矢樹純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
8月はホラー。人怖モノはさらなり、てことで手に取った一冊。
カスハラ、粘着、クレーマーなど、昨今何かと話題になりがちな「問題のあるお客様」にまつわる短編集。
いい意味で期待を裏切られたのは、単に変な客に振り回されて終わる話ではなかったこと。
「うわ、この客キモ」とか思いつつ読んでいると、その先でもう一段、ゾッとする真相が待っている。
有田さんの『世界で一番怖い答え』のように、「この後判明したゾッとする真相とは?」を見抜くつもりで読むと楽しいかも。
目の前の“怖い客”に気を取られているうちに、別の怖さを見落としていたことに気づかされる一冊。 -
Posted by ブクログ
映像制作会社でディレクターとして働く杉田佑季は「赤夜家の凶夢」というモキュメンタリードラマの撮影で後輩のAD阿南と山梨の旧家を訪れる。そこはプロデューサー小隈の妻の実家で、撮影が進むに従い、奇妙な出来事が起こり始める。そんな中、プロデューサの息子、昴太が行方不明になってしまう。
モキュメンタリードラマの設定と現実が重なって、さらに過去の恐ろしい犯罪や旧家に伝わる怪しげな呪物に繋がっていくところ、グイグイ読まされた。
しかし終盤オカルトマニア阿南の謎の伝手からの有益情報がどしどしもたらされてとんとん拍子に解決するところはちょっと急展開すぎて置いてけぼりを食らった。
最初に挟まれてる集合写真みたいなのは何なんだろう。
映像作品としても映えそう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ思っていたよりも全然ホラーとか怖い感じがない。闇バイト、詐欺、SNSでの誹謗中傷、炎上マーケティングとかの現代の社会問題が話の中核になった短編カスタマーハラスメントミステリー。
「恨人様」では、葬式とか死人の話は、少し苦手だなと思って読んでいた。
「ノゾキさん」の結末がよく分からなかった(多分わたしの頭が足りていない)。横領のために、なぜ高藤が声を変えて野崎として電話する必要があったのか分からない。それと、最後に真智が、今後横領を企むような感じで終わったことがもやもやする。
「三日月さん」の最後、千景が「ここで一度、人生を見つめ直してみてはどうでしょうか」と言ったのが、急にスケール大きいなと感じた。脱毛サロンが舞台になるのは珍しく面白いと思ったが、話自体は物足りなさが残った。
「サトリ夫人」の最後も、亜弓が仁美を追い詰める言葉がなんだか正義のヒーローチックであると感じた。矢樹さんは、謎解きをする人にこういう正義のヒーロー風のセリフを言わせるのが好きなのかなと思った。