矢樹純のレビュー一覧

  • 夫の骨

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    読者の見識を巧みに導きながら、こういうことだろうという読みを裏切り、その先をいく展開がどの短編にも用意されている。
    所謂「女は怖い」的な話が中心と思いきや(それも多いんですが)、フッと胸が軽くなるような話もあり、その緩急が短編集として単調になることを防いでいる。

    やや気になったのは、ミスリードさせようとする意図のようなものが話によっては少し強く感じた点。

    秀逸だったのは表題の「夫の骨」。タイトルに込められた意味が読み始めと読後で全然違うという、優れたミステリーのお手本のような一編。





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    2024年05月02日
  • 幸せの国殺人事件

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    中学生の海斗、幼馴染の太一未夢とオンラインゲームの世界で毎日交流していた。
    ひょんなことから現実の事件に遭遇。
    ゲームとリアルの世界で謎解きを進めていく。
    世代なのか、イマイチハマらなかった。

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    2024年04月25日
  • 残星を抱く

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    ネタバレ

    矢樹作品、3冊目。毎回夫婦ストーリーで興味深い。今回は刑事とその妻(柊子)の話し。妻の周りで起こる不可解な出来事が頻回。トラックに襲撃される、自宅マンションに不審なヤクザっぽい男(結城)、警察の監察官。柊子は夫に相談せず、幼馴染(葛西)に相談する。そして夫が首を吊った状態で発見される。さらに夫の手帳には柊子の父親が起こした死亡事件の真相が書いてある。その手帳を巡り、結城、監察官、さらに葛西までも入り乱れる。柊子の強さは桐野作品・OUTの雅子級。面白かったが、どんでん返しの連続で最後には飽きがきたような。③

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    2024年03月30日
  • 幸せの国殺人事件

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    オンラインゲームの仲間である海斗、太市 、未夢の中学生の3人は殺人事件のような動画を見てしまう。その現場は自分たちが子供の頃よく行っていたが既に廃園となっている遊園地ハピネスランドの部屋にそっくりなことからハピネスランドに忍び込む。その後ハピネスランドから女性の白骨死体が発見され動画との関係を探ろうと動き出す。

    まず、オンラインゲームを全くやらないのでゲーム内容には興味が持てず、中学生といえども度重なる不法侵入にはヒヤヒヤ。

    やっと事件解決と思った所で終わりじゃなかった所だけはいつもの矢樹さんらしさを感じられましたが、これまで読んできた矢樹さんの小説と比べると少し物足りなかったかな。

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    2024年03月28日
  • 幸せの国殺人事件

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    中1の冒険ミステリーにしてはちょっと危なすぎるわな。舞台設定はそれなりに面白い。文章はちょっとめんどくさいとこあったけど、まあ悪くないと思う

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    2024年02月07日
  • 幸せの国殺人事件

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    ネタバレ

    主人公と不登校だがゲーム仲間の友人、ゲームを通じて仲良くなった女の子が不気味で不可解な動画をきっかけに閉鎖された遊園地でおきた殺人事件を解決していく物語だった。
    しかし、最終的に本当の真実を探り見つけたのは主人公で、そのことを2人には言わなかった。

    同時に不可解な謎がいくつかでてきて、迷宮入りしそうだったが、主人公が真実を見つけて すっきりした。しかし、なぜ主人公は友人である2人に
    うその真実を伝え、本当の真実を自分だけの秘密にしたのだろうと思った。

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    2024年02月06日
  • 夫の骨

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    家族の裏の顔や闇をテーマにした短編集。全体的にイヤミス的な感じだけど、どれも話は引き込まれて読みやすかった。
    「ダムの底」のような「え?そういうこと?」って二度見したくなるのが好き。

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    2023年10月27日
  • 幸せの国殺人事件

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    おまいら、不法侵入しすぎだろう。廃園になった遊園地を舞台に、中学一年生の名探偵??たちが活躍するミステリー。ある日友人が送信してきた危険な動画。その動画の背景にはかつての思い出の遊園地。この動画の意味はなに?その謎を解くと芋づる式に不可解な出来事にぶち当たる。面白くないとまでは言わないが、これはYA向けか、とも思えるストーリー運び。矢樹さんといえば冷たい手で背中をヒヤっと撫でられるようなイヤミスが持ち味だと思っていたのでこれにはちょっと物足りない。ラストの意味もよくわからないのは私だけだろうか。

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    2023年10月24日
  • 幸せの国殺人事件

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    ネタバレ

    新着図書にあったので、借りた。
    謎を解明していくきっかけの動画が送られてきた辺りはわくわくしたけど、その後の展開がまぁまぁだった。
    二転三転しすぎて、途中で分からなくなった…。

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    2023年10月22日
  • 幸せの国殺人事件

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    中学一年の薗村海斗は、最近は学校に来なくなってしまっている同級生・桶屋太市、同じく同級生の女子・烏丸未夢と、オンラインゲームを通して交流を深めていた。ある日三人は、廃園になった遊園地≪ハピネスランド≫で撮影されたと思われるある動画を見てしまい、その動画が一体何なのかを突き止めるため、ハピネスランドに侵入することに…。思わぬ方向へ展開していく事件を追いながら、海斗たちは少しずつ真実に近づいていく―。


    読み始めてすぐ、「ん?YA小説選んじゃったのかな?」と思ってました。
    本書は、八樹さんがポプラ社さんから《大人と子供の両方が夢中になって読める物語》という依頼を受け描いた作品だそうで。小中学生

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    2023年10月17日
  • 本格王2023

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    ネタバレ

    【収録作品】「ある部屋にて」 今村昌弘/「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」 結城真一郎/「二〇XX年の手記」 潮谷験/「血腐れ」 矢樹純/「同好のSHE」 荒木あかね/「モーティリアンの手首」 白井智之/「ハリガネムシ」 道尾秀介

    「ある部屋にて」 倒叙形式に一ひねり。
    「転んでも……」 「ゴーストレストラン」を舞台にしたブラックな安楽椅子探偵もの。シリーズの1編。燃えさかるアパートに、「女」はなぜ勇んで飛び込んでいったのか。
    「二〇XX年……」 近未来の独裁国家のある特別な人間を集めた集落で起きた事件を描く。
    「血腐れ」 ホラーミステリ。
    「同好の……」 夜行バスで出会った二

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    2023年09月13日
  • 本格王2023

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    どれも面白かったけど
    結城真一郎さんの「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」と道尾秀介さんの「ハリガネムシ」が好き!
    特に道尾さんの音声を聞くと「事実」が分かるっていう趣向がすごく面白かった!!

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    2023年07月11日
  • 夫の骨

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    短篇集
    どのストーリーも纏ってる色が同じな印象だけど、とても面白かった。

    スッキリする、のとは違うストーリーだから どよんとした感じが毎回付き纏ってたけど ぇ!っと思うものもあって楽しめた。

    短篇集はサクサク読めるけれど、一話読んじゃうと区切られちゃうから本自体はなかなか読め終えない。

    装丁に惹かれて。
    夫の骨 に何かしら意味深なこの装丁。
    ニヤリと思って購入したのは意地悪な私。
    何かあるんでしょ?奥さん。
    聞かせてもらいましょう。

    そんな感じ。

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    2023年01月03日
  • 夫の骨

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    最近ちょっと集中力が続かない。そんな時に読むにはいい短編集だったかも。 予想を裏切られる結末に、そう来るかぁと楽しめました。

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    2023年01月03日
  • 妻は忘れない(新潮文庫)

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    イヤミスの系統だと思っていると、所謂胸糞な展開はあまりなく、結末でカタルシスのある話がほとんど。オチのインパクトもほぼ想定内と言ったところ。読みどころはそうした部分より、キャラクターの細密な心理描写だろう。リアルとはもしかしたら少し違うのかも知れないが、異様な説得力があって、表題作や「無垢なる手」での、自分で自分を追い込んでいくような、一人称は読んでいて息が詰まる。

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    2022年11月25日
  • 残星を抱く

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    謎が謎を呼ぶ展開。しかし何だろう、全然ピンとこない。柊子は親子でドライブ中に拉致事件を目撃して以来、怪しげな男たちにつきまとわれ恐怖を覚える。夫は刑事なので相談すべきなのだが、躊躇う柊子。そんな中事件は発生し20年前の柊子の父親の死亡事故の謎も絡む。先は気になるものの、犯人はそこまで意外性もなく想定内。動機も強引すぎてありえないっしょ。そこからの展開もないないづくしで共感できず、アクションシーンも退屈。ラストも中途半端。作者の新境地的なガッツリ長編だが、らしさをあまり感じられずちょっと残念かも。

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    2022年08月25日
  • 夫の骨

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    ミステリーの短編集で、どの話もテンポよくどんどん読み進められておもしろかった。まとまった時間がなかなか取れない人におすすめ。
    ただただ読み進めて描写に翻弄されるもよし、オチをいろいろなパターンで想像するのもよし。

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    2022年08月24日
  • リモート・パラサイト~顔のない鬼が僕を喰らう~ 上

    匿名

    無料版購入済み

    作画家が受けとったシナリオが入れ子構造になっていて、現実と絡んでいくさまが興味深いです。塔山という女性も何か企んでいそうと感じました。

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    2022年09月28日
  • 妻は忘れない(新潮文庫)

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    『味がすべて違う飴玉5個セット』みたいな短編集。
    どれも見た目は似通っているが、味わってみると全然違う。

    一番最初の話、妻が忘れないことってどうしても恨みがましい方の意味に捉えてしまう。
    ストーリーもちょっと不穏な雰囲気だし。でも最後まで読んてみたら「そういう忘れないってことなのか。。。なるほどね」となり、タイトルからイヤミスだと決めつけた自分を恥じた。
    さて、そんな気持ちで次のママ友の話を読んだら「あれれ」と2回くらいクルクルと翻弄され、やはりこれは後味悪い系の短編集と思い直し、その次の自宅監禁を題材とした吐き気を催す気持ち悪い話を読み。。。

    読んでる間は面白く読めるのだが、終わってしば

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    2021年12月23日
  • 妻は忘れない(新潮文庫)

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    表紙がもっと可愛いといいのに。中身はもっと魅力的でした。
    2作目、無垢〜は、なんともゾクゾクするイヤな感じ。
    でもそういう人いるなあと、思う。

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    2021年12月23日