小川洋子のレビュー一覧

  • 博士の愛した数式

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    物語の中心は、「記憶が80分しか持たない」数学博士、家政婦とその息子の3人。 数学や家政婦の息子に対する、博士なりの愛し方やその温度に、居心地の良さを覚えた。会話や仕草の描写を重ねるだけで、「いきいき」という言葉を使わずにそれを表現してしまう、小川さんの創造力にも魅了された。

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    2026年02月08日
  • 博士の愛した数式

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    80分ごとに繰り返される出会い。

    温かい話なのに、
    ずっと切ない。

    幸せな時間なのに、
    それが長く続かない事に気づいてる。

    結末が見えすぎてるのに、
    最後の方ちょっと泣いた。

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    2026年02月07日
  • 小箱

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    『密やかな結晶』のあの雰囲気が凄く好きで、そういえば氏の本を積んでいたのを思い出し。期待に違わずとても好みだった。

    亡くした子供の成長を祝い続ける大人しかいない街。産院は潰され、幼稚園ももう本来の使われ方はしていない。ゆるやかな崩壊を予感させるそんな世界で、人々はただ静かに彼らの名残を慈しむ。骨や爪で作られた小さな楽器で一人だけの音楽を奏でたり、ささやかな誕生会を開いたり。時には、首にかけたおしゃぶりを吸ったり、乳首が露わになるのも構わず子供用の水着に身を包み夏のプールで泳いだり。それぞれの方法で弔う姿は、あまりにも幸せそうで、憐憫の情どころかかすかな嫉妬すら感じさせる。愛しい人の大切な小箱

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    2026年02月06日
  • 薬指の標本

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    何か現実には存在しない幻想的なものを通して、メタフォリカルに何かを伝えようとする作風で、とても好きでした

    取り扱っているテーマ的には、六角形の小部屋の方が好きだった

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    2026年02月06日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    1日で読みきった。
    私は基本的に抑揚の少ない作品は飽きちゃって読めないからミステリーばっか読んでるけど、この本はいい意味で抑揚が少なくて、なのに飽きなかった。
    少年を通して見る世界がなんて美しいんだろうと思った。
    繊細で丁寧な表現で、文字を通して感じる彼が生きる世界がとても素敵だなと思った。優しくて、静かで穏やかで凪みたいなのに、ちょっと残酷で切ない。
    すごく複雑で深い感情なのに、一つ一つの言葉が軽くて柔らかいから、水の上を歩いてるみたいな感覚だった。
    読んだあとはちょっと切なくて優しい気持ちになった。もう1回読みたい。

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    2026年02月05日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    小川洋子さんが新聞に月一連載していたエッセイを一冊にまとめた本
    表紙にもいるラブラドールのラブとのお話が印象的な一冊です

    ・本の模様替え
    一度読んだ本でも中身をきちんと覚えていないことはもちろん、何なら内容を改変して覚えてしまっていることもあるよね、というお話
    『走れメロス』のストーリーを180度反対に覚えていたお話がおもしろかった。

    ・キャベツ共有の和
    家庭菜園を始めた小川さんが作物につく虫やナメクジを観察して気づいたことを書かれたお話
    自分のことを思い返すと子供の頃は虫が平気だったのに、大きくなるにつれて苦手になり、最近また平気になりつつある。じっくりと虫たちの動きを観察する余裕が自分

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    2026年02月05日
  • 博士の愛した数式

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    昔読んだが、もう一度読み直した
    博士のと義姉とのミステリアスな関係が、興味深い
    家政婦とその息子と博士との関係が家族のように成長していく過程が好き
    ちょっと儚くもある
    ついでに映画も見たが、私は本で想像を膨らませている方が良かった

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    2026年02月03日
  • 博士の愛した数式

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    初代本屋大賞!!
    老数学者と彼に仕える家政婦のお話。
    数学を通して人に心を開かない博士が家政婦とその息子と和解していく姿に心温まった。
    家政婦の女性と博士の唯一無二の関係性がまさに友愛数であると思った。
    珍しいテーマであるにも関わらず、数学という軸を基に全ての要素が噛み合って読みやすい作品であった。

    今年は歴代の本屋大賞に触れていきたい。

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    2026年02月02日
  • 人質の朗読会

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    人質として、いつ処刑されるか分からない状態の中で、自分の人生の一部を文章にして朗読し合う話です。
    緊迫した状況下で、ほのぼのした話、切ない話、楽しい話が発表します。
    牢獄の中で生きる糧を見つける人質の心情を上手く掴んでいて、その発想が面白かったです。

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    2026年02月02日
  • 人質の朗読会

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    こんなにも生と死、いつも通りの生活の有り難みを感じられる小説はあまり読んだことはありません。

    極限のなか感謝、後悔、恐怖、様々な感情を押し殺して朗読会を行います。

    8人の人質は偶然その場に居合わせただけで、皆それぞれの生活があり、家族や友人がいる。年齢や性別も違っているお話がとても身近に感じられます。9人目の、通訳の政府軍兵士が語った「彼らは祈りにも似た行為であった」の一文には涙が出そうになりました。
    悲しいけど、素敵な短編小説です。

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    2026年02月01日
  • ブラフマンの埋葬

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    どんどん残りのページが減っていく。
    ほとんど無くなるページに焦らされる。
    紙の本で読む良さを味わった気がする。

    結末は、そうなりますか。
    小川洋子さんの静かな物語。

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    2026年01月31日
  • 博士の愛した数式

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    ちょっとずつ読んだ
    本屋大賞受賞作品
    自然の描写がとても秀逸だった 文学
    空気感が伝わってくる

    博士のルートへの愛がいいねぇ
    3人の関係が良かった
    数学のことが好きになれそうな、興味が湧く内容

    結局義理の兄とどーゆう関係なのか、Nは誰なのかははっきり書かれていない
    家政婦に戻したのもどんな気持ちだったかは書かれていない

    映画も大昔に観たけどもう1回観たくなった

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    2026年01月31日
  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

    去年はミステリーばかり読んでたので
    温かい物語を欲して手に取りました。
    数学の難しい公式(私は数学が大の苦手)が
    出てきて、大丈夫かな読み進めれるかなと
    思いましたが不思議とスラスラ読めました。

    博士は不器用ながらにルートを守り
    主人公とルートは博士を慕い、
    最後はずっと涙が止まりませんでした。
    終わってほしくないな、と久しぶりに感じた読書体験でした。

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    2026年01月29日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    「物語」は今年少し強めに関心を持ってみようかなと考えているテーマの一つ。まずは導入ということでこちらの本から。何の気なしに手に取りましたが河合隼雄さんの最後の対談本で、しかも途中で終わってしまっていたものだったのですね。『ブラフマンの埋葬』を題材にした会話はぜひ読んでみたかったので残念ですね。
    物語というものが持つポジティブなパワーについては既に学んでいたり実感している部分もあるのでそういう意味では心理師としての河合さんのいう物語の効用についてはまぁそうだよね、という感じで、むしろ小川さんの物語ることに対しての使命感のような感覚や創作についての感覚が面白かった。今後探っていきたいのはむしろ物語

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    2026年01月28日
  • 続 遠慮深いうたた寝

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    前作に引き続き、小川洋子さんのエッセイは
    なんだか心地良くて不思議な楽しさがある。

    少年の言葉や月や、おじいさんや通りすがりの人
    子供のゴリラ、
    フィギュアスケートの高橋大輔も出てくる。

    本の紹介は実際手に取ったことがない本が多くて、なかなか難しそう。。
    でもいくつかメモはしました。

    真冬の眠れない夜にホットミルクを飲みながら
    読むのがピッタリ。静かで穏やかで染み入る言葉たちに囲まれて私もうたた寝。
    なんとも幸せな読書時間でした。

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    2026年01月29日
  • 博士の愛した数式

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    記憶を短時間しか留めておけない数学者と、家政婦親子の年齢差を越えた友情の物語です。
    作中に虚数が出てきますが、西加奈子の「i」にも虚数が出てきますが、全く捉え方の違う同じ数字を知ることが出来ました。
    数学が苦手な方でも、全然問題なく楽しく読める1冊です。

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    2026年01月24日
  • 密やかな結晶 新装版

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    あたりまえのようにあった身の回りのものが一つ一つなくなっていく、儚く寂しいお話だったけど読後感はそんなに悪くないのはなんでだろう。

    途中からアンネの日記を重ねながら読んでました(作家の原点となったアンネ・フランクの『アンネの日記』へのオマージュとのこと)

    島から突然あるものが"消滅"するのだけど、それを処分することで忘れる者とR氏のように消滅することができない者(記憶がなくならない者)が交わり合えないところがどちらの立場も悲しくて切なかった。

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    2026年01月23日
  • 貴婦人Aの蘇生 新装版

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    ネタバレ

    もしかしたら伯母はアナスタシアの使用人で、革命によって理不尽に命を奪われた彼女を悼むために自らがアナスタシアと名乗り、剥製のように永遠を生きようとしたのではないか、、途中まではそのような想像を巡らせながら読んでいた。しかし、作者の静謐な文章や生々しさをも美しさへと変容させる描写に、伯母が誰であろうと〝今ここで慎ましやかに幸せを感じて暮らしている〟その事実だけで充分だと感じさせられた。

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    2026年01月22日
  • 人質の朗読会

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     ずっと心の中にあり、人に話す程ではない、落ちもない話だけど忘れられなくて、思い出すたび、鮮やかさを増す記憶。私にもそんな話があるだろうか。
     語り手一人一人の、その人となりが、息遣いが、ひとつひとつの話に感じられる。
     お気に入りは、『死んだおばあさん』。

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    2026年01月22日
  • 博士の愛した数式

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    なんとなくほっこりするような物語が読みたくなって最近また読んだ。
    記憶が80分しか続かない数学博士と家政婦とその息子の切ない切ない物語。

    小川洋子さんの文体はとても綺麗でどこか神秘的な雰囲気が漂う比喩表現が純文学の王道という気がして、とても良い。
    例えば、沈黙を表す表現一つとっても「森の奥に隠れる湖のように、透明な沈黙だった」という風に神秘的で静謐とした情景が目に浮かぶ、そんな表現。

    偏屈で扱い辛い博士と徐々に心を通わせていくストーリー自体も良かったが、この文章表現が好み。

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    2026年01月19日