村上春樹のレビュー一覧

  • 中国行きのスロウ・ボート

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    以前、文庫版を古本屋で購入したのだけれど、紙が焼けていて、それでも大切に読んだ本だった。

    今回、ハードカバーで復刊すると知り、当然ながら購入。嬉しい。

    文庫版の自分のレビューを読むと、「カンガルー通信」を読みたくて買ったようだが。
    読んでから、ずっと記憶に残っているのは「中国行きのスロウ・ボート」だ。
    それも、バイトの同僚の中国人の女の子とのパートが、ずっと残り続けている。

    ネタバレになるのだけど、良い雰囲気になった中国人の女の子を、家とは反対方向の電車に乗せてしまった、あの出来事は本当に偶然なんだろうか。

    そう考えると、そもそも偶然って何だろうとも思うのだけど。

    中国人の女の子を騙

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    2024年03月08日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    どれも味わい深い。
    理由は説明できないけど『納屋を焼く』が1番好きかな。
    定点観測の意味で目的を持ってランニングしたらおもしろそう。
    僅差で『踊る小人』。
    洒脱で不思議な杜子春みたいだった。
    村上春樹の小説で革命なんて言葉が出てくるのは珍しい気がする。

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    2024年03月02日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    いろんなことが巻き起こりますねー。
    秋川まりえの行方や、おばさんと免色の関係も気になるところ。
    免色さんはおじいちゃんのイメージだったのですが、中年ということなのでもうちょい若いのかな?ダンディーな感じで確かにモテそうだけど、個人的には主人公の方が魅力的に思えます。
    続きが気になるので急いで次巻へ!

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    2024年03月01日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹の小説は初めて読んだけれども、短編集はそもそも好みなのですらすらと読むことができた。
    個人的には踊る小人が1番印象には残っている。終わり方が良かったからな気がする。
    納屋を焼くは「バーニング」を見たので流れはわかっていたが、それでもとても示唆的で面白く読めた。
    他の小説たちも、言いたいことがあるようで、だけど答えは定まっていないような感じだった。そんな「近すぎず遠すぎず」の文意が心地よく感じられるのは、村上春樹という偉大な作家の為せる技なのかなと思った。

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    2024年02月28日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    ネタバレ

    村上春樹作品は本当にどれもダメなのか……と色々とレビューや感想を見て回って、そういえば村上春樹が好きと言っているブロガーさんがこの本をお勧めしていたなぁと思い出した。以前から色々な感想を書いていてブログ読者になって数年。紹介された作品の何作かを読んでいる。

    ブログには、ちゃんと『こういう人には向かない』という事も書いてあるので嫌いではない。ただ、価値観は違うなと思う点は多々あるので、期待値は低かった。



    それと同時に、「ノルウェイの森」のレビューを読み直していると、「蛍」を読んでみたらいいと言うのも見かけたというのもある。

    ともかく、読んでみたいかもと思えたので読んでみる事にした。

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    2024年02月28日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    軽快な紀行エッセイ。表題はラオスだが、いろんな国を訪れ、暮らした時の様子が描かれている。これは結構好き。

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    2024年02月27日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    騎士団長!まさかこういう展開になるとは。
    でも、かわいくて現れるのを心待ちにしてしまう。
    ガールフレンドが面倒くさくて苦手なタイプ。
    免色も優しい老人のイメージだったけど、ちょっと恐怖を感じる瞬間もあったり。
    この巻では急展開はなかったものの、まだまだ謎だらけ。

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    2024年02月25日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉前編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    リーダーが死んだ夜、ふかえりを通して青豆の中に運ばれてきた命が意味するものとは何なのか?
    首都高速道路の非常階段を下から登ると1984年に帰ることができる?
    また天吾は、父親のいる猫の街に行き、帰ってきた。それがどんな意味を持つことなのか。2つ浮かんでいる月は彼らにどんなメッセージを伝えようとしているのか。
    1Q84を通した大きな謎たちは回収されつつあると思った。最後の章で小松が「状況のもつれあった部分を、このへんでできるだけ解きほぐしておく必要がある。」といったように、撒かれた謎は整理され、物語が終わりに向かっていることが感じられた。
    この物語の最後に2人は出会うことができるのか、本当にどち

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    2024年02月24日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    村上春樹の紀行文集『ラオスにいったい何があるというんですか?紀行文集』を読みました。
    村上春樹の作品は昨年10月に読んだ『村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―』以来ですね。

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    旅をしている人にだけ見えてくる風景がある。

    そこには特別な光があり、特別な風が吹いている――ボストンの小径とボールパーク、アイスランドの自然、「ノルウェイの森」を書いたギリシャの島、フィンランドの不思議なバー、ラオスの早朝の僧侶たち、ポートランドの美食やトスカナのワイン、そして熊本の町と人びと――旅の魅力を描き尽くす、村上春樹、待望の紀行文集。
    「熊本再訪」初収録。
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    2015年

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    2024年02月22日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    「これから日本は成長していくだろう」という希望的観測を若いうちに胸に抱きながら自分の人生を歩んできた世代をうらやましく感じた。
    成長を遂げてきている我が国に対して文句を言えなくなってきていることが原因で、最近の若者は閉塞感を覚えるのかなと考えた。

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    2025年02月05日
  • 辺境・近境

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    村上春樹は紀行文でもやはり村上春樹の文体で心を揺さぶる。
    阪神大震災の二年後に自分の住んでいた街の辺りを歩いていく。
    大震災の傷跡を自らの目で確かめる。小さい頃泳いだ海、空き地が変貌ぶりに違和感を覚えながら。
    ノモンハンも同じだ。ノモンハンが事件でなく本物の戦争であることを証明するかのように現地を訪ねる。現地に来て、「220キロを徒歩で行軍する」ことの凄まじさに唖然とする。1時間に6キロの速さで水不足の中の行軍。だんだんイメージ出来てくる。
    メキシコでは貧富の差、治安の悪さを実感し、ものを失う喪失感も味わう。
    そんな中、香川のディープなうどん巡りと無人島、からす島の秘密は楽しい!

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    2024年02月17日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    ラオスって調べると、真っ先に出てきたので読んでみた。ルアンパバーンの章はとりわけ思索に耽っていて、面白かった。行くのが楽しみである。とても時間がゆっくり流れてそうだ。
    春樹さん、あんまり手がついてなかったんですが、エッセイだと猫好きのおじさんで親近感…。北欧(特にアイスランド)もアメリカもイタリアも行きたい…!
    春樹さんにも旅行にももっと興味が湧いた一冊でした。

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    2024年02月14日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    重い小説、難解な小説の後は村上春樹さんの脱力エッセイがおすすめ。中でも、村上ラヂオ2.3はかなり面白い。
    ・オムレツを作ろう
    ・献欲手帳
    ・死ぬほど退屈な会話
    ・とんでもない距離、ひどい道
    ・いちばんおいしいトマト
    がお気に入り!

    特に、村上春樹さんが学生時代、北陸を徒歩旅行した時に、農家の方がトマトをくれた話が心に残る。
    能登半島の善意が沁みてくる。
    太田幸司さんが決勝戦で18回を一人で投げきり、それでも0対0で決着がつかなかったあの夏の出来事だ。

    春樹さんの話を読んでいると、走りたくなる。
    そして
    シューベルトの「アルペジオール・ソナタ」を聴きながらオムレツつくりたくなる。

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    2024年02月09日
  • 1Q84―BOOK2〈7月-9月〉後編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    1Q84の世界でしか出会えなかったふたり、しかしこの世界では青豆か天吾どちらかが死ななくてはならないというのが切ない。

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    2024年02月04日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    小説の村上春樹もいいけどエッセイの村上春樹はさらにいい。
    クスッと笑えるエッセイに、今週の村上というおまけ付き。
    今週の疲れがどどっと出て、テレビの画面を見て思い切り受け身で過ごそうと思ったけど、この本読んでたら疲れが抜けていった!
    あまりにも可笑しくて、ばかばかしくて、脱力感。
    本人曰く、ビール会社が作るウーロン茶。
    これがまた味わい深い。
    実際のオリンピック、ドイツとパキスタンのホッケーの試合を観て純粋にスポーツの醍醐味を味わったり、メジャーリーグの試合を観戦し、Aロッドの一挙手一投足を観察したり、毎度のことながら視点が面白い。ヒノマルの数とか結果とかに無縁な観戦姿勢が村上流。
    最後は真面

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    2024年02月03日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    河合隼雄と村上春樹がアメリカで行った対談の記録。河合隼雄はユング派だけあってホーリズム的な傾向が強いのだけれど、村上春樹は作家だけあって言語的に理解していこうとする。とはいえ村上春樹もすべて言語に依存して把握しようとする人でもなく言語や精神を支える身体感覚を大切にする人なので、河合隼雄とは波長があって会話が弾んでいる感じが伝わる。
    対談のタイミングが『ねじまき鳥クロニクル』の発表直後だけあって、ねじまき鳥の話が多い。また湾岸戦争やオウム事件との時代的な近さも感じる。ねじまき鳥で暴力や歴史というものが前面に出てきており、その理由を村上春樹は河合隼雄との対話の中で見い出そうとしているようにもみえる

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    2024年01月24日
  • 大いなる眠り

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    昔読んだはずだけど、ほとんど筋を覚えていない。
    マーロウ以外の登場人物も。
    今回あらためて読んで、それも無理はないと思った。
    謎らしい謎もなく、マーロウ以外の人物も魅力に乏しい。魅力的なのは探偵だけ。

    それでも、その文体と独特なナラティブは驚嘆に値すると思う。チャンドラーは、本当にユニークな作家だとあらためて思った。

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    2024年01月20日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    物語が急速に動き始めて一気に読み切ってしまった。免色、秋川まりえ、主人公の3人の終着点も気になるが、それ以外にも雨田具彦の謎や騎士団長の役割など解明されていない部分が沢山ある。ようやく登場人物とそれぞれの背景が並べられたので、何かしらのイベントが起きるのが楽しみ。

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    2024年01月18日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)

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    免色さんが穴に入ってあっちとこっちの境界線のくだりとか、後半の雨田さんの戦争下で体験してきたであろうことが『ねじまき鳥クロニクル』を思い起こさせる。白いスバル・フォレスターの男(僕?)が女を絞め殺そうとする場面なんかは『ダンス・ダンス・ダンス』の五反田君を感じた。
    今までの作品が色々と現れているのかもしれない。
    免色さんの娘と思われる秋川まりえとどうなっていくのか、騎士団長殺しの意味などまだまだ分からないことだらけで続きが気になる内容でした。

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    2024年01月16日
  • 心は孤独な狩人(新潮文庫)

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    高校生以来、20年ぶりに読む!

    言葉で伝えられることはとても少ないのかもしれない。
    いや、そもそも伝えると言うこと自体、本当は無理があることなのかもしれない。

    閉塞感に満ちていて、読んだあと数日心が沈む。
    早く明るくなりたい。

    だけど、わずかな、わずかな希望を見つけられる気もする。

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    2024年01月16日