小川洋子のレビュー一覧

  • 博士の愛した数式

    Posted by ブクログ

    記憶が80分しか持たないかつての数学博士とシンママ家政婦である私の話。
    博士の語る数学は小難しい話なのに興味をもたせるいい先生としての話
    何も分からないルートと私が考えることを否定しない博士の姿勢が最高
    ある時には私達は友達として博士と遊んだりする。そんなよくわからん関係にほっこりする

    0
    2026年09月12日
  • 琥珀のまたたき

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの作品は、私の好きな作品のひとつです。
    有名な「博士の愛した数式」などがありますが、概ねどの作品においても、場所や時代、国などが明確に背景として描かれていない。小川作品につって、これらはさほど重要ではないのだと思います。
    この「琥珀のまたたき」も、ママに6年8ヶ月家の中に閉じ込められた3人の子どもたちの心証をきめ細やかに描かれています。家の外には、魔犬がいるというママの言いつけを守り、家の中で子どもたちなりの楽しみを見つけていきます。
    その一つが、自分たちの父親が出版した数々の図鑑を読んで行くことです。
    この図鑑で彼らは横の中のことを知っていきます。
    さらにその図鑑の中に、長男にあ

    0
    2026年09月12日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

    Posted by ブクログ

    職場の昼休憩の不快な雑談も無視できるくらい、引き込む力強めの短編集だったので、今後も持ち歩く。死者なのか生者なのかわかりにくい人々の、普通の日常。

    0
    2026年09月10日
  • ミーナの行進

    Posted by ブクログ

    中学生のころの自分にも読ませてあげたい。大人の今でも少女に返って、普通な女の子である主人公に共感しながら、どきどきする展開にひきこまれながら、洋館やコビトカバの姿をありありと目に浮かべながら、一気に読んだ。優しい気持ちで、一緒に思い出を振り返ったかのように、読み終わった。
    それぞれ抱えるものがありつつも根っこに自然な愛を持ち続ける大人達が美しい。

    0
    2026年09月12日
  • サイレントシンガー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とてもよかったです。

    ”アカシアの野辺”で育ったリリカの物語。静かではあるけれど、とても揺さぶられる物語だった。
    老介護人との会話が読んでてほっこりだった。幼いリリカが覚えたての指言葉で子守唄をねだる様子や老介護人の不完全で完全な「ありがとう」。
    老介護人の最期、喉の窪みに左手の小指をあてがって「家路」を歌うリリカ。
    その様子を想像して目が熱くなった。歌を意味するこの指言葉はおまじないとなって、ずっとリリカを支え続けたのだ。

    ポピーちゃん人形、アシカショー、『すみれ』、ジュウシマツの実験、仮歌、歌の祭典。。。
    どれもおもしろいエピソードだった。小川さんの文章、文体、描写がとても素敵でなんて

    0
    2026年09月06日
  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

    Posted by ブクログ

    アンネ・フランクに関する本を初めて読んだ。
    彼女については、世界史で習った程度で、
    未だに読めてないなと思い、小川洋子経由で読むことにした。
    隠れ家についてや、協力者がいたことはし知っていたものの、
    隠れ家の間取り図、構成人数やどういう人がいたかについて詳細を知らなかったので、よりアンネ・フランクがどういう環境で生きてきたのかがをしれてよかった。

    また、この本の内容は基本アンネ・フランクの文を引用し、小川洋子が彼女の思いを解説していく、といったものであったが、
    いかに彼女が立派な作家であったかを小川洋子は力説していた。
    まず、とんでもなくストレスのつよい環境下で2年間、空をまともに見ず過ごし

    0
    2026年09月06日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

    Posted by ブクログ

    美しい魂に触れた感覚。不条理の中でも、水たまりが広く深い海になるように、豊かで深く静かな内側は愛に守られ導かれ育っていく。

    0
    2026年09月05日
  • 人質の朗読会

    Posted by ブクログ

    自分ならどういう物語を語るのだろう。

    異国で反政府ゲリラに拉致され、監禁された8人の人質が朗読し合った物語。
    日常で起きたささやかな出来事についての人質たちの語りは、彼らが悲劇的な死を迎えることをあらかじめ知らされていることで、静かな祈りとして、そして、生きていた証として胸に響く。

    生きている一人ひとりに物語があるのだということ。それを聞くことは一人ひとりが生きた証になるということ。
    物語とは本来そういうものなのかもしれないなあなどと思った。

    0
    2026年09月03日
  • 最果てアーケード

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    柔らかい文章や優しい設定の中に最初からすこしの怖さと狂気を感じた。それは読んでいるうちに、間違いなくこれはすこし怖くて寂しい話だということがわかる。あえて時系列を見出した書き方が全体の方位を見失わせる。上手いなぁ。どう生きてたらこんな本が書けるんだろう。
    一つ一つの単話はアーケードの店主と客の淡々としているが滋味深い(ひょうげんがあっているかわからないが)余韻が残る。丁寧な暮らしと真面目な仕事、すこし不思議な感覚がバランスよくめちゃくちゃ面白い。

    0
    2026年08月31日
  • 劇場という名の星座

    Posted by ブクログ

    ご自身が観劇好きなことでも有名な小川先生からのへのラブレターみたいな作品。劇場劇場で働く人や、観劇に来る人の思いがそれぞれの立場から書かれていて、改めて観劇の魅力を実感できた。そして、劇場っていう空間自体も好きなんだな、とも再確認。帝国劇場の立て替えが終わったらまた行きたいな。

    0
    2026年08月31日
  • ことり

    Posted by ブクログ

    社会の多数から見たら社会に馴染めないとみえる鳥の言葉がわかる兄と、その唯一の理解者である弟の物語。なんとも言えない切なさが残る読後感。

    0
    2026年08月30日
  • 博士の愛した数式

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    博士の子供ファーストな精神、見習いたい。全て否定せず受け入れて素晴らしいと感動。そやな小さい子が考えて導き出したんだから全て穢れなき美しい。尊いもんだな。読むの進む中、ラストの予測をしてしまう駄目な私、最後は予測どおりで感動の締めくくりにも泣くとか無かったけど、途中の博士の思いやりに何度も胸が詰まりました。電車の中で読みながら泣き笑いの表情の父(私)を12歳の息子は不思議そうに見ていました。早く読んで気持ちわかって欲しいが君にはまだかな❓あと、君には江夏はおろか、亀山や中込湯舟、パチョレックは絶対わからんだろな。

    0
    2026年08月30日
  • 遠慮深いうたた寝

    Posted by ブクログ

    小説家の書くエッセイは日常のことでもそのまま小説になるのだなと思った。小さな一つの出来事からまったく新しい物語が生まれる瞬間を垣間見た感じ。そして表紙がかわいい、カバーかけて読んでいたけどカバーなしで表紙を見せびらかしながら読んでも良かったな

    0
    2026年08月28日
  • 博士の愛した数式

    Posted by ブクログ

    小川洋子さんの
    「博士の愛した数式」を読見終えた。

    交通事故に遭い頭を打ったため
    記憶の蓄積は1975年までで終わっており
    それ以降の新たな記憶を積み重ねようとしても
    80分しかもたない
    数論専門の元大学教だった博士。

    博士の家に家政婦として働き始めた女性。

    頭の形がルート記号のように平らなことから
    博士から「√(ルート)」と呼ばれるようになった家政婦の息子。

    孤独な心達が寄り添い合う。

    博士は不幸で孤独な人生を送ったのではない。
    この3人は言葉を超えた愛情で
    結ばれていたのだから。

    そして博士からの温かく深い愛情と
    博士の数式に対しての崇高で厳かな気持ちは母とその息子ルートくんに

    0
    2026年08月28日
  • 薬指の標本

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小川洋子先生の不思議な世界観に取り込まれたくて読んだ。
    物語2つとも好きだったが、解説が良かった。
    身体感覚が薄れていくからこそ、身体感覚を使い切りたいと思った。

    『薬指の標本』
    千早茜先生の「透明な夜の香り」が好きだったので、調香師→標本制作になったこと以外は似ている部分も多かった。
    雇われる女性はもはや「支配」されたくて、だからこそ生まれる「独占欲」。
    千早先生は香るくらい徐々にだが、小川洋子先生は澱むくらい。途中目を覚まして!と思っている自分がいつつも、彼女が望んでいることならいいのかと考えていた。
    とくに浴槽の底で寝そべるシーンが印象的。

    『六角形の小部屋』
    元彼との別れの苛立って

    0
    2026年08月27日
  • 妊娠カレンダー

    Posted by ブクログ

    いや〜不穏、不穏。不気味でパンチ効いてる。
    『妊娠カレンダー』『ドミトリィ』『夕暮れの給食室と雨のプール』の三つが入った短編集。『妊娠カレンダー』は芥川賞受賞作。

    あらすじと感想
    『妊娠カレンダー』
    王道の日記文学。主人公の「わたし」は、同居する姉の妊娠発覚から出産までの240日間を、カレンダー(日記)に記録し始める。姉は激しいつわりで日常のあらゆる匂いを拒絶し、のたうち回るが、つわりが明けた途端、取り憑かれたように異常な食欲を見せ始める。 特に、妹が作るグレープフルーツジャムが大好物なのだが、米国産のグレープフルーツには防カビ剤が使われており、胎児には良くないんじゃないかと思い始める。しか

    0
    2026年08月24日
  • 密やかな結晶 新装版

    Posted by ブクログ

    私はこの島の住人じゃない。「消滅」に影響の受けない全く無関係なただの読者なのに、この本を読み進めるにつれて胸の真ん中にぽっかり穴が空いて、それがどんどん広がっていくような気がした。

    静謐で、艶美で、常にもの寂しさが付き纏う物語。
    最初は「消滅」を従順に受け入れていく主人公たちが怖いと思っていましたが、いろいろなものが消滅していくにつれて、消滅したものを忘れることができない「彼」の方が異質に感じてしまいました。そのくらいのめり込んでいました。

    再読するときは冬に読みたい。

    0
    2026年08月24日
  • 博士の愛した数式

    Posted by ブクログ

    美しい数式の世界を織り交ぜ、記憶が80分しか持続しない数学者と母子の交流を描く。第1回本屋大賞受賞作品。読みやすく数学が苦手は私でも興味深く学べた。登場人物の成長していく姿が勇気づけられる

    0
    2026年08月23日
  • ブラフマンの埋葬

    Posted by ブクログ

    淡く幻想的だが、常に死の匂いがする、終わってほしくない水彩画のような世界を描くのがうますぎる。ブラフマンとのひと夏にいつまでも浸っていたかった。

    0
    2026年08月21日
  • 博士の愛した数式

    Posted by ブクログ

    登場人物の人柄が素晴らしく、心暖かな気持ちにさせてくれました。最後に大きなオチはありませんが、だからこそ、読んだ後に心地良さが残ったのかもしれません。ド文系なので今まで読むのを控えていましたが、全く問題なく読めました。読んで良かった。

    0
    2026年08月20日