小川洋子のレビュー一覧

  • 世にも美しい数学入門

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    ホント、美しい!!

    学校教育としての算数&数学と、数学者たちを魅了する数学との齟齬はなんだろう。
    本来、そっちへ進むべき人たちが、学校の数学で多く淘汰されてしまってる気がしてならない(><)

    あきゅFBで、どなたかがオススメしてた本。
    すっごい!すっごい!面白かった♪

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    2014年05月24日
  • 刺繍する少女

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    酒井駒子さんの装画が素敵すぎて衝動買い。写真と実物は異なります。奥付の日付が今年の1月だったので、どうやら新装版になったようだ。

    冷たい気配が漂う短編集。
    あまりにも美しいものが、時に近寄りがたい雰囲気を纏っているのと同じような感覚だろうか。
    ページを捲るたびに、行間に漂っている「死」の気配がぽろぽろと零れ落ちてくる。
    淡々として端正な描写の奥で、「ああ、でも最後には、きっと恐ろしい裏切りが待っているに違いない」という予感に息が詰まる。
    なんだかもう、「恐ろしいものを見てしまった」、という読後感だ。

    短編集だけどちびちび拾い読みをしないで、ぜひ全篇をとおして読んでほしい一冊。
    このただなら

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    2014年03月10日
  • 世にも美しい数学入門

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    面白かったなあ。数学解くのは嫌いだけど、見るのは大好きです。谷山・志村予想の話はすごい良かった。数学が虹をかける。そして、神様の手帳。理系は、特に数学が専門の人達は、ロボットみたいで感受性に欠ける、みたいなことを言っている人たちがいるだろうと思うけど、間違いなくそれは間違いである。それをこの本で確認した。簡単に読めるので、万人に薦められる一冊。

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    2014年03月06日
  • アンネ・フランクの記憶

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    小川洋子さんが、ものを書くということの力を見出す源となった、アンネ・フランクの日記。そのアンネの足跡を辿ってゆく旅の記録。小川洋子さんの視線から、アンネを捉え直すことができて、とても興味深い。日記をもう一度読み直そうと思う。

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    2014年02月06日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    最初は、なんとなぁく好みじゃないなぁと生意気な感想を抱いて読んでいたのに、
    気がつけば夢中になっていた。
    静かでなエッセイで突拍子もないエピソードで読者を驚かせるということは一度もなかった。
    それなのに中毒になったように読み続けたくなるのは、
    ひとえに文章そのものの魅力なんだろうと思った。
    文体や選びとられた言葉、それと知性。
    小説という自分の仕事に向き合う真摯な姿勢。
    これがすべて。

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    2014年02月12日
  • 言葉の誕生を科学する

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    ネタバレ

    ・無駄な行動が生物学的な強さであり、異性の評価を受ける。発展して美的評価に。独立して芸術に。
    ・言語の歌起源説。
    ・歌から言葉へは「一瞬」。
    ・ミラーニューロン。
    ・天才は刺激の過剰さ。子孫は残せないが芸術を残す。
    ・赤ん坊が泣くのは人間が天敵から身を護れるから。
    ・母と子供の言葉のコールアンドレスポンスによる、相互カテゴリー化仮説。
    ・言葉は情動を動かせない道具として進化した。
    ・フェルミのパラドックス……エイリアンが来ないのはなぜか……言語をもってしまうと文明は滅びるから。
    ・「つながる」こと自体の快感が独り歩きして、空疎なメールなどの言葉。
    ・統合失調症患者の「死にたい」……言い換えてい

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    2014年01月23日
  • 心と響き合う読書案内

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    小説家の小川洋子さんによる読書案内。1作品あたり5~6ページで、52作品が紹介されている。
    ミヒャエル・エンデの「モモ」、カズオ・イシグロの「日の名残」、ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」などなど。読みたい本が一気に増えた。
    ですます調の優しく語りかけるような文章が良い。自分は本を読んで泣くことが多いほうだけど、本書のような紹介本で泣いたのは初めてかも。

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    2013年12月24日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    なんで小川洋子はこんなに自分に自信がないんだろーとそこが面白い。
    でもすごく共感してしまうからきっとわたしも自分に自信がないんだろうな。
    面白かった^^

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    2013年12月11日
  • 言葉の誕生を科学する

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    作家と、小鳥のさえずりやハダカデバネズミの歌から人間の言葉の起源に迫ろうとする研究者の対談。
    言葉について突き詰めてゆきながら社会や文明、時間、自分、人間の意識の問題に迫る。鳥やネズミなどの音楽についての研究ひとつひとつが驚きに満ちて興味深く、人がなぜ言葉を持つようになたのか、言葉を持つことで何を得て何を失ったのか・・・全編目からうろこのわくわくする話ばかりだった。

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    2013年12月02日
  • 言葉の誕生を科学する

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    ずっと読みたかった本。文庫になったと知って即買い。
    おもしろい。鳥のさえずりから歌になり文節になり言葉になるって。ざっくりしてるから、間違ってたらごめんなさい。言葉のすごさみたいなのを思い直すことができた。やっぱり言葉で生きて行きたい。
    2013.11

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    2013年12月07日
  • 言葉の誕生を科学する

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    『博士の愛した数式』の小川洋子さんと、脳科学者の岡ノ谷教授の対談本(文庫)

    言葉の起源についての説や考察を、岡ノ谷教授の研究や近接領域の話題で盛り上げる。
    唐突に繰り出される作家小川洋子さんのアイデアが、岡ノ谷教授を触発する様子が読み取れて面白かった。

    やはり、言葉の探求は興味深い。
    本書では、岡ノ谷教授の言葉の発生には”歌"が起源になっているという内容が、なんとも興味深かった。
    言葉ってなんだろう?歌ってなんだろう?と想いを廻らせながら読んだ。

    本書はもともと2011年4月に発刊されたもの。
    対談は、東北の震災前に行われていて、震災後に発刊となった。

    今回の文庫版の出版に当

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    2013年11月14日
  • 刺繍する少女

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    小川洋子の真髄をみた作品でした。
    小川洋子作品に共通する、甘美なる残酷さ、人間の欲望がストレートにかつ、美しく描かれていました。
    1つ1つの物語はさほどページ数が無いものの見事に上記の点が表れていました。
    本当に美しく、残酷な物語。
    秋の夜長に一人ゆっくりと味わいたい作品でした。

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    2013年11月12日
  • 原稿零枚日記

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    ああ、これは恐ろしく美しい。とても美しい、という意味でもあるし、恐ろしくて美しいという意味でもある。
    日常と異界と間にあるはずの境界がふと揺らいでなくなってしまい、頭では「逃げなくては」とわかっているのに目も足も動かない。美しさに釘付け。
    『博士の愛した数式』ではなく『薬指の標本』の方の、ファンタジーホラーな小川洋子。しかも円熟味を増して怖さに色気艶渋みが加わり、ある日ふと友人から「お前、最近痩せた?」と聞かれたら真っ先に「この本の精に取り憑かれたから」と思うくらい楽しんだ。
    売れない中年独身女性作家が日々狼狽しこっそり人混みに紛れて誰にも気づかれないように何かしてくるだけの話しなのに。
    見て

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    2013年10月25日
  • 原稿零枚日記

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    とある作家の日記。苔料理を食べ、小学校の運動会に忍び込み、あらすじを語り、生活改善課の職員はトランペットを吹き、現代アートの祭典では人が消えていく。
    夢と現の狭間をたゆたう小川洋子ならではの作品でした。幻想的でありながら肉体的である筆致に圧倒されます。こういう世界に浸れるのも小説の持つ魅力ですね。

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    2013年10月08日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    小川さんはとても気になる作家さんだった。なのに、まだ小説はひとつも読んでいない。とりあえずお近づきになりたくて、これを読んでみた。
    Domaniという女性誌の連載なので、職業について書かれているものが多く、働く女性にさわやかなエールを送っている。清少納言は千年前の職業婦人だが・・・枕草子をそう読み解きますか!?この一文で、小川洋子さんが大好きになった。

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    2014年07月20日
  • 沈黙博物館

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    終始登場人物の名前が出ていないのにも関わらず、そのことに読み終わるまで気がつかないほど自然で美しい文体で描かれています。庭師と主人公との穏やかな交流と、その下に潜む秘密が徐々に明らかになっていくのをどきどきしながら読みました。

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    2013年07月25日
  • ホテル・アイリス

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    なんて残酷で美しいのだろう…と初めて感じた作品です。
    小川さんの作品はどれも傑作ぞろいですが、ホテルアイリス特にオススメの作品。
    夏の暑い日に一人でひっそりと読みたい桜庭。

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    2013年07月01日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    作家・小川洋子さんのエッセイ。
    著者の人々に注ぐ暖かなまなざしが感じられ、優しい気持ちになれる本です。

    中心から少し視線をずらした時、世界の見方が変わることがある。

    心に沁みました。

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    2013年06月06日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    とても親しみやすいエッセイで、小川洋子さんを身近に感じられました。
    ご自身がパーソナリティをされているラジオ番組で紹介された本や、ちょっと不思議な生物や、小川さんの大好きなものが沢山詰まった作品です。

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    2013年04月26日
  • 科学の扉をノックする

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    この本を楽しむのに、見ただけで頭が痛くなるような化学式や、小難しい物理法則といった知識の類は必要ありません。
    主役はあくまで、科学の根底にある美と、その神秘を日夜追い続けている科学者達の生き様であるからです。

    また彼等を描き出す小川洋子の清潔な文章からは、科学への強い憧れと静かな感動が溢れんばかりに感じられます。
    宇宙、鉱物、粘菌、遺伝子――テーマによってマクロとミクロを自由自在に行き来しつつも、常に肌に近い言葉でもって表し読者に伝える表現力は、さすがという他ありません。

    小説家の感性から科学の現場を捉えている本書は、タイトル通り科学という学問への案内書となるだけでなく、私達が生きるこの世

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    2013年04月15日