村上春樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
村上春樹の音楽エッセイ集。
音楽はとても個人的なものなので、周りの評価がどれだけ高くても、自分の感性に合わないものは好きにはなれない。
たとえ、それが自分の好きな作家が愛する音楽だったとしても同じことです。
そういう意味では、好きな作家の音楽エッセイを読むというのは、ちょっぴり勇気が必要かも・・・などと、思いながら読み始めました。
しかし、「音楽についてそろそろ真剣に、腰を据えて語るべきではないか」という帯書きのとおり、その真摯な文章に最初から引き込まれます。
村上作品の中には、色々な音楽が挿入されているし、知識が豊富であることは周知の事実かもしれませんが、この本で取り上げられ -
Posted by ブクログ
○単行本:1983年12月
○文庫本:1986年12月
○分類:「素敵な絵と文書」の本
○私の偏見的感想
・安西さん、村上さんの名コンビが世に放った記念すべき第一作。
・あと書きによれば、画集を出すのがいやと言う画家と、エッセイ(随筆)を出すのが恥ずかしくていやと言う作家が、誰かと一緒だったら、相乗りだったらと思って出来上がった、引っ込み思案なお二人だからこその作品。
・安西さんのイラストは、雑な様で実は緻密で、相変わらず良い味出てますよね。(うふふ)
・村上さんの文書はエッセイと言うより、小品集という感じでまとまっています。(ご本人は否定するでしょうが、個人的には非常に朗読向きな文書 -
Posted by ブクログ
「エレベーターはきわめて緩慢な速度で上昇をつづけていた。おそらくエレベーターは上昇していたのだろうと私は思う。しかし正確なところはわからない。(中略)あるいはそれは下降していたのかもしれないし、あるいはそれは何もしていなかったのかもしれない。」
というとても村上春樹的な読者に悶々としたものを残すような曖昧で煮え切らない表現から始まる。
序盤から村上ワールドが全開だ。
近未来の現実世界と幻想世界での2つのストーリーが平行して進んでいくため、序盤は話が飲み込みづらいが終盤にかけてこの2つの世界に繋がりがあることが徐々に明らかになっていく。
SFやミステリー的な要素が盛り込まれているため、序盤