矢樹純のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『黒猫を飼い始めた』のシリーズ。「新しい法律ができた」で始まる掌編がたくさん入ってお得。
圧倒的に面白かったのは白井智之「ぜんぶミステリのせい」
こんなにソフトな話書いてここから入る人いたらどうするつもりなんだろう。この短さで犯人当てに挑戦してミステリに向き合ってて好き。
大沼紀子「もう、ディストピア」も反転がうまくて面白かった。
五十嵐律人「革命夜話」はさすが得意分野って感じでこれがラストで締まってよかった。
退屈する話も特になく、各作者の色が出ていて軽く読むのによかった。赤川次郎の赤川次郎らしさたるや。
『異セカイ系』の名倉編が参加してて嬉しかった。また長編書いてほしい……! -
Posted by ブクログ
矢樹純『罪の棲家』朝日文庫。
各世代の女性を主人公にした7編収録のミステリー短編集。
矢樹純の作品は何作か読んでいるのだが、いずれもなかなか面白く、本作にも期待したのだが、ちょっと期待外れであった。
『裏山』。何やら不穏な後味の悪さを残すイヤミス。ある日、小学4年生の娘が友達と遊ぶと言って出掛けたまま姿を消す。シングルマザーの母親は娘の交友関係を知るために娘の部屋を調べると本棚に隠された日記を発見する。日記には毎日のように味わう嫌なことが書き連ねであった。
『ずっと、欲しかった女の子』。意味のよく解らない結末。不登校となり、母親に暴力を振るうようになった小学5年生の娘。カウンセリングを受けたりするが……
『嘘つきと犬』。深読みすれば、そういうことかと考えたりも出来るが、これも余りスッキリしない結末の話。嘘ばかりつく同級生に騙されて散々な目に遭った女子中学生。
『吸血鬼の■し方』。苦手なスマホゲームの世界が描かれる。生まれてこの方、殆どと言って良い程、スマホゲームやテレビゲームの類で遊んだことが無いので全く興味が沸かなかった。
『三年目の帰還』。予想外の展開。農家の家に嫁いだ女性がその家で暮らす長男の嫁が長男が死んでもなお、その家に留まっていることを訝る。そんな中、農産物の盗難が相次ぎ、女性の夫も出奔する。
『運命の天使たち』。そういうことかと納得。悪い奴はどこまでも悪い。写真サークルで出会った女性に近付いた夫婦にはある目的があった。
『罪の棲家』。遺産相続というのはなかなか手間が掛かる。相次いで亡くなった両親の残した家を巡る三姉妹の争いと父親が家に隠した罪とは。
本体価格800円
★★★