村上春樹のレビュー一覧

  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    村上春樹の紀行記を呼んだのは初めてだったが、とても面白かった。ギリシャ、トルコのどちらの旅も相当ハードな、大変そうな旅であったが、彼の文章でもってその旅を想像してみると、不思議と楽しそうな印象を受けるのである。

    トルコ篇で、道中真っ白なドレスに身を包んだ女の子の一行に遭遇する場面がある。車を止めて話しかけるでもないが、トルコの荒々しい風景の中で突如として現れた予想外の光景に村上春樹氏が思ったこと。素晴らしい叙述だった。こういう世界の捉え方は、ぜひとも参考にしたいと思った。

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    2021年07月02日
  • 古くて素敵なクラシック・レコードたち

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    曲の魅力よりも、このレコードの中のこの演奏は、指揮者は、ソリストは、音質はどんな風にいいのか。
    そこを中心に書いているのでかなりマニアック。
    クラシック音楽に詳しくないので、気になるものを音源探しながらポツポツ読んでます。

    わたしはバレエ音楽がすきなので、最初にペトルーシュカ持ってきてもらえて嬉しいかなー。

    すごいな、マニアックな春樹さん☺️
    という気持ちで暖かくページをめくりましょう❣️

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    2021年06月26日
  • 村上朝日堂の逆襲(新潮文庫)

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    相変わらずおもしろい!
    "セーラー服を着た鉛筆"の勢い感めちゃ好き。
    あとは山口下田丸くん関連も面白かった〜
    安西さんの挿絵も素敵。

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    2021年06月15日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    春樹が好きな作家を3人挙げるならスコット・フィッツジェラルド、レイモンド・チャンドラー、トルーマン・カポーティ、5人挙げるならさらにウィリアム・フォークナーとチャールズ・ディケンズと書かれている。前3人についてはいかにも春樹らしい名前だが、後2人についてはなるほどと思った。ディケンズとフォークナーねぇ。

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    2021年06月15日
  • 若い読者のための短編小説案内

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    「第三の新人」グループの小説は、とんと触れたことが無かったので、すごく興味が湧いた。
    何遍か読んでみたい。
    それから、またこの本を読み直して、自分なりの感想、発見を見比べることもしてみると、より一層本を味わうことができるのではないでしょうか

    一点引くとすると、図がめっちゃ分かりにくい_:(´ཀ`」 ∠):_
    凡人の自分の理解が追いついてないだけか?

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    2021年06月07日
  • 東京するめクラブ 地球のはぐれ方

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    今は簡単に旅行に行けない世の中なので、せめて気持ちだけでも旅をしたい!とウキウキで手に取りました。 結構辛口な旅行記なんだけど、隊長はじめ、みんなこの土地を愛でてるのが伝わるので、コロナが落ち着いたらのんびり出かけてみたいなあ。
    「人間が住んでいる所で面白くない所なんてないよ」 は名言だと思う。 結構年月が経っているので今はどんなふうに変化しているのかも気になるところ。

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    2021年05月28日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    村上春樹だいすきなので、エッセイはいくらでも読んでいられる。
    でもファンでなくとも、この軽快な文章はほんと楽しめると思う。
    長編小説が苦手なら、短編とエッセイをぜひ読んでみてください◎◎

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    2021年05月24日
  • やがて哀しき外国語

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    「村上春樹は短編やエッセイが読みやすいし面白いよ」、と中学時代から村上春樹の作品を愛読書とする友人からアドバイスをもらい、たまたま古本屋で手に取った一冊。

    『海辺のカフカ』冒頭でなぜか挫折してしまった事実が嘘のように、読める読める。大学時代、通学時間に1ページ1ページ繰るのを楽しみに読んだ。

    アメリカでの生活や、彼の哲学や思考がよく分かる。所々ウィットに富んだ文章があり、読んでいてふふっと笑ってしまう。

    また、日本の自動車不買運動が起こっていた時代にアメリカに住んでいたとのこと、その文章の端々からトランプ政権へと右傾化していく保守的なアメリカ人たちの予兆のようなものが感じ取れる。丁度トラ

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    2021年05月18日
  • リトル・シスター

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    ネタバレ

    兄を探して欲しいという女の言動に「あれ?」と思ったマーロウ。結果として、それは正しかった訳だが。
    絡んで複雑になっていく話に、どんどんのめり込んでいった。プロットが素晴らしいなこれは。シリーズで一番ミステリ色が強かったのは、水底の女だと思うが、これは女たちの心情が一番素晴らしかったと思う。

    ここで漸く気付いたのだが…シリーズを通して、どんな形にせよ、女の愛がどの作品にも色濃く漂っていて、それが事件に大きな関わりを持っているのが、とても面白い。殺してしまえば、永遠に自分のものになるとか、愛した男でも自分の過去を知っていれば、口封じに殺してしまうとか、愛とは…

    そして、美しいと思える表現の数々

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    2021年05月15日
  • 辺境・近境

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    村上春樹氏の旅行記、時々猛烈に読みたくなり、そして読むたびにほっとする何かがある。そうそう、これが村上春樹なのだ。無人島に行った時の話で、蟻の穴を無心で掘り起こすところは思わず声出して笑った。たまに余裕がなくなって垣間見える、突然品がめちゃくちゃなくなる村上春樹、めっちゃ好き。笑

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    2021年05月07日
  • 大いなる眠り

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    ネタバレ

    村上春樹の訳者あとがきに、すべてが要約されている。
    チャンドラーの長編第一作である本書は、1939年(著者51歳)に発表された。
    わずか3カ月で、書き上げている。
    細かなプロットの積み上げではなく、フィリップ・マーロウの身の動きに目を引かれる。
    書きながら、手を動かしながらどんどん筋をこしらえていく。それが文章を書くことのいちばんのスリルなのだ。そしてそのダイナミズムは自然に読者にも伝わっていく。
    チャンドラーは言葉を躍らせる。
    我々は誰しも自由に憧れる。しかし自由であるためには、人は心身ともにタフでなくてはならない。

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    2021年05月06日
  • 水底【みなそこ】の女

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    村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。
    なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。

    犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に騙されていたとか利用された(多分だけど、大方そういう表現でいいと思う)男が、行き場のない気持ちを抱えて、遂に、みたいな。でも、それって仕方のないことなんだろうな。好きで好きで愛していても、とうとう我慢が出来なくなってとかって、可愛さ余って憎さ100倍とか言うし、例え一時でも、そこまで誰かを愛することが出来るのは、ちょっ

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    2021年05月02日
  • 高い窓

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    3作目を読み終わった。そしてやっと気付いた。
    マーロウは、ただお酒を飲んで殴られているだけじゃなくて、ちゃんと事件の真相に辿り着くし、ヒロインを傷付けることはない。
    探偵ものだから、やっぱり殺人は起こるのだけれど、登場人物が魅力的だから、とても面白く読める(屑も出てくるけど)

    そして、やっぱり皮肉っぽいところが、村上春樹訳にぴったりだなぁと思う。

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    2021年04月29日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    『思いもよらないことが起こって、思いもよらない人が、思いもよらないかたちで死んでいく。僕が一番言いたいのはそういうことじゃないかな』
    『僕の文章というのは、基本的にリアリズムなんです。でも、物語は基本的に非リアリズムです』
    『つまるところ、小説家にとって必要なのは、そういう「お願いします」「わかりました」の信頼関係なんですよ』
    『物語とか、男性とか井戸とか、そういったものに対しては、ものすごく惜しみなく注がれている想像力が、女の人との関係においては発揮されていない…いつも女性は男性である主人公の犠牲のようになってしまう傾向がある』
    『トロントの新聞によると、トロントの書店で盗まれる本は村上春樹

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    2021年04月21日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    心理療法士の河合さんと、村上春樹さん、両氏の結婚に対しての発言も面白い。

    河合さん
    「愛し合っている2人が結婚したら幸せになれるなんて言う馬鹿な話はない。そんなことを思って結婚するから、鬱になるんですね。何のために結婚して夫婦になるかと言ったら、苦しむために、井戸掘りするためなんだというのが僕の結論なのです。井戸掘りは大変なことです。だから別にしなくてもいいんじゃないかと思ったりするんですよ」

    村上さん
    「結婚とは、むしろお互いの欠落を暴き立てる過程の連続に過ぎなかったのではないかと。結局のところ自分の欠落を埋めることができるのは自分自身でしかないわけです。そしてその欠落を埋めるにはその欠

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    2021年04月14日
  • さよなら、愛しい人

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    前作よりも更にマーロウが好きなった。
    相変わらず個性的な人たちの中で、よく殴られ、よく酒を飲み、そして何だかんだで真相に辿り着く。
    この本の醍醐味って、きっと謎解きとかじゃなくて、マーロウがあーだこーだしてるところとか、その雰囲気を楽しむものなんだろうと、改めて感じた。
    私は村上春樹訳しか読んだことがないが、気障でちょっと皮肉っぽいマーロウにぴったりだと思った。

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    2021年04月11日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    紀行文もおもしろいなあと思った。異文化の体験がまるで自分が経験しているように感じて新しい価値観が生まれた。旅をしたいなあ。

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    2021年04月11日
  • みみずくは黄昏に飛びたつ―川上未映子 訊く/村上春樹 語る―(新潮文庫)

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    ★★★2021年4月★★★


    読み終わってからだいぶ経つ。
    本に入れた折り目を見直しつつ、印象に残ったことを書いていく。


    村上「本当のリアリティっていうのは、リアリティを超えたもの」
    「ボイスをよりリアルなものにしていく。それが僕らの大事な仕事」
    「学生運動の頃の、言葉がまったく無駄に終わってしまったことへの怒りみたいなものが強くあった」
    「トランプは人々の地下室に訴えることだけを言いまくって、それで勝利を収めたわけ」
    「日本人の感覚では、あの世とこの世が行き来自由なわけです」
    「僕にとっては文章がすべてなんです」
    「自分がそうであったかもしれないけど、実際にはそうではない自分の姿」

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    2021年04月11日
  • さよなら、愛しい人

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    ネタバレ

    さよなら、愛しい人

    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2011年6月15日(単行本は2009.4)
    早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)

    村上訳で読み返すフィリップ・マーロウ。今回は「さらば愛しき女(ひと)よ」の邦題で知られる本作品。やはり昔読んだ文庫本は見つからなかったが、不思議に話は少し覚えていた。最後の真相究明までは無理だったが。

    本作品は、マーロウシリーズの2作目。訳者あとがきにも書いてあるが、マーロウの代表作で、「長いお別れ」「大いなる眠り」とならんでベスト3に上げる人が多い。今回の訳でも470ページほどあり、とても長い。しかし、掛け値なしの傑作。きっかけが、

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    2021年03月30日
  • 村上春樹、河合隼雄に会いにいく

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    村上春樹によって私が癒されることはないけれど、あいだに河合隼雄を挟むことにより、村上春樹の思考と言葉によって癒されることがあると分かった。メンタルとフィジカルが物語にどう関わってくるのか、意外と小説について語られている部分もあったのでよかった。

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    2021年03月21日