村上春樹のレビュー一覧

  • 水底【みなそこ】の女

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    レイモンド・チャンドラー長編の村上春樹訳としては最終となります。名残惜しいというか、余韻に浸るように読んでいきました。他のチャンドラー長編とは大分違った印象のある本作。少し期待を裏切られながらも、本作には光る魅力もありという内容でした。その場その場に読者を引っ張り込む、魅力的な文章の力は、他作品よりは弱いところがあり、そのある意味筋を無視したエンターテイメント性が影を潜めています。筋をしっかりと持った、一般的な推理小説に近いものにしているのですが、著者にとっては慣れないことをしてしまったのか、最後は矛盾を呈するようになってしまっているのを感じます。やはりチャンドラー小説は、読者が状況を呑み込め

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    2020年06月28日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    日常の隙間時間を埋めるのに丁度いいエッセイ集。
    基本的にはゆるっとしたエピソードが書かれているけれど、所々で阪神淡路大震災やアメリカで起きた痛ましいニュースに触れる記述があって、考えさせられることも。

    フィリックスザキャットの時計、買おうかなあ。

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    2020年06月18日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    淡々と、美しい文章で旅の模様が描かれている。ちょっと過酷そうで同じ道を辿ろうとは思わないけれど、遠くへ旅に行きたいと感じた。

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    2020年04月27日
  • 村上朝日堂の逆襲(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「村上朝日堂」を読む前に、一応の続編?であると思われる、こちらから先に読んでしまった、、、しまった、とか思ったりもしたのですが、多分、大丈夫っぽいです。なんせ村上さんのエッセイは、いついかなる時にどんな順番で読んでも、抜群に面白いのですから、という事を、わかりやすく教えて頂ける作品かな、と。

    すげえ大したことない内容だと思うんですが、それでも、抜群にこう、面白い。1986年のエッセイなのに、2020年によんでも、普通に面白いし、全然古びていない(ように感じられる)のは、いったいどーゆーこっちゃ?って思うんですよね。世の中の流れは、すげえスピードで、変わっていっていることは、間違いないでしょう

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    2020年04月04日
  • 村上朝日堂はいかにして鍛えられたか(新潮文庫)

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    最初の版は読んだことがあったんだけど、文庫には「苦情の手紙」がついていた。これ読みたかったのよね。それにしても先生は文章うまい。

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    2021年01月05日
  • 大いなる眠り

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    フィリップマーロウが、本格的に登場した作品。読み終わりました。

     
    強情、一匹狼、皮肉屋、タフ、セクシー、そんな言葉が思い浮かぶ男。

    頭の内で勝手にイメージを作って楽しんでます。

    映像作品もあるらしいけど、観ないほうが良いのかなあ。

     

    探偵が出てくるミステリ―作品だが、よくある名推理ていうのは出てこないなあという印象。

    行動力と直感で物語がすすんでいくのが小気味いい。

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    2020年01月25日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    しっかりした文章を持っている人のエッセイは面白いなぁ。

    安西水丸の絵がたまらない。

    とにかく
    一に足腰、二に文体、です。

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    2020年01月22日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    ネタバレ

    ついにジョージ・オーウェルの1984を読んだ。いや、厳密には読んでいないが、森泉岳土による漫画版「オーウェルの一九八四年」を読んだ(オーウェルの、と付くところが良い)。
    救いがないとは聞いていたが、本当に。


    でも何より救いがないのは、読み終わったときに「ああ良かった、怖い話は終わった、"あんなんとは無縁の"現実へ戻ろう」と心から思えないところだ。


    あとは備忘メモ。(ネタバレもあり)


    ・舞台はロンドン、ただしイギリスではなく「オセアニア」という国。オセアニアを率いるイングソック党の党首ビッグブラザー(BB)がすべてを監視し、好ましくない兆候があれば「思想警察」に連

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    2020年01月13日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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     村上春樹の翻訳は柴田元幸直系というか、基本的にシンプルに読みやすいものというイメージがある。本作は短編集ということで、お前も読みやすそうだと思って手に取った。そうだろ?
     しかし本作の原文は難解ともいえる文体だそうで、村上春樹の翻訳もそれに呼応してかすらすらとは読みにくい感じにはなっている。
     ところがやはり非凡な視点を持った短編集である。お前みたいに骨のある小説が読みたいやつはぜひ手に取るがいい。

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    2019年12月26日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    人生の中で、こうゆうくだらないことも大事な余白だと思う。
    「夜中の汽笛」は響いた。好きの表現がすばらしい。

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    2019年12月13日
  • 1973年のピンボール

    匿名

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     村上春樹の2作目の小説。この小説において村上春樹の文体はほぼ完成している。ピンボールに再会する場面が村上春樹独特の文体がよく出ている。

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    2019年11月27日
  • 羊をめぐる冒険

    匿名

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     村上春樹の初期の長編小説。
     主人公が食事を作ったり、掃除するところなどが細かく描かれている。村上作品は音楽のようなところがある。長編小説は交響曲である。それも綿密に計算された音楽である。羊博士が羊と交わってそれが先生のところに行き、先生から離れて鼠の中に入る。鼠は自分が死ぬことで羊を消滅させる。最後に爆破で大円団である。鼠と羊博士と先生の関係が今でもこんがらがっている。羊博士が連れてきた星の付いた羊に先生が憑かれたのだ。
     現代小説なのだが呪術的なところがある。そして神話的である。そして西洋的である。
     非日常の世界を描いていくのだが、そのベースに肉体的で日常的なものを綿密に積み上げ

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    2019年11月27日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    村上さんの音楽知識、音楽への誠実な向き合い方が伝わってきます。オーケストラにそこまで興味を持ったことがない人でも読後は聴きたくなること請け合い。音楽家っていいなって思いました。

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    2019年11月23日
  • アフターダーク

    匿名

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     都会の真夜中のエリとマリと高橋と白川とそれに関わる人々を描いたエピソード的な中篇作品。神話的であり、呪術的である。都会の真夜中の質感が巧みに描かれている。

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    2019年11月27日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    村上春樹がサリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の新訳を刊行したことを受けて、彼と柴田元幸が二度にわたっておこなった対話を収録しています。さらに巻末には、『キャッチャー』に収録できなかった村上の「訳者解説」、さらに柴田がホールデンに成り代わってハックルベリー・フィンなどとの比較についての考察をおこなっている「Call Me Holden」が収録されています。

    本書を読む前は、おそらく柴田がサリンジャーのアメリカ文学上の位置づけについて大きな枠組みを示し、そのつど村上が作家としての感性にもとづく解釈を差し挟んでいくというスタイルで議論が進められているのではないかと思っていたのですが、じっ

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    2019年11月15日
  • 翻訳夜話

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    村上春樹と柴田元幸が、翻訳について語った三回の講演やフォーラムなどをまとめた本です。さらに「海彦山彦」と題された章では、オースターとカーヴァーの短編小説を二人がそれぞれ訳したものが収められています。

    第一回は東京大学でおこなわれた柴田の授業に村上が参加したときの記録、第二回は翻訳学校の生徒たちを相手に両者が質問にこたえるというもの、第三回は若手の翻訳者からの質問を二人が受け付けるというかたちになっており、著者である二人の翻訳についての考え方を知ることができるのみならず、翻訳に関心のあるさまざまな水準の受講者たちがいだく疑問にかんしても、興味をもって読むことができました。

    村上は彼の文体をか

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    2019年11月15日
  • 風の歌を聴け

    匿名

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     図書館の本で一度読んだことがある。電子書籍で2回目を読む。
     村上春樹の処女作である。物語は「1970年の8月8日に始まり、18日後、つまり同じ年の8月26日に終る。」
     その後の村上作品に受け継がれていく、遠回しで比喩に富んだ翻訳調の語り口はもうこの作品で完成している。受ける印象は都会的で、若々しく、病的になりそうなところでぎりぎり健全さを保っている。
     鼠が食べるホットケーキにコーラをかけて食べる食事はノーベル週間にハルキストが恒例行事のように再現している。
     この作品で後のすべての作品を代表していると感じる。

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    2019年11月27日
  • 若い読者のための短編小説案内

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    村上春樹の文章の好みと、「僕はこのように考えながら小説を読んでいるよ」「こういう風に解釈したら面白いと思わないかい?」という小説の読み方が学べた

    深く深く文章を読み込んでいこうと思えた

    そして取り上げた作品が難解で、村上春樹らしさ全開だった。

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    2019年10月28日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    オイラにとっての村上春樹は誠実な仕事をする、ストイックなスポーツマンだ。小説を書くということは、体力がいるのだ。たぶん、サラリーマンも一緒だと思う。現場だろうがデスクワークだろうが。物理的に体力が必要というだけではなく、仕事にはいろいろなトラブル、苦難があるしそれを乗り越えていくには強いメンタルが必要だし、それを維持するためにカラダの臨戦態勢を保つという意味だと思う。「アンダーグラウンド」や「約束された場所で」を読んだときに感じたことだ。インタビューの内容はきっとヘビィなものだったろうし、誰に対しても背筋を伸ばしたしっかりした姿勢ができなければ、加害者と被害者の本当の声は拾えなかったんじゃない

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    2019年10月26日
  • 大いなる眠り

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    村上春樹訳。
    フィリップ・マーロウシリーズの第1作。
    複数の事件をマーロウが解決していく。
    村上春樹の解説が素晴らしかった。
    次→さよなら、愛しい人

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    2019年09月30日