村上春樹のレビュー一覧
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古い金貨をめぐる事件が発生し、私立探偵のマーロウが引き受ける。物語が進むに連れ殺人事件も発生する。運がいいのか悪いのか、マーロウは他の人に先駆けて死体を発見する。最後は見事に事件解決と相成るわけだが、その解決するシーンが格好いい。犯人を目の前にして、静かに真相を語るのだが、そこが人情味溢れる語りなのだ。また、犯人ではない、過去に利用された女の扱いもハードボイルドらしく男の優しさが滲み出てくる。なお、本書はそれほど長い作品ではないが、読むのに時間がかかった。チャンドラーの他の作品(訳者は村上春樹さんではない)を読んだ時にも時間がかかったので、もともと読み進めるのに時間がかかる作家なのだろう。
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Posted by ブクログ
ひさしぶりに、村上春樹さんの小説を読みました。
文章も発想も、攻めてるな、という印象が強かった。
まだデビューから数年しかたっていないころの短編集です。
「螢」は『ノルウェイの森』の原型にもなっている短編で、
読んでみると、なんとなく懐かしさを感じました。
そしておもしろかったし、
その攻めた具合についてばかりが気になって読んでしまいましたが、
それも小説を書くための勉強というか、
「こういう方法論もあるんだね」ということを知るというか、
もうこういった作品はあるから同じものはつくらないようにするだとか、
つまりは、自分の創作を、
より自由にするための読書体験になったかなあ、と思います。
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Posted by ブクログ
この本は音楽について書かれたエッセイを集めた一冊だ。
その冒頭の一遍はビーチ・ボーイズ、特にバンドのリーダーであった
ブライアン・ウィルソンについて書いてある文章だ。
ブライアン・ウィルソンという人は矛盾とミスマッチを抱えている。
彼自身が作り上げたビーチ・ボーイズは
アメリカのイノセンスを象徴するようなバンドだった。
「太陽の光、海、元気な男の子と可愛い女の子の笑顔、サーフィン、オープンカー」
彼ら自身がアルバムジャケットでサーフィンを抱えてニコニコしている。
ところがブライアンは海に行くことはなかった。
泳げなかったそうだ。
だけれどもファンに求められるまま
太陽の光に照らされる海を唄 -
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村上春樹氏の翻訳が出版されるようになって、チャンドラーを改めて読み直したりしている。昔読んだ時とかなりイメージが違う部分があって、翻訳が異なるせいか、自分の年齢のせいか、はかりかねている。
といっても、この作品は初めて読む。チャンドラーの長編第1作である。
マーロウが若いな、というのが第一印象。30代前半だから当然なのだけど、もっと老成していた印象をずっと持っていた。作者の描き方なのか、翻訳の雰囲気なのか、僕の年齢なのか。これも判断に迷うところだ。
話がするすると発展していく上に、マーロウ自身が何を考えているのかさっぱり語ってくれないので、映画のシーンを観ているように、マーロウの心に映る -
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結局最新刊まで怒涛の勢いで読んでしまった村上春樹エッセイ。
自由で軽やかで、大袈裟でなく本当に心が楽になりますわ。
”今週の村上”とかいうエッセイの最後に添えられてる一文、しょうもなくてすっとぼけで愛おしすぎる…。
ほんのわずか恐妻家?と思わせる文があったりするのもくすっと笑わせてくれます。
そしてなんといっても「私が死んだときには」がもうめちゃめちゃ良かった。
私も外国の墓石に刻んである墓碑銘を読んでまわりたい。
墓碑銘って、美して潔くてきっと不思議な魅力がある。
「何ひとつ思うな。ただ風を思え」って私も刻みたい。
カポーティ読もう。 -
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ネタバレ海外文学を読み始めてまだ日が浅いけれど、このお二人がとてつもない量の仕事をしていることは嫌でもわかる(各々5人くらいいるんではないかと疑ってる)。それほどまでに英米文学の棚には彼らの名が連なっている。柴田氏の訳文は海外文学初心者の私でもスーッと脳に染み込むようで心地よく、みんなにオススメしたい。
しかし、100%自由に書ける小説と違い、翻訳というのは原作の上に成り立つ。そこにストレスはないのだろうか?翻訳者でもあり、世界中さまざまな言語に翻訳される著書を多数持つ村上春樹氏の翻訳に対する見解は意外なものだったー“多少誤訳があっても、多少事実関係が違ってても、べつにいいじゃない、とまでは言わ -
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マーロウのもとを訪れた娘は、行方不明の兄を探してほしいと依頼した。
チャンドラーの「可愛い女」の村上春樹訳です。
最後の解説に「結局何があったか人に説明しろといわれると上手くいえない」ってあったけど、まさにその通り。
一応兄の行方不明から始まって、殺人事件がいくつも起こるのだけど、じゃ犯人は動機は、ってなるとよくわからない。つか、印象にのこらない。
マーロウが、妹や女優やそのとりまき(?)らの周りをぐるぐるしてるって感じ。
ま、その辺がクールを気取っていても、そうなりきれないマーロウの可愛さなんだろう。
…当時の風俗を愛で、よくわからんままに振り回されるのがこの -
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感銘を受ける文章がいくつもありますが、もし今、ひとつ選ぶとしたら『自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)』です。
「自分自身について原稿用紙四枚以内で説明しなさい」
面接などで問われがちだけれど、満足に答えられたことがない。
村上春樹ならどんな素敵な回答をするのだろうと期待するのだけれど、いきなり「牡蠣フライについて語ろう」と話をすり替えられてしまう。
好きなものを語ると、それとの距離感や捉え方などから、自然と自分が表現されるということらしい。
言われてみると「なるほど」と納得してしまう。
問いに対してまっすぐに太刀打ちできない場合に、これほど大きくアプローチを変え、まっすぐよ