村上春樹のレビュー一覧

  • 水底【みなそこ】の女

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    村上春樹の翻訳順ではなく、シリーズの時系列順で読んでいる。ここに来て、ミステリ色が強くなった。今までで一番、謎解き要素があった。
    なんというか…女に翻弄される男たちの話なのかな、と思った。水底の女だけでなく、今までの話も。

    犯人の肩を持つとか、そういうことじゃないんだけど、女に騙されていたとか利用された(多分だけど、大方そういう表現でいいと思う)男が、行き場のない気持ちを抱えて、遂に、みたいな。でも、それって仕方のないことなんだろうな。好きで好きで愛していても、とうとう我慢が出来なくなってとかって、可愛さ余って憎さ100倍とか言うし、例え一時でも、そこまで誰かを愛することが出来るのは、ちょっと羨ましいな。罪を犯したくはないけど。

    今まで読んだ中では、後味は一番悪かったかも知れないな。

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    2021年05月02日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    紀行文もおもしろいなあと思った。異文化の体験がまるで自分が経験しているように感じて新しい価値観が生まれた。旅をしたいなあ。

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    2021年04月11日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    村上春樹の小説が苦手でも、彼のエッセイは好きという人は少なからずいるのではないだろうか。

    文章のうまさと共に、村上春樹のご冗談が踊っている。

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    2021年02月14日
  • 意味がなければスイングはない

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    ◯なによりも巻末の参考文献が気になった。おそらくほとんどのアーティストについて、参考文献を記載している。
    ◯その中でも、ブライアン・ウィルソン、スタン・ゲッツ、ウディー・ガスリーあたりは伝記的で読み応えがあって面白い。また、伝記的である点は、時代からその音楽性を読み説こうとする試みにも思える。もちろん、小説家ならではの分析・観察、表現力や観察力も相まっての読み応えだと思う。
    ◯しかし多分一人だけ参考文献がないアーティストがいた。スガシカオである。
    ◯時代はまさに同時代であるので、そのあたりは自然体で書けたのかもしれないし、参考文献とするものがなかったのかもしれない。その分、主に詩の解釈に比重が置かれている印象である。
    ◯私はシカオちゃんが大好きであるが、著者との解釈とは方向性は同じでも、感じ方が違うので、なんとなく違和感を感じた。日本のポップスがリズムのある歌謡曲に聞こえるというあたりは、ややひねくれたというかイキリすら感じるのは私だけだろうか。
    ◯最近の人たちでも新しい音楽を作り出そうとしている人は多いので、日本の音楽もどんどん聞いてほしい。私はリズムのある歌謡曲は大好きである。歌謡曲生まれ歌謡曲育ちと自負している。
    ◯ただ、著者はジャンル問わずとにかく音楽が真摯に好きなんだなと改めて思った。

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    2021年02月14日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    村上春樹のエッセイものが好きです。
    あの飄々としている感じが
    KEEP CALM AND READ MURAKAMI 的な気持ちにさせてくれるから。

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    2021年02月14日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    予想以上に面白かった。

    やはり村上春樹は小説よりこういうインタヴューものやエッセイの
    ほうが良いのではないだろうか。

    それもクラシックオタクではなくもう評論家・研究家の域なので
    小澤さんが知らないことや気づいていなかったことまで
    深く掘り下げることができる。
    指揮や楽器を学んだらそこそこプロとして活躍できたのでは
    と思わせられるほどの注意力、洞察力がある。

    題材は以下。いずれも素晴らしい曲ばかり。BGMにどうぞ。
    マーラーの9番なんて泣けてきそうです。
    ・ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番
    ・ベルリオーズ幻想交響曲
    ・ブラームス交響曲第1番4楽章
    ・マーラー交響曲第9番4楽章、1番3楽章

    小澤さんの指揮は5年前にウィーンフィルの公開リハーサルで見たきり。
    リハーサルを聞きに来ただけと思っていたら突如舞台に立ちフィデリオを指揮。
    闘病中と聞いていたので胸にグッとくるものがあるのを思い出しました。

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    2021年02月13日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    ネタバレ

    無関係な原作小説が2つ並んでいるのですが、そのチョイスするセンスは素晴らしい。
    雰囲気、画力も魅力的。

    個人的に最も気になったのが、1984年のジュリアが可愛くないんです…!僕の原作読んだイメージのジュリアは活発な美人というイメージだったのですが、この漫画だと全然可愛くない(笑)
    可愛いからこそ、最後の変貌ぶりにインパクトがあると思うんですけどね。何で可愛く描かなかったんだろ。

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    2021年02月11日
  • ノルウェイの森

    ach

    購入済み

    グッとくる瞬間がある

    スッと枝を広げる真冬のひややかな木のように そこにあるのにどうもつかめない淋しさがある 本全体を取り巻く完璧じゃない不完全さが、心惹かれ逃れられなくなる魅力であると感じた 輪郭のぼやけた余韻がずっと残って消えない

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    2021年02月07日
  • 村上朝日堂の逆襲(新潮文庫)

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    気になった言葉は以下、

    ちょっと道がずれていれば逆の主張もありうる

    家族というものは絶妙なバランスで生きている

    一に健康二に才能
    水平的選択においては軽く、垂直的選択においては重く


     総括して、1人の頭の中でもこれだけ色々考えるからやはり人間は面白い。

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    2021年02月07日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    この本をきっかけに苦手意識のあったベートーヴェンを聴くようになった。ピアノコンチェルト3番が大好きになり丁度アニバーサルイヤーだった昨年生で聴けたのは感慨深く縁を感じた。ご本人達はおそらく" (レコード収集家の人たちには) 興味のない聴き方"といった話をされてたが自分は好きな曲や人軸で聴き比べするのがクラシックの醍醐味たる聴き方だと思っているのでこの本に出てきた曲をspotify podcastでプレイリストも作って色々と聴き比べている。マエストロの昔話を交えた前半の聴き比べをもっとやってほしかった。後半はどちらかというとマエストロの現在の活動(執筆当時)にフォーカスされているのだがおふたりの関係性の深さが読み進めるごとに感じられ、対談の形式ではあるがその場その場の寄せ集めではなく村上さんがマエストロの活動に足を運んでしっかり取材されており(取材という目的でやってるのではなく2人とも本当に好きなものに吸い寄せられてその場が生まれてる感じがまた良い)最後のハプニングには思わず吹いたしこの本のハイライト。またそれらの対談や取材を通してせまった "良き音楽""良き音楽家"は、村上春樹でさえも言葉にできないような、でもそれが真に感じられるようなエピソードだった。大好きな一冊。

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    2021年01月11日
  • 意味がなければスイングはない

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    シダー・ウォルトンを最初にもってくることをはじめ、取り上げたミュージシャン・作曲家がいかにも村上春樹氏らしい。

    本人が「あとがき」に書いているように、多少の偏りがあるのかもしれないが、そもそもこの手のものでは「偏りが無い」ものを書く必要はないのだから、これで良いのではないか。

    村上春樹氏は、キース・ジャレットはあまり評価していないようだ。

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    2021年01月10日
  • プレイバック

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    "タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない"というセリフが有名な作品。ややプロットが強引で納得しかねる部分とかあるんだけど、全般ハードボイルドなカッコいい感じ

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    2021年01月29日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    安西水丸さんの絵に見覚えがあった。1995年に絵本として出版されていたらしい。そのとき書店でじっくり読んだのだが、話の内容は何も覚えてない。つまり絵を見ていただけらしい。
    短い短篇集。たしかに短い。短すぎる。でもそこがいい。いつどこから読んでもいい。そしてこんなに短いのにどこから読んでも春樹節(勝手に命名)。意味がわからない話も多いのにじわじわ面白い。

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    2020年12月25日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    ぜひ横向きで

    タブレット端末などで読むのでしたら、ぜひ横向きで読んだ方が良いです。字は少々小さく表示されてしまいますが、文章とTシャツの写真が同時に表示されます。縦向きだと文章と写真が別々なので、雰囲気が出ません。個人的には「ハンバーガーとケチャップ」の話が好きで、Tシャツは、ハワイのサーフショップのグリーンのものがいい味が出ていますね。あと、ルイ・ヴィトンが後援したマラソン大会のTシャツって、フルーツオブザルームのTシャツにヴィトンのロゴを付けただけみたいだけど、権利関係とか大丈夫だったのかなwww

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    2020年12月23日
  • 羊をめぐる冒険

    ネタバレ 購入済み

    風化

    やれやれ。

    さすがに吸い過ぎだし,飲み過ぎだろう。

    とんでもない状況なのに,ジョギングしたり,ヒゲを剃ったり,食にこだわったりできるのはなぜ。

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    2020年12月07日
  • 辺境・近境

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    この人の文章が好きなんですよ。
    だから読んでいてすごく楽しかった。
    そして何より、うどんを食べに香川県に行きたくなる。

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    2020年11月25日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    国語教材にもなっている「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」を始め、さまざまな短編が集結されていて一つの物語も短く読みやすい。

    作品中のオススメは、「コロッケ」「ビール」「ことわざ」「夜中の汽笛について、あるいは物語の効用について」

    しょーもない話から、なんの話、と言うようなくだらない話も多くあるが、それは何処か親しみが有り笑えるような所があるのがこの作品の面白いところである。

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    2020年11月24日
  • ダンス・ダンス・ダンス

    ネタバレ 購入済み

    羊男

    『羊をめぐる冒険』のその後。
    不思議なストーリーは悪くないけれど,五反田くんは嫌いだ。
    いくらハンサムでも,有名人でも,動物を虐待する人はみんな大嫌い。
    羊男は結構気に入っている。
    果たして無事なのだろうか。
    謎は解けないままだし,生きているのか死んでいるのかさえわからない。
    「僕」はいろんなものを持て余しすぎている。

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    2020年11月20日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    村上節炸裂。
    ビール、音楽、そしてTシャツ。
    村上さんのコレクション癖、すごい。
    引越しめちゃめちゃしてるのに、よくこれだけのものをもっていられるなぁと感心した。

    わたしも捨てられぬTシャツが。
    1998年、パフィーや奥田民生のライブツアーで買ったもの。くったくた具合がたまらない。どんなにヘビーユーズしても破れず、ひたすらに耐える感じが愛おしい。

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    2020年10月25日
  • 村上朝日堂はいかにして鍛えられたか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    うーん、いいですね。凄く良いです。村上さんの、エッセイと小説での振れ幅の大きさが、凄く好きですねえ。

    小説は、こう、ガンガンに身につまされる感じが、します。
    エッセイは、こう、お気楽極楽ノホホン、って感じが、します。
    あんなでえれえ小説を書く御仁が、お気楽極楽ノホホンなだけの人生を送っている筈がない、とは思うのですが、村上さんのエッセイのこのユルさは、凄いなあ。エッセイが、こんだけユルいからこそ、あんなに引き締まった小説を書くことができるのかな?とも、思う次第ですね。

    でも、このエッセイも、凄くこう、ノホホン路線なんですけども、きっちりとドギツイ事も書いていたり、すげえ真っ当な「怒り」みたいなもんも書いている。でも口調はあくまでもノホホン。その感じが、とても好きですね。村上さんの、世の中の捉え方が、好きなんだろうなあ。自分には、とてもシックリとくるんだろうなあ。

    なんだか凄いな、って思うのは、村上さんが、あとがきで書かれているのですが、このエッセイの連載を続けながら、その間に、あの、すげえシビアなノンフィクション「アンダーグラウンド」を書き上げるためのインタビューを、同時進行で続けていたのですね、当時。

    こんなに(いい意味で)チャランポランなエッセイをガンガンに書きつつ、あの超どヘヴィーな「アンダーグラウンド」を作品として発表するための準備を、着々と進めていた。その、村上春樹の、二面性よ。素晴らしい。素晴らしいなあ、って思うんですよね。

    この人の発する言葉は、どうしても、自分の心を打つのです。そんな事を感じられる作家に出会うことのできる喜びってのは、全くもって素敵なことですよね。

    ちなみに、自分は、タモリさんの事は全く知らないですし、テレビをほとんど見ないので、タモリさんの出ている番組もほとんどちゃんと見た記憶はないのですが、村上春樹のエッセイは、タモリにとっての「タモリ倶楽部」みたいなものか?とか思う次第です。

    とてつもなくくだらない事を、ちゃんと追求して、面白さが一番の根本にありつつ、他の誰かの気持ちをホワッと幸せにして、本人もとにかく楽しんでいる。そんな夢のような素敵な相乗効果。そんな村上さんとタモさんの共通点みたいなものを、なんだか、フワッと感じるのですよね。

    「タモリ倶楽部」を、ちゃんと見たことが全くないので、あくまでもイメージだけでの話なのですが。いやしかし、「空耳アワー」は、間違いなくウルトラ好きです。

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    2020年10月19日