あらすじ
叩かれてもうまくいかなくても、しなやかに強く輝き続ける方法
私はずっと、私のためだけに存在する
私の椅子が欲しかった―― 一条ゆかり(漫画家)
めげず腐らず、花を咲かせた
13人の女たちに聞いた「私」の見つけかた。
―――――――――――――
よく知られている13人の女性たちが歩んだ道について聞いた、初のインタビューエッセイ。
つまずきにもめげず腐らず、自分らしい花を咲かせた女性たちに、初めから特別な人はいませんでした。
*毎日働いて、明日にバトンをつなぐだけで精一杯
*「自分なんて」とつい諦めてしまう
*人生が上手くいく人は自分とは違う人
*自分を信じることができない人…
そんな女性にもぜひ読んでほしい1冊です。
■お話を聞かせていただいた13人
齋藤薫/柴田理恵/君島十和子/大草直子/吉田羊/野木亜紀子/浜内千波/辻希美/田中みな実/山瀬まみ/神崎恵/北斗晶/一条ゆかり
「週刊文春WOMAN」連載を加筆・編集したインタビューエッセイ!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
インディペンデントとは?
自立した人間というものは?
"自分が納得した自分でいること"
これが一つの答えかもしれない。
仕事に育児にままならない日常だけど、「自分は何を大切にしたいのか?」自問自答を繰り返すことで、インディペンデントな自分に近付けるかもしれないな。
印象に残ったのは山瀬まみさんと辻希美さんのインタビュー。自分らしさと求められる役割を割り切って考えることで楽になったり。自分らしく自分が正しいと思うことを続けたことで楽になったり。
そして、この本に出てくる女性たちは本当にタフ。考えてみると、私自身のまわりにいる尊敬できる人たち、総じてタフ。"タフさ"も曖昧な概念だけど、結局はインディペンデントであることが根底にあるんだろうな。明日からも頑張ろうと思える本。
Posted by ブクログ
老いる現実をつぶさに
見せてくれるのも愛。
とは十和子さんが義母
を語った言葉。
十和子さんは私の人生
の指南役です。
そして、吉田羊さんの
自分のないない探しを
してしまう話に共感。
私も毎日のようにして
しまいます。
自分はこんなものじゃ
なかったはずだと、
自分のなかの欠けてる
何かを探し続ける日々
・・・
これを言うと嫌われる
かもしれませんが、
若い頃は自分の容姿に
絶対的な自信があり、
出逢う異性のふたりに
ひとりは、
すべからく私に好意を
寄せるものと勘違いを
していました(汗
二十代後半くらいから
その自信が揺らぎ始め、
出産を境に鏡のなかの
自分に酔うこともなく
なりましたが、
いまだに過去の輝きを
振り返って幻の自分を
追い求めてしまいます。
でも、もうそんな私を
卒業したいと思います。
あのアイドル然として
可愛かった辻ちゃんが、
スーパーで特売の鮭の
切り身を買って、
子育てに奮闘している
様子に涙が出ました。
そうだ、皆頑張ってる
んだなあって胸の内で
拳を握りしめました。
男性にもお薦めしたい
良書です。
Posted by ブクログ
誰のインタビューが印象に残っているか、と自分に問うてみたが、正直ぱっと答えが出ない。それは否定的な意味ではなくて、全員のインタビューが素晴らしかったということでもあるし、全体を通してひとつの「ジェーン・スーのエッセイ」みたいな本だったということでもある(上手く表現できないけど…)。間違いなく心の栄養になった一冊。お守りみたいにいつか読み返すと思う。女性だけでなく誰でもおもしろく読める本。
Posted by ブクログ
13人の女性との対談。
様々なジャンルで活躍している人達。
メディアで表に出ているイメージしか知らなかったが、スタートの頃や不遇の時、そんな思いで活動してきたのかと、親近感を覚える。インタビューが良かった。
Posted by ブクログ
「なぜ、自分にはできないと思うのか。うまくいかないときにもめげず、腐らず、頑張った先で花を咲かせた女の話を、ほとんど知らないからではないだろうか。」と考えたジェーン・スーさんが、世の女性に贈る本でした。ジェーン・スーさんが敬意を表す13人(齋藤薫/柴田理恵/君島十和子/大草直子/吉田羊/野木亜紀子/浜内千波/辻希美/田中みな実/山瀬まみ/神崎恵/北斗晶/一条ゆかり)にインタビューしたものを、彼女たちの言葉と著者の言葉で綴ったもの。
名前は知っている人ばかりでしたが、詳しく知っている人はほとんどいなかったので、表面的にでもその人を知っているだろうという体で進む文章は、時にさっぱりわからなかったのですが(例えば、ドラマをほとんど見ないので、野木亜紀子さんのところが私にはわからなった・・・)、それでも、ギュッと端的に濃くまとめられた彼女たちのこれまでと、筆者ならではの知的な言い回しが清々しい一冊でした。
彼女たちに共通していると感じたのは、やわらかいけれど確かな軸を持っているということ。その軸で、猪突猛進に進んだかと思えば、意外と偶然きた波に乗ってのらりくらりとしていることもあるということ。そして、やはり何よりも感じたのは、強い。もうその一言。それはたぶん、多くの一般の人がしていないような苦労、それこそ淡々と語っているけれど、私には想像できないような苦労をしているからだと思いました(まぁ、それを「苦労」と思ってなさそうなとこもありましたが)。
あと、覚悟があると思いました。自分がしていることに対する覚悟だったり、表に出て多くの人に見られる覚悟だったり、SNSで叩かれる覚悟だったり。
13人の中で特に印象的だったのは、同じ福岡県出身だからというのも強く影響していますが、吉田羊さん。意外や意外、ネガティブというか謙遜がすぎるというか、本人曰く自己肯定感が低い。まずそれに驚きましたが、メディアからではわからないような姿がわかってくるのもこういった本(インタビュー)の良さですね。それから、浜内千波さん。あまり馴染みのない方だったのですが、なんかすっごく強いエネルギーを感じる方でした。好感が持てるエネルギッシュさでした。
みなさん、何かひとつ、自分には「これ」というものがあった気がします。
吉田羊さんなら「芝居」、浜内さんなら「家族の健康のための料理」、辻ちゃんなら「何よりも子どもを優先させるお母さん」。
その「これ」というのが、彼女たちが闘い、花を咲かせてきた場所なんですね。
やっぱり世に出る人は違うわ、と感じる一方で、世に出てなくてもすごい人はいっぱいいると思います。メディアに出ない=多くの人が知る機会がないというだけで。今度はそんな女性たちの話も聞いてみたいと思いました。
Posted by ブクログ
私は強い女性に憧れる。だからこの本に出てくる女性に共感と尊敬を抱く。まぁ縁がないような方ばかりだけど、それぞれの分野で頑張る女性の熱い想いを読むと、私もがんばろうと思う。やっぱりジェーンスーの視点が良いのかな、でもこの本はスーさんの意見とかは買いてないから不思議な感じ。
Posted by ブクログ
決して諦めない、自分を信じることが重要だということは皆知っている。でもどうすればいいのかわからないのは、事例があまりに少なく具体的にイメージできないからだ。
この本は諦めずに自分を信じて成功した人のどん底から這い出るまでの13話まとめている。
具体性に欠ける自己啓発本を読むより、よっぽど参考になった。
Posted by ブクログ
皆振り返ると家族への怒りや居心地の悪さ、諦念や憤怒を多少の原動力にしている。私は今、子供に少しでも不愉快や不都合の無いようにと尽力しているが、快適な家族体験が大いなる原動力にはなりうるのだろうか。家庭の歪なく育った子が人の心に真に寄り添えるのだろうかと却って疑わしくなってしまった。
女が闘い、勝ち取ってきたものについて語るとどうにもきな臭く化粧臭く、男の影がチラつきやすいが流石のジェーン・スー。人選からしてバランスよく、一辺倒にならずそして勝利を定義せず。正に伝記を読んでいるかのようであった。
Posted by ブクログ
13人の女性からのインタビューをまとめた本。
この本が秀逸なのは、ジェーン・スーの切り取り方だと思う。彼女独自の言葉のセンスが心地良い。
おわりに、から抜粋する
「彼女たちは地図と羅針盤を持っている。そのふたつがあるから、信じ続けることも、あきらめないことも叶う。心の中に輝く北極星がある限り、自分を見失うこともない」
「自分自身ととことん向き合わないうちは、目的地はわからない。けだし、彼女たちは自分と戦い続けている女なのだ」
成功者と思われるひとにも、もがき、苦しんでいたことが赤裸々に語られ、ジェーン・スーが上手に料理している。
戦った女たちのインタビューに、背中を押される。
まわりに流されず、「私はこれがしたい!」と決めたひとが、輝くのかもしれない。
Posted by ブクログ
情熱と根性のある女性たちの生き方がとてもよかった。あまり表には出しづらいようなマイナスな感情も見れて共感したし身近に感じることができた。
大草直子さんの「女に生まれたことを存分に味わいたい欲望」ってとてもわかるなあって思った。
Posted by ブクログ
面白い本だった。
登場する13人の女性たち。
名前を知っている人、名前すら知らなかった人色々だったが、共通して感じたのは『彼女たちは自分を生きている』。
読後の爽快感がたまらない。
Posted by ブクログ
飛び込んだら、たまたま波に乗れたみたいなこともあるけど、まず、波がそこにあると知っていること、波に乗れるように自分のやりたいことや求められてること、その時の流行とか、自己分析とマーケティングが上手。
求められてるってことは、認知もされてるってことだしね。
短いインタビューだけど、言えないような辛いこともあっただろうけど、何があっても、諦めなかった結果に違いない。
人は人。
自分は自分。
だけど頑張ってる人、頑張ってきた人って魅力的。
Posted by ブクログ
それぞれ、幼少期からの葛藤が今につながっていることが面白かった
その葛藤を自分で理解し、言語化できているからこそ、今の行動のエネルギーになっているのかなと思った
そしてやっぱり、「女に生まれたから」でてくる葛藤も多い。(跡取りとして男児が欲しかったから、堕ろされそうになったとか)
私がこの本を読む理由
女性の生き方が目まぐるしく変わる時代だ。
40代未婚OL。
腰掛けで辞めると思っていた仕事で、人を支え我慢をして心配をして、気づけば、自分の立ち位置に戸惑う。
女性活躍と初めから言われてすくすく育つ若手と
勤続率や女性管理職比率を追い風に、縮小した業務時間・量でも評価され働く同期・後輩たち。
自分は母にも妻にも管理職にもならずに変わらぬ日々を送る。
他を羨むことは簡単だ。出自を呪うことも、「私なんか」と腰を引き続けることも。
闘いに出る、自分を好きになり未来の期待を追うための今日の私との闘いに立つ。
そんな風がふんわりと吹いてくる、まだ怖くて細目でしか先を見られないけど。
Posted by ブクログ
人の望む役割を演じる事は誰しもある事だと思うけど、田中みな実さんのそれは度が過ぎていてちょっと怖い。 さっしーとの動画でチョコレートの話をしている時に感じた違和感はこれか、と思った。
Posted by ブクログ
週刊文春 woman連載記事の単行本
どのインタビューも興味深く読めた。
勇気をもらえた。
ジェーン・スーの聞く力と書き起こす力、あらためて凄いなぁと思った。
以下あとがきより
決してあきらめない。自分をじる。誰もが耳にしたことがある言葉だ。
生真面目な人ほど、まったく心に響かないのではないだろうか。もしくは、自分とは無関係な絵空事だと思ってしまう。そして、できない自分を責める。
自分を信じられないのは、私たちに気力がないからではない。あきらめずに信じるやり方の具体性に欠けるからだ。実用的な技術や方法を示すサンプルが、女の場合は少なすぎる。
だから私は、自分の居場所を作り出す女の話が欲しかった。
(中略)
彼女たちがここにいる理由は明らかだ。決してあきらめず、自分を信じたからだ。しかし、努力や根性だけの賜物ではないだろう。行間を子細に見ていけば、そこには他者と自己へのたゆまぬ観察と分析があり、鍛えぬいた客観性があり、それ以上の主体性があり、信念を曲げないことと、他者の期待に応えることの両方を叶えるための永遠の徴調整がある。自分以外の言いなりにはならないのも、大きな共通点だ。つまり、自分の人生の舵を決して手放さない。
Posted by ブクログ
13人の女性達のインタビューエッセイ。これで初めて知った人、今まで知ってたけど何も知らなかった人、色んな女性の闘い方を何度も読み返したくなる。この人たちには及ばないけど私は私なりにこの会社で闘って上手く立ち回ろうと思う。
Posted by ブクログ
精神的に自立している女性はカッコイイ。
そんな風に心からそう思えるエピソードばかりだった。特にラストを締めた一条ゆかりさんのお話は痺れましたね。元々持っている核の部分が生まれた時からもう違かったように思います。
Posted by ブクログ
活躍した女性へのインタビューをまとめた1冊。
普段テレビで見る方も多かったが、こうして本を読まないと内面まで知ることは無かったので新鮮だった。
特に感じたのは、皆セルフプロデュースが上手だということ。なりゆきまかせに見えて、でも語り口からはしっかりと自己を客観視できている。
特にいま子育てをしている自分からしたら辻希美さんは特に響くものがあったし、安心できる言葉をもらえたインタビューだった。
Posted by ブクログ
ジェーンスー修行。もう何冊目だろうか。
沢山の成功した女性へのインタビュー記事というのか。
相手の女性の生きざまを紹介するのが上手いなぁと思います。お相手の方キラキラと輝いてるオーラが見えるよう。でもどの人も順風満帆に過ごしてきて今があるわけじゃない。その道を進むのに絶えず努力を惜しんでない感じ。自分のやりたいことを真剣にされてるんだけど、自分を客観的にみれていて独りよがりじゃないんだなぁって思いましたね。
インタビューした中にはスーさんが苦手とするようなタイプの人もいたのではないかと思われるのですが、リスペクトを忘れない素敵な聞き手なんでしょうね、スーさんは。
Posted by ブクログ
諦めずに自分の信じる道をひたすら進む
この本に登場する方々は自分を深く理解して今の位置に立っていらっしゃる
そしてスーさんの着眼点というか捉え方がとても真っ直ぐに心に入ってきます。
私は自分に向き合って自分について考えたことがあるだろうか
なんとなく深掘りはせず過ごしてきた。
人生の折り返しくらいの年齢に来たので
遅いかもしれないけれど考えてみようかなと思うキッカケになりました。
Posted by ブクログ
タイトルがカッコ良い。逆境で戦ってきて今輝く女性たちのインタビュー。人選が面白い。いわゆる世間的にカッコ良いイメージのある女性だけではなく、田中みな実や辻希美、山瀬まみなど、ジェーンさんのフィルターを通して語られているのが面白かった。パブリックイメージが天真爛漫でも、成功している方はどこか冷静で、自分に対して一歩引いた目線で見ているのだなあというのが、全体の感想。皆さん、叩かれたり売れなかったりと不遇の時代があったけど戦ってきた女性たちで、ジェーンさんの文章も相まって、めちゃくちゃカッコ良いなあと思った。
Posted by ブクログ
なんとなく偏見で苦手だった人の静かな努力を知れたこと、逆境をどうにか少しずつ改革していった先に今がある、ということがリアルに分かって良かった。雑誌の華やかなグラビア付きインタビューとは違う、渋みがあった。
Posted by ブクログ
相手が激怒しない範囲で、忖度しない感じで逆に持ち上げるのが、超絶うまい。この人になら、私のこと書いてもらっていいわよ。と、みんなが思うのもわかる。
Posted by ブクログ
芸能界や美容、料理などさまざまな第一線で活躍する13人の女性にジェーン・スーさんがインタビューをして紡ぐエッセイ。
それぞれの生い立ちや、自分の輝く道を見つけるまでの紆余曲折、どんな想いで活躍しているのかなど、多方面から光を当てて迫ります。
インタビュイーの言葉は「」付け、ジェーン・スーさんの尋ねた言葉や補足は地の文で書かれており、その補足からインタビュイーの人となりが伝わってきます。
何を求められているのか?他者の視線を意識しつつ、では自分はその上でどうするのか?という意思を持って努力し続ける…という共通点があるように思いました。
Posted by ブクログ
きらびやかな芸能界で生きる女性たちがそこに辿り着くまでの話が描かれている。
作品で登場する女性たちは誰もが名を知る有名人たちばかり。
もちろん芸能界で生き残ることはとても大変だとは思う。ただ、生き残るに値するような才能があり、あまり苦労話なども聞かない(本人たちも積極的に話さない部分もあると推察)ので、彼女たちがどういう風に生き残ってきたのかは全く知らなかった。
例えば、完璧なライフプランがありそうな吉田羊さんも意外と自己肯定感が低く、自信ありげに見える神崎恵さんも、「(自分には)何もない」と感じる瞬間があり、親近感が湧いた。と同時に、私自身も頑張ろうと思えた。
特に柴田理恵さん、北斗晶さんの内容が印象的。
柴田理恵さんといえばあの格好のあの話し方、というイメージがあったが、彼女は彼女の強い意志があって”柴田理恵”という役を演じているのだと思った。
文体もわかりやすく、短編集のため気軽に読める。