小川洋子のレビュー一覧

  • 偶然の祝福

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    何度読んでもひっそりとしたお話たちが好きです。
    小説家が主人公で、彼女の書くお話が小川洋子さんが書かれてきたお話なので、私小説のような空気です。
    「時計工場」の最後の一文に、今回は目が留まりました。素敵な一文です。
    小川洋子さんと同じくらい大好きな川上弘美さんの解説も良かったです。川上弘美さんも、小川洋子さんの新刊が出たら必ず買うのか…わたしもです。

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    2018年01月06日
  • 刺繍する少女

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    何度目かの再読ですが、今回も面白かったです。小川洋子さんは長編も短編も大好きです。奇妙さや狂気が、どのお話からも静かに漂ってきます。時に残酷な描写でも、ひっそりと感じられます。これまで書いてこなかっただけで、「ケーキのかけら」が大好きなのを発見しました。「森の奥で燃えるもの」の、時間から離れた不思議な世界観も好きでした。「キリンの解剖」「トランジット」も好きです。最近、本格的に喘息を発症したので「第三火曜日の発作」を身近に感じます。こんなに密やかな時間は過ごしませんが…。

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    2017年12月09日
  • 妖精が舞い下りる夜

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    再読です。小川さんの「書きたい」という思いをあらためてしみじみと強く感じるエッセイでした。初期の頃のエッセイなので、あの小説はこんな思いで書かれたのだ、というところが興味深いです。出産と子育て、阪神タイガース…阪神タイガースの応援日記が、なんだか小川さんを身近に感じました。日々の切り取り方が、エッセイという形でも、小川さんだなと思わされます。面白かったです。小川さんはやっぱり、物語を紡ぐために生まれてきたのだなと思いました。これからも読みます。

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    2017年10月22日
  • ホテル・アイリス

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    年老いた翻訳家と少女の倒錯愛の物語
    冒頭の娼婦と翻訳家が揉めるシーンの
    ホテルの娘がマリ
    乱れた姿で逃げるように部屋から這い出て口汚く罵る娼婦に「黙れ、売女」と明瞭な言葉で圧した翻訳家に心が惹かれたマリ

    二人は再開するが彼はあの時の威圧はなく貧相で力なく弱々しかった
    彼女に送ってきた手紙の
    翻訳家の文字は異常なまでに乱れがなく
    綴る言葉は知的で美しくとても紳士的
    これから何度も書かれる手紙のシーンは大好きでした


    しかし、彼の島ではあの時の高圧的で異常な支配者だった

    ここまでのシーンに振り回される心地良さ
    ギャップの描き方が見事でマリが快楽へ没入していく様は圧巻

    醜く老いた翻訳家に瑞々

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    2017年08月24日
  • 沈黙博物館

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    久しぶりに胸を打つ話を読んだ。老婆の描き方が素晴らしく、魅力的だった。自分だったら形見は何になるのだろう、と想像するのも楽しめるというか。言葉にならない思いがたくさん溢れてきた作品です。読み終わった時、この本に出会えてよかったと思った。

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    2021年10月09日
  • 最果てアーケード(1)

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    小川洋子氏原作の漫画。小説も出ており、内容は概ね同じ。
    ただ、漫画では小説でぼかしていた所をはっきりと描いているので、両方読むとしたら先に小説を読むのがお勧めです。

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    2017年04月21日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    エッセイでした。
    たくさんありすぎて、9割ほどは良かったのですが、ちょっとだけ普通な話が混じってて、ちょっと残念でした。

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    2017年03月17日
  • 沈黙博物館

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    象徴に満ち溢れている。

    沈黙。形見。博物館。冬。
    身寄りのないことが、逃げ場のないことが分かった主人公。高齢の老婆。バイソン。
    解説でホロコーストとの関連に触れているが、その文脈で行くと多くのことがなにかにあてはまる。

    そして、圧倒的で静謐な世界観。
    特に沈黙の伝道師の存在が不可思議で考えさせられた。
    死の象徴か。冷たくも温かくもない。常に意識すれば寄り添っているもの。あちらから語ってくることはない。

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    2017年01月31日
  • ホテル・アイリス

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    感動作ではない。ただ、息が詰まるような、それでいて生きている実感に乏しい場面が続く。SMも含め倒錯とはそういうものなのかもしれない。

    これからマリはどうなるのだろうか。
    物語は閉じたが、希望は見えない。

    これは少女のエゴの物語なのだろうか。思索は尽きない。

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    2017年01月20日
  • やさしい訴え

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    深み、静謐を描ききった、チェンバロと三人を主軸に廻る物語。小川洋子の傑作。演奏家の方の解説で、チェンバロという楽器の持ち味を知る。

    全ては失われたのに、永遠が見つけられた。奇跡としか言いようのない読書体験。

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    2017年01月17日
  • 刺繍する少女

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    善人として生きるのは、限界がある。誰もが両義的で、言葉にしてはいけない闇を抱えている。そういう短編集。

    どれも心に強い染みを残していった。

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    2017年01月14日
  • ボタンちゃん

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    小川洋子さん初の絵本ですって
    やっぱいいなあ
    2016課題図書(低学年)だったそうです
    特に劇的なことが起こるわけではないけれど
    子供の成長
    岡田千晶さんの絵が胸にしみました
    心がほっこりして本を閉じました

    ≪ ボタンちゃん 今はゆっくり 夢の中 ≫

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    2016年12月13日
  • ボタンちゃん

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    ボタンちゃんとボタンホールちゃんの笑顔見れただけで幸せな気分になった。

    なんて優しい視点で書かれた絵本なんだろう*

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    2016年09月29日
  • ボタンちゃん

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    低学年の課題図書を見ていたら、小川洋子さんの絵本が!小川洋子さんの小説が好きだけど、知らなかった…初の絵本。
    ということで、娘のためにというより自分のために即買いした絵本。

    娘に読んで聞かせてたら、最後の方でウルウルきてしまい、あやうく泣きながら読むところだった。

    小川洋子さんらしいストーリー。
    忘れ去られたもの、見捨てられたもの、収集、なんだか物悲しい気持ち、そういうモチーフ。
    うまーくまとめられている。
    そして、ちょっとした正直さ、冷静なユーモア(“ほんの少し忘れていました” )

    子供が読むのと、母親になって読むのと感想が変わってくるだろう。
    子供が大きくなるまで保管しておきたい。親

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    2016年07月23日
  • 偶然の祝福

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    ネタバレ

    ああ、エッセイかと思って読んでいたから!
    すごいハラハラしちゃって。
    いまも、ほんとはエッセイ?とちょっと思ってる。
    作品と現実の境界線をいい意味で曖昧にしちゃったすごい作品だ。

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    2016年08月21日
  • 博士の本棚

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    ネタバレ

    『博士とは誰か』

    小説を書き始めてから、あまり小説を読まなくなった。エッセイや写真集に物語を探している。

    私は今毎日コツコツと小説を読んでいる。その中の物語にどっぷりと使っている。

    世界に魅せられているのは、同じ。内側の世界と閉じる世界。

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    2016年06月23日
  • ボタンちゃん

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     平積みの課題図書を見ていて見つけました。今年の小学1,2年生の課題図書です。
     あの、小川洋子さんが絵本を?!
     「妊娠カレンダー」しか読んだことありませんが、妊婦の姉に対する、妹の毒を隠し持った視点に驚愕したのを思い出しました。
     そんな人が絵本・・・!
     興味本位で開いてみると・・・。
     引き込まれました。やはり、独特の視点。
     忘れ去られた、幼いころの持ち物たち。でも、それらがあったからこそ、成長したその子がいる。そして、いつか今の持ち物もその子の成長とともに過去のものとなる。寂しさもあるけれど、でも、忘れ去られることこそ誇り。
     記憶にすら残らない時代との訣別。忘れられたものたちが集

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    2016年06月11日
  • ボタンちゃん

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    赤ちゃんのもちもののような、やさしい絵本。
    絵本でも、やっぱり小川洋子さんらしい丁寧な文体だと思った。

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    2016年05月04日
  • 博士の愛した数式

    Ikm

    購入済み

    絵が綺麗

    小説は未読ですが、フンワカした絵が魅力です。
    お話はチョット悲しいですが、その分引き込まれました。

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    2016年04月19日
  • ボタンちゃん

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    第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書。懐かし思い出が蘇ってくるような物語です。自分の子供たちの成長の時の流れを感じながら読みました。忘れ去られてしまった物の小さな声。そこに目一杯詰まっている思い出。優しい絵と文章で綴られています。

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    2016年04月13日