村上春樹のレビュー一覧
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女は散漫で思いつくままに喋るから、話があっちこっちに飛ぶ、なんて云われます。ええ、思いあたりますとも。この小説も筆者の思考の流れるままにひょいと飛躍するところがあるので、ぼやっとしてると置いてきぼりを食らうことがあります。でもちゃんと帰ってくるから大丈夫です。
そんなわけで、時代とか社会背景とか民族がなんちゃらとか、そういう問題はいっさい置いといて、ようは50年代のガールズ・トークだと解釈すると、もろもろ腑に落ちました。原題は“The little disturbances of man”なんですけど、訳者の村上春樹センセイは「女の人生の煩いのモトはたいてい男だからね、フフフ」といいたいのかも -
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村上春樹と松村映三の辺境・近境 写真篇を読みました。村上春樹のコクのある文章と松村映三の味のある写真で構成された10年以上前の旅行記でした。二人のコンビネーションが他の土地に旅行したときのわくわく感を醸し出していて、面白い読み物になっています。ところで、村上春樹はSF作家である、という意見を聞きました。確かに考えてみると私の気に入っている「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」や「アフターダーク」「海辺のカフカ」などはSFと言っても遜色のない構成になっています。語り口が独特で読みやすいので、純文学系のように錯覚してしまいますが。まあ、面白く読めて、何か考えさせられる小説であれば、どの分野で
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村上春樹の音楽エッセイ集。
音楽はとても個人的なものなので、周りの評価がどれだけ高くても、自分の感性に合わないものは好きにはなれない。
たとえ、それが自分の好きな作家が愛する音楽だったとしても同じことです。
そういう意味では、好きな作家の音楽エッセイを読むというのは、ちょっぴり勇気が必要かも・・・などと、思いながら読み始めました。
しかし、「音楽についてそろそろ真剣に、腰を据えて語るべきではないか」という帯書きのとおり、その真摯な文章に最初から引き込まれます。
村上作品の中には、色々な音楽が挿入されているし、知識が豊富であることは周知の事実かもしれませんが、この本で取り上げられ -
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村上春樹はなんとなく敬遠していた、今回が初体験なのである。とにかくお洒落、知識が豊富で文章がキラキラしている。受ける印象は人それぞれなので、そこが嫌味に感じる方もいるだろう、わたしは正直良い意味で驚いた。遅きに失した感はあるが、村上春樹は要チェック。
スプートニクとはロシア語で「旅の連れ」という意味だとか、すみれの周りを回る彼とミュウが旅の連れだとしたならば、彼らはけっして交わることが出来ない。なぜならば彼らは地球の周りを回る人工衛星なのだから。謎かけの様にラストの場面でにんじん(彼の生徒)が万引きで補導される。にんじんの母親は彼の恋人でもある。彼がにんじんを連れ立って帰宅する途中、排水溝に -
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○単行本:1983年12月
○文庫本:1986年12月
○分類:「素敵な絵と文書」の本
○私の偏見的感想
・安西さん、村上さんの名コンビが世に放った記念すべき第一作。
・あと書きによれば、画集を出すのがいやと言う画家と、エッセイ(随筆)を出すのが恥ずかしくていやと言う作家が、誰かと一緒だったら、相乗りだったらと思って出来上がった、引っ込み思案なお二人だからこその作品。
・安西さんのイラストは、雑な様で実は緻密で、相変わらず良い味出てますよね。(うふふ)
・村上さんの文書はエッセイと言うより、小品集という感じでまとまっています。(ご本人は否定するでしょうが、個人的には非常に朗読向きな文書 -
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独特の文章運びと、日常の中へ少しずつ非日常が入り込んでくる感覚が印象的な一作。括弧を使った補足や説明が多い文章なのに不思議と読みやすく、夏帆の周囲で次々と起こる奇妙な出来事が気になって、最後まで読む手は止まらなかった。
アリクイやシロアリなど、知っているようで実際にはよく知らない生き物の描写も面白く、想像力をかなり刺激された。夏帆を時々気にかけて電話をくれるおじさんも印象的で、近すぎず遠すぎない、こういう存在が人生には必要なのかもしれないと思わせてくれる。
一方で、終盤は「あれは結局何だったのだろう」と感じる要素も多く、余韻のある終わり方というより、少し風呂敷を畳みきれていないようにも感じ -
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【娘が対峙する母親との闘い】がテーマの作品だと受け取った。女であり、娘であり、母でもある私(ついでに美大出身)は、物語自体はスルスル読めたものの、深く没入することはできなかった。
一番の理由は、女性主人公の視点で描かれる【母親】の解像度が粗く感じられたこと。
書き手である村上春樹が男性だからなのか?
少なくとも私には、『ねじまき鳥クロニクル』に登場するクミコ、加納マルタ&クレタ、笠原メイ、赤坂ナツメグといった、男性主人公を囲む女性たちが束となって体現する【女性像】のほうが、はるかに精緻で普遍的で鮮烈で、血が通っているように感じられる。
そのことも含めて、『ねじまき鳥クロニクル』を越える村上作