村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公が妻を救う、或いは悪に向き合うことを決心する第二部の結末に続く第三部。これまでどこか頼りのない人物像であった主人公像から良い意味での変化/ギャップがあり、長編ではあるが一気読みできた。個人的に示唆深かったと思うのは、笠原メイからの幾つもの手紙が全て主人公には届いていなかったというもの。本作に於いて、笠原メイは救いというか、主人公の思考の補助線のような役割を果たしていると解釈しているが、これが実際には届いていなかった、つまり岡田トオルは自ら悪/闇に立ち向かったということが最後に明確化された。そのことが終盤に明かされたとき、補助線を引かれていたのは、この本を読んでいる自分/読者の方ではないか
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Posted by ブクログ
知の巨人二人の対談であるので、
正直言って分かったような分からぬような部分も多々ある。
が、そのように「なんとなく分かるような気がする」という感覚も時には重要だろう。
30年近く前の本であり、
内容的には阪神大震災やオウム事件を多くクローズアップしているが、
現代日本の諸問題の多くはすでにこの頃に始まっていた。
曖昧さを良しとする情緒的な日本文化と、論理的なアメリカ文化。
夫婦関係、箱庭療法に対する姿勢、言語の持つ力など、
お二人はさかんに2つの文化の違いを強調するのだけれど、
私は実は似ているのではないか、という気もしている。
ただし、空気に支配される日本がより問題なのは明らかだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレNHKでやっていたドラマは見逃しましたが笑…面白かった!6つの短編からなる物語で、阪神淡路大震災という共通テーマはあるものの、直接的には繋がっていない。
特に好きだったのは、「アイロンのある風景」「タイランド」「かえるくん、東京を救う」かな
UFOが釧路に降りる:妻が実家に帰り離婚。釧路に小箱を運ぶ男の話
アイロンのある風景:火を囲う人々
神の子どもたちはみな踊る:新興宗教の信者2世だった主人公が生物学的父親を追って、一人踊る
タイランド:タイの休暇で水泳をしながら夢の予言をされる
かえるくん、東京を救う:かえるくん!
蜂蜜パイ:春樹〜だけど、あまり好きじゃなかったな笑。大学時代からの三角 -
Posted by ブクログ
表層意識であるハードボイルドの世界と、深層意識の世界の終わりが、まるで二重螺旋のように絡み合い、読み手の意識を奇妙な場所へと連れて行く。世界の終わりは、その狭い壁の中で、まるで終わりのないメロディのように繰り返され、停滞している。それは、主人公が生み出した世界の、どこか歪んだ鏡像なのかもしれない。
よくわかったような。わからないような。
どこでページを閉じても、そこには一つの独立した風景があって、短いけれど、どこか懐かしい詩のような余韻を残している。
この本を選んでくれた理由が、今、じんわりと胸に染み渡ってくる。ああ、これはそういうことだったのか、と、何度もページを繰り、言葉の奥に潜む意味 -
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最近nhkの夜のドラマで始まり、UFOが釧路に降りる とアイロンのある風景 まで見たところで一旦止めまして。
アイロンのある風景はすごく印象に残っていて過去に読んでると確信しましたが、UFOの方がよくわからず、、、改めて再読しました。
私の中ではタイランドとアイロンのある風景の二つが圧倒的に好きですが、最期の書き下ろしの蜂蜜パイがなんだか春樹にしてはほんわかしていてそれもまた珍しく感じる作品。
こう、結局好きだからどーしてもいいと思ってしまうwまさに推しなんですね。
今まで春樹の本がドラマや映画になるとどうしても今一つの感情になっちまうのですが、これからドラマ後半みてみます。なんでも後 -
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救いがあるのか、ないのか、よくわからない。救いというものをそもそも意識した小説ではないのかもしれない。
地震という人間の力ではどうによならない出来事によって、震源地から離れて生きている登場人物にも影響が及んでいる。これまでの日常の歯車が狂ったり、壊れたりしている。しかしそれが悪い影響だけなのかと言われたらそうでもないのかもしれない。
ただ不安にさせられることを言われたり、それを回収されることなく放置されたりするので分かりやすい救いのようには感じられない。
ドラマを見たのでいくつかの作品は映像を思い出しながら読むことになった。映像の手助けがなければさらに混沌とした意味のわからない物語として読 -
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この手の本を読んだことがなかったのですがとても興味深く読めた。英語も日本語も関係なく、とにかく文章が大好きなお二人と学生さんたちの講義の様子は想像するのも楽しかったし、翻訳は面白いんだ!やらずにはいられないんだ!という村上春樹の翻訳愛に触れられたのも新鮮。キャッチャーインザライは野崎訳も村上訳ももっているけど、この講義をしていた頃にはまだ訳していなかったんだなと思うと感慨深かった。
そして、お二人があまりにも熱烈に英語をどう日本語に直すのか、というお話をするので私も翻訳という作業に興味がわいてしまって、フラニーとズーイの英文庫を取り寄せています。英語は得意じゃないけれど、こういうところから勉強 -
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これ、ずっと知っていたのにすっかり「読んだもの」と思ってスルーしていた。読んだことがあるのは多分象工場の方 (それも曖昧)。
村上春樹と安西水丸が工場見学に行くという話なんだけど、既視感あるなと思ったら片桐仁の「教えてなぜなら知りたがりだから」ですね…もちろんこっちの方が全然先なんだけど。「教えて〜」の方も大好きだったけど、やっぱりこういう専門的な話というのは面白い。特に人体模型工場なんて、ぜひ行ってみたいけどまだあるのか?1986年の本なので今とは全然状況が違うんだろうなと思いつつ、アデランスの「うちの強みはカスタマーサービスの部分なので技術のことが他社にバレても負けない」と言い切る強さがい