矢樹純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
四人のママ友たちの悲劇… 嫉妬、嘘、プライドが絡み合う無類のサスペンススリラー #彼女たちの牙と舌
■あらすじ
子どもの中学受験をきっかけに知り合った四人の女性。定期的に集まり情報交換をするママ友の関係であった。ある日Webマーケティングの仕事をしている衣織は、知絵から相談を受ける。ネットでのトラブルに巻き込まれてしまったらしい。どうやら、知絵は怪しい仕事を請け負っているらしいのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
子ども達の学習塾から繋がったママ友たち。本来は楽しい集いだったはずが、いつの間にか嫉妬と業にまみれていく。さらには、小遣い稼ぎで始めた副業が図らずも犯罪組織ともつながってしまうという… 圧倒的濃度のサスペンススリラーです。
まず女性たちの妬み嫉みが綿密すぎますよね。ここまで心情を深く抉った描写はあまり読んだことがありません。背景にはそれぞれの事情があり、いまを真剣に生きているからこその羨望がにじみ出てくる。溜めてる心情や吐かれるセリフは醜い、しかしながら彼女たちは生命力に溢れていて強烈なのよね。
また本作は、ママ友たちひとりずつ焦点を当てながらストーリーが展開される連作短編集になっています。読み進めるほどに彼女たちの悪辣さの虜になっちゃうのよ。
序盤は何やら犯罪に巻き込まれて大変そうだなーと思いきや、途中からは完全にクライムサスペンスに変化していく。化かし合ってるのか、助け合ってるのか、絶対に彼女たちの仲間にはなりたくないと思いましたね。
一番の読みどころは、物語が二転三転とするところですね~ 。嫉妬、プライド、嘘が複雑に絡み合ってずっと目が離せない。無類のサスペンスミステリーですね。
そして思った以上の犯罪に加担していく様がパワフルなのよ。やってる犯罪も新しいし、狡猾だし… え、こんなことしちゃうの? ってくらい。終盤におしよせる怒涛の展開は必見ですね、目ん玉とびでそうになりましたよ。
さて本作、矢樹純先生はプロットがお上手で、するすると読めちゃいますね~。筆致も可憐で、日本人の胸に沁みる文章なんですよ。いつもホラーを楽しませてもらってますが、サスペンスもいいですね。次回作にも期待しています。
■ぜっさん推しポイント
一番悪いのは男、クズばっかり。
女性の皆さんに言いたい、伴侶は誠実な人を選びましょう。そして自分よりもあなたのことを優先してくれるか見定めましょう。
あ、余計なお世話ですね。でもこういった作品を読むと、つい本気になってしまうのです。幸せを求めるために無理に結果を出そうとしなくていい、維持する過程に幸せは存在するんです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子どもの中学受験を控えた母親4人がとある事件に巻き込まれていくクライム・サスペンス小説。
主要な4人の登場人物(+1名)の間で視点が順次入れ替わっていく構成で、そのたびに隠されていた新たな事実が明らかになり話が二転三転していく展開で、途中までかなりはまりこんで夢中で読んだ。ただ、読み終わって全体像を把握してみたら、ちょっと粗も見受けられ、期待したほどではなかったかなという読後感だった。(伊織にもっと裏があるのかと思っていたし、それがないのなら、なぜあんなに積極的に事件に関わろうとしたのか腑に落ちなかった。また、犯罪組織側が安易に接触してきすぎと思うし、4人に捜査機関の手がまったく伸びないのも不自然。などなど。)まあ、かなり面白い小説であることに違いはない。 -
Posted by ブクログ
話題作、人気の作家たちによる"新しい法律ができた"の一文から始まる短編集。同じような短編集の5冊目。めくる度にうわっ、今度はこの人か~とワクワクしながら読めます。個人的に一番良かったのは五十嵐律人さんの憲法のお話でした。
殺人や男女関係のエピソードあり、中学校から。
金子礼介「ルパちゃん」
日野瑛太郎「推し活制限法」
朱野帰子「日本国民に英語の勉強を義務づけへ」
阿部智里「つるべを取られて」
真下みこと「こんにちは、チャッテー」
須藤古都離「虚法」
嶋戸悠祐「国家殲滅フットボール法」
多崎礼「復讐者は振り向かない」
風森章羽「コロシヤとユキオンナ」
名倉編「Touch law if you can」
真梨幸子「ある死刑囚の回顧録」
東川篤哉「『ラ禁法』ディストピア」
霜月流「忘却加害」
矢樹純「密室の獣」
高田崇史「御首塚の風」
潮谷験「ネーミング」
献鹿狸太朗「試み」
高田大介「魔法罪」
大沼紀子「もう、ディストピア」
矢部嵩「自転車武装条例」
柾木政宗「ありがとう、虎太郎」
くどうれいん「ショートケーキの夜」
白井智之「ぜんぶミステリのせい」
赤川次郎「帰り道の行先は」
五十嵐律人「革命夜話」