ジェーン・スーのレビュー一覧
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この本を読んで印象に残った言葉のひとつは、「普通という言葉をなるべく使わないようにしている」という部分だった(p.59)。
日常の会話の中で、私たちは無意識に「普通は~だよね」「普通に考えてあり得ない」などと口にしてしまうことがある。
でもその“普通”って、一体誰が決めたのだろうか。
気がつけば、自分が持っている常識や経験に照らし合わせて、他人の選択や価値観を勝手に測ってしまっていることがある。
「普通」という言葉には、人を黙らせる力がある。
それがたとえ善意から来ていたとしても、相手の選択肢を狭めたり、自信を削いだりしてしまう危うさを持っている。
けれど私は一方で、友人が苦しんでいるとき -
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インディペンデントとは?
自立した人間というものは?
"自分が納得した自分でいること"
これが一つの答えかもしれない。
仕事に育児にままならない日常だけど、「自分は何を大切にしたいのか?」自問自答を繰り返すことで、インディペンデントな自分に近付けるかもしれないな。
印象に残ったのは山瀬まみさんと辻希美さんのインタビュー。自分らしさと求められる役割を割り切って考えることで楽になったり。自分らしく自分が正しいと思うことを続けたことで楽になったり。
そして、この本に出てくる女性たちは本当にタフ。考えてみると、私自身のまわりにいる尊敬できる人たち、総じてタフ。"タフ -
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ーーーーこんな本ですーーーー
TBS Podcast 「となりの雑談」の配信を本の形で構成しなおしたもの。
「スーさん」ことジェーン・スーさん。
▶︎エネルギー値が高い
▶︎世界を捉えるカメラはつねに自分についている
「サクちゃん」こと桜林直子さん。
▶︎エネルギー値が低い
▶︎世界を捉えるカメラは上から。俯瞰で撮っているイメージ
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ふたりの性格はまったく逆、と言っていい。ふつうだったら友だちにもなれないし、会話だって成り立たないんじゃないか。それでもスーさんとサクちゃんの会話は、心地良くぐんぐん進む。それは、ふたりがお互いの違いを「おもしろい」「しりたい」と思って -
購入済み
『へこたれてなんいられない』を読んですっかりハマってしまい、今度はこちらを。
スーさんのエッセイで、自分の生活や感じたこと、考えていることなどが等身大のまま、絶妙な言葉のチョイスで書かれている。
どんな自分もほわっと包み込んでくれるような気持ちになる。中でも『生きる糧の更新』が一番好き。
その時その時の状況に応じてスー父のように人生という言う荒波をたくましく乗り越えていけるような、時には流れに身を任せていくような、そんな生き方をしたい。
大人っていいなあと思わせる本。
あと1つ1つの話が短くてパっと読めるのも良き。 -
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バチバチにEdgeとユーモアを効かせた、読む行為自体が楽しくなる最高のエッセイ。自分にも周りにも毒と揶揄を吐きながらどんどん内省を深めていく構成。この著者は中年女性という属性であり、私とは全く異なる属性だったので、主張に対する感想は勉強になる。つまり「あーわかるわかる!ホントそう。こんなマインド持てばいいんだね」を呼ぶ共感ではなかった。しかし、一つ一つの表現や例えの個性がぶっ飛んでいる。1度読んだら忘れられなくなるのに、読みにくくない強い個性を持っている。真似したくなるような魅力に詰まっており、面白いと思った表現を片っ端からコレクションしてしまった。ほぼ一気読みしてしまったが、小分けにして読ん
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購入済み
とっても読みやすい文体であっという間に最後まで読めた。途中の挿絵が可愛い。ジェーンさんの本は初めましてだけど、言葉の端々から正義感とまっすぐな生き様を感じる。
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スーさんのお母様へ
そちらはどうですか?
きっと天国でハラハラしながらお2人を見守っていらっしゃることでしょうね。
どんなに振り回されても毒を吐いても、破天荒以外の父親なんて考えられない。
だって、元気な父親の姿はそれしか知らないんだもの。
お母様だってそうでしょう?
そりゃ、穏やかに暮らせることが何よりもの望みではあるけれども。
でも大丈夫。
スーさんはちゃんと破天荒なお父様を愛してます。
お父様もお母様を誰よりも愛してます。
だからもう少し、父と娘の時間を過ごさせてください。
お父様がそちらに行くときのスーさん話、たっくさん準備していきますから。
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全体に通奏低音の如く流れるのは、インディペンデント(自主性)の一文字に尽きます。
日常に無力感や憤りを覚えつつも、「負けへんで」と自力で生きて行く覚悟があふれているように思いました。
これは誰でもが抱く思いのはずですが、新鮮に映ったことを意味します。
ここにも薄っすらと僕の偏見が見える気がします。
男である僕は、ここまで何も考えずとも下駄を履かせてもらっていたのかも知れません。
多分、相当に。
男女間の小さな違和感や諦めていることを冷静に検証し、行動に繋げる様子も書かれていました。
仕方ないよと薄笑いする裏で、苦しんでいる人がいる。
そうであれば、変えていかないといけません。
それは伝統で -
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老いる現実をつぶさに
見せてくれるのも愛。
とは十和子さんが義母
を語った言葉。
十和子さんは私の人生
の指南役です。
そして、吉田羊さんの
自分のないない探しを
してしまう話に共感。
私も毎日のようにして
しまいます。
自分はこんなものじゃ
なかったはずだと、
自分のなかの欠けてる
何かを探し続ける日々
・・・
これを言うと嫌われる
かもしれませんが、
若い頃は自分の容姿に
絶対的な自信があり、
出逢う異性のふたりに
ひとりは、
すべからく私に好意を
寄せるものと勘違いを
していました(汗
二十代後半くらいから
その自信が揺らぎ始め、
出産を境に鏡のなかの
自分に酔う -
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ネタバレ◾️record memo
・その五、保険と貯金を見直すべし。
二十代初めから支払い続けている生命保険、掛け捨てでないのは把握していましたが、がん保険がついていない商品だったことを、私は三十五歳まで知りませんでした。時世も変わりますから、以来、保険の見直しを数年に一度するようにしています。
格安ツアー以外の海外旅行も、免税店以外で買うハイブランドのバッグも、三十代前半で経験しました。同じ景色、同じ鞄でも支払う額が異なると、受けるサービスが異なることを、身を以て知ることができました。無駄遣いの良いところは、自分に不必要な贅沢がハッキリ見えるようになること。体験しないうちは、どれもが素晴らしい -
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お風呂本2冊目。
ジェーン・スーさんはポッドキャストをたまに聞いていたので、話が面白いことは存じていました。
今回著書を見つけ、「ジェーン・スーさんって本も書いているのか、この人の本なら面白いに違いない」と思い購入しました。
私の予想は的中!これは面白い!読みながら彼女の声で脳内再生されるこちらは、所謂中年、アラフォー前後の女性なら誰もがぶち当たるような、バリバリと働いていればいるだけ長年心の中にしまい込んでいた「女子心」について的確に言語化してくれている内容でした。
読みながら、わかるわ〜と頷いてしまうお話が多くて楽しく読めました。
ポッドキャストでも本でも、やっぱり面白いな、ジェーン・ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ◾️record memo
大きい私は大ライス。
華奢な彼女は小ライス。
その決めつけを、世間では偏見と呼ぶ。偏見は差別を助長する。理屈の上では、決して許してはならぬ行為だ。
ライスだったから笑えるが、この手の思い込みが、命取りになることもあるだろう。たとえば人種だったら?性別だったら?
こういうとき、どうしたらいいのだろう。「正しさ」はどこまで行使されるべきか。「勘違い」は、どこまで朗らかな笑いに昇華できるのか。
現実はどうであれ、「陽はまた昇る」と信じて生きる方が、人生を楽しめるに違いないのだから。
根は真面目だが、生きる態度は少し不真面目で、キラキラ輝く向上心は持ち合わせていない