村上春樹のレビュー一覧

  • 翻訳夜話

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    村上春樹と柴田元幸の翻訳フォーラムとそれぞれが訳したオースターとカーヴァーの短編が収録されている。私は村上春樹が好きだし、柴田元幸の翻訳も好きだ。ふたりの翻訳を比べるとやはり柴田元幸の翻訳のほうがスッキリとしていて読みやすく感じる。春樹本人も語っていたが春樹のカーヴァーの翻訳は「~した」の過去形が並びまくり文章が硬かった。今ならこんな翻訳はしないのかもしれないけれど。

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    2015年06月22日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    外国のホテルの部屋でたまたまつけたテレビでやっている、とてもドメスティックで上質な昼ドラを見ている感じ。アメリカの複雑に絡まった移民文化に由来する難解さと普遍的な下世話さを軽やかに縒り合わせた語り口が滋味深い。寡作だという作者の続く作品も読もうと思う。

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    2015年06月07日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    同時代に生きている作家か、自分が特別に好きな作家の本しか翻訳してこなかった村上春樹。
    サリンジャーを訳すという考えは、当初なかったそうなのだ。
    そうか。サリンジャーはすでに古典になりかかっているのか。(サリンジャーが亡くなったのは2010年)

    何人かの人に「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を訳さないんですか?と言われ、長く残る作品については複数の翻訳テキストがあってしかるべきとの持論もあり、野崎訳をも出版し続けることを条件に「キャッチャー~」を訳すことにしたのだそうだ。

    時代の空気を伝える訳は、翻訳としての賞味期限が短くなってしまう。
    しかし、時代の空気を無視して「ライ麦~」を訳すことはでき

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    2015年04月15日
  • 翻訳夜話

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    二人の翻訳愛が溢れ出ている。村上春樹が翻訳の愛情を迸らせ、柴田元幸がそれよりも少し冷静に見えるのが面白い。様々な質問を巡り、議論が交わされるが、結局、答えの向かう先は翻訳に対する愛なのだ。

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    2015年04月02日
  • 翻訳夜話

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    一部は東大の学生の前で、二部は翻訳の専門学校生の前で、そして三部は中堅の翻訳家・研究者の前で二人が翻訳に着いて語ったことが収録されている。

    言葉を訳す。文章を訳す。雰囲気、世界観を訳す。
    どう訳すかの選択から翻訳がはじまるのだと思った。

    村上春樹と柴田元幸がそれぞれに、カーヴァーとオースターの短編小説を訳し、そのちがいを読み比べる第三部が面白かった。
    本来村上春樹が訳しているはずのカーヴァーの作品でさえ、私には柴田訳の方が読みやすかった。

    もともと村上春樹は英文で書かれた小説を読んで自分の文体を作ってきたのだそうだ。
    だから彼の小説は、脳内では英文で構成されているものを、書くことによって

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    2015年03月31日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    海外滞在エッセイ。うずまき猫(寝てる猫がうずまきっぽいからかな?)についても書かれています。ほのぼの。

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    2015年03月24日
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)

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    ・ほんのちょっとしたことなのだけど、我々の人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする。
    ・何というか、言葉じゃ言えない雰囲気だ。何もかもを一度に眺めるのは無理だが、何もかもを一度に感じることは出来る。

    「マイ・スニーカー・ストーリー」を読んで村上春樹が一気に可愛く思えた。笑ったしキュンとくる。
    「鏡の中の夕焼け」も好き。美しいけどファンタジー。

    安西水丸さんの絵がまた可愛いの!
    シンプルだけど特徴を捉えていて、色も綺麗。白黒でもかっこいい。買ってよかった。

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    2014年10月18日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    この辺が一番好きかなあ。脱力感がいい感じなのは、時期と媒体とがどちらもよかったからなのかの。ハイファッションなる雑誌はまったく知らないけども。

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    2014年09月24日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    アメリカ後期。結構テイストは変わってきてて、ホームページ開設の影響が強い。インターネット初期に、しかも手間のかかる直接のやりとりをやったのはすごいとは思うけど、あのノリは個人的にはちょっと残念。

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    2014年09月13日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    ネタバレ

    はいほー文庫本版。
    なので絵が安西水丸さんの絵です(新書サイズのは違う方の絵です)。
    色んなとこから引っ張り出したエッセイも混じってるせいか、ページが統一してない文章があります。

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    2014年09月08日
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

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    村上春樹の小説って長くて意味不明で苦手、、ていう人にオススメしたい一冊。工場見学を通して、村上春樹のユーモアあふれる世界観が炸裂している。1986年に取材されているので、日本の工業歴史的読み物としても◎安西水丸さんの絵もユルくていい。個人的には、アデランスのかつら工場はねじまき鳥に出てきたよね〜と嬉しくなった。

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    2014年09月01日
  • 若い読者のための短編小説案内

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    【本の内容】
    戦後日本の代表的な作家六人の短編小説を、村上春樹さんがまったく新しい視点から読み解く画期的な試みです。

    「吉行淳之介の不器用さの魅力」「安岡章太郎の作為について」「丸谷才一と変身術」…。

    自らの創作の秘訣も明かしながら論じる刺激いっぱいの読書案内。

    [ 目次 ]
    吉行淳之介「水の畔り」
    小島信夫「馬」
    安岡章太郎「ガラスの靴」
    庄野潤三「静物」
    丸谷才一「樹影譚」
    長谷川四郎「阿久正の話」

    [ POP ]
    村上春樹が小説の読み方についてレクチャーというだけで読みたい、それだけの価値あり。

    彼がこの本を書いたきっかけ、小説家としての意見が書かれている「僕にとっての短編小説

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    2014年08月27日
  • 村上朝日堂の逆襲(新潮文庫)

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    まだまだ村上春樹が俗っぽいというか、世間と関わりを持ってるし、ストイックさもそこまでな感じで珍しい。個人的にはストイック期もちょっとそこまでなので、アメリカ滞在時期あたりが一番好き。90年代前半。

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    2014年08月25日
  • 大いなる眠り

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    村上春樹による、フィリップ・マーロウ翻訳シリーズ第4作目。
    原作シリーズとしてはこれが1作目だそうです。イッキ読みしなかったからか、筋書きが「ん?これなんだっけ?」と何度かなったけど、あとがき曰く、そういうところがチラホラあるらしい。

    しかし、このシリーズを楽しむために大切なことは、恐らくプロットを追うことじゃない。
    フィリップ・マーロウのセリフやタフなキャラクター。ミステリーでありながら、純文学のように文章そのものを楽しめばいい。

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    2025年06月02日
  • 大いなる眠り

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    レイモンド・チャンドラーの村上春樹翻訳シリーズ。過去に読んだ「ロング・グッドバイ」、「さよなら、愛しい人」がいずれも素晴らしかっただけに期待していたけれど、期待を裏切らない作品。

    チャンドラーの作品における印象的な主人公である探偵フィリップ・マーロウが初めて登場する作品である本作も、自由に、かつシニカルに動き回る彼の姿を堪能できる。

    依頼人からのさほど複雑ではない依頼を解決するために動き回るうちに、彼の周りで多くの殺人や起こり、そして行方不明になった一人の人間を見つけることが、依頼人にとっての本当に依頼ではないかと気づく。「大いなる眠り(The Big Sleep)」というタイトルは、この

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    2017年05月21日
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

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    再読。十年ぶりとかじゃないか。かなりくだけたバブル期特有の文章を村上春樹が使うとは… 工場自体はまったくかすりもせず知らないところなので純粋に読めた。きれいな工場いいなあ。小岩井はいったことがあるが、かなりえぐいとこまで取り扱ってて良い。あと結婚式場な… この頃から何が進歩したというのか………

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    2014年07月20日
  • リトル・シスター

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    映画はイマイチのと村上氏のコメントをみたので、逆にどんなものか観てみたい。初めて読んだチャンドラーがこれでよかったのか、と今になって思う。

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    2014年05月15日
  • アンダーグラウンド

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    1995年3月20日に(昨日がちょうど事件から19年目でした)
    オウム真理教による地下鉄サリン事件が東京で発生しました。
    死者は13人、被害者は6300人(本書には3800人)にものぼりました。
    事件当時僕は17歳で、教室で1時限目か2時限目の生物の授業の時に、
    教室に入ってきた先生が興奮しながら「ひどい事件が起こった」
    といって、結局授業にならなかったことを覚えています。
    そのくらい、インパクトの大きな事件で、その後もしばらく
    世間はこの事件とそしてオウム真理教に関する報道にくぎ付けになりました。

    本書は小説家・村上春樹さんが初めて手掛けたノンフィクションで、
    彼がインタビュアーとなって、

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    2025年06月24日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    文庫が出てすぐ買っていたんだけど、あまりにもかけ離れていて、数ページではじき返されてしまった。8年たった今気まぐれに読み始めると、すごく近く感じた。自分も大人になったんだーと風呂で読みながらぼんやりと感じた。

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    2014年03月16日
  • ポートレイト・イン・ジャズ(新潮文庫)

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    ジャズが好き、和田誠さんの絵が好き…で購入したのですが、この本を読んで村上春樹さんの短いエッセイのファンにもなりました! 行間から、「音が聴こえてくる」んです。この本を読んでから聴いたビル・エヴァンズ「My Foolish Heart」、マイルズ・デイヴィス「Four &More」…ああ、村上春樹はこの音をそう表現するのか…と、うっとりしました。まだ聴いていないとっておきの曲がまだまだたくさんあって、考えるだけでわくわく。CD化もされていて、村上さんがエッセイを添えていますが、これも涙もの。ジャズとはどういう音楽か? 村上流のめちゃくちゃ素敵な答えがそこに。これもぜひ読んでみていただきたい名エ

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    2014年02月22日