村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレほとんど展開はなかった。前回同様淡々としていた。逆に言えばこの登場人物の少なさでよく文章を綴れるなと感心した。青豆はあの部屋の中で、妊娠が発覚し、天吾は猫の街で少女の青豆ともう一度会い、牛河が彼らに近づいていった。やっと小松が現れたためいよいよクライマックスに向かうのだろう。現実と夢が曖昧になる世界観だが、ここからどうなっていくのか。現実によっていくのか、夢によっていくのか、論理で回収されていくのか、輪郭がぼやけたまま終わっていくのか。登場人物がつくづく才能があり、孤独なのが面白い。牛河の司法試験中に劣等感と優越感を持ち合わせていたことに共感した。
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Posted by ブクログ
ネタバレあまり話は進まなかった。なんか淡々としている印象があった。おそらく登場人物が激減したからだろう。リーダーが死を望んでいる旨をなぜ信者に伝えないのか疑問に思った。あと、同じ固有名詞や言い回しが天吾と青豆の両方の章で出てくるのは常に疑問に思った。例えば不思議の国のアリスなど。やはり、天吾と青豆は一緒なのか。天吾が時々見る白昼夢は自分たちなのではと思った。そしてSFあるあるの無限ループみたいな。育ての親のところになぜ空気サナギが生まれたのか、親とは再び会わなかったのか疑問に思った。又、なぜ天吾は真実を知ることをいちいち恐れるのだろう。哲学よりは幻想によって欲しいと思った。今後一気に幻想的になるのか気
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Posted by ブクログ
相変わらず軽快なリズムで読ませる文章です。とある理由で学生時代の仲間から縁を切られて、その理由を探っていくという展開のため、ちょっとしたミステリー要素もあり、読む手を進ませる構成。
親友であった5人グループの中で、名前に色が含まれていないのがつくるだけとなっています。
これは、つくる自身が自分には個性がない、特別な価値がないことの虚無感などを表したメタファーとなっていて、こうした表現方法に春樹らしさを感じました。
全体的にも春樹のアクの強さが良くも悪くも薄まっているので、読みやすい作品であることは間違いありません。ただ、全体的に薄味すぎかな、、、。つくるがいかにも作られた主人公という感じであま -
Posted by ブクログ
ネタバレいよいよ宗教団体の核と関わりだし、彼らの強くて長い腕の影響で、物語がディストピア的な色を帯びはじめた。宗教団体のリーダーは、地獄の黙示録を思い出した。ガタイがよく、哲学や思想に造詣があり、全能感がある。痛みから逃れるために死を求めていることも酷似している。ただスピリチュアルに寄りすぎていて、今後論理的な整合性を持つことがあるのか疑問に思った。現実と幻想の融合は相変わらず魅力的だなと。「自分自身が森の怪物だった」というのがなんとなくの鍵になりそう。リーダーの言った善と悪の概念に興味を持った。概念の細分化と拡張によって、善と悪や順と逆といった相対するものが無効化すると。この物語もふかえり、天吾、青
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Posted by ブクログ
宗教組織、戎野先生、ふかえり、リトルピープルなどのミステリー的な要素が物語に推進力を与えていた。主人公らの出生はとりあえず明らかになった。数学、バッハ、空気サナギのファンタジー性が創作意欲をそそった。音楽、風景、性交など人間の本能に訴えかけてくる要素が多いと思った。自分の思考が飛ぶ瞬間もあった。個人的に、ふかえりのキャラクターが2人の同級生とダブった。「墜落する飛行機にシートベルトは意味ない→気休めになる」など例えや返しがシニカルで気持ちいい。正直今の自分の想像力では何を示唆しているのかよくわからなかった。天吾と青豆がどう交わっていくのか、どこが現実でどこがファンタジーなのか気になった。可愛ら
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Posted by ブクログ
第1部と第3部とでは、まるで別の話のような展開でした。
後半の方が村上ワールドっぽかったかな。
この話は2度目に読むと多分、違った感想が出そう。
いくつかのアナザーストーリーが順に進行して行くけど、繋がりがよく分からずに読み進めていると「?」ってなる。
ストーリーについては、結局明確にはクミコさんのことがハッキリしないまま。
笠原メイさんも少しかわいそうだったかな。
もうちょっと優しくしてあげてもよかったと思った。
そういう世界線のストーリーの展開も見てみたかったなあ。
結局、タイトルにもなってる「ねじまき鳥」とは何のために存在したのだろう。
そもそもの設定も含め、ハッキリしない(ハッキ