な人物が現れるにつれて、物語は少しずつ日常から外れていく。その過程で感じたのは、人は一緒に長く過ごしていても、相手のことを本当に理解しているとは限らないという感覚だった。

    主人公は結婚して長い年月を共にしてきた妻クミコのことを、実はほとんど知らなかった。彼女の過去や苦しみ、そして心の奥にある闇は、主人公にとっても見えないままだった。この「近くにいるのに理解できない距離感」は、この物語の静かな恐ろしさでもあるように感じた。

    第一部で特に印象に残ったのは、間宮中尉がノモハンで涸れた井戸に落とされる場面だった。井戸の底の暗闇の中で、彼は一日に数秒だけ差し込む光を見つめながら生き延びる。そしてその瞬間に「自分の人生はそこで終わった」と感じ、その後の人生を、生きているのに生きていないような感覚で過ごしてきたと語る。

    その一節を読んだとき、なぜかそれが他人の話には思えなかった。大学時代や精神科病院で働いていた頃、私自身も何かに全身全霊で打ち込めるものがなく、ただ「死んでいないだけ」のような状態で日々を過ごしていた時期があったからだ。

    また、加納クレタが語る「痛みを失った瞬間から生を実感できなくなった」という感覚も強く心に残った。苦しみから解放されたはずなのに、その代償として世界の手触りそのものを失ってしまう感覚。それは間宮の語る虚無とも重なり、主人公の空洞化した人生ともどこか響き合っているように思えた。

    第二部では、猫が消え、クミコが消え、さらに加納クレタや笠原メイも主人公のもとから去っていく。人々が次々と主人公の世界から離れていく様子が印象的だった。そして井戸の底へ降りていく場面は、異世界へ入るというよりも、自分自身の深層心理へ潜っていく行為のように感じられた。

    この作品では、主人公を取り巻く現在の物語と、ノモハンの歴史が互いに響き合っているように思える。個人の問題と歴史の暴力がどこかでつながり、井戸という場所を通して人間の深い部分へと降りていく。これはユングの言う集合的無意識の世界にも近い構造なのではないかと感じた。

    第三部まで読み終えたとき、正直に言えば「結局何だったのかよくわからない」という感覚も残った。しかし振り返ってみると、この作品は明確な答えを提示する物語ではなく、むしろ自分の内側を探る旅のようなものだったのではないかと思う。

    そして物語の終わりで感じたのは、主人公が確かに変わったということだった。彼は多くのものを失い、考え、向き合い、そして最終的にはクミコを許し受け入れるという行動へとたどり着く。完全に理解できないものを抱えながら、それでも関係を選ぶという姿勢は、物語の最初の「空っぽだった主人公」とは明らかに違っていた。

    作中に登場する「ねじまき鳥」は、世界のネジを巻いている存在として描かれている。私はこの鳥を、世界を動かす力の象徴として感じた。同時にそれは、世界を観測する存在であり、物語を見つめている読者の立場にもどこか重なっているように思える。読者は物語を観測しているが、その観測によって物語は成立する。そう考えると、読者自身もまた物語の一部であり、世界を回すネジの一つなのかもしれない。

    『ねじまき鳥クロニクル』は、不思議な物語というよりも、自分の内側を掘り下げていく読書体験だった。読み終えた今でもすべてを理解できたわけではない。それでもこの小説を読むことで、自分の人生や感情をこれまでとは違う角度から見つめ直すことができたような気がしている。

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    2026年03月13日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    本当に夢見たいな必要もないけど、必要な描写がずっと続いてる。
    想像してたより読みやすい。下巻楽しみ。

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    2026年03月13日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    相変わらず面白いのだが、春樹作品の主人公の性欲の強さには度々呆れるわ。ファンタジーは基本得意ではないが、現実と非現実が交差する作りが巧妙でよかった。

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    2026年03月12日
  • ロング・グッドバイ

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    レイモンドチャンドラー初めて読んだけど非常に面白かった。たまたま書店で気になって手に取った本だったけど、チャンドラーの描くフィリップマーロウの世界がよい。
    あくまでマーロウの見ている世界を切り取っているだけで考え方、思考を含めた根本の所は描かれていかないが、その世界を共に読み進めて様々に物語が進んでいくこの感じが非常に面白かった。
    読み終わってこのシリーズ4冊目?ぐらいだと知り最初から読んでみたいし、他の作品も読もうと思った。

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    2026年03月09日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    青豆パートは、屋敷のドイツシェパードが意味わからん死に方をして、少女が脱走したところから続きが始まる。
    天吾パートは、牛河とかいう、おそらく「さきがけ」に関わりがある人に、妙にうまい話を持ち込まれるところから続きが始まる。
    ここに来て青豆側の物語はかなり進んだ気がする。「さきがけ」のリーダーを殺す手前まで来ている。
    気味が悪いのは、そのリーダーが、青豆は自分を殺しに来たということがわかった上で受け入れ、殺してもらおうとしていること。そして殺してくれないなら天吾がどうなるか、と脅しに来ていること。
    青豆が心の中で大切に保管していた天吾への恋心をこいつは何故知っているのか。
    「心から一歩も外に出ないものごとなんて、この世界には存在しない」と意味深に彼は言う。
    リトルピープルが関わる、彼の特殊能力がどうにも関係してそうだ。というかしてるね!
    一方天吾パート、行方不明のふかえりが家にやってきた。ふかえりはふかえりでリトルピープルを知っていることは明らかだが、その気配までわかるような描写がされているのは彼女だけである。ふかえりの父は「さきがけ」のリーダーということは、青豆が今殺そうとしている男はふかえりの父ということになるのだろうか。
    それが、ふかえりの特殊能力に関わるのか。さらに言えば天吾は天吾で、青豆は青豆で何かの特殊能力があるということは示唆されてある。それが本人たちの自覚に関係なく。
    リトルピープルが作り出した?「1Q84年」で、キャラクターたちはどのような運命を辿るのか、まだまだ謎だらけです。
    読みやすすぎて、ほんとに読みやすすぎて、どんどん読めてしまう。考察も止まらない。
    残り3巻、早く続きが読みたいものですが今から韓国旅行に行って参る。

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    2026年03月09日
  • 街とその不確かな壁(下)(新潮文庫)

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    一回読むだけだと考えがまとまらないけど、書いておく。もう一回読みたい。

    ぴたりとはまる人?心の底から愛した人?を失った経験が、心の一部を焦げ付かせて、影を分離させて、どこかに行ってしまうのかな。喪失の傷は本当に深いんだな。

    壁の中の街は僕の心の底にあるのかな、そこにM**くんが入ってこられるのはどういうことなんだろう。。
    どこまで意味が込められてるんだろう。

    IQ84, 騎士団長殺し、つくるくんの話、カフカ、読んだけどこの本が一番好きかも。あとなんか読んだかなー

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    2026年03月04日
  • アフターダーク

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    深夜0時から夜明けまでの数時間の出来事を切り取った小説。眠り続ける姉・エリと、深夜の街を過ごす妹・マリのそれぞれの視点が描かれる。最後まで謎が明かされない顔のない男、娼婦オーナーの中国人男の脅迫発言、意味が明かされない内容が相変わらず多い。
    ていうのも村上春樹はよく「物語は読者の中で完成するもの」って言ってるらしい。普段から物語の行く末を与えられてるものを見たり読んだりしすぎて、結末とかスッキリさを求める自分がいるけど、自分から物語の先を想像したり作り出したりする力って、情報社会の中で大事なのかなーって思ったり。

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    2026年03月04日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)

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    実在する商品名が出てくる所が人気の秘密なのかな?青豆の駆け引きしない分かりやすい性格とストレートな物言いが面白い。

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    2026年03月03日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

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    面白くて2週間で読み終えた。
    ひとつひとつの物事とか言ったことを頭に入れておかなければと思って勢いで読み続けてた。

    実際フラグ立ってたなってのもあったし、こんなことがここで繋がるのか!ってのもあった。

    すごく感想を述べるのが難しい。面白いし、切ないと感じることもあるし、心が痛くなる場面もたくさんあった。ただ読み終わった後は、じんわりと良い意味であっけなく終わった感じが、より余韻を引き立たされてる。
    とにかく面白かった。群像劇にあたるのかな??やはり後半の盛り上がりがいいね、群像劇は。

    そして、やっぱり村上春樹さんが書く男性の人間像が好きだな。1Q84でいう天吾みたいな。
    多くを求めず、淡白そうな脳みそが好き。

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    2026年03月03日
  • ロング・グッドバイ

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    とにかくタフな男たちが織りなす、タフなやりとりと駆け引きに惹きつけられる。(少し冗長なきらいはあるが)
    男も女も、この物語のなかではどうしても虚勢を張って生きなければならない人種なのだ。
    そして、どことなくセンチメンタルさを秘めている。そのセンチメンタルな要素こそがこの物語の本当の魅力なのかもしれない。

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    2026年02月28日