村上春樹のレビュー一覧
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▼<レイモンド・チャンドラーの長編を、村上春樹訳で発表順に再読。それが済んだら原りょうさんの作品を発表順にやっぱり再読、楽しもう>
という自己企画に沿った読書です。2~3年かかるかもしれません。その第1弾。
▼やはり傑作「長いお別れ」に比べると。いや、恐らく他のシリーズ作品全般と比べても。なんせ第1作ですから、
<フィリップ・マーローのひとり語り的文明批評>
が割と少ないですね。でもスタイルとしてはそれはもうある。
そのスタイル事態がやっぱり魅力。
▼一方で、段取りが複雑で・・・・・だいぶわからない(笑)
以下一応ネタバレっちゃネタバレですが
(ネタバレしても意味は無いと思います -
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再読
クレタ島に行きたい
「君たちが結婚してから6年経った。そのあいだに、君はいったい何をした? 君がこの6年の間にやったことと言えば、勤めていた会社を辞めたことと、クミコの人生を余計に面倒なものにしたことだけだ。今の君には仕事もなく、これから何をしたいというような計画もない。はっきり言ってしまえば、君の頭の中にあるのは、ほとんどゴミや石ころみたいなものなんだよ」、綿谷ノボルはそう言った。そして僕は彼の言い分が正しいことを認めないわけにはいかなかった。客観的に見てみれば、僕は確かにこの6年の間に意味のあることなんてほとんど何ひとつしなかったし、頭の中にあるのはゴミや石ころみたいな代物だ。僕は -
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村上春樹の旅行記は面白いと思う。小説よりも面白いかも、とすら感じる。
本書の最後の、あとがき的な部分で、村上春樹は、旅行記を書く意味や、それを含めた作家としての立ち位置みたいなことを話している。下記に引用する。
【引用】
でもいずれにせよ、旅行をするという行為がそもそもの成り立ちとして、大なり小なり旅行する人に意識の変革を迫るものであるなら、旅行を描く作業もやはりその動きを反映したものでなくてはならないと思います。その本質はいつの時代になっても変わりませんよね。それが旅行記というものの本来的な意味だから。「どこそこに行きました。こんなものがありました。こんなことをしました」という面白さ珍奇さ -
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映画では有名だけど、まだ見たことはない。
ただ主役のオードリーだけは頭にある。
だからはじめは、顔がチラついて集中できなかった。でも読んでいくうちにそれもなくなり、自分なりのホリーが動きまわった。若く、可愛らしく、いきいきと、今を精一杯思うがままに!
「何年かあとに、何年も何年もあとに、あの船のどれかが私をここに連れ戻してくれるはずよ。私と、九人のブラジル人の子供たちをね。
どうしてかといえば、そう、子供達はこれを目にしなくてはならないからよ。この光と、この川を。私はニューヨークが大好きなの」
今でもたぶんホリーは、どこかの街で、動きまわっている。それは、ブラジルかもしれないし、ニューヨークか -
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粒揃いの短編集。
不思議な体験は、現実に起こりそうな物もあり、ファンタジー色の強い物もある。
恐怖を扱った作品は、「怖い」を楽しむ、いわば娯楽としての恐怖小説とは少し異なる気がする。
「怖い」はどこから来るのか?なぜ「怖い」という感情が湧くのか?と、いろいろ考えさせられた。
この作品集で描かれる恐怖は、心が受けた深い傷から滲み出るもの、怖いけれど楽しいもの?想像に過ぎないもの?、女の心の中の恐ろしさ、人間の心の奥に残った消えることのない恐れの記憶が絶望的な未来を予感させるものなどさまざまである。気が付いていないだけで、まだ他にも隠されているかもしれない。 -
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フィリップ・マーロウは、酔っぱっていたテリー・レノックスと仲良くなる。彼の妻は億万長者の娘。ある日、その彼の妻が殺され、容疑がテリーにかかる。テリーは罪を自白した遺書を遺して逃亡先のメキシコで自殺するが、テリーが犯人とは思えないマーロウは真相をつきとめようとする…。
誰が良い人で誰が悪い人なのか見極めながら読んでいくドキドキ感が続きました。怪しい登場人物が多く、気が抜けません。
お酒と中年男、美しくミステリアスな女…ハードボイルドです。
主人公マーロウの人の依頼を断れない優しいところがありつつも冷静なところや、お金には断固クリーンなところに好感が持てました。
登場人物が多く、594ページも -
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村上春樹の家族関係、とりわけ父親(村上千秋)についていくか語る。父親は浄土宗の寺の次男として生まれた。1917年生まれで、戦時中は日中戦争に参戦した(のちに調べたところ、1年違いで南京戦に参戦しなかったが判明した)。中国人の捕虜が軍刀で斬首されたと父親は言っていたという。無抵抗状態の捕虜を処刑するのは、国際法に反する行為であったが、当時の日本軍はお構いなく実行した。本書で紹介された本によると、当時日本軍が捕虜を処刑する際、その多くは銃剣であったらしい。このように、父親は実際に戦地に行った人であったが、戦争映画を見ることにとくに抵抗はなく、村上は父親とよく一緒に映画館へ行き、アメリカの戦争映画
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今回も著者が体験したことや思ったことを書いていく。日本のみでなく、いくつかの国々で生活したこともあってか、日本国内外の話についていくつか言及している。ワシントンDCに住んでいたころ、ホテルのシャワーを利用しようと並んでとき、右派ロビイストから横から割り込んで色々と言われたが、自分の後ろにいた白人男性が抗議するという経験をした。著者はアメリカ人について考えるとき、常にその二人を思い出し、力と金がすべて、あるいは公正を信じる人という図式は、どこの国にも当てはまるのだろうという。この経験から、日本にいる外国人がもしなにか困っているときは、助けるようにしている。本書はほかにも、複数の国で過ごした著者
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村上ラヂオシリーズの第2弾。前回と同様、著者が体験したこと、思ったことを書き綴る。オリンピックの開催地は、発祥の地アテネにするべきといい、その理由として広告代理店、土木工事など費用が無駄にかかるからだという。また日本のメディアは、選手がメダルをとれるかとれないかということに関心を持ちすぎだと批判する。このような理由からオリンピックはあまり好きではないらしい。
著者は健康的な生活を送っていることで有名であるが、この習慣をつけるようになったのは、作家としてデビューした30歳ごろで、それ以前はたばこを吸う、夜更かしを
するなど、現在とは真逆の生活習慣を送っていた。
ほかにもアイスランドの旅行で見 -
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著者が日常で体験したことをまとめたエッセイ本。酒のつまみとして最適な柿ピーの柿とピーナッツのバランス具合が絶妙であること、イタリア本場のパスタがおいしい反面、イタリア国境のパスタはまずい、うなぎやすき焼きがおいしい、ちらし寿司が関東と関西では別物であるなど、食に関するエッセイは割と多い。また著者のデビュー作『風の歌を聴け』が群像新人賞をとった当時について言及している。授賞式のために用意したスーツは、青山のVANのショップに行き、バーゲンで買ったという。受賞が決まり、出版社に向かって担当の編集者と会うが、そのとき編集者から「君の小説にはかなり問題があるが、まあ、がんばりなさい」と直接言われた。
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村上朝日堂シリーズ。今回も著者が体験したこと、思ったことを書き連ねる。新聞の勧誘をされた際、直接いらないとは言えないから、漢字があまり読めないという嘘で、勧誘を断ることができた。ただし、日本共産党発刊の「赤旗」は例外であった。赤旗の場合、漢字があまり読めない人を考慮しているのか、漫画の欄も掲載されている。その為これまでの嘘が通用しなかったという。それ以降、読めないフリはやめた。
著者村上春樹は昔から本名で執筆活動をしているが、デビューした当時は、村上龍と角川春樹由来のペンネームだと勘違いされ、また銀行や病院へ行った際、本名が原因で面倒なことに巻き込まれるなど、ペンネームを使わなかったことに