村上春樹のレビュー一覧
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村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。
なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。
犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に騙されていたとか利用された(多分だけど、大方そういう表現でいいと思う)男が、行き場のない気持ちを抱えて、遂に、みたいな。でも、それって仕方のないことなんだろうな。好きで好きで愛していても、とうとう我慢が出来なくなってとかって、可愛さ余って憎さ100倍とか言うし、例え一時でも、そこまで誰かを愛することが出来るのは、ちょっ -
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『思いもよらないことが起こって、思いもよらない人が、思いもよらないかたちで死んでいく。僕が一番言いたいのはそういうことじゃないかな』
『僕の文章というのは、基本的にリアリズムなんです。でも、物語は基本的に非リアリズムです』
『つまるところ、小説家にとって必要なのは、そういう「お願いします」「わかりました」の信頼関係なんですよ』
『物語とか、男性とか井戸とか、そういったものに対しては、ものすごく惜しみなく注がれている想像力が、女の人との関係においては発揮されていない…いつも女性は男性である主人公の犠牲のようになってしまう傾向がある』
『トロントの新聞によると、トロントの書店で盗まれる本は村上春樹 -
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心理療法士の河合さんと、村上春樹さん、両氏の結婚に対しての発言も面白い。
河合さん
「愛し合っている2人が結婚したら幸せになれるなんて言う馬鹿な話はない。そんなことを思って結婚するから、鬱になるんですね。何のために結婚して夫婦になるかと言ったら、苦しむために、井戸掘りするためなんだというのが僕の結論なのです。井戸掘りは大変なことです。だから別にしなくてもいいんじゃないかと思ったりするんですよ」
村上さん
「結婚とは、むしろお互いの欠落を暴き立てる過程の連続に過ぎなかったのではないかと。結局のところ自分の欠落を埋めることができるのは自分自身でしかないわけです。そしてその欠落を埋めるにはその欠 -
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★★★2021年4月★★★
読み終わってからだいぶ経つ。
本に入れた折り目を見直しつつ、印象に残ったことを書いていく。
村上「本当のリアリティっていうのは、リアリティを超えたもの」
「ボイスをよりリアルなものにしていく。それが僕らの大事な仕事」
「学生運動の頃の、言葉がまったく無駄に終わってしまったことへの怒りみたいなものが強くあった」
「トランプは人々の地下室に訴えることだけを言いまくって、それで勝利を収めたわけ」
「日本人の感覚では、あの世とこの世が行き来自由なわけです」
「僕にとっては文章がすべてなんです」
「自分がそうであったかもしれないけど、実際にはそうではない自分の姿」
「 -
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ネタバレさよなら、愛しい人
著者:レイモンド・チャンドラー
訳者:村上春樹
発行:2011年6月15日(単行本は2009.4)
早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)
村上訳で読み返すフィリップ・マーロウ。今回は「さらば愛しき女(ひと)よ」の邦題で知られる本作品。やはり昔読んだ文庫本は見つからなかったが、不思議に話は少し覚えていた。最後の真相究明までは無理だったが。
本作品は、マーロウシリーズの2作目。訳者あとがきにも書いてあるが、マーロウの代表作で、「長いお別れ」「大いなる眠り」とならんでベスト3に上げる人が多い。今回の訳でも470ページほどあり、とても長い。しかし、掛け値なしの傑作。きっかけが、 -
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◯なによりも巻末の参考文献が気になった。おそらくほとんどのアーティストについて、参考文献を記載している。
◯その中でも、ブライアン・ウィルソン、スタン・ゲッツ、ウディー・ガスリーあたりは伝記的で読み応えがあって面白い。また、伝記的である点は、時代からその音楽性を読み説こうとする試みにも思える。もちろん、小説家ならではの分析・観察、表現力や観察力も相まっての読み応えだと思う。
◯しかし多分一人だけ参考文献がないアーティストがいた。スガシカオである。
◯時代はまさに同時代であるので、そのあたりは自然体で書けたのかもしれないし、参考文献とするものがなかったのかもしれない。その分、主に詩の解釈に比重が -
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予想以上に面白かった。
やはり村上春樹は小説よりこういうインタヴューものやエッセイの
ほうが良いのではないだろうか。
それもクラシックオタクではなくもう評論家・研究家の域なので
小澤さんが知らないことや気づいていなかったことまで
深く掘り下げることができる。
指揮や楽器を学んだらそこそこプロとして活躍できたのでは
と思わせられるほどの注意力、洞察力がある。
題材は以下。いずれも素晴らしい曲ばかり。BGMにどうぞ。
マーラーの9番なんて泣けてきそうです。
・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番
・ベルリオーズ幻想交響曲
・ブラームス交響曲第1番4楽章
・マーラー交響曲第9番4楽章、1番3楽章 -
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購入済み
グッとくる瞬間がある
スッと枝を広げる真冬のひややかな木のように そこにあるのにどうもつかめない淋しさがある 本全体を取り巻く完璧じゃない不完全さが、心惹かれ逃れられなくなる魅力であると感じた 輪郭のぼやけた余韻がずっと残って消えない
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この本をきっかけに苦手意識のあったベートーヴェンを聴くようになった。ピアノコンチェルト3番が大好きになり丁度アニバーサルイヤーだった昨年生で聴けたのは感慨深く縁を感じた。ご本人達はおそらく" (レコード収集家の人たちには) 興味のない聴き方"といった話をされてたが自分は好きな曲や人軸で聴き比べするのがクラシックの醍醐味たる聴き方だと思っているのでこの本に出てきた曲をspotify podcastでプレイリストも作って色々と聴き比べている。マエストロの昔話を交えた前半の聴き比べをもっとやってほしかった。後半はどちらかというとマエストロの現在の活動(執筆当時)にフォーカスされ