村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マーロウ最後の一作。もうこれでマーロウに会えないかとおむと寂しい。リンダが出てくるのが少し驚きである。
村上春樹が7作の翻訳をやっている。改めて、なぜ彼がチャンドラーが好きなのか考えてみた。彼はバイオレンスも銃も私立探偵も好きとは思えないし、ハリウッドの金持ちライフにも興味はないと思う。でもエッセンスで共通点はある。主人公の男は、自分のルールを持ち、他人の価値観や世間体や慣習には関係なく、あくまでも自分のルールに従ってとことん行動する。ここは共通。あとは一つ一つの文章が簡潔で短い。でも主人公の話し方は少しひねくれていて、回りくどいしきどっているし余計な比喩や修飾語がやたらと多い。ここらへんは共通である。
その意味でハードボイルド小説のエッセンスが、自分のルールを第一に、他人の迷惑など顧みずに予定調和も無視しして突き進み、結局誰も幸せにはならないということにあるとすれば自分もその解釈に同感である。 -
Posted by ブクログ
ふかえりというキャラが魅力的すぎる
知的で端的な話し方,そして断定的な比喩
全てが暗示的でミステリアスで、それでいてどこか温かみを感じずにはいられない
いや,1Q84の構成がわかってきた本作
でも,てんごと青豆を合わせないでここまで幅広く物語を描くのがすごいなあ本当に
まるで,本当に恋愛しているような気分だ。
青豆に早く会いたいと,僕が思っているようにすら感じた.
これは,ノルウェイの森でも感じたことだが,ここまで読者に恋愛を体系的に思わせるのはすごいな
そして,構成としてはきっと
本を作っている世界(こちら側の世界)と本の世界(1Q84)が交わってしまっていることなのかなあ
そこに常に存在しづつけていた世界を再構成するように文章を直して描き直した世界
それこそが1984ではなく1Q84なのだろうか
そう感じた.神秘的なまでの力はまるでCGを思わせた
そして,何かを描くということが当事者になってしまうということ。
それが添削であっても
それは,神の子は皆踊るや、アフターザクエイクを描いた村上春樹の持っていた回答なのだろう
どうしてここまで宗教を体系的にリアルに書けるのだろうか? -
Posted by ブクログ
私がこの本で得られたこと、あとがきにあるように、歴史が過去のものではなく、それらが自分の中にあるのだと言うことを感じられたことです。
父と共に猫を捨てにいったのに、その猫が先回りして家にいた。そんな父と僕との何気ない人生の共通の思い出が、2人の中にあり、その共通のものが、2人を作っていくという感じ。その象徴的な絵のように感じました。
小さな日々の積み重ねが、やはり自分をつくりあげ、その一つが違えば、また違う道がある。こうしたいくつもの重なりや偶然の上になりたっていることを、村上春樹さんとそのお父さんの一つの歴史の中で感じさせてもらえる本だったと個人的には想います。
高妍のイラストもこのお話の雰囲気と相まってとても素敵でした。