小川洋子のレビュー一覧

  • 刺繍する少女

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    イメージできる画がすごく鮮やかだった。
    やりすぎだろと思う作品もあったけど、そういう過剰さも結局は静かに締めくくられていて心地よかった。
    「ケーキのかけら」「ハウスクリーニングの世界」「トランジット」「第三火曜日の発作」が好きでした。

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    2013年04月10日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    小川洋子さんのエッセイ。

    ここに取り上げられているさまざまな本を読みたくなった。
    作家さんが読む本。
    とくに好きな作家さんが読む本を読みたくなる。
    魅力的に紹介する。

    もちろん、書評集ではなくて、ほとんどは、日常の出来事。

    どれもこれも、小川さんの味が出ていて、ほっこりした気分になる。

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    2013年03月24日
  • 沈黙博物館

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    『猫を抱いて象と泳ぐ』を思い出しながら読んでました。
    チェスの世界と博物館の世界という違いはあれ、どこか似通った幻想的な雰囲気があります。そもそもどこの国の話なのかも判然としませんし。
    登場人物はそれなりに(と言うか結構活発に)動き回りますし、会話も豊富なのですが、どこか絵画的な静止状態と静けさを感じてしまいます。何処から醸し出されるものなのか判りませんが、小川さん独自の静謐感です。最後は少々荒っぽい感じがありましたが。。。
    続けて読む気はないけれど、これからも折に触れ小川さんの作品を読んで行こうと思います。

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    2016年06月19日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    もう見慣れた雨粒。

    水面に落ちて、波紋が広がろうとも
    特に気にする事もなく、さっと目を逸らしてしまう。

    小川さんは
    目を逸らさない人だな、と思った。
    ニコニコと面白そうに
    いつまでも波紋を見続ける事が出来る人。

    雨粒達は、ちょっと嬉しくなって
    本のなかから、思い出のなかから、言葉のなかから、日常のなかから、
    (彼女に褒めてもらおうとして?)
    次々飛び出してきては、ポンポン白いページの中へとダイヴして行く。

    不規則ではあるが、その跳ね上がるような言葉の調べがなんとも心地よいエッセイ。

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    2013年02月12日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    あっという間に読んでしまいました。
    小川さんの書くエッセイは頷いてしまうところが多々あり、楽しく読ませていただけます。同じ阪神ファンですし・・・。

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    2012年12月07日
  • ホテル・アイリス

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    小川洋子さんの本の中で最もよく読み返している本です。博士の愛した数式を読破後に読んだので、この本は頭を殴られるような衝撃でした。
    主人公の少女と同年齢のときに読みましたが、この歪んだ愛の形が強く印象に残っています。

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    2012年11月21日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    小川 洋子
     毎日新聞社 (2012/7/21)

    エッセイも小説も読むたびに好きになる小川洋子さん
    ひかえめでやさしくて洞察力がするどくてなんとも魅力のある女性です

    幅広い好奇心とそれをつきつめていかれる
    そこに お人柄がにじみ出てて 堪能させて頂きました

    愛犬ラブ君とのふれあいがなんともすてきです
    もうラブ君はいないけれど

    犬との散歩 かけがえのないものでしょうね
    犬と家族になりたいなあ

    ≪ 行き詰る それでも歩く 愛犬と ≫

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    2012年11月14日
  • 博士の本棚

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    まだ、できないな~。
    今まで読んだ本を振り返るのは。
    と思いました。

    特に学生時代読んだ本は宝物のように大切であると同時に、ひょっとしたらそう思い込んでいるだけで、再読してガッカリしたら宝物が逃げるような予感がします。


    アンネの日記とサリンジャーの行を読んで、閉じ込めた宝物を開けたい気もしましたが、もう少し先のような気がします(〃⌒ー⌒〃)ゞ

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    2012年11月08日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    ネタバレ

    短編のエッセイになるのかな。
    あたしの好きな文調で 読みやすかった。

    小川さんって 「博士の愛した数式」の作家さんだったんだな。
    知らずに読んでいた。。
    必要とする誰かのところへたどり着いてほしいとの願い。
    あたし 読んで よかったな。


    タクシーの無線や ハロー注意報とか ちょっと視点がおもしろい。
    あとは縁日のカラーひよこ。
    知らなかった!
    (小川さんは カラーひよこがもう縁日で売られていなくて、知らない人が多いことに衝撃を受けていたけど。知らないことを知った あたしも衝撃的)

    他の作家が書いた本のタイトルも ちょこちょこ出てきて
    知っている本も 知らない本も。
    こういう風に 次に

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    2012年11月03日
  • 科学の扉をノックする

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    タイトルだけでちょっと難しいかな、と積んでたけど、開いてみたらいつも通りの小川さんでした。
    世界の美しさを本当に綺麗な言葉で伝えようとする人だなぁと思います。

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    2012年10月27日
  • カラーひよことコーヒー豆

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    雑誌掲載分に書き下ろし5作のエッセイ集です。

    作者の小説は沢山読みました。作者の描く美しく繊細なもの、端っこのこと・・なるほど、こういう考えがベースになっているんだなと思いました。

    作者との共通項が多く(阪神ファン、居住地、年代など)、関心事の話題(ジュウシマツ、靴、料理など)も多かったです。ちなみにカラーひよこも分かります。
    自分と縁のあることが多い話題に惹きこまれました。

    作者がエッセイの中で「ハッ」と気づくことに自分もハッとしたり。
    あと1篇が適度な長さで読みやすかったです。雑誌連載の賜物でしょうか。

    「働く人の姿」「大人の女性とは」「黙々と労働する人」「本物のご褒美」「結晶のよ

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    2012年09月14日
  • 科学の扉をノックする

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    まさにタイトル通りの本。
    宇宙の話、鉱物の話、遺伝子の話、粘菌の話はまだ馴染みのある方だけど、スプリングエイトの話、遺体科学の話ははじめましてだった。
    特に遺体科学にとても興味があるので、遠藤先生の著書を読みたい。
    「遺体にひそむ謎を追い、遺体を人類の知のために保存する」のが「遺体科学」らしい。
    解剖するだけではなく、保存するのだという。しかも「無制限・無目的」に。
    なんともスケールが大きいと思う。ドキドキする。

    この本は1冊でその分野のことがよく分かるという本ではないけど、その分野の魅力がとてもよく伝わってくる。
    それはインタビューを受けている先生方のお話の魅力はもちろんのこと、小川さんの

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    2012年08月26日
  • 科学の扉をノックする

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    各分野の科学のスペシャリストの元を作家・小川洋子が訪ねインタビューして著した本。対談集かと思ったのですが、小川洋子自身の言葉で書き表されており、文系人間にも取っ付きやすくなっております。
    何せ「あの」小川洋子の手によるのですから。怪しげで魅力に溢れた科学者を生み出し、些細な物事にもキラ星の如く光を与える小川洋子の筆によって科学は物語となります。いや、科学自体に物語となる核が秘められていたのかも。科学者の語る言葉は、作家が紡ぐ物語と同じ力をもっています。
    天体、鉱物、遺伝子、微細物、粘菌、遺体学、スポーツ学。どれも遠い世界だと思っていたのが、身近に感じられます。しかし科学書ではないので、あくまで

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    2012年07月31日
  • 最果てアーケード(1)

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    「この世界で一番多いものってなーんだ?」

    純文学作家である小川洋子先生が原作を書き下ろしたコミック
    「死んだ生き物のレース屋」「義眼屋」「輪っか屋」「紙屋」「軟膏屋」etc
    変わった商品ばかりを扱う店が立ち並ぶ不思議なアーケード

    主人公はそのアーケードの大家の少女。
    数年前に大火事が近くであったこのアーケードには死の雰囲気が潜んでる。
    大家の仕事はこのアーケードに関わったすべての人を見届けること。
    何かを失った人たちがこのアーケードで失ったものと向き合っていく物語です。


    小川洋子先生の独特の生と死の曖昧な世界観をうまくマンガ世界に縫い止めた良作でした。小説版も欲しい

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    2012年06月25日
  • 心と響き合う読書案内

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    ネタバレ

    今までにない丁寧な紹介文
    読みたい本 木を植えた男、銀の匙、思い出トランプ、和宮様御留、長い旅
    読んだ本 流れる星は生きている、羅生門、変身、こころ、走れメロス、車輪の下、
    大岡正平が奥さんに宛てた遺書には「そなたにはえらい世話になったね。お礼の言葉もないよ」
    自分はこれだけのことをやったと自慢してくて、褒めてもらいたくて頑張って仕事をしている人間が多い中で、その成果が見られないことに喜びを感じる。そういう面で、「木を植えた男」は偉大な男です

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    2012年04月14日
  • 最果てアーケード(1)

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    なんかもういろいろ言葉にならなくて、一話読み終わるごとに胸の奥からドゥーって息が漏れて息以外も漏れて、本を閉じて目に入った表紙に全部持ってかれて思わず「これは卑怯だ」って言った。
    もうね、半分泣きながら読んだよ。
    感情の揺さぶられ方が半端ない。
    ぐさっときたり、ほっとあたたかくなったり、すとんと落とされたりでもう、もう、もう!(拳を握りしめて)
    結論、大好きである。
    二巻目が本当に待ち遠しい…!

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    2012年03月08日
  • アンネ・フランクをたずねて

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    子供向け・・・と思って、うっかり読んだら、痛くて、辛くて、悲しくて、まいった。読んでいるうちに息苦しくなって、呼吸困難に陥るくらい。過酷な運命を生きながら、美しいものを美しいと感じ、小さな喜びを存分に楽しみ、恋をし、彼女らしく精一杯にふるまった少女と、彼女たちを救おうと、それを当然のことと考え行動した人々。忘れてはいけないこと、目をそらしてはいけないこと、痛みを持ってでも後世に伝えなければいけないこと。そして2度と同じ過ちを犯してはいけないこと。

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    2012年01月25日
  • 心と響き合う読書案内

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    ネタバレ

    本書で紹介している本のうち、愛読書を一覧にする。
    チョコレート工場の秘密
    賢者の贈りもの
    たけくらべ
    星の王子さま
    走れメロス
    おくの細道
    悲しみよこんちには
    昆虫記
    アンネの日記
    はつ恋
    こころ
    銀河鉄道の夜
    モモ
    変身
    羅生門
    窓際のトットちゃん
    秘密の花園。

    半分はありませんでした。
    紹介している書籍を半分読んだら、中身のレビューを書きます。

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    2011年12月30日
  • 博士の本棚

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    本を読む生活の魅力を十分に伝えてくれる本。
    これを読むと、もっともっと本が好きになります。
    たくさん読みたい本が見つかりました。

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    2011年11月06日
  • 博士の本棚

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    これほど素敵な書評本に出会えたことに感謝。

    作家小川洋子を育んだ名作の数々(村上春樹・アンネ・フランク・ポールオースター・ジョンアーヴィングなどなど)ひとつひとつにかけがえのない愛情を注ぐ姿勢には胸がつまります。
    書評でこれほど感動するとは思わなかった・・。

    エッセイを超えた日常のありふれた奇跡の日々にまた感謝。

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    2011年12月25日