村上春樹のレビュー一覧
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○単行本:1983年12月
○文庫本:1986年12月
○分類:「素敵な絵と文書」の本
○私の偏見的感想
・安西さん、村上さんの名コンビが世に放った記念すべき第一作。
・あと書きによれば、画集を出すのがいやと言う画家と、エッセイ(随筆)を出すのが恥ずかしくていやと言う作家が、誰かと一緒だったら、相乗りだったらと思って出来上がった、引っ込み思案なお二人だからこその作品。
・安西さんのイラストは、雑な様で実は緻密で、相変わらず良い味出てますよね。(うふふ)
・村上さんの文書はエッセイと言うより、小品集という感じでまとまっています。(ご本人は否定するでしょうが、個人的には非常に朗読向きな文書なので、敢えて詩集と呼びたい所です)
○おまけ
実は今回の文庫本、古本屋で手に入れたのですが、なんと安西さんの自筆サイン入りでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の夏帆がいつの間にかもう一つの世界線に入り込んでしまってそこから脱出するまでのお話。不思議の国のアリスみたいと読みながら思った。
色々引っ掛かる表現はいつも通りあるのだけど(なぜそういう表現を使うのか知識が足りないせいか理解できないという…)全体を通しては面白かったと思う。けど村上春樹作品の中ではそんなにかな?前半はちょっと退屈しそうだったけど後半は割とよかった。と思ったけど一般的な評価は前半の方が高いの?
猫のスカーレットが出てきて、爆笑問題の太田さんちの猫と同じ名前!と思ったけど太田さんちは『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラからきてたのでスカーレット違いだった。 -
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ネタバレ個人的な思い入れになってしまうけど、今年の夏に「風の歌を聴け」を再読し、秋にこの小説を読んだので、登場人物たちと一緒に時間を歩んでいるような感覚を覚えた。季節の描写に没入できてよかった。
「これはピンボールについての小説である。」
新宿にあったスペース・シップの台はもう会えない人のメタファーで、物語冒頭に登場する死んだ直子の存在に重ね合わせられていると思う。直子の故郷に行くほどだから、主人公は彼女と十分な別れができていなかったのではないかな。
ノルウェイ、多崎つくるで描かれた「遺された者の生き方」の土台がここにある気がする。死を受け入れて前に進んでいかなければいけない。
主人公はスペース・シップに、鼠は街とジェイに別れを告げたことで、彼らの青年期が終わったのだと思う。風の歌は夏が終わり秋に向かうメランコリックな終わり方だった印象だけど、こちらは秋の澄み切った空気をそのまま感じさせるようなすっきりとしたラストで良かった。 -
Posted by ブクログ
村上春樹さんの小説は『ノルウェイの森』しか読んだことがなく、エッセイ的な作品は今回が初めて。
特に好感を持ったのは、自分の考えをあくまで個人的な意見として、明確に伝えているところ。主語を大きくせず、自分の経験や価値観に基づいて語る姿勢に誠実さを感じた。
また、いい意味で自分を過信せず、常に内省を重ねながら、物事を客観的かつ俯瞰的に捉えている印象を受けた。自分自身を冷静に分析し、論理的に考えを整理できる人なのだと思う。
小説家というと感性や才能が重視されるイメージがあったが、創作活動を続けるには健康な体や体力、何より継続する力が欠かせないという考えにも共感した。
一般的な社会人に求められる能力と本質的には変わらない部分があり、それを長年第一線で活躍してきた村上春樹さんが語るからこそ、説得力があった。
小説の創作論だけでなく、仕事への向き合い方や物事の捉え方についても参考になる一冊だった。 -
Posted by ブクログ
★★★3.5
主人公は26歳の絵本作家、夏帆
知り合いの編集者から紹介された、佐原とデートを
した際に、「正直いって、君みたいな醜い相手は
初めてだよ」と侮辱的な言葉を告げられる。
だが、この佐原との出会いによって、夏帆は境界線を一つ踏み越えてしまう。
ありくいの奥さん、ありくいのだんなさん、
夫婦を執拗に狙う邪悪なジャガー、
刃物研ぐ店「とぎや」の耳の尖った店主
シロアリの女王、守護天使界のジャック・ケルアックなど、不思議世界の村上ワールド全開
今作の大きなテーマは母娘の和解と再生(成長?)
夏帆と母親はいつも少し線を引いており、二人の
間にはいつも冷ややかな空気が漂う。そんな母親がある者に体を乗っ取られそうになった時、彼女は
母親を助けるべく動き出す。
久しぶりの村上春樹氏の本。
女性を主人公にした村上春樹氏の初の長編。
今作は、賛否両論の評価を受けているようで、
ハルキストには少々物足りなかったかもしれない。でも、私はとても読みやすくて面白いと思った。
ありくいの奥さんと、「とぎや」の耳の尖った
店主がなかなか素敵