小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ短編のエッセイになるのかな。
あたしの好きな文調で 読みやすかった。
小川さんって 「博士の愛した数式」の作家さんだったんだな。
知らずに読んでいた。。
必要とする誰かのところへたどり着いてほしいとの願い。
あたし 読んで よかったな。
タクシーの無線や ハロー注意報とか ちょっと視点がおもしろい。
あとは縁日のカラーひよこ。
知らなかった!
(小川さんは カラーひよこがもう縁日で売られていなくて、知らない人が多いことに衝撃を受けていたけど。知らないことを知った あたしも衝撃的)
他の作家が書いた本のタイトルも ちょこちょこ出てきて
知っている本も 知らない本も。
こういう風に 次に読んで見たい本に出会えるのは ありがたいな。
靴の話で
戦後 旧満州から引き上げてくる時に 脱落した人は靴をなくした人。
靴がないまま必死で歩き続けたら 足の裏の肉 奥深くまで石が埋まっていた人など壮絶な話。
最後に自分の命を守ってくれる砦となるかもしれない靴。
きっちり自分に合った靴さえあれば、じぶんはどこまでも歩いていける。自分のためだけの、 足にぴったりな一足。
いい靴はいい道に導いてくれるって聞いたことあるけど
最近 合わない靴を無理にはいて ストレスがあるから
やっぱり あの靴は考えようかななんて 思ってしまう。
以下、引用。
思い出からやってくる人。
苦しかったりつまずいたりした時、思い出の中からやってきて、心をさすってくれるような。
本物のご褒美
宝石や香水は何個でも欲しくなるが、本物のご褒美は生涯にたった一個あれば十分。
何度繰り返し思い起こしても、そのたび新たな喜びに浸れる。
出会うべき誰かと誰かが出会う。
人と人が出会うに相応しい手順がちゃんと踏まれている。
どんな才能も、自ら売り込んでいる間は本物ではない。
神様の計らいは常に、本人に気づかれないようにこっそり施される。
それを施された人間より、その人間が発するものを受け取る側の方が、ずっと大きな恩恵をこうむる。
世界の周縁に身を置く人。
中心から少し視線をずらした時、世界の見方が変わることがある。
声高に叫ぶ人の声だけでなく、じっと黙っている人の声に耳を傾けていると、思いがけず深遠な真理に触れることができる。 -
Posted by ブクログ
雑誌掲載分に書き下ろし5作のエッセイ集です。
作者の小説は沢山読みました。作者の描く美しく繊細なもの、端っこのこと・・なるほど、こういう考えがベースになっているんだなと思いました。
作者との共通項が多く(阪神ファン、居住地、年代など)、関心事の話題(ジュウシマツ、靴、料理など)も多かったです。ちなみにカラーひよこも分かります。
自分と縁のあることが多い話題に惹きこまれました。
作者がエッセイの中で「ハッ」と気づくことに自分もハッとしたり。
あと1篇が適度な長さで読みやすかったです。雑誌連載の賜物でしょうか。
「働く人の姿」「大人の女性とは」「黙々と労働する人」「本物のご褒美」「結晶のような個性」「ジュウシマツの芸術」「靴は人生の同伴者」「届かなかった手紙」そして最後に「理想の一日」で、なんだ、今の自分の暮らしもまんざら捨てたもんじゃないなと思う心地よい読後感。堪能しました。 -
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まさにタイトル通りの本。
宇宙の話、鉱物の話、遺伝子の話、粘菌の話はまだ馴染みのある方だけど、スプリングエイトの話、遺体科学の話ははじめましてだった。
特に遺体科学にとても興味があるので、遠藤先生の著書を読みたい。
「遺体にひそむ謎を追い、遺体を人類の知のために保存する」のが「遺体科学」らしい。
解剖するだけではなく、保存するのだという。しかも「無制限・無目的」に。
なんともスケールが大きいと思う。ドキドキする。
この本は1冊でその分野のことがよく分かるという本ではないけど、その分野の魅力がとてもよく伝わってくる。
それはインタビューを受けている先生方のお話の魅力はもちろんのこと、小川さんのキラキラとした好奇心によるところが大きいと思う。
特に最終章の阪神タイガースのトレーニングコーチのインタビューはさすが小川さんという感じ。
バランスボールの上でタイガースを応援している小川さんを想像してにこにこしてしまう。
この本を入門書として、学生の頃とは違う関係を築けるかもしれない、そんな気持ちにさせてくれた。 -
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各分野の科学のスペシャリストの元を作家・小川洋子が訪ねインタビューして著した本。対談集かと思ったのですが、小川洋子自身の言葉で書き表されており、文系人間にも取っ付きやすくなっております。
何せ「あの」小川洋子の手によるのですから。怪しげで魅力に溢れた科学者を生み出し、些細な物事にもキラ星の如く光を与える小川洋子の筆によって科学は物語となります。いや、科学自体に物語となる核が秘められていたのかも。科学者の語る言葉は、作家が紡ぐ物語と同じ力をもっています。
天体、鉱物、遺伝子、微細物、粘菌、遺体学、スポーツ学。どれも遠い世界だと思っていたのが、身近に感じられます。しかし科学書ではないので、あくまで興味を沸き立たせるという感じ。ここで興味を持ったものについては、改めてそれぞれの科学者の方々の著書を読むのもありでしょうね。僕としては動物遺体学に興味が沸きました。 -
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「この世界で一番多いものってなーんだ?」
純文学作家である小川洋子先生が原作を書き下ろしたコミック
「死んだ生き物のレース屋」「義眼屋」「輪っか屋」「紙屋」「軟膏屋」etc
変わった商品ばかりを扱う店が立ち並ぶ不思議なアーケード
主人公はそのアーケードの大家の少女。
数年前に大火事が近くであったこのアーケードには死の雰囲気が潜んでる。
大家の仕事はこのアーケードに関わったすべての人を見届けること。
何かを失った人たちがこのアーケードで失ったものと向き合っていく物語です。
小川洋子先生の独特の生と死の曖昧な世界観をうまくマンガ世界に縫い止めた良作でした。小説版も欲しい -
Posted by ブクログ
どの本も読みたく&読み直したくなりますが、中でも武田百合子「富士日記」と「山月記」。
「100万回生きたねこ」の章で、佐野洋子さんの言葉として「どんなに幼くして死んだって、それはその子の人生なのよ。それで完結しているのよ」と担当の出版社の人が綴っている、と紹介していますが、ほぼ同じことを確かサルトルが年若い友人が亡くなった時に言っていた、と私は記憶しているのですが。私の記憶が違っているのか、それとも洋を越え時間を越えて、佐野洋子さんとサルトルが同じことを思っていたのか。
いずれにせよ、「100万回生きたねこ」は「生と死を全うした存在として人を見送る」こと、そして生は死を含んで成り立っていることを確かめることが出来る絵本だと思います。とかく”彼女にプレゼントする絵本”などとして紹介されていることが多いですが、とらねことしろねこのラブ・ストーリーはごくごく表面に過ぎないのでした。
またまた本屋さんへ行きたくなる。。。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
人間が虫になることよりも、さらに不気味な不条理を描いている『変身』(カフカ)。
言葉では書けないことを言葉で書いた『風の歌を聴け』(村上春樹)。
「自分のために詠まれたのでは」と思える歌が必ずある『万葉集』…。
小川洋子さんと一緒に、文学の喜びを分かち合いませんか?
本書では未来に残したい文学遺産を52編紹介します。
若い方にとっては最高の文学入門。
「本の虫」を自認する方にとっては、新たな発見が必ずある作品論です。
人気のFM番組「Melodious Library」、待望の書籍化。
[ 目次 ]
第1章 春の読書案内(『わたしと小鳥とすずと』金子みすゞ-一個人の感情を越えた寂しさ、切なさ 『ながい旅』大岡昇平-謝罪する時にこそ、人間の本質があらわれる ほか)
第2章 夏の読書案内(『変身』カフカ-人間が虫になる不条理よりも不気味なもの 『父の帽子』森茉莉-父に溺愛された娘の自由自在な精神 ほか)
第3章 秋の読書案内(「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子-男の子なら愛さないではいられないジョゼの女心 『星の王子さま』サン・テグジュペリ-肝心なことはいつでも心の中にある ほか)
第4章 冬の読書案内(『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド-絶望という一点にのみ突き進んでゆく悲劇 『冬の犬』アリステア・マクラウド-厳寒の島に暮らす少年と犬の別れを、淡々と描く ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]