小川洋子のレビュー一覧
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有名な本だったけど読んだことはなかったので読みました。
事故の後遺症で80分しか記憶がもたない博士と、家政婦とその息子との物語。
年齢や性別、そして血の繋がりが無くても関係ない友情のような、家族愛のようなものを感じた。
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有名で、第1回本屋大賞受賞作でもある本作をやっと読めた。
80分で記憶を失う博士が
子供に対してはとても優しい眼差しを向けていて、
子供であるルートも博士を信頼しているところがよい。
あたたかい物語だった。Posted by ブクログ -
博士の愛した数式の作者だから。そんな軽い気持ちで手に取ってしまったが、とても裏切られた。第一話から仄暗い雰囲気が漂い、後半はドロリとした感触が胸に残る。飼い犬のアポロの存在が無ければ凍えていたかもしれない。そう思わされるくらい引き込まれた。
一生懸命生きてる人にきっと響く作品だと思いました。Posted by ブクログ -
動物のドキュメンタリーを見なければ眠れない「小さな弟」と海風を受けて初めて音が鳴る鳴鱗琴。表題作「海」を含めた短編7編すべてに散りばめられた小川洋子さんらしい美しい文章が胸に残りました。Posted by ブクログ
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河合さんの本を読むのは2冊目ですが、このおじさん好きだわ。大人が失った、子どものときに持っている力に着目されているところとか、深くお聞きしてみたい。それとか、相手の存在を受けとめる力も見習いたい。
この方のそういう人間力の根っこに、文学とか人文学的な関心とか経験が大いにあるんだなと実感する。まさに、...続きを読むPosted by ブクログ -
さみしさと優しさを携えている。朗読会で披露するものが、例えば最愛の人との出会いのような特別にドラマチックなものではなくて、日常に落ちていた出来事、けれども忘れ難いものであるところがすごく愛しくてよかった。『やまびこビスケット』『コンソメスープの名人』お気に入りです。Posted by ブクログ
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言葉のひとつひとつが美しく、慎ましやかだった。
小川洋子の文章って本当に砂糖水みたいに甘くて、透明で、ひとたび読んでしまえば、もっと、もっとと読みたくなって止まらなくなる。『密やかな結晶』も、暗くて救いようのない話だけど、ページをめくる手が止まることはなかった。
ものがどんどん「消滅」していってし...続きを読むPosted by ブクログ -
消滅のある島での出来事。
小川洋子ワールドという感じ、設定に入り込めないとぜんぜん意味がわからないと思う。静かな世界観。
どう終わるのかと思ったら体の消滅から、目、最後に声。そして自分が消えて、R氏が解き放たれる。
言葉の美しさとか、心の静かな炎を感じるよね、小川洋子の小説は。
ここで好きな綺麗な...続きを読むPosted by ブクログ -
タイトルからも、どこかでこの愛すべきブラフマンとの別れがあるのか、と推測しながら、その美しい自然に囲まれた世界の中での、ブラフマンとの愛おしい生活を、爽やかな文体と共にドキドキしながら味わった。Posted by ブクログ