小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
低学年の課題図書を見ていたら、小川洋子さんの絵本が!小川洋子さんの小説が好きだけど、知らなかった…初の絵本。
ということで、娘のためにというより自分のために即買いした絵本。
娘に読んで聞かせてたら、最後の方でウルウルきてしまい、あやうく泣きながら読むところだった。
小川洋子さんらしいストーリー。
忘れ去られたもの、見捨てられたもの、収集、なんだか物悲しい気持ち、そういうモチーフ。
うまーくまとめられている。
そして、ちょっとした正直さ、冷静なユーモア(“ほんの少し忘れていました” )
子供が読むのと、母親になって読むのと感想が変わってくるだろう。
子供が大きくなるまで保管しておきたい。親になった子供はまた多くの感想を得るはず。
岡田千晶さんの柔らかい絵が物語に合ってる。悲しそうな顔は胸にズキッとくるぐらいの表情をしている。 -
Posted by ブクログ
平積みの課題図書を見ていて見つけました。今年の小学1,2年生の課題図書です。
あの、小川洋子さんが絵本を?!
「妊娠カレンダー」しか読んだことありませんが、妊婦の姉に対する、妹の毒を隠し持った視点に驚愕したのを思い出しました。
そんな人が絵本・・・!
興味本位で開いてみると・・・。
引き込まれました。やはり、独特の視点。
忘れ去られた、幼いころの持ち物たち。でも、それらがあったからこそ、成長したその子がいる。そして、いつか今の持ち物もその子の成長とともに過去のものとなる。寂しさもあるけれど、でも、忘れ去られることこそ誇り。
記憶にすら残らない時代との訣別。忘れられたものたちが集い、人知れずその子の成長を祈り続ける。
ファンタジーの中に、人やこの世との関係性の移ろいの真理を感じました。
私の中では、「忘れ去られたもの=この世からいなくなった人たち」に読めちゃいました。
そして、話の雰囲気を高める、岡田千晶さんの絵が、また気に入りました。
大人の絵本でもあると思いました。 -
Posted by ブクログ
幻想的な長編小説。「博士の愛した数式」以来、小川洋子の長編はあまり読んでこなかったのだけれど、すごく良かった。
博物館技師の「僕」が訪れた幻想的な村。そこで「僕」は形見を陳列する「沈黙博物館」を作ることになる。形見を収集してきた「老婆」と、その娘だという「少女」、屋敷に代々仕えている「庭師」と「家政婦」とともに…。
相変わらず身体の表現、触感の鋭さが際立つ。老婆の皺とそこにたまる垢、昔一部を切除された歪な耳。少女のまつ毛や指先。体のパーツ一つ一つを慈しむように丁寧に表現する。
村の伝統や仕来り、不思議な涙祭りや、沈黙の伝道師、卵細工、森や屋敷の様子も、目の前に浮かんできそうなほど繊細。
そして、博物館技師がいかに博物館を愛してきたか、老婆がいかに形見に思いを注いでいたか、その奥深さ。
長さを感じさせない、読みやすく儚い小説でした。
途中で、ホラー?サスペンス?な雰囲気になりつつ、グレーエンド、というよりはセピア色の落ち着いた幻想的なエンディングでした。
彼は沈黙博物館に取り込まれてしまったのでしょうか…。
今後博物館に行ったときの受け取り方が変わりそうです。 -
Posted by ブクログ
上手い、の一言。
元々新聞の連載だったと言うこともあり、一つ一つがほど良い長さで、シンプルな表現が多く、それでいて濃度が高い。
日常の些細な出来事や作家活動の一環としてのあれこれ、愛犬の話。ふとした出来事を深く、でも、深過ぎて読み手が迷子になることがない程度に掘り下げて書いてくれているので、心にすんなり入り込み、心地いい。
こうやって本を書くのだな。こうやってアイディアを紡いで行くのだなと、一作家の裏側を垣間見れた作品。作家を志す人が読むのにもいいと思う。
本としてまとめられているので、立て続けに読んだけれど、新聞掲載と言う形は正解で、一つ一つエッセイをゆっくり味わうのに適している。
小川さんの作品を読むのはこれが初めてだが、これを機に小説も読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
犬好きでタイガースの熱狂的なファン、どこにでもいそうなどちらかといえば垢抜けないおばさん。
レジに並ぶときはもたもたして後ろの人に舌打ちされないように万全と小銭の準備をし友達と食事した後に喋りすぎたのでは?と不安になる。
なるべく世間の端っこで生きるよう努力しながらおこがましい気持ちで小説を書いている。
でもね小川さん、神様はあなたの小説の才能に特別な計らいをされているのですよ、多くの人が感動するカレンの歌声のようにあなたの本を読むことは私たちにとって至福の喜びなのです。
いつか阪急電車でお会いしたらお礼を言おうと密かに思ったりしています