小川洋子のレビュー一覧

  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

    また一つ名作を読み終えてしまった。

    80分しか残らない記憶って寂しいけど
    時間は連続してる訳で
    例えば野球を見始めて90分経ったら
    見始めた時のことは思い出せなくても
    10分経った頃のことは覚えてるのでは?とか
    なんか素朴な疑問もあったりしたけど
    まあそこは置いといて

    数学の話は難しいところもあったけど
    数字を愛でる博士ごと数も愛する主人公が素敵だった
    あんなにキラキラ輝いた数字を感じたのは初めてだった
    博士が身近にいたら、そら数学好きになるわな
    私もなったかな なーんて

    いつまで経っても新しく家政婦の主人公と息子は覚えてもらえないけど
    連続した時間は確かにそこにあって
    博士が覚えてなく

    0
    2026年05月24日
  • 博士の愛した数式

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    愛に溢れた物語。
    私、博士、ルークがお互いに愛情と敬意を持って接している関係性がとても素敵だなぁと思いました。博士がプレゼントを受け取るシーンが特に好きです。
    優しさや思いやりを忘れてしまいそうな時に読み返したい本です。

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    2026年05月24日
  • ブラフマンの埋葬

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    美しく、そして悲しい物語だ。
    森、泉、果てしなく広がる草原。これ以上ない大自然の中に「創作者の家」があり、あらゆる芸術家がそこを訪れては楽器を演奏し、小説を書き、編み物をしては帰って行く。「僕」はそこに住み込みで創作者達のお世話係をしている。ある日、母親からはぐれて傷ついた動物が迷い込んできたのを保護し、「ブラフマン」と名付けた。そこからが僕とブラフマンの濃密な生活の始まり。僕はこよなくブラフマンを愛し、かわいがり、ブラフマンは僕を慕い甘える。寝る時は存在を確かめるように尻尾を絡め、姿が見えないと不安がる。もう可愛くて仕方がない。犬とおんなじ。でも犬じゃないんですよね。犬のように賢いけど水かき

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    2026年05月24日
  • 科学の扉をノックする

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    もっと早く読みたかった!素晴らしい本です。

    私も文学部出身なので、科学者の方々の思想や思考にはとても興味がありつつも、きっと自分には理解できない範疇なんだろうって、諦めていました。伝記を読むくらいしかしてこなかったかな。
    そりゃあ土台も何も無いのにいきなり論文を理解しようなんて無謀ですが、今回小川洋子さんのアプローチで見事に私も科学の扉まで辿り着けた気がしています。(そう思い込む事がきっと大事だし楽しいです♪)

    7人の方々の好奇心、探究心、そして人間はまだまだという謙虚な姿勢、とても感動しましたし、お話の一つ一つも本当〜に面白かった。
    虚数の話、高校一年の時に聞きたかったです、数学を敬遠し

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    2026年05月23日
  • 博士の愛した数式

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    記憶として残らなくても、愛は確かに心に残っていく。
    記憶に裏付けされていない愛でも、それは間違いなく愛であり、人はちゃんと愛を交わし合えるのだと感じられる作品だった。

    ˖ ⊹ ࣪ ˖ ☽ ⊹ ࣪

    博士とルートの間には2人の間だけの確かな絆があって、主人公と博士の間のそれとは違うものを感じた。
    共通する思い出がなくとも、即座に通じ合える、子供時代の友達のような特別な絆。
    だからこそ、記憶が積み重ならなくても、信頼や友情、愛情は育んでいけると信じられた。
    ルートの何気ない言葉からも、博士を大切に思っている気持ちが伝わってきて胸を打たれた。

    野球場の場面も良かった。
    相手の立場に立って考えら

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    2026年05月23日
  • 密やかな結晶 新装版

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    引き込まれてどんどん読んでしまう、怖い童話のような物語。でも、不思議とすべてが美しく、静かで、怖ろしくない。いや、あたたかささえ感じる。

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    2026年05月20日
  • 小箱

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    多分小さな子供、胎児ないし大人の生殖能力に感染する病かなにかが流行って残された大人だけが未来が閉ざされた世界で細々と暮らし続ける話、なのかしら。もう子供が育たない産まれないとなれば物理破壊の災害がなくても社会は廃れていくのでしょう。犯罪も大して無さそうで、昔は荒れたこともあったけど今はやったところで...という諦観が乾いた砂のように降り積もる世界。その中で唯一の未来の拠り所がガラスの箱だった。
    しんみりと読んでいたらいきなり(いきなりでもないが)えろいことが始まったので面食らったが、生殖を伴わない睦事とはこういうことか…という気持ちで読んだ。

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    2026年05月20日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    ネタバレ

    生まれつき唇に不具合を持つ少年がチェスに光を見出す。

    デパートの屋上の象のインディラ、プールの水死体、バスの家に住むマスター、そこかしこに死が纏わりつく中で少年は体格は少年のまま青年に、チェスで生きていくようになる。

    現代のおとぎ話のような。圧倒的。

    文庫の裏表紙に「小川ワールドの到達点を示す傑作」とありますが本当にそうなのかもしれない。ずっと積んでおいたんですがとうとう読んでしまった。読んでしまったね…、と思わせてくれる作品。個人的にこれを超える作品ってそうそう無さそう。

    0
    2026年05月20日
  • 海

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    静かで無駄のない
    まっすぐな
    文章が読みたくなって選んだ本。
    間違いなかった。
    大きな出来事は何もなく
    ただ人と人の交流を
    冷静に見つめ
    簡素な言葉で
    そのまま紡いでいるだけなのに
    記憶という
    やさしい毛布に
    くるまれているような心地だった。
    「ありふれた言葉にこそ
    真実が宿っているんだ」
    そんな言葉たちに
    背筋をしゃんと伸ばされる。

    0
    2026年05月19日
  • 博士の愛した数式

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    綺麗すぎる作品。
    大まかにストーリーを読み進めて行ったが、繰り返し読みたい。いや読むごとに深さを味わえると思う。
    記憶が80分しか持たない博士と家政婦とその息子、ルートの物語。人間ドラマだけでなく、数学的要素と文学的要素、さらに日本で人気スポーツの野球の要素を組み合わせた。

    理系じゃない自分には意味わからなかった部分も確かにあった。しかし数学がいかに素晴らしいものか。考えさせられた。28の完全数 284と220の友愛数、痺れました…。

    文章も美しく綺麗で…。
    すべてに置いて美しい。
    小説の面白さをひしひしと感じた作品です。

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    2026年05月16日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場を愛する者として、どうしても読みたかった!

    あの空間で感じたあらゆる気持ちが、決して難解ではないのにまさにこれだ、と思えることばで綴られていて、今は無いあの帝国劇場での景色が蘇った。

    帝国劇場とは、何故あんなにも人を惹きつけるのだろう。短編集の中で、さまざまな人間が各々の役割で、各々の思いを胸に、帝国劇場との関わりを持つ。自分が過ごした帝国劇場との思い出と重ね合わせ、胸がいっぱいになった。

    帝国劇場での作品を作り上げる人、受け取る人、すべての人が集まり、星座となる。優しさと希望に溢れた短編集だった。一生の宝物にします。

    0
    2026年05月14日
  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

    数学という科目が自分も好きで、それなりに知識もあったため、完全数や友愛数、その他の定理など作品に出てくる数学知識がすっと頭に入って読みやすかった
    80分しか記憶が持たないため、ついさっきまで会話していた家政婦の事ですら忘れてしまう博士。
    一見近寄り難く、実際に今までたくさんの家政婦が博士の世話を諦めたけど、ルートのお母さんだけはずっと博士のそばに居続けた。
    記憶を保持できなくても、数学に対する莫大な知識、子供を大袈裟なまで思いやる心など博士にはたくさんの魅力があって作品が進んでいくにつれどんどん博士のことが好きになった。
    話の最後、博士はルートから貰った江夏のカード、ルートは博士から貰ったグロ

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    2026年05月14日
  • 科学の扉をノックする

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    素晴らしい一冊でした。

    科学に対する小川さんの姿勢が素敵すぎる。
    テーマは「宇宙」、「鉱物」、「遺伝子」、「スプリングエイト」、「粘菌」、「遺体科学」、「肉体生理」。
    それぞれの専門家に小川さんがインタビュー。
    わかりやすい解説だけれど、それだけでは終わらない。
    科学を通して、それぞれの人生、生き方が描かれている。
    これからの自分の生き方が変わってきそう。

    この本もみんなに読んでもらいたい一冊です。

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    2026年05月14日
  • 博士の愛した数式

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    胸の奥がじんわりと温かくなるような優しさに満ちた作品でした。
    家政婦である「私」の聡明さ、そして彼女が博士の世界に魅せられていく過程や、息子であるルートと共に成長していく姿に心を打たれます。混沌とした現世から切り離されたかのような、あの博士の離れの時が止まった静寂な空気感に、私も引き込まれていきました。
    博士が子供に向ける無垢な愛情が、数式という純粋な言葉で綴られた非常に美しい物語でした。

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    2026年05月13日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    窮屈な場所で限りの無い思考の世界に入り込むお話。

    おばあちゃんの布巾や唇の脛毛など
    みんな少し気になるポイントがあるけど
    それが愛着に変わるのが不思議。

    響いた。

    2026.05.04-64冊目/年

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    2026年05月12日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    「生きる意味」は?と聞かれて「死ぬまで生きる」と答える人生を歩んできました。多分そこには「自分らしい人生」をおくる、という物語があった気がしました。
    人の命は短く、ままならない。その中に自分だけの物語を紡ぐことが全ての人に、必要なのだと、改めて考えさせられました。
    そして、架空の良質な物語を紡ぎ出す、小川さんをはじめとする文筆家の魔法で、我々は日々生きているのだと、感謝です。

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    2026年05月10日
  • 博士の愛した数式

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    近年の生成AIを利用する中で、記憶の削除という行為が博士の生きる世界に近いのではと感じた。生成AIにとってのコンテキストウィンドウ(文脈の許容量)の限界は、博士にとっての忘却と同じだ。

    数学の定理は永続的だが、人は忘れてしまう。だからこそ、思い出そうとするきっかけが尊い。そんな気づきを、この物語は与えてくれた。儚いからこそ、今この瞬間の繋がりを大切にしたいと思える。

    数学がこれほどまでに血の通った温かいものに感じられる、稀有な一冊。

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    2026年05月10日
  • ブラフマンの埋葬

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    小川洋子先生。今回も小川フレグランスが
    まかれまくりです。オサレな読みモノ( ´ ▽ ` )

    日常の世界にファンタジーのエッセンスが、
    ほんの少し振りかかっているんです、ほんの少し、それがいい。不思議の国のアリスまでのファンタジーは私には楽しめない。装画を愉しめたらめっけもんくらいです。

    本作の舞台は、モノづくりをする人が
    ゆっくり創作できる「創作者の家」。
    主人公はそこの管理人。
    この舞台が海外のヴァカンスをイメージさせて、読み手からしたら非日常な空間。
    極めつけは、登場人物に名前がない。
    なのに、不思議と存在感があり
    読みやすいし、魅力的。

    そして謎の生き物「ブラフマン」。
    犬、猫ぽ

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    2026年05月11日
  • 博士の愛した数式

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    切ないような優しいような言葉に言い表すのが難しいきもち。
    ただとても穏やかな気持ちになる作品だった!
    博士にとって記憶は関係なく、数学と子供は愛すべき存在なんだなぁ。

    0
    2026年05月09日
  • 博士の愛した数式

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    読み終わったあと、まだまだ世界は続くけどパッと広がって音楽が終わるような…なんとも言えない美しい気持ちになった。
    博士がなんといっても愛しいし、ルートも母も、最後は義姉も温かくて好き。。
    私は算数、数学が嫌いだけど、これをもっと早く読んでたら数字に意味を感じて愛することができたかも…。
    初めて聞いた友愛数とか完全数とか、近くに子供がいたら自慢げに話してみたいと企んでいる。

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    2026年05月09日