村上春樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろいか、おもしろくないかと言われると、とても難しい。母娘の物語としては弱いし、恋愛物でもない。驚いたのは村上春樹といえば、セックスだと思ってたのに、夏帆にそういったシーンが一切なかったこと。まぁ、私がそう思ってたのは他の著書を1冊だけ読んだ印象だったので、間違っていたのかもしれない。ありくいの夫婦もとぎやの主人も、シロアリの女王も、会話が軽妙で、そこは素直におもしろかった。展開も斬新な気はする。ジャンルとしてはファンタジーなんだろう。なんだかキツネにつままれた気分の読後感だった。やれやれ。
母娘の物語にしては、母の内面がさっぱり分からなさすぎる。シロアリの女王ではなく、母の心の内を吐露 -
Posted by ブクログ
ネタバレ村上春樹氏が翻訳していなかったら、きっと読まなかっただろうな、という作品。でも、結果としてはなかなかよかった。
・・・
もともと1958年発表の作品ということで、70年も前の作品。
一言で言えば刑事もの、否探偵もので、探偵が何とも不思議な事件に巻き込まれつつ、最後は痛快な終わり方をするものです。
殺人事件あり、暴力あり、さらにはその事件には大金持ち、美女らが絡んでくるので舞台装置としても絵になる設定だと思います。
ただ、この主人公の探偵、フィリップ・マーロウなる人物、彼がひとからならぬ頑固さを持つ人で、なんというか、読んでいる読者でも『なぜ素直にならない!?』とイライラするのではないで -
Posted by ブクログ
一つの街のほんの数時間の話だけれど多くの出来事が重なり合うことで、一人一人の人生まで想像させられる作品。
登場人物は全員謎なまま登場し、謎なまま物語が終わる。それぞれが謎な存在であるため、夜になると全く表情を変えるこの街がさらに強調される。様々な悩みを抱えているが、無意識中にそれぞれが相互的に救いあっていることを感じた。
高橋とマリの会話劇がチャーミングであり、どこか深みがあり没入できるところも魅力の一つと感じた。
この作品の視点は一人称視点ではなく、また、どの視点から物語を眺めているのか読者自身も捉えられないところも面白かった。防犯カメラの視点を飛び回っているような、天井に張り付きながら空 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・初村上春樹さん。村上春樹ファンの方々からするとどういう立ち位置の物語だったんだろう?これは序の口?だとしたらもうついていけない...
・性交の描写がなんか嫌。抵抗ない、むしろ好き(っていうと違うけど)なはずなのに。自分なりに考えた結果、なんかこう...意識高い系な感じに捉えてるみたいでゾワゾワするのかも。
・カフカのターンは憂鬱で仕方なかった。大島さんとの会話なんてもう自分にナカタさん降臨させて「訳がわからないであります。」って感じで読んでた。
・結局謎は謎なままで何もわからないまま終了。一体なんだったのさ?軍の報告書まで読ませておいて、先生の破廉恥夢話まで聞かせておいて、何も分からないなん -
Posted by ブクログ
久しぶりに村上作品を読み、現代小説でありながら、かな文学を思わせるような言葉の余韻と質感を感じました。
文体も用語も徹底して平易。それでいて、意味は容易に掴ませません。
そこに「説明しすぎない美学」を見るのか、それとも「説明する気がない怠惰」と見るのか。その評価は、読者それぞれに委ねられる作品だと思います。
当初の『街と、その不確かな壁』の発表は1980年。
ガルブレイスの『不確実性の時代(The Age of Uncertainty)』は1977年に発表され、日本でも1978~79年頃に広く紹介され、「不確実性」という言葉が一世を風靡しました。
作品の発表時期を考えると、村上春樹もま