村上春樹のレビュー一覧
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一部 泥棒かささぎ編がテンポ良く読めたのでこちらにもその勢いで突入。やっぱり面白い。
村上春樹はエンジンかかると早い早い。
一部の後半、けっこうグロテスクなシーンがあったので心して読んだけれど、こちらはわりと人と人とのあたたかい手紙での交流がメインて感じで気楽でした。
でも読む側がハッとする記述が多々あった。
これは今後の人生のために覚えとこ、うわーこれ今の私にグサっとくるわ、て思わず付箋して書き留めた箇所がけっこうあって。
村上春樹の作品の、私が楽しみにしてるところはそこなんです。それに気づいてからはもう読まずにはいられなくなって。しかもそんな箇所を見つけられるのは、私が知ってる限りだと -
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1980年代、週刊朝日に連載されたエッセイを収録。現代と異なり、郊外では昼間に男が一人でぶらぶらしていると、周囲から白い目で見られる、銀行員に自身の職業は自由業や文筆家だと言ってもなかなか伝わらなかったなど、80年代の日本社会の雰囲気を感じられる。また映画鑑賞についても語る。B・C級映画は名作映画と違って良い点を自分で努力して探さなければ時間を無駄にしてしまうので、緊張感をもって鑑賞しなければならない。しかしそれがかえって記憶に残りやすいのだという。さらに読書の時間が減ったことについても興味深いことを語る。この時代から読書時間の減少について問題となっていたが、村上春樹は単に読書以外の活動に時
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ネタバレ小説ではなく、聞いたままの話を文章にうつしかえたものの集まり。(作中ではスケッチと表現)。
確かに、何かの示唆だとかテーマ性を持っているだとかいうお話達ではない、だけど面白い。
ただ、下記の文章は刺さりました。
『自己表現が精神の解放に寄与するという考えは迷信であり、好意的に言うとしても神話である。少なくとも文章による自己表現は誰の精神をも解放しない』
『自己表現は精神を細分化するだけであり、それはどこにも到達しない。もし何かに到達したような気分になったとすれば、それは錯覚である。人は書かずにいられないから書くのだ。』
お気に入りは、
ある女性の母が、ドイツで半ズボン(レーダーホーゼン)を -
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猜疑心の強い読者なら
当然抱くであろう2つの疑惑がある
①妻を寝取ったのは親友の雨田政彦ではないか?
➁免色渉はただのロリコン爺じゃないのか?
もちろん主人公はそんなこと少しも考えなかった
それはお人好しだからというばかりではない
肖像画の制作を生業とする主人公には
人間の本質を見抜くことについて強い自信があるからだ
そんな自分が疑いを感じない以上
彼らの態度に嘘は存在しないのである
傲慢と言えなくもないが
そのような鈍感さを保てなければ
人間関係なんてやっていけないのだろう
そんな彼の前に「イデア」と名乗る騎士団長が現れたのは
夜中うるさい鈴の音の発生源を探り当ててのことだった
イデア、すな -
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全777ページと膨大ではあるが、インタビューをまとめたものなので読みやすく、サクサク読むことができる。千代田線でばら撒かれたサリンの掃除をして亡くなってしまった方だったり、ほぼ植物状態だった女性などは衝撃だった。
また、症状が出てくるのが遅く、なんとか同僚らと出会うことを期待してバス停まで行き女性社員と会うも事件のことは知らず貧血か何かだと思われていたが、偶然にも地下鉄事件を知っている男性社員が通りかかり、救急車を呼ぼうにも手が回らないということでタクシーで病院へ行き、事なきを得たという話が、その偶然通りかかり男性視点と、助けられた男性視点があって印象的だった。p397〜418
全編通して読ん -
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▼デヴィッド・ストーン・マーティンさんというのは、僕ははっきり知らなかったんですが、主にジャズLPジャケットのデザインをしたデザイナーさん。ノーマン・グランツという、まあともあれアメリカ・ジャズの黄金時代1940年代~70年代をリードしたプロデューサーさんがいて、その下で主に40年代50年代に作品を残しました。
▼村上春樹さんはもともとがジャズ喫茶の経営者だそうなんで。つまりはジャズLPを揃え聴かせるプロだった。というわけで造詣深く、この一冊は村上春樹さんが、
「僕が所有しているDSM(デヴィッド・ストーン・マーティン)がデザインしたジャズLPの好きなものを紹介して一言解説します」
とい -
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ネタバレ『BOOK2』までは「1Q84」世界にある「さきがけ」や、そこにある謎としての「空気さなぎ」、「リトル・ピープル」、さらには、自分の考えに凝り固まっている人たちのキモチワルさが一見正しいことのように語られるストーリーだったが。
そんな『1Q84』も、『BOOK3』では天吾と青豆をめぐる、たんなるラブストーリーへとなだれ込んでいく。
ていうか、たんなるラブストーリーというより、ほぼ昔のトレンディドラマ(←死語w)だ。
村上春樹という人は、好むと好まざるに関わらず時代から逃れられない人なんだろうなーって気がしてしょうがないんだけど、この『1Q84』という小説は90年代の「月9」とか「トレンディド -
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ネタバレ2009年に『BOOK1』と『2』が出た時、読者に『BOOK3』が出ることは知らされていたんだっけ?
当時、1年後に続きが出るみたいなことを聞いたような気もするんだけど、定かではない。
ということで、『BOOK2』の前半であるこの『前編』は、『BOOK1』と『2』という物語のクライマックスとも言える展開になっている。
言ってみれば、「スターウォーズ/エピソード6」での皇帝と対決するために敵地に乗り込むルーク・スカイウォーカーという展開(?)だw
……のはずなのだけど、「さきがけ」のリーダーときたら、青豆に「殺して」、「殺して」、「楽にして」と言うばかりだし。
青豆は青豆で、こんなに苦しんで -
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注!
内容に触れていますが、あえてネタバレ設定にしていません。
『BOOK1後編』は、面白さが加速する。
いや。ストーリー自体は『BOOK1前編』と同じく、天吾は10歳上の人妻にタマを弄ばれているだけだし、青豆は相変わらずあゆみと男漁りだ(^^ゞ
ただ、その合間、合間に、少しずつ、少しずつ、話が進み、その話と話が噛み合っていく感じが、読んでいて楽しい。
村上春樹は、その辺りが本当に上手い。
ぶっちゃけ、村上春樹っていうのは、あくまで人気作家であって。世間で言われているような大作家や文豪みたいなタイプの作家ではないように思う。
昔もそうだけど、ネット等情報が反乱する今みたいな世の中では、 -
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購入済み
村上春樹はこういう旅行記とかエッセイを読むとなんというか力の抜けた、ちょっと変だけど普通のおじさん(この時はまだおじさんという歳ではないか)という感じがしますね。地中海の暖かな日光を思い浮かべながら読んでましたが、当の村上春樹本人は焦燥感に駆られているような印象。ギャグシーンが割に多く、ワインでも飲みながら読むといいかと思います。