あらすじ
行方不明になった小学四年生の娘。交友関係を知ろうと、部屋を調べ始めた母親が見つけたものは……(「裏山」)。写真サークルで出会った女性に近づくわけは……(「運命の天使たち」)など、各世代の女性を主人公に繰り広げられるミステリ短編集。
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Posted by ブクログ
「ずっと、欲しかった女の子」
一番短い話だけど、一番(めちゃくちゃ)怖かった
神津凛子のスイートマイホームのラストぐらいゾっとした
「運命の天使たち」
うまいなー
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「裏山」
「ずっと、欲しかった女の子」
「噓つきと犬」
「吸血鬼の■し方」
「三年目の帰還」
「運命の天使たち」
「罪の棲家」
7話収録の独立短編集。
2019年に刊行された『夫の骨』以来、追い続けている矢樹純さん。
お得意のイヤミスとあってリーダビリティ抜群。
まず、一行目のインパクトで心を鷲掴みにされる。
嫌な予感しかしない物語を追っていくと、想像していた結末とは全く違う真相が待っている。
とてつもなく恐ろしい話から、読後ホッとするものまで、7話それぞれに意外性があり面白かった。
見ていた景色がラストで一変するブラック短編集。
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胸に秘めたたった一つの隠し事は…。各世代の女性を取り巻くミステリー短編集。
不穏な空気が漂う中で、何かが起こる何かが隠されているといろいろ想像するが、それを超越する真実に驚愕する。なかなか評価されない作者だが、そろそろブレイクしそう。
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矢樹純作らしい、嫌なサスペンス短編集。今回はそこまでどんよりと嫌な感じや、じめじめしたホラー感が漂っておらず、ミステリーな雰囲気の方が強めかも。嫌なタイトルだなー、と思った罪の棲家も、本作ラストを意外とすっきり締め括った。どの話も読み易く、印象が違う作品ばかりで飽きて来ない一方で、若干の物足りなさは残っているかもしれない。何か一つ、大きなインパクトが欲しかったりもする。
Posted by ブクログ
矢樹純『罪の棲家』朝日文庫。
各世代の女性を主人公にした7編収録のミステリー短編集。
矢樹純の作品は何作か読んでいるのだが、いずれもなかなか面白く、本作にも期待したのだが、ちょっと期待外れであった。
『裏山』。何やら不穏な後味の悪さを残すイヤミス。ある日、小学4年生の娘が友達と遊ぶと言って出掛けたまま姿を消す。シングルマザーの母親は娘の交友関係を知るために娘の部屋を調べると本棚に隠された日記を発見する。日記には毎日のように味わう嫌なことが書き連ねであった。
『ずっと、欲しかった女の子』。意味のよく解らない結末。不登校となり、母親に暴力を振るうようになった小学5年生の娘。カウンセリングを受けたりするが……
『嘘つきと犬』。深読みすれば、そういうことかと考えたりも出来るが、これも余りスッキリしない結末の話。嘘ばかりつく同級生に騙されて散々な目に遭った女子中学生。
『吸血鬼の■し方』。苦手なスマホゲームの世界が描かれる。生まれてこの方、殆どと言って良い程、スマホゲームやテレビゲームの類で遊んだことが無いので全く興味が沸かなかった。
『三年目の帰還』。予想外の展開。農家の家に嫁いだ女性がその家で暮らす長男の嫁が長男が死んでもなお、その家に留まっていることを訝る。そんな中、農産物の盗難が相次ぎ、女性の夫も出奔する。
『運命の天使たち』。そういうことかと納得。悪い奴はどこまでも悪い。写真サークルで出会った女性に近付いた夫婦にはある目的があった。
『罪の棲家』。遺産相続というのはなかなか手間が掛かる。相次いで亡くなった両親の残した家を巡る三姉妹の争いと父親が家に隠した罪とは。
本体価格800円
★★★