藤岡陽子のレビュー一覧
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佳作を連発しているアベレージヒッター。どれもこれも外れが無くもれなく面白いです。
そしてアベレージヒッターつながりで野球を題材にした小説です。
シングルマザー、親子の確執、愛情。あきらめない、あきらめられない心。誰にでもある過去の傷、自分だけではないという気づき。いつまでも小さい子供ではない、成長していつか自分を追い抜いて行くという寂しさと喜び。
色々な要素が内包されていてとても奥深い本だと思いました。
主人公の父がとても頑固なおやじなのですが、孫との信頼関係が見ていてとてもうらやましかった。自分はほぼ祖父の記憶ありませんが、かなりのダメ男だったようなので頼りになる男が周囲に皆無だったので、こ -
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戦力外を通告されたプロ野球選手が、来季以降の現役続行を賭けて、12球団合同でおこなわれる入団テストに臨む「トライアウト」。毎年トライアウトに参加した選手のその後に密着したテレビ番組も制作されています。そんなタイトルが付いているので、主役はプロ野球選手だと思って読み始めたら、選手に取材することになった新聞記者が主人公でした。人生のトライアウトです。
可南子は東京の大手新聞社の勤務するシングルマザー。8年前、不倫相手と別れた直後に妊娠が判明。相手の名前は誰にも打ち明けることなく出産し、宮城に住む両親と妹の協力を得て、息子の孝太を育てている。孝太の妊娠がわかったころ、八百長疑惑で捕まった野球選手と -
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実は。身内に今年中学受験して合格した子がいるので、とても身近に感じた。
中学受験に挑む少年の奮闘と家族の献身。その熱量に引き込まれる一方で、拭いきれない違和感があった。
特に、塾講師・加地の弟の描かれ方。
「親が無理に勉強を強いてこなかったことが、本人の不利益に直結した」と断じる構造は、あまりに短絡的ではないかな?
勉強に励む姿を美徳とする一方で、そこから外れた人間の背景や葛藤が、あまりに簡略化されている。本人の資質や家庭環境、学校での疎外感など、本来は多層的なはずの理由を「放置したから」という一点に集約するのは、いささか強引に感じる。
人は挑むことで自分を変えられる。それは一つの真理だ -
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養母によって居所を無くし、母方の祖母に引き取られた娘・聡里が主人公。不登校からチャレンジスクール(高校)を経て、北海道の農業大学に進学した聡里が獣医になるまでの奮闘を描いた作品。
藤岡さんはこれが三作目。前の二作の感想を見ると「良い話なんです、だけど・・・・」。これもそんな感じです。随分ヒヤリングしたのでしょうね、獣医(と言っても犬猫は少なく、牛馬の世界が多い)の仕事などは微に入り細に入り良く書けていると思います。とはいえ直前に読んだのが元羊飼い河﨑秋子なので、「体験」と「ヒヤリングで得た知識」の差は感じられます。そしてなにか「芝居の書き割り」の様な、どこかで見たようなシーンが続きます。自分を -
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獣医師になるために
北海道の大学にやってきた聡里(さとり)
慣れない寮生活の中で最初はルームメイトの
態度にどう接していいかわからず悩んだり
なかなか友達が出来なかったり、でも次第に
ちょっとしたきっかけで仲良くなったり
いい先輩たちがいたり、いい先生も
いたり、ちょっと恋心なんかも芽生えたりと
成長していくっていうね
わりとよくあるパターンなんだけれど
そこは普通の学校じゃぁないわけで
獣医師になるための実習とかの描写も
すごく取材されたんだろうな、というのが
垣間見えるのだ
獣医って
病気を治すだけじゃなくて
命の選択を迫られることもあったりするわけよ
そこら辺