ジェーン・スーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレジェーン・スーさんというとエッセイストの印象です。ただ、本作のタイトルだけを見るとルポ・ドキュメンタリな雰囲気。
やや癖のある父上の弱りつつある現状とその対処への奮闘を綴ったのが本書であります。介護認定を受けるには元気、でもいつ倒れても・弱ってもおかしくない。そんな親を支える一人娘。父親の資力も多くはなく、娘も自営の一人暮らし。片方が倒れると共倒れとなりかねないなか、筆者は父親の健康な独り暮らしを引き延ばすべく奮闘する。
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これまで介護に関する類書を少しは読みましたが、この本はもうユーモアあふれるエッセイ、という感じで暗さが余り見受けられません。
むしろ光るワードチョイスで、父親へ -
Posted by ブクログ
女性だけではなく、他人からの「こうあるべき」に歯がゆい思いをしている人に読んで欲しい1冊。
女性として扱われることの具体例は、自分自身も体験したものが多く、めちゃくちゃ頷いた。
社会にはいまだにジェンダーや年齢でジャッジされたり、役割や価値観を押し付けられることがある。
そんな時にモヤっとして、気にする自分が悪いのかなと思っていたが、社会のバグのせいとは!
社会や他人から支配されないように、自分がどうしたいかを優先すること、越権してくる相手をちゃんと拒んでいこうと思った。
個人的には、ジェーン・スーさんの模索しながら色々チャレンジしている姿にとっても好感を持ったので、他の著書も読んで -
Posted by ブクログ
【三浦しをん、西加奈子、中江有里、美村里江、宇垣美里、清水由美、山田ルイ53世、塩谷舞、稲垣えみ子、道尾秀介、ジェーン・スー、岡崎琢磨、バービー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、佐藤雫、清水ミチコ、あさのますみ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、久住昌之、川内有緒、澤村伊智、朱野帰子、最相葉月、藤岡陽子、森見登美彦】
という顔ぶれの方々が、それぞれ"自身が名店だと思うお店"を紹介している一冊。その店はもちろん実在する店。(現在、閉店してる可能性はある)
いやー、なんか人が好きなお店っていいやんね。好きって必ずしも「ここのこれが絶品!」っていうだけじゃなくって、別に特別美味しくなくても好 -
Posted by ブクログ
体のことに親のこと、仕事のことに友人のこと、中年の毎日にはいろいろあるけれど。大人を励ますごほうびエッセイ。
コロナで倒れ、寝込んでいるときから少し復活して、ふとんに横たわっているのが飽きてきたタイミングで読んだ。相変わらず、スーさんのエッセイを読むと何だか活力が湧いてくる(笑)年代も2まわり違うのだけれど、こういう「大人」になりたいなと思える。独身でプロレスにハマっていて、プチブルジョワな人生は、一昔前なら眉をひそめられるような非典型例。でも自由に生きて何だかんだありながらも楽しんでいる先輩を見るとほっとするんだよね。かっこいいなあ。綺麗事だけでなく親への複雑な心境など、親近感も持てるし。『 -
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Posted by ブクログ
中年以降、人が頑固になるのは加齢のせいだけではない。新しい窓から新鮮な空気を入れて、自分の当たり前を敢えてまぜっかえすことをサボっているから。
いにしえから言われているように、生きることは選択の連続だ。当然、失敗もする。楽観的な私は、失敗から立ち直った自分にスポットライトを当てて出来事を記憶している。一方、悲観的と言われる人は、失敗した苦い瞬間にスポットライトを当てて記憶している。この違いは大きい。次に挑戦が必要な場面に直面した時「まあ、失敗してもなんとか立ち直れるだろう」と思えるか、「私はまた失敗するだろうから、挑戦するのはやめよう」と思うか、行動に決定的な違いが出る。