矢樹純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まだ読んでる途中ですけど感想を言いたい!
『撮ってはいけない家』ですっかりファンになった矢樹純さんの短編集です。
表題作『夫の骨』の主人公の想像を超える真相、『朽ちない花』のガッツリミステリーで「信頼できない語り手」(ちょっと違う)な感じがヤバかったです。
自分にとって矢樹さんの文章から受ける恐怖とは、基本となる風景や心情を淡い色味で描写されていて、とても読みやすいなーと油断しているといつの間にやら無酸素状態の場に取り込まれてて窒息しそうになる感じで、これは他では体験したことの無い種類のもので大変嬉しく、また病みつきになります。
という訳でこの先も楽しみに読ませていただきます! -
Posted by ブクログ
初読み作家さんで、短編だし期待してなかったけど、それぞれの短編が異なる構成をしており、読みごたえがあった。テイストは芦沢央さんに似てるけど、今作品の矢樹さんのがより文章で細かく場面状況が想像できる(→なので、よりホラー感がある)
来歴をみると、小説家・漫画原作者とあるからなるほどなと思った。この小説を漫画や映像化にされたら、より怖くできるだろうな…。
それにしても、よくこんなに噂話や伝承的な呪い、まじない的な話が思い付くなぁ。
私が特に良かったのは、血腐れと声失せかな。
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魂疫(たまえやみ)
血腐れ(ちぐされ)
骨煤(ほねずす)
爪穢し(つめけがし)
声 -
Posted by ブクログ
何気ない家族の日常だったはずが、ひたひたと何かが迫って… 家族をテーマにしたホラー短編集 #血腐れ
■きっと読みたくなるレビュー
家族をテーマにしたホラー短編集。
そっと物語が始まり、少しずつに奇妙な世界に誘われていく。何気ない日常的なシーンだったはずが、ひたひたと何かが迫ってくるという恐ろしさ。そして帰結するところは、もっとも人が寄り添う家族の関係性に及んでくるという…
本作はミステリーとして読んでも十分に面白い。途中途中でノイズや違和感を感じつつ恐々読み進めていると、終盤、とつぜん提示される情報が読み手を楽しませてくれる。鋭角に驚かされるや、ニヤリとされられることも多かったですね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ日本推理作家協会賞短編部門を受賞していると知り、気になったため読んでみました。
表題作の「夫の骨」をはじめ、9つの収録作全てが”家族”にまつわるどんでん返し系短編でした。
これはすげぇ…みたいなどんでん返しはありませんでしたが、うわっこんな真実があったのか…と薄ら寒くなるような話が多かったです。
“家族”という1番身近な存在であるが故に、つい傲慢な態度をとってしまったり、上下関係ができてしまったりと、家族間の人間関係の難しさがよく描かれていました。
真相への辿り着き方が少々ワンパターンかな?と思う部分もありますが、今一度身近な存在に対しての言動や振る舞いを見直すきっかけとなる本だなと思いました -
Posted by ブクログ
矢樹純『マザー・マダー』光文社文庫。
5話収録のイヤミス短編連作集。息子の恭介を溺愛する梶原里美に関わる5人の登場人物が語り手となり、少しずつ梶原家の秘密が明らかするというストーリーの作品。
『第一話 永い眠り』。以前読んだ矢樹純の『夫の骨』のようなテイストの短編。全くの予想外の結末で、タイトルの意味を知ることになる。泥々とした男女の過去と不倫の果てに辿り着く結末。一戸建てに夫と娘の陽菜と暮らす佐保瑞希が語り手。瑞希は隣の梶原家を疎ましく思っていた。梶原家には引きこもりの33歳の息子がおり、母親の梶原美里が息子を溺愛するあまりに近所でトラブルを繰り返していたのだ。しかし、梶原里美は端役に過 -
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矢樹純『血腐れ』新潮文庫。
6編収録のホラー・イヤミス短編集。矢樹純と言えば、最初に読んだ『夫の骨』が非常に面白く、次に読んだ『妻は忘れない』も面白かった。果たして、本作はどうたろうと期待は高まる。
家族を中心に先の読めない展開の、なかなか読み応えのある短編ばかりが並び、飽きることはなく、面白く読めた。
『魂疫 (たまえやみ)』。恐ろしや。恐ろしや。これでもかとばかりに襲って来る恐怖と畳み掛けるようなイヤな気分。イヤミスではなく、イヤホラと言った方が良いだろうか。大腸癌で亡くなった夫の一周忌で、義妹の勝子が半年前から亡き夫が夢に現れ、唇を触れられたことを主人公の芳枝に語る。やがて芳枝は