小川洋子のレビュー一覧

  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

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    言葉は、人の心を救い、生きる支えになるもの
    そのことを強く感じた
    アンネにとって隠れ家での生活は、不安と恐怖に満ちた毎日だった
    その中で日記は、誰にも言えない本音を打ち明けられる大切な存在であり、アンネの心を救っていたのだと思う
    ユーモアを忘れず、時には厳しい言葉で感情をあらわすアンネの姿から、彼女が必死に生きていたことが伝わってきた
    また、反抗期の影響で母親とうまくいかなかったことなど、人間らしい一面を知ることができた

     私はアンネの話は知っていたが、実際に日記をきちんと読んだことがあったのだろうかと考えさせられた
    アンネが日記を書き残したからこそ、私たちは彼女の気持ちを知ることができる

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    2026年02月08日
  • 博士の愛した数式

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    この愛は純粋で、静か。
    愛する対象に何も求めない。

    印象的だったフレーズがあった。
    「いくら対象が突飛でも、彼の愛し方は正当的だった。相手を慈しみ、無償で尽くし、敬いの心を忘れず、時に愛撫し、時にひざまずきながら、常にそのそばから離れようとしなかった。」

    この空気感、三浦しをんさんの「愛なき世界」を読んだときと似ているかも。
    自分の中の穏やかで、凛とした部分を引き出してくれる本。

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    2026年02月08日
  • 博士の愛した数式

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    以前読んで、とても良かった記憶だけが残っていて、細かい内容をすっかり忘れてしまった本を読み返してみようと思った。その一冊目がこれ。

    20年近く経って読んでも、やっぱり良い。派手さはないけれど、読み終わったあとにしみじみとした静かな余韻が残る感じが思い出された。

    数学とは無縁の人生を歩んできたけれど、この本で垣間見ることができる世界は、とても整っていて、深くて、美しい。もし若い頃、もう少し感受性が強い時期にこういう世界に触れていたら、少し違う人生を歩んだのかも、なんてことを考えながら読んだ。

    あらためて、人生ベスト5に入る一冊。

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    2026年02月07日
  • 遠慮深いうたた寝

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    御神籤ブック6冊目。

    ささやかな日常を綴る美しい言葉の数々に、ただただ陶酔する。
    平凡な日々にこれほどまでの華を添えられる言葉のチカラは、やはり素晴らしい。

    人生は何なるかではなく、何をするかだ。
    って、どこかで聞いたような言葉だけれども、もしかしたら、それよりも大事なのは、どう受け取るか、なのかもしれない。

    今日も明日も明後日も、なんでもない毎日だけど、きっとそこは、ダイヤの原石だらけ。
    こんなにも美しい言葉で磨き上げることはできないけれど、自分なりの方法で磨いていけたらなと思った。

    折に触れて読み返したくなる一冊でした。



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    2026年02月07日
  • 博士の愛した数式

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    読んでいる間、ずっと陽だまりの中にいるような温かさを感じた。知らぬ間に静かに涙が出てきていた。久しぶりに没頭できる読書体験をさせてもらった。

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    2026年02月07日
  • 海

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    再読。何度読んでもいい。

    強烈に記憶に残っていたのは「バタフライ和文タイプ事務所」。とても上品な官能小説です。それはまるで、文のやりとりから始まり、御簾越しの会話に情熱を燃え上がらせた、平安時代の恋愛のよう。

    他には「缶入りドロップ」と「ひよこトラック」が私のお気に入りで、とても心が温まります。

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    2026年02月07日
  • 科学の扉をノックする

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    7人の科学者に、彼らの研究についてインタビューをする小川洋子さん。改めて、サイエンスの果てしなさを思い知ることになった。

    小川洋子さんの作品の原石を見ているような思いだった。『最果てアーケード』『琥珀のまたたき』『博士の愛した数式』など、それらの登場人物がみな魅力的なのは、彼らが収集したり、探求したり、愛を捧げていたりと、科学の美しさを一身に纏っていたからだったのだ。
    サイエンスの美しさが含まれていることを意識しながら、彼女の作品をもう一度読み直してみたくなる。
    小川洋子さんが科学者とお会いする前に、想像されていた科学者像が、小川ワールド全開でくすりと笑えてしまう。
    続編も出してほしい。

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    2026年02月03日
  • 海

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    こってりとした『BUTTER』の後はさっくりと読める短編集を。実は初めて、小川洋子さんの本を読破しました。
    ずっと憧れはあった。何冊か手に取ってはその言葉の美しさと静謐な世界観に、ある種の格式高さ、ハードルの高さのような感想を抱いて、もう少し読書慣れしてからにしようと挫折していた。
    だから今回、あえて短編という形で再挑戦をした。ゴールが近いからこそ、あまり怖がらずに読み進められたし、自分の中で感じていた高嶺の花のような文体も実はとても柔らかく、ひんやりとした手のひらの中に温かな小さな命が握られているような繊細さが感じ取れた。

    誰だって、この温かさに触れてもいいんだよ、でもそっとね、と言われて

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    2026年01月31日
  • 博士の愛した数式

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    〈最近、歴代の本屋大賞受賞作を読み漁っています。〉第1回の本作は、わたしが高校生の頃に発刊・受賞されたものでした。なかなか当時は学業に忙しく、その後も学生/社会人と読書習慣の度に異なる作者さんや異なるジャンルの本ばかり読んでいたので、この頃まで巡り会うことができませんでした。
    こんな素晴らしい傑作に。
    わたしも、数字(数学よりは笑)や素数が、好きです。(よく運転中に周りの車のナンバープレート見て足し算して、あ、11だ素数だ、23だ素数だ、とか無意識にやっちゃうタイプです)
    そしてプロ野球も好きなので、両者がテンポ良く絡み合い繰り返され、博士と私とルートの3人の仲を深めていくキーになる本作は、と

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    2026年01月30日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    静かで美しくて寂しくて切ない世界、感情がゴチャゴチャなはずなのに、小川先生は朝の光が部屋に入ってくるように一筋の光として書き上げてしまう。
    不思議な世界をいとも簡単に脳裏に浮かび上がらせてしまう技術。読んでいて目が綺麗になる感覚。いつどこでどの季節に読んでも、きっと私を良い方向へ導いてくれるそんな作品だった。

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    2026年01月27日
  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

    読む前は、優しい博士と親子が数学を通じて繋がる温かいストーリーなのかな、と予想していた。

    読み始めると、あれ?博士そんな無愛想なん?と驚き。身の回りのことも自分でできない小汚い数学好きのお爺さんかい!って思った。

    読み進めると、優しい博士だとわかった。
    記憶を80分しか保てない日々の中での、初対面の人との数字の話は、緊張や気まずさを緩和させる目的だったし、博士の愛した数式たちと同等に親子のことを大切にした。こんなに愛情深い人だったなんて。

    ルートの11歳の誕生日パーティー以降、
    読みながらずっと泣いていた。
    また、何回も読み返したい。自分にとって大切な本になった。

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    2026年01月25日
  • 博士の愛した数式

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    とても大事にしている本です。
    折に触れて読み返します。
    温かく、切なく。感じ取るものが多すぎて言葉にならない。でも大事なことってこういう事だよね、ってそっと教えてくれるような。
    自分の中で優しさが込み上げてくるような。

    記憶が80分しか持たない博士、その担当をする事になったシングルマザーの家政婦、そしてその子供のルート。
    記憶が80分?そんな設定!とまず驚きます。
    例えば、大事な人を失くしても、記憶は消えない。きっとお互い心の中で残る。というその大前提が、ない。
    私はやっぱり最後までその事が切なかったです。
    でも、確かに存在した時間は消えない、自分が忘れなければ…って私の心が追い付くまで、物

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    2026年01月24日
  • 博士の愛した数式

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    昔数学が好きだったので手に取ってみた。
    私が数学の問題を解いていた時に感じていた気持ちをとても美しく文章に起こしていて感動した。
    数字を通して暖かい場面も悲しい場面も綺麗に描写していてとても良い本だった。
    とにかく文章が優しい。
    奇跡の愛の物語という言葉がとてもぴったりの本だった。

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    2026年01月24日
  • 人質の朗読会

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    普段、腕や首や血が飛び散ったり井戸から貞子が出たりするものばかり読んでいるので、文字通り心が洗われた気持ちになった。
    たまには心をお洗濯しないとだめですね…。

    ささいな日常を(もちろん練りに練られた内容なのだけども)繊細で丁寧で厳選された言葉で綴られると、こんなにも濃密な世界になるんですね。
    どの話も素敵なだったのですが、個人的には「B談話室」と「コンソメスープ」が好きでした。

    この物語を語った人々がどうなったかは、冒頭で語られているので、だから余計に最後のエピソードの「この朗読会が終わらなければいいのに」という一文が胸に応えました。
    読み終わってため息です。余韻引きずるわー。

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    2026年01月23日
  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

     一見孤独とも判断されてしまうような数学者の博士が、ルートや「私」、との出会いを通して日常に彩りが加わっていく暖かい物語。
    この話の大きな話題は阪神タイガースと数学だった。博士にとってルートは愛おしいという一言では表せないほどのかけがえのない存在であることがいろいろな場面から読み取れる。でも、博士の記憶は80分しかもたない。そんな特徴があるがために少し切ない気持ちになってしまう場面もしばしばあった。3人によって紡がれていく思い出が消えてしまうから。
    物語の終盤では博士が施設に入ってしまう。博士は80分の記憶すらもてなくなってしまう。
    1番感動したのは博士が2人の記憶が消えてもなおルートと「私」

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    2026年01月21日
  • サイレントシンガー

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    この物語は言葉ではなかなか表しにくいものだと思うでもあえて一言でまとめるなら静謐さだと思う
    静かに進んでいくが、決して単調ではなくりりかの歌がこの物語にさらに色を加えていると思った
    なんだが静かに私の心の中に染み渡っていくような作品でした

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    2026年01月20日
  • 博士の愛した数式

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    僕の記憶は80分しかもたない

    博士と、家政婦として通うようになった主人公とその息子の交流を描いた話

    どんでん返しやあっと驚く事件はないけれど、互いを思い合う行動の数々に心があたたまった

    時間をあけて何度でも再読したい一冊

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    2026年01月20日
  • 人質の朗読会

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    監禁されたことによる人質の方たちの朗読会。人は誰しも語りたくなるような思い出を持っている。事件や事故大きいことではないかもしれない。けれども、自分にとって大きいことは物語のように話は進んでいく。
    素晴らしい小説です。

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    2026年01月18日
  • 博士の愛した数式

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    読み終えて、まず心に浮かんだのは
    「凄い」という言葉だった。
    物語としての完成度はもちろんだが、
    小川洋子さんの数学への深い理解と、それを文学として昇華させる力に、
    ただただ圧倒された。

    物語の中心にいるのは、
    不慮の事故によって、ある時期以降の記憶が80分しかもたない数学博士。
    博士のもとにやって来る家政婦と、その息子・ルート。
    この三人が、数学を通じて少しずつ関係を結んでいく様子は、
    どこか不思議で、けれどとても静かで美しい。

    読み進めていくうちに、
    博士の人間像が少しずつ浮かび上がってくる。
    数字や数式に対する純粋なまなざし、
    誠実で、子どものように無垢な心。
    最初は風変わりな人物と

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    2026年01月17日
  • 博士の愛した数式

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    80分しか持たない記憶、家庭環境、過去の叶わぬ恋など一見すると悲しい側面ばかりだが、3人の関係が美しく描かれていて、優しさに溢れた本。とても良い本に出会えた

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    2026年01月16日