村上春樹のレビュー一覧

  • ねじまき鳥クロニクル―第3部 鳥刺し男編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公が妻を救う、或いは悪に向き合うことを決心する第二部の結末に続く第三部。これまでどこか頼りのない人物像であった主人公像から良い意味での変化/ギャップがあり、長編ではあるが一気読みできた。個人的に示唆深かったと思うのは、笠原メイからの幾つもの手紙が全て主人公には届いていなかったというもの。本作に於いて、笠原メイは救いというか、主人公の思考の補助線のような役割を果たしていると解釈しているが、これが実際には届いていなかった、つまり岡田トオルは自ら悪/闇に立ち向かったということが最後に明確化された。そのことが終盤に明かされたとき、補助線を引かれていたのは、この本を読んでいる自分/読者の方ではないか

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    2025年05月16日
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話

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    43冊目『世界で最後の花 絵のついた寓話』(ジェームズ・サーバー 作、村上春樹 訳、2023年6月、ポプラ社)
    第十二次世界大戦後の世界を寓話的に描いた絵本。原本は1939年11月、第二次世界大戦勃発から2ヶ月に刊行された。
    過ちを繰り返す人間への失望と、それでも人間の良心を信じたい作者の葛藤が垣間見れる。
    簡潔な文章と素朴なイラストで綴られた作品だが今なおそのメッセージ性が弱まる事はない。この本を古く感じる時代が訪れる事を願う。

    〈ただ、ひとりの男性と ひとりの女性と そして一本の花だけはべつにして〉

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    2025年05月16日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    知の巨人二人の対談であるので、
    正直言って分かったような分からぬような部分も多々ある。
    が、そのように「なんとなく分かるような気がする」という感覚も時には重要だろう。

    30年近く前の本であり、
    内容的には阪神大震災やオウム事件を多くクローズアップしているが、
    現代日本の諸問題の多くはすでにこの頃に始まっていた。

    曖昧さを良しとする情緒的な日本文化と、論理的なアメリカ文化。
    夫婦関係、箱庭療法に対する姿勢、言語の持つ力など、
    お二人はさかんに2つの文化の違いを強調するのだけれど、
    私は実は似ているのではないか、という気もしている。
    ただし、空気に支配される日本がより問題なのは明らかだ。

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    2025年05月15日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    エッセイも良いね。思えばウイスキーなんて殆ど呑まずに過ごしてきたし強い酒は身体が受け付けなくなったけど、ティースプーンひと舐めくらいなら呑んでみたくなった。(笑)写真も良いね。旅がしたくなる。

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    2025年05月14日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    ネタバレ

    NHKでやっていたドラマは見逃しましたが笑…面白かった!6つの短編からなる物語で、阪神淡路大震災という共通テーマはあるものの、直接的には繋がっていない。

    特に好きだったのは、「アイロンのある風景」「タイランド」「かえるくん、東京を救う」かな

    UFOが釧路に降りる:妻が実家に帰り離婚。釧路に小箱を運ぶ男の話
    アイロンのある風景:火を囲う人々
    神の子どもたちはみな踊る:新興宗教の信者2世だった主人公が生物学的父親を追って、一人踊る
    タイランド:タイの休暇で水泳をしながら夢の予言をされる
    かえるくん、東京を救う:かえるくん!
    蜂蜜パイ:春樹〜だけど、あまり好きじゃなかったな笑。大学時代からの三角

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    2025年05月17日
  • 更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち

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    本当に村上春樹の家に行きたくなる。
    少し不謹慎かもしれないが、生前は無理だろうから亡くなられた後に記念館みたいな感じで開いて欲しい…

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    2025年05月13日
  • 古くて素敵なクラシック・レコードたち

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    クラシックは好きだが、YouTubeでしか聴かない。この本も、YouTubeいくつか気になった曲を聴いた。
    レコードで聴いてみたい…
    吹奏楽部出身なのでいくつかの曲に懐かしさを感じつつ、こんな素敵なレコードがあるんだと関心。
    前から思っていたけど、村上春樹は自身の処女作に思うところでもあるのだろうか。自虐が面白い笑

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    2025年05月12日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    サラッと読めてよかったです!一話が3ページほどで、内容も全く緊張しないほんわかとしたお話ばかりなので、電車や空き時間でサッと読めて隙間時間のいいお供でした!

    話もしっかり面白く、確かになぁと思ったり、それはどうなんだろうと一緒に考えたりしながら読んでいました。
    村上春樹の人となりを少し知る事ができ、なるほど、この人ならこの作品を書けるかもなと思いながら楽しみました!

    2や1もまた読んでみます

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    2025年05月11日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(下)(新潮文庫)

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    表層意識であるハードボイルドの世界と、深層意識の世界の終わりが、まるで二重螺旋のように絡み合い、読み手の意識を奇妙な場所へと連れて行く。世界の終わりは、その狭い壁の中で、まるで終わりのないメロディのように繰り返され、停滞している。それは、主人公が生み出した世界の、どこか歪んだ鏡像なのかもしれない。

    よくわかったような。わからないような。
    どこでページを閉じても、そこには一つの独立した風景があって、短いけれど、どこか懐かしい詩のような余韻を残している。

    この本を選んでくれた理由が、今、じんわりと胸に染み渡ってくる。ああ、これはそういうことだったのか、と、何度もページを繰り、言葉の奥に潜む意味

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    2025年05月11日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    最近nhkの夜のドラマで始まり、UFOが釧路に降りる とアイロンのある風景 まで見たところで一旦止めまして。

    アイロンのある風景はすごく印象に残っていて過去に読んでると確信しましたが、UFOの方がよくわからず、、、改めて再読しました。

    私の中ではタイランドとアイロンのある風景の二つが圧倒的に好きですが、最期の書き下ろしの蜂蜜パイがなんだか春樹にしてはほんわかしていてそれもまた珍しく感じる作品。

    こう、結局好きだからどーしてもいいと思ってしまうwまさに推しなんですね。

    今まで春樹の本がドラマや映画になるとどうしても今一つの感情になっちまうのですが、これからドラマ後半みてみます。なんでも後

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    2025年05月11日
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)

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    救いがあるのか、ないのか、よくわからない。救いというものをそもそも意識した小説ではないのかもしれない。

    地震という人間の力ではどうによならない出来事によって、震源地から離れて生きている登場人物にも影響が及んでいる。これまでの日常の歯車が狂ったり、壊れたりしている。しかしそれが悪い影響だけなのかと言われたらそうでもないのかもしれない。
    ただ不安にさせられることを言われたり、それを回収されることなく放置されたりするので分かりやすい救いのようには感じられない。

    ドラマを見たのでいくつかの作品は映像を思い出しながら読むことになった。映像の手助けがなければさらに混沌とした意味のわからない物語として読

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    2025年05月17日
  • 翻訳夜話

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    この手の本を読んだことがなかったのですがとても興味深く読めた。英語も日本語も関係なく、とにかく文章が大好きなお二人と学生さんたちの講義の様子は想像するのも楽しかったし、翻訳は面白いんだ!やらずにはいられないんだ!という村上春樹の翻訳愛に触れられたのも新鮮。キャッチャーインザライは野崎訳も村上訳ももっているけど、この講義をしていた頃にはまだ訳していなかったんだなと思うと感慨深かった。
    そして、お二人があまりにも熱烈に英語をどう日本語に直すのか、というお話をするので私も翻訳という作業に興味がわいてしまって、フラニーとズーイの英文庫を取り寄せています。英語は得意じゃないけれど、こういうところから勉強

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    2025年05月10日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉前編―(新潮文庫)

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    牛河をみてなんか、ねじまき鳥クロニクルにも気持ち悪い印象の男が出てきたような。

    今回でとうとう物語の中心人物にたどり着いたところで、また新たなぶっ飛んだ設定がでてきたなと、、笑。
    村上春樹作品の中でも特にファンタジー色が強いのでは?

    LPを流しながらパスタを茹でてやれやれという村上春樹が恋しいところもあるけれど、これはこれで面白い。このまま最後まで一気読みしてみます。

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    2025年05月09日
  • 1973年のピンボール

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    「ピンボールって何…?」と、まず思った21世紀生まれ。
    ググッたら出てきた。少女だった頃、ひいおばあちゃんの家で遊んだおもちゃに似ているものが笑

    それでも村上春樹を読みたくなる。「僕」と「鼠」それぞれの道が、女と別れ、大人になっていく2人が気になる。

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    2025年05月09日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

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    旅行行きたくなるね

    ウイスキーの味を決めてるのは、その土地で生きてる人間の生活、みたいなフレーズすごい刺さった

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    2025年05月08日
  • アフターダーク

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    たった一晩を一冊にギュッと。新鮮な構成。
    夜の生活を営む人々とマリの交流で物語が進む。
    終わりはフワッとした感じで終わったけど、不思議とモヤモヤは無く最後まで心地よかった。

    それにしてもマリの一晩濃すぎる。。

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    2025年05月08日
  • さよなら、愛しい人

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    チャンドラー氏が生み出した名キャラクター「フィリップ・マーロウ」の第二弾。アメリカ的なタフガイの世界観で、良質なハードボイルド・ミステリー。登場人物一人ひとりの個性や独特で洒落た描写が光る。プロットも緩急豊か。
    村上春樹氏の訳を読んでいると、チャンドラーから強く影響を受けた結果か村上氏訳だからか、少し回りくどい比喩(誉め言葉)が非常に村上春樹的。

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    2025年05月07日
  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉後編―(新潮文庫)

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    面白い。天悟と青豆ふたりの主人公がそれぞれの世界ですこしづつ真相に近づき始めている。
    まだまだ謎は多く、この広げた風呂敷をどうここから畳んでいくのか楽しみ。

    ただねじまき鳥クロニクルのように広げるだけ広げて特に解決もさせないまま放り投げることもあり得るな。。(笑

    カルト教団が出てくるけどすごいオウム真理教のことを連想させた。当時の事件の時を自分は生きていなかったから改めて歴史として知っておかなくてはと思った。

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    2025年05月06日
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

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    これ、ずっと知っていたのにすっかり「読んだもの」と思ってスルーしていた。読んだことがあるのは多分象工場の方 (それも曖昧)。
    村上春樹と安西水丸が工場見学に行くという話なんだけど、既視感あるなと思ったら片桐仁の「教えてなぜなら知りたがりだから」ですね…もちろんこっちの方が全然先なんだけど。「教えて〜」の方も大好きだったけど、やっぱりこういう専門的な話というのは面白い。特に人体模型工場なんて、ぜひ行ってみたいけどまだあるのか?1986年の本なので今とは全然状況が違うんだろうなと思いつつ、アデランスの「うちの強みはカスタマーサービスの部分なので技術のことが他社にバレても負けない」と言い切る強さがい

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    2025年05月06日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

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    笠原メイちゃんが可愛い

    物語自体は村上春樹的な、シュルレアリスムな感じ
    比喩表現が相変わらず抜群に上手くて面白い

    終盤、主人公が核心に踏み込んでいくにつれて、メラメラ(?)としてきて第三編が楽しみ。

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    2025年05月05日