小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまた一つ名作を読み終えてしまった。
80分しか残らない記憶って寂しいけど
時間は連続してる訳で
例えば野球を見始めて90分経ったら
見始めた時のことは思い出せなくても
10分経った頃のことは覚えてるのでは?とか
なんか素朴な疑問もあったりしたけど
まあそこは置いといて
数学の話は難しいところもあったけど
数字を愛でる博士ごと数も愛する主人公が素敵だった
あんなにキラキラ輝いた数字を感じたのは初めてだった
博士が身近にいたら、そら数学好きになるわな
私もなったかな なーんて
いつまで経っても新しく家政婦の主人公と息子は覚えてもらえないけど
連続した時間は確かにそこにあって
博士が覚えてなく -
Posted by ブクログ
美しく、そして悲しい物語だ。
森、泉、果てしなく広がる草原。これ以上ない大自然の中に「創作者の家」があり、あらゆる芸術家がそこを訪れては楽器を演奏し、小説を書き、編み物をしては帰って行く。「僕」はそこに住み込みで創作者達のお世話係をしている。ある日、母親からはぐれて傷ついた動物が迷い込んできたのを保護し、「ブラフマン」と名付けた。そこからが僕とブラフマンの濃密な生活の始まり。僕はこよなくブラフマンを愛し、かわいがり、ブラフマンは僕を慕い甘える。寝る時は存在を確かめるように尻尾を絡め、姿が見えないと不安がる。もう可愛くて仕方がない。犬とおんなじ。でも犬じゃないんですよね。犬のように賢いけど水かき -
Posted by ブクログ
もっと早く読みたかった!素晴らしい本です。
私も文学部出身なので、科学者の方々の思想や思考にはとても興味がありつつも、きっと自分には理解できない範疇なんだろうって、諦めていました。伝記を読むくらいしかしてこなかったかな。
そりゃあ土台も何も無いのにいきなり論文を理解しようなんて無謀ですが、今回小川洋子さんのアプローチで見事に私も科学の扉まで辿り着けた気がしています。(そう思い込む事がきっと大事だし楽しいです♪)
7人の方々の好奇心、探究心、そして人間はまだまだという謙虚な姿勢、とても感動しましたし、お話の一つ一つも本当〜に面白かった。
虚数の話、高校一年の時に聞きたかったです、数学を敬遠し -
Posted by ブクログ
記憶として残らなくても、愛は確かに心に残っていく。
記憶に裏付けされていない愛でも、それは間違いなく愛であり、人はちゃんと愛を交わし合えるのだと感じられる作品だった。
˖ ⊹ ࣪ ˖ ☽ ⊹ ࣪
博士とルートの間には2人の間だけの確かな絆があって、主人公と博士の間のそれとは違うものを感じた。
共通する思い出がなくとも、即座に通じ合える、子供時代の友達のような特別な絆。
だからこそ、記憶が積み重ならなくても、信頼や友情、愛情は育んでいけると信じられた。
ルートの何気ない言葉からも、博士を大切に思っている気持ちが伝わってきて胸を打たれた。
野球場の場面も良かった。
相手の立場に立って考えら -
Posted by ブクログ
多分小さな子供、胎児ないし大人の生殖能力に感染する病かなにかが流行って残された大人だけが未来が閉ざされた世界で細々と暮らし続ける話、なのかしら。もう子供が育たない産まれないとなれば物理破壊の災害がなくても社会は廃れていくのでしょう。犯罪も大して無さそうで、昔は荒れたこともあったけど今はやったところで...という諦観が乾いた砂のように降り積もる世界。その中で唯一の未来の拠り所がガラスの箱だった。
しんみりと読んでいたらいきなり(いきなりでもないが)えろいことが始まったので面食らったが、生殖を伴わない睦事とはこういうことか…という気持ちで読んだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ数学という科目が自分も好きで、それなりに知識もあったため、完全数や友愛数、その他の定理など作品に出てくる数学知識がすっと頭に入って読みやすかった
80分しか記憶が持たないため、ついさっきまで会話していた家政婦の事ですら忘れてしまう博士。
一見近寄り難く、実際に今までたくさんの家政婦が博士の世話を諦めたけど、ルートのお母さんだけはずっと博士のそばに居続けた。
記憶を保持できなくても、数学に対する莫大な知識、子供を大袈裟なまで思いやる心など博士にはたくさんの魅力があって作品が進んでいくにつれどんどん博士のことが好きになった。
話の最後、博士はルートから貰った江夏のカード、ルートは博士から貰ったグロ -
Posted by ブクログ
小川洋子先生。今回も小川フレグランスが
まかれまくりです。オサレな読みモノ( ´ ▽ ` )
日常の世界にファンタジーのエッセンスが、
ほんの少し振りかかっているんです、ほんの少し、それがいい。不思議の国のアリスまでのファンタジーは私には楽しめない。装画を愉しめたらめっけもんくらいです。
本作の舞台は、モノづくりをする人が
ゆっくり創作できる「創作者の家」。
主人公はそこの管理人。
この舞台が海外のヴァカンスをイメージさせて、読み手からしたら非日常な空間。
極めつけは、登場人物に名前がない。
なのに、不思議と存在感があり
読みやすいし、魅力的。
そして謎の生き物「ブラフマン」。
犬、猫ぽ