小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ何が面白かったかとか、
どこが良かったのかとか、
言葉にするのはとても難しいけど、
読んでいてただただ心地良かったです。
敢えて言うなら文章が心地良い。言葉選びとかリズムが好きです。
最愛の人を突然失った女性のお話。
調香師の彼からオリジナルの香水をプレゼントされた翌日に彼は自殺…
それだけでもかなりの喪失感なのに、彼が死んでから彼に関する新事実がどんどん明らかになっていくので、物理的にそばに居ないという喪失感に加えて心の中にあった彼がどんどん崩れていく様な精神的な喪失感が積み重なっていきます。
彼が死んで"私の中の彼"を大事に手で包んでそれを拠り所に自分を支えたいのに、 -
Posted by ブクログ
ネタバレとても静かな最後になって、この作品にふさわしい終わり方をしたなと思う
まだ悲しさと静けさが漂っているかのような不思議な感覚が無くならない
結局ルーキーがなぜ自殺したのか、履歴書に嘘を書いたのか、関わった全ての人に異なった情報を与え続けたのか、答えは分からなかった。
ただ目の前に彼が息をして言葉を操って確かに存在していたことだけが事実、死んでしまった人の事で新しくわかることなんてそうそうないし真実は分からないことの具現化みたいな小説だったな
今現実に起こっていること、目に見えているもの、それだけがリアルでそれだけが思い出になる
死んでしまって過ぎた過去の中で生きていた人間はもう「記憶」の中に