小川洋子のレビュー一覧
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ネタバレ短編のエッセイになるのかな。
あたしの好きな文調で 読みやすかった。
小川さんって 「博士の愛した数式」の作家さんだったんだな。
知らずに読んでいた。。
必要とする誰かのところへたどり着いてほしいとの願い。
あたし 読んで よかったな。
タクシーの無線や ハロー注意報とか ちょっと視点がおもしろい。
あとは縁日のカラーひよこ。
知らなかった!
(小川さんは カラーひよこがもう縁日で売られていなくて、知らない人が多いことに衝撃を受けていたけど。知らないことを知った あたしも衝撃的)
他の作家が書いた本のタイトルも ちょこちょこ出てきて
知っている本も 知らない本も。
こういう風に 次に -
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雑誌掲載分に書き下ろし5作のエッセイ集です。
作者の小説は沢山読みました。作者の描く美しく繊細なもの、端っこのこと・・なるほど、こういう考えがベースになっているんだなと思いました。
作者との共通項が多く(阪神ファン、居住地、年代など)、関心事の話題(ジュウシマツ、靴、料理など)も多かったです。ちなみにカラーひよこも分かります。
自分と縁のあることが多い話題に惹きこまれました。
作者がエッセイの中で「ハッ」と気づくことに自分もハッとしたり。
あと1篇が適度な長さで読みやすかったです。雑誌連載の賜物でしょうか。
「働く人の姿」「大人の女性とは」「黙々と労働する人」「本物のご褒美」「結晶のよ -
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まさにタイトル通りの本。
宇宙の話、鉱物の話、遺伝子の話、粘菌の話はまだ馴染みのある方だけど、スプリングエイトの話、遺体科学の話ははじめましてだった。
特に遺体科学にとても興味があるので、遠藤先生の著書を読みたい。
「遺体にひそむ謎を追い、遺体を人類の知のために保存する」のが「遺体科学」らしい。
解剖するだけではなく、保存するのだという。しかも「無制限・無目的」に。
なんともスケールが大きいと思う。ドキドキする。
この本は1冊でその分野のことがよく分かるという本ではないけど、その分野の魅力がとてもよく伝わってくる。
それはインタビューを受けている先生方のお話の魅力はもちろんのこと、小川さんの -
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各分野の科学のスペシャリストの元を作家・小川洋子が訪ねインタビューして著した本。対談集かと思ったのですが、小川洋子自身の言葉で書き表されており、文系人間にも取っ付きやすくなっております。
何せ「あの」小川洋子の手によるのですから。怪しげで魅力に溢れた科学者を生み出し、些細な物事にもキラ星の如く光を与える小川洋子の筆によって科学は物語となります。いや、科学自体に物語となる核が秘められていたのかも。科学者の語る言葉は、作家が紡ぐ物語と同じ力をもっています。
天体、鉱物、遺伝子、微細物、粘菌、遺体学、スポーツ学。どれも遠い世界だと思っていたのが、身近に感じられます。しかし科学書ではないので、あくまで -
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「この世界で一番多いものってなーんだ?」
純文学作家である小川洋子先生が原作を書き下ろしたコミック
「死んだ生き物のレース屋」「義眼屋」「輪っか屋」「紙屋」「軟膏屋」etc
変わった商品ばかりを扱う店が立ち並ぶ不思議なアーケード
主人公はそのアーケードの大家の少女。
数年前に大火事が近くであったこのアーケードには死の雰囲気が潜んでる。
大家の仕事はこのアーケードに関わったすべての人を見届けること。
何かを失った人たちがこのアーケードで失ったものと向き合っていく物語です。
小川洋子先生の独特の生と死の曖昧な世界観をうまくマンガ世界に縫い止めた良作でした。小説版も欲しい