小川洋子の作品一覧
「小川洋子」の「博士の愛した数式」「密やかな結晶 新装版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「小川洋子」の「博士の愛した数式」「密やかな結晶 新装版」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
早稲田大学第一文学部文芸専修卒。1988年『『揚羽蝶が壊れる時』』でデビュー。『妊娠カレンダー』で芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞、本屋大賞を受賞など数々の作品で受賞。代表作『博士の愛した数式』は映画化されている。
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読み終えて、まず心に浮かんだのは
「凄い」という言葉だった。
物語としての完成度はもちろんだが、
小川洋子さんの数学への深い理解と、それを文学として昇華させる力に、
ただただ圧倒された。
物語の中心にいるのは、
不慮の事故によって、ある時期以降の記憶が80分しかもたない数学博士。
博士のもとにやって来る家政婦と、その息子・ルート。
この三人が、数学を通じて少しずつ関係を結んでいく様子は、
どこか不思議で、けれどとても静かで美しい。
読み進めていくうちに、
博士の人間像が少しずつ浮かび上がってくる。
数字や数式に対する純粋なまなざし、
誠実で、子どものように無垢な心。
最初は風変わりな人物と
Posted by ブクログ
冒頭、黒電話の描写で一気に引き込まれた。ほんとうに美しい文章。一つ一つの物語を、言葉を、時間をかけて味わいたいと思いつつ、ページを捲る手が止まらなかった。何度でも読み返したい。全部の話が好きだと言える短編集に出会えて嬉しい。読み終わった後この本を抱き締めたくなった。
「
形容しがたい丸み、暗号めいたダイヤル、耳にフィットするよう計算された受話器のカーブ、可愛らしげにクルクルとカールするコード。そうした何もかもがどこかしらおもちゃめいていたが、僕は最初からそれが、ただものでないことにちゃんと気づいていた。
とにかくその黒色は特別だった。一点の濁りもなく、濃密で、圧倒的で、気高くさえあった。
Posted by ブクログ
小川洋子の書くお話は決まってぴったりと終わる。果てしなく連綿と続いていくようで、しっかりとその1行前でも後でもない位置で、確かに終了の合図が打たれる。決まってじんわりと胸が温かくなる。
小川洋子の文体は時に私たちや博士やルートたちを抱き寄せるようで、と思うと時に突き放すようで、そのバランスが美しい。それらを足し合わせると必ずイコールゼロになるようになっている。美しい。
「本当に正しい証明は、一分の隙もない完全な強固さとしなやかさが、矛盾せず調和しているものなのだ」。彼女自身が書いたこの1文が、奇しくも彼女の書く文章のすべてを見事に言い表している。