矢樹純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
矢樹純『罪の棲家』朝日文庫。
各世代の女性を主人公にした7編収録のミステリー短編集。
矢樹純の作品は何作か読んでいるのだが、いずれもなかなか面白く、本作にも期待したのだが、ちょっと期待外れであった。
『裏山』。何やら不穏な後味の悪さを残すイヤミス。ある日、小学4年生の娘が友達と遊ぶと言って出掛けたまま姿を消す。シングルマザーの母親は娘の交友関係を知るために娘の部屋を調べると本棚に隠された日記を発見する。日記には毎日のように味わう嫌なことが書き連ねであった。
『ずっと、欲しかった女の子』。意味のよく解らない結末。不登校となり、母親に暴力を振るうようになった小学5年生の娘。カウンセリング -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯に背筋さんのコメントがあったので買ってみた。
ホラーとミステリの融合で、ずっと何と誰がどう絡み合ってどうなるんだろうと自分でも考えながら読み進めていた。
超常現象系の怖さも人の怖さ(呪いの結果かもしれないけど)もあって面白かった。
けど、全体的にくどいというか、展開が間延びしていると感じる時がある。
心理描写が丁寧で細かいといえばそうなのかもしれないけど、テンポが悪く感じてしまった。
ラストもちょっと弱いというか、解決したのかしてないのかよくわからない。この後もまだまだ大変そう。
小隈さんは千歌さんの事も育子さんの事も知らないし。育子さんがどうなったのかも分からないし。
途中、紘乃さん -
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Posted by ブクログ
夏に怖い話…と読み始めたが、今までに感じたことのないホラーだった。
青森県P集落で暮らし始めた姉の様子が変であり、それは、土地神を祀る《べら様》を参りに行ってからであることがわかる。
何かに取り憑かれたのか?《めはしぇは》になったのか?。
頭に何か生えたままどこかへ嫁に行き、子どもが生まれたと葉書だけで知る。
ここから姉に関わっていた腕に亀の刺青が彫られた川辺が、すべてに関係してとわかる。
彼は、うず山の猿のときにも現れ、がんべの兄弟の片割れであり、まるの童子だったのか…
密室の獣の川辺もそうなのか…
拡散にいたる病では、ラジオ番組での《俺怖》のメールからP集落へ行く羽目に…。
短編集 -
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