ジェーン・スーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よくこの著者のラジオを聴いていて、本を出したというので読んでみた。
一人暮らしの高齢の父親の暮らしを、ビジネスライクにサポートした5年間について書いている。
娘の立場で「大変だなぁ」という感想よりも、父親の立場で、こんなにお金も手間もかけてくれる娘がいて、「本当に幸せな老後だなぁ」という感想を持った。家に出入りして家事をしてくれる女性たちもおり、会食に誘ってくれる人もおり、何と恵まれていることか!
普通はここまでしてくれる娘はいないから、自分で備えなくてはいけない。今の生活をしつつも幸せな老後を迎える準備は大事だが、自分や家族のこととなれば、ビジネスライクに考えられるだろうか?と思う。 -
Posted by ブクログ
まさに現在、私の父親も82歳で介護未満。
ただ7歳年下の母も健在なので著者に比べたら、環境的に恵まれているけれど、それでも老々介護をしている、されている両親のことは心配である。
母が75歳なので、自分のことは勿論、持病持ちの父の世話までしている事実が頭では大変だと理解しつつもぼんやりしていたけれど、問題を先送りにせず子どもなりに介入していくフェーズに来ていることを実感した。
シリアスなテーマにも関わらず、テンポ良く、著者の父親の性格が我が父にちょっと似ているところもあり、笑える箇所も多々あり。
時にコミカルでくすっと笑える親子のやり取りにほっこりした。 -
Posted by ブクログ
ジェーン・スーさんの本を初めて読んだけれど、言語化が上手い人だなぁと思った。
そして、爽快なほどズバズバと言ってくれるのもいい。
人生の経験を経ての感情や言葉が、なるほどなぁと思わされる文章がたくさんあった。
私にとって自分を労るって、粗末にしがちで後回しにしがちで、難しいこと。
何事に対しても肩の力を入れすぎなのかもしれない。
「いつもおつかれさま」、「自分の気持ちを優先していいんだよ」と自分に言ってあげたくなった。
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元気になるまで誰かに丸ごとなぐさめてもらいたいところだけれど、私の気持ちを完璧に理解してくれる人はいない。分散しようがなにしようが、 -
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Posted by ブクログ
面白くて一気読み。親の介護は誰にとっても人ごとでは無い。いきなり介護が必要になるケースばかりではなく、介護未満の状態が多かれ少なかれあるケースが多いわけで、その部分について知る非常に具体的に記されており、知らないこと、驚くことも多々あった。
ただ、母のお墓参りで月に一度会うことができる、お互いに都内に住んでいる、著者が働いており経済力がある、というこの著者のケースは非常に恵まれており、一般化できる話では決してないと思う。かなり離れて住んでいたら月に一度顔を合わせるのも難しいだろうし、地方在住ではウーバーイーツで食事を頼んであげることもできないだろう。その場合、事態はもっと悲惨だろうなと思う。
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Posted by ブクログ
歳を取っていくと少しずつできないことが増えていく そんな介護までは必要ないが、できなくなっていくことにどうビジネスライクに問題解決を図っていくか、という話 この著者はオーバーザサンといい、このような今まであまり注目されていなかった狭間にスポットライトを当てるのが上手い 制度を知るというよりは今後親世代にこういうことが起こりうるという事象を知る上で良いし、あまりにもエピソードが面白く一気読みをした 後半端折られてしまった85歳以降の話ももう少し詳細に読めればなお良かった
幸いにもまだ自分の親に対して適用しなくても良いのだが、将来に向けてのウォーミングアップとして良い読み物である -