藤岡陽子のレビュー一覧

  • 青のナースシューズ

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    藤岡陽子さん3作目。あの本、読みました?の番組内で、今作についてご本人が語っておられたのを拝見して。

    看護師は、世間的には珍しく、男性であることの方が不利になりがちな職業である。看護師を志す青年成道。同じクラスの男子学生は計5名。ストレートに看護師を目指した学生が多数であると思われる女子に比べ、彼等はそれぞれに事情を抱えている。なぜ看護師を目指したのかを聞かれがちな彼等は、順風満帆とは言い難い日々を過ごしながら、数少ない同期生同士、支え合い学んでいる。

    成道が実習で受け持つ患者は.ターミナル、術前の小児、切迫の妊婦、訪看/循環器。成道はとにかく真面目に取り組む。

    授業料の免除を受けるため

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    2026年08月02日
  • わたしの名店

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    実在の店について語られているから、ガイドブックにもなっています。

    書き手28名の中には物書きが本職の人もそうではない人も。中にはちょっと鼻につくなぁって感じであまり好きになれない人もいるけれど、総じて楽しい。

    余談ですが、数日前に『仮面ライダーゼッツ』でイカつ過ぎるミムラを見たばかりだったので、書き手の中に彼女の名前を見つけたときには笑ってしまった。ごめんなさい。

    私は大の酒好きゆえ、ついお酒の章に目が行きつつも、酒だけじゃアカン、美味しいものも食べたい。ほかの章との合わせ技で存分に楽しませてもらいました。

    コロナ下でアルコールの提供禁止になったとき、ノンアルコールの一人呑みじゃやっぱ

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    2026年08月02日
  • 青のナースシューズ

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    看護学生の成道が、ヤングケアラーとして大変な日々を送りながらも、夢を叶えるために懸命に頑張る姿に心を打たれた。男社会で奮闘する女性を描いた作品は多いけれど、その逆の立場を描いているのが新鮮だった。特に心に残ったのは、成道の「努力って消えないんだ。頑張ったことは一生自分の中に残る。生きる力になってるんだ」(p178)という言葉。子どもの患者に語りかけながら、成道自身にも言い聞かせていたのだろうと思う。

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    2026年07月27日
  • リラの花咲くけものみち

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    心に残る描写が多く、動物の命に向き合う仕事の厳しさや、人の優しさが丁寧に伝わってくる作品だった。特に、言葉ではなく行動や小物、食卓の様子から登場人物の気持ちを表しているところが印象的で、細かな表現にも温かさを感じた。登場人物たちの不器用な思いやりにも心をひかれた。ただ、序盤の衝撃が強かったぶん、後半は少し勢いが落ち、魅力的だった人物たちの出番も減ってしまったように思う。主人公の成長や救いのある展開には安心したが、終盤にも序盤と同じくらい心を動かされる場面があれば、もっと忘れられない作品になったと思う。

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    2026年07月23日
  • わたしの名店

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    食にまつわるエピソードを集めた短編集。
    大好きな三浦しをんの文字が見えたので、読んでみた。

    さらには髭男爵山田ルイ53世も短編もあり、私的に大興奮。
    しかも、ラジオ(髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ)でも話していた内容なので、隠れ檀家(ラジオリスナーネーム)としては思わずニヤリ。

    今回は佐藤雫という作家が気になったので(源頼朝への愛をものすごく語っていた)、作品を読んでみようと思いました。

    こういう不思議な出会いがあるから、たまには短編集も読んでみるものですな。

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    2026年07月02日
  • 青のナースシューズ

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    ネタバレ

    母親の意地も理解はできるし、専業主婦で今後も生きていくと思っていたのに、事故があって夫は亡くなるし、下の子には障害が残るし、健康な上の子に負担をかけさせてしまうのはわかる。生活費を稼いでくるだけで、大変なのもわかる。その意地で息子2人の可能性がどれだけ奪われてしまったのかを考えると痛い。最初から祖父母や他の人にも頼ったほうが絶対よかったじゃん。成道に「実習と春道どっちが大事なの」は絶対に言っちゃいけないと思う。成道が大人すぎる。母親の意地なんてなんだよ、と。なんでそんなに成道が負担するのに甘えているの、と。読んでいて、労ってあげたかった。成道に弟と母親以外の時間を作ってあげたいと切実に思った。

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    2026年07月02日
  • わたしの名店

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    28名の著者によるエッセイ。もう一度行きたいと思わせてくれる一皿の数々。一編ずつにお店の情報とイラストが添えられている。この本をガイドに名店巡りをしてみたくなった。

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    2026年07月01日
  • 青のナースシューズ

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    男の看護師を目指す成道くんの4年間の話し。彼のバッググラウンドと家族に起きることが過酷で、読んでて辛くなる時ありますね。
    それなりに背景を背負ったキャラクターも出てくるので、掘り下げて丁寧に描くと単行本数冊と一クール以上のドラマになりそうです。
    タイトルはなんとなくオチが分かる感じでした。

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    2026年06月30日
  • 青のナースシューズ

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    感動する物語だったが、成道たちの母親に対するモヤモヤに読後の印象が偏ってしまった…

    母親は成道に、弟の世話や家事を当然のように任せ、成道の生活・人生まで平気で縛っているように見えてしまい、家族だからといって甘えすぎでは?と気になってしまった。

    たとえ義父母に素直に頼れなくても、せめて日頃から成道に感謝を伝えたり、個人として思いやることはできたはずだと思ってしまう…

    読後にこういったモヤモヤは残るが、表題の青のナースシューズにまつわる実習先の西田さんとのやり取りは感動的だった。

    同期の松原さんの芯の強い言葉は、私自身がそんな社会人になれていない分、余計に刺さってしまった。

    100ページ

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    2026年07月02日
  • 青のナースシューズ

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    ネタバレ

    9冊目の藤岡陽子さん。

    7年前に父が交通事故で亡くなり、働き詰めとなった母に代わり、家事や車椅子の弟・晴道の世話を担う成道。

    ヤングケアラーだった成道が、自分の夢である看護師になるため、やっと一歩踏み出すのですが、まだまだ女性社会の看護師業界でさまざまな問題にぶつかります。でも仲間や患者との関わりから、学び成長していく姿に、エールを贈りたくなると同時に、読んでいるこちらまで勇気づけられました。

    いやぁ〜成道が本当に優しくて努力家で素晴らしかったです。きっと素敵な看護師さんになるんだろうなぁ。ぜひ成道と彼の同級生たちのその後も読んでみたいです。

    ただ唯一、惜しむらくは…前作の『春の星を一

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    2026年06月23日
  • 春の星を一緒に

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    「緩和ケア病棟を舞台に」ってところが気になって読み始めたが、その話になかなか辿り着かず、中盤まで来てようやく舞台が移った。

    涼介、三上先生、じいちゃんと身近な男性陣がひたすらに良い人すぎて、家族ぐるみで触れ合っているうちに惹かれた…という流れなのでしょうが、奈緒がそこまで魅力的に映らず…

    というか、とにかく「緩和ケア病棟の話なんだ!読みたい!」から入ると、親族のいざこざ、受験の大変さ、恋愛…と求めていなかった要素が多すぎて、ちょっと違ったかなぁとなってしまった。

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    2026年06月16日
  • 波風

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    一つ一つの作品が面白いがどんどん読もうというよりは少し時間がかかりました。

    読みやすい方だと思います。
    オチがすこしよわめ、、??

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    2026年06月13日
  • 春の星を一緒に

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    前作に続いて、本作。やっぱり奈緒に共感できず。
    涼介の良さも、涼介の考えていることもわからんのかい!!とつっこまずにはいられない。
    クソ田にもイラっとしたけど、でも母親なら医学部を目指したい気持ちを持った涼介に対して、ふざけている、じゃなく信じてほしかった。ホントに涼介の強さに甘えすぎ。
    「母親がこれだけ頑張っているーだから息子も我慢するのが当然だと開き直っていた」
    はぁー。離婚にしても、寛之の仕打ちにしても、自分の意志とは関係なく不条理なことだらけかもしれないが、でも離婚を決断したのは自分。それを息子にも背負わせちゃダメでしょ。
    三上先生の穏やかな人柄がよかった。
    「月斗くん行方不明」のとき

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    2026年06月13日
  • メイド・イン京都

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    結婚を機に京都に移り住んだ主人公が、諦めていた夢を洋服作りでもう一度叶えようと奮闘するお話。
    主人公が迷いながらも前に進んでいく姿は読んでて眩しく、才能がある人、人とは違う何かをもっていることはやっぱり強い武器でうらやましいなと思ってしまった。(フィクションだけど)
    ある人物が言う「誰もが好感を持つような人が嫌い、うさん臭くて」というのが、嫉妬であるのはもちろんなんだけど、自分もそう思ってしまう側の人間としてはリアルだなと感じてしまったり。
    恋模様にはうずうずしてしまう場面もいくつかあったけど、展開は早くあっという間に読み終わった。

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    2026年05月05日
  • 春の星を一緒に

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    ハッピーエンドでよかったけれど
    小説としてはもう一捻りあっても良かったかな
    唯一の悪役の兄とはあっさり縁を切れたし、
    苦労はあっても三上先生を常に意識している奈緒になんとなく余裕を感じて
    正直少しモヤっとする

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    2026年04月30日
  • 春の星を一緒に

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    高評価に惹かれ手に取りました。
    正直、ハードルが上がりすぎていたのかも。私はどうしても母親のキャラが好きになれずいまいち入り込めなかったです…
    父親のこと、息子のこと、緩和ケアの患者さんのこと、それぞれのエピソードはぐっときつつも、どうしても最後まで母親の言動にひっかかる気持ちが拭いきれず。

    読み終わってからレビューを読んで、前作があることを知りました。そちらを読むともっと理解が深まったのかなぁ…

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    2026年04月26日
  • 満天のゴール

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    過疎地医療とヒューマンドラマ。

    前半ムカムカ展開が続くからどうなるかと思ったけど、徐々に物語が展開されていき話に入っていけました。

    人生をどう終えるか、というホスピス的な医療が主軸で、登場するおじいちゃんがなかなかに素敵。『ゴール』の場面ではウルッとしました。

    長い小説ではないので少しあっさりしていたかな。主人公自身の成長(ふっきれてはいたけど)がもう少し見たかったかも。
    子供時代を引きずる大人が多い中で、涼介の自立ぶりが凄かった笑

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    2026年04月09日
  • 満天のゴール

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    展開は割と読めてしまって、ストーリーとしてはまあまあというところ。

    過疎地域の医療、とても興味深かった。山間部での往診はかなり負担だが、生まれた場所で最期を過ごす。これはその地域に長らく住んだ人は、誰でも思うんだろうな。

    いずれ近所のコミュニケーションも減り、血の繋がる家族とも疎遠になり、独居になる老人。その人を救えるのは、地域医療に携わる人だけ。
    過疎地域の医療を叶えるのは、なかなか難しい。
    満天のゴールは満点のゴールでもあるのかもしれない。


    ところで、、、主人公の離婚の話はどこへ……

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    2026年03月29日
  • 金の角持つ子どもたち

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    実は。身内に今年中学受験して合格した子がいるので、とても身近に感じた。

    中学受験に挑む少年の奮闘と家族の献身。その熱量に引き込まれる一方で、拭いきれない違和感があった。
    特に、塾講師・加地の弟の描かれ方。
    「親が無理に勉強を強いてこなかったことが、本人の不利益に直結した」と断じる構造は、あまりに短絡的ではないかな?

    勉強に励む姿を美徳とする一方で、そこから外れた人間の背景や葛藤が、あまりに簡略化されている。本人の資質や家庭環境、学校での疎外感など、本来は多層的なはずの理由を「放置したから」という一点に集約するのは、いささか強引に感じる。

    人は挑むことで自分を変えられる。それは一つの真理だ

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    2026年03月21日
  • 手のひらの音符

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    家庭環境から生活も将来も狭められる現実は、我慢を強いられ子供らしさを失うように見えるが、そんな子供同士の関わりからは伸び伸びとする子供らしさを感じた。

    次々に起こる不幸は「大貧民」に例えられ、手持ちのカードの弱さ、立ち行かなさを更に想像させた。

    最終的にはそれぞれの絆が再び結ばれて行く良い話だったけど、それぞれのエピソードは重く切ない。

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    2026年03月15日