藤岡陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
藤岡陽子さんのデビュー作。人間模様を分かりやすく伝えてくれて、文体も読みやすいのはこの頃からさすがだと思う。
迷いながらもひたむきにがむしゃらに進む、が藤岡作品の主人公たちに共通するキャラクターであり良さだと感じていて、その点は今回も同様だった。また、社会の不条理を織り込んで、ご都合主義にならないストーリー展開も好きだな。
後の作品をいくつか読んだ身からすると、恋愛の進展を安易にストーリーに絡めない(あっても恋愛はサブのサブくらい)作品が多かった印象で、好ましく思っていたので、本作品は恋愛絡みの分量がやや多かった点が惜しかったかな。これは好みの問題かとは思う。 -
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Posted by ブクログ
たまたま書店で目に入った本!
海とジイ というタイトルからでもなんだか潮風の匂いや懐かしさを感じるような感情を抱いた。
内容は違うが、似たような雰囲気の本でアンマーとぼくらという本を思い出した。
海が舞台になっているとそれだけで読んでいてほのぼのした、癒される気分になるが、そこにジイが混じるとより一層その感情が強まる。
私自身おじいちゃんおばあちゃんっ子で、二人とも数年前に亡くしており、今でもいろいろな教えを思い出す。
特におじいちゃんは常に人生の教訓のようなことを口にしているのが印象的だった。
◯
もうすぐ出産を控えていることもあって、私も自分の子供や孫になにか残せるような、教えられること -
Posted by ブクログ
小学校教諭になって6年目の澤木ひかりの奮闘を描くお話。
現代の子どものバックグラウンドには、貧困、虐待、など、多種多様な問題が隠れていることも少なくない。澤木先生は、そういった生徒たちの問題に真正面から対峙し、「なんとかしたい!」という熱い想いを持って直感で行動していく。そして子どもたちやその問題と向き合っていく。その姿勢には本当に感銘を受けた。
でも、こうした複雑に絡み合う問題を解決していくには、先生たった1人の情熱だけではなく、他機関連携のもと、チームで解決していかないと、先生が潰れてしまう。子どもたちの未来はもちろんのこと、その子どもたちを支える、そこに関わる方々の未来も、明るいもの -
Posted by ブクログ
藤岡さんのお話は大好きで
何冊か読ませていただいてますが
今回は、また雰囲気が違う感じがしました。
主人公の美咲が社会人になり心の奥に置いていた、美大で磨いたセンスを京都の西陣織りを見たのをきっかけに再燃。
むくむくとクリエイター魂がふくらみ一歩一歩、いろいろな縁と運と、信用が道を少しづつ広げてくれるのにわくわくしました。
反対に恋愛のほうは、お互いに余裕がなかったり、お互いの家族とそりが合わなかったり
相手を信じることが出来なかったり、その時は些細なことでも、
何度か、すれ違いや不信感で半年前には思いもよらなかった
方向に進んでいく。
夢ががあってもそれを捕まえることができる人はほんの一 -
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Posted by ブクログ
重苦しかった。
これはないわ、と思った。
貧困層の学校に一人の誠実な先生が一生懸命生徒たちに関わっていく。
学校に教師として勤めたことのある人なら、この学校はリアルではないと思うのではないでしょうか。
生徒たちの大変さより教員集団の崩壊をこの小説から感じました。
実際は生徒はもっと大変だし、教師はもっと助け合うものだと思います。
学校を大変にしているのは一人一人の教員の狭量です。この物語の学校では。
大変な子もいるけど、いい子も多い。こんな子どもたちなら教師が協力すれば学校は変わるはずです。
こんな学校もあるのでしょうが。
心温まる勇気の出る感動を与えてくれるいつもの藤岡さんの作品らしからぬシ