小川洋子のレビュー一覧

  • 劇場という名の星座

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    小川洋子さんらしい、とても優しい内容です。
    8つの短編集ですが、どこかで短編の内容がつながっている構成が好きです。
    東京會舘の話に似ているかな?
    どの話も実話のような気がするくらい、そして、帝国劇場に行ったことのある人が羨ましい、と思える、そんな素敵な話でした。
    帝国劇場はどんな人も幸せにさせてくれるんだな、と。
    ワタシは帝国劇場の近くのビルで長年働いていましたが、帝国劇場での演目によって、丸の内仲通りを歩く人たちが纏う雰囲気が違っていて。
    そんなふうに帝国劇場の魅力を感じていました。
    また、生まれ変わる帝国劇場も私たちを幸せな気持ちにしてくれるんだろうな。と。
    ホタルさんへの手紙、が一番グッ

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    2026年04月29日
  • 密やかな結晶 新装版

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    ネタバレ

    島からさまざまな物が消滅していく。物だけでなく記憶までもが。

    消滅の度にパニックが起こるのかと読み進めたら、島の人たちにとっては当たり前のことだからか恐ろしいほど簡単に受容して自ら物を消そうと行動を起こしていて戸惑った。

    きっとR氏も、消滅しない側の人間として同じ思いを抱いていたんじゃないかなって思う。

    主人公とおじいさんのシーンはほっこりする場面も多く、心があたたまった。
    なんとなくおじいさんも消滅しない側の人間で、でも完璧に消滅する側を演じることで主人公に寄り添っていたのではないかと感じた。

    主人公が書いた小説では声が一番に失われたけど、島では一番最後まで声は消滅せずに残っていたん

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    2026年04月27日
  • 博士の愛した数式

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    まぁ、そこそこ読んで良かったかなと思った。禅問答のような形で少年が1日で記憶を失ってしまうおじいさんと対話する形式だったはず。内容は本質的だが文体は平易だったので自分に子供ができたらそこはかとなく勧めたい。

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    2026年04月25日
  • 完璧な病室

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    完璧な病室 生活感のない、完璧に清潔な弟の病室に惹かれる私。そこに完璧に溶け込む綺麗な弟と、いつまでも一緒にいたい。一方、食べるという行為や生活そのものに嫌悪感を抱いている。その不快さを、これでもかというくらい気持ちの悪い描写であらわしていて、こちらまで食欲が無くなりそうだった。

    揚羽蝶が壊れる時 一緒に暮らしていた祖母(さえ)は痴呆症になり、今まで信じてきたものを一つずつ忘れて胎児に遡っている。わたしのお腹では、祖母の痴呆症が進むのと同じ速度で、わたしとは違う塊が密度を増していく。
    揚羽蝶の標本を握り潰したあと、この人はベイビーをどうしたんだろう?カレンダーを破いたのは祖母とのお別れの意味

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    2026年04月19日
  • 博士の愛した数式

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    どんな時も変わらない愛ほど素敵なものはないんだなと思いました。博士の、謙虚なところや、自分がどう行動するべきかをしっかり理解しているところ、尊敬します。

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    2026年04月18日
  • 密やかな結晶 新装版

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    途中までは物語がただ進んでいるかのように読んでしまったけれどラスト100ページぐらいは消失がどんどん進んでいってその中で主人公が自分の心迄を失わせないように必死になっている姿を見て、今の自分と重ね合わせてしまった。

    自分が空気の存在の様に孤独感を感じているが、座っていれば給金が得られるので会社に行っている、、ぐらい仕事に行きたくないのが現状。元凶は上司。多分権力が蔓延っているからだと思う。駒使い、人を経営資源としか見做さず、人の心が分からない、エンゲージを下げるだけの役職者。誰が何を考えて仕事しているのか、考えようともしない。嫌味しか言わなくなる性格悪いオジサン。
    多分一般的に嫌われるタイプ

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    2026年04月17日
  • 博士の愛した数式

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    読み終わった時の心地良い余韻に心が満たされていく
    角ばっていた氷がゆっくりと丸みを帯び愛おしい姿に変わる、そんなストーリー

    登場人物は多くない
    博士 数字をこよなく愛する80分しか記憶出来ない老人
    家政婦
    ルート
    未亡人
    江夏豊
    数字

    読み終わる直前まで1日ずつゆっくりと進むが、ラストはその遅れを取り戻すかのように年月が進む
    終わらないで欲しい気持ちと結末を知りたい気持ちが入り交じり、寂しさと温かさに包まれていく。

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    2026年04月17日
  • 密やかな結晶 新装版

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    小川洋子さんの小説には、静謐という言葉がよく似合うと思う。本作は静謐ながらハラハラするような展開もあり、不思議な世界に浸りながら飽きることなく読み進められた。作中の小説とともに、危ういバランスの上で成り立っていた世界が徐々に壊れていくのを見届け、同時に新しい世界が始まる予感のする読後感も良かった。

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    2026年04月17日
  • ブラフマンの埋葬

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    最後までなにものなのかわからないブラフマン。
    そうなるかな、とおもっていたけれど
    そうなった。
    幸せだったのだろう、とおもいます。
    ちょっと悲しいけれど、美しいおはなし。

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    2026年04月14日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場で陰で日向で働く人の姿を描いた優しさに満ちた本。劇を愛し、観衆のために己の仕事を全うする帝国劇場で働く人、帝国劇場に魅せられた観客側にいる人の物語。私は、劇場で生の演劇の舞台を見た事はないのですが、すごく感動しました。

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    2026年04月13日
  • 薬指の標本

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    限りなく現実でありながらも、ダークなおとぎ話みたい。
    不思議な夢をみて、しばしボーッとしてしまうような読後感だった。

    乾いた浴場に差し込む光や、ビー玉のつまみがついた引き出しが延々と並ぶ標本室。
    迷い込む暗い林、六角柱の部屋のつやめく木の質感。

    映画のように頭に情景が流れる。

    官能的なシーンも印象的。
    例えば、背中の感触。
    抱き合うのはベッドではない。
    一話目では、ひんやりと硬い浴槽の底。
    二話目では、陶芸工房の砂でざらついた床。

    どこかサディスティックな男のからだの重みを受け入れながら、背中は硬質な床に押し付けられている。
    逃れようとはせず、身を任せるのだ。
    美しい文章に導かれ、恍惚

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    2026年04月19日
  • 劇場という名の星座

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    観客や裏方さん、様々な視点で描かれる帝国劇場。
    ひとつの作品を作り上げるまでに様々な人が関わり、それを観にくる人もまたいろんな事情や年齢、職業だったり…
    たくさんの人に長年支えられ、そして受け入れてきた帝国劇場の品格と寛容さを感じられました。

    「ホタルさんへの手紙」では、ちょっと心が弱っているときに読んだのもあるけど、父と娘の深い愛情にボロボロ泣いてしまった。
    そして観客1人にどこまでも寄り添ってくれる、案内係さんの頼もしさと温かさ。

    着到板を書く幕内係さん、秘密の椅子を知っているたった1人の売店係さん、役者さんを舞台へ送り出すエレベーター係さん…
    出てくる裏方さんが皆自分の役割に誇りを持

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    2026年04月13日
  • 妊娠カレンダー

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    芥川賞を読みたくて買いました。小川洋子さんはやはり有名ですしタイトルのインパクトが凄かったのですが、やはり感心させられるばかりでした。大衆文学ばかり読んでいる私にとってこの純文学はまた違った読後感と高揚感を与えてくれて最高でした。

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    2026年04月13日
  • 博士の愛した数式

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    博士と家政婦の「私」、その息子「ルート」との交流を描く作品。博士の記憶は80分しか持たないから、彼とのコミュニケーションはメモなどを駆使しつつも毎度振り出しに戻らざるを得ない。それでも阪神タイガースと数学を拠り所に交流を深め家族愛のような愛を深めていく。数学の美しさに息を呑み、掛け値も下心もない無償の愛に泣ける。こんなに人にやさしくなりたい。

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    2026年04月12日
  • 続 遠慮深いうたた寝

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    続編がある幸せを噛みしめる。
    本当にありがたい。

    何気ない日常の中に独特なこだわりや細やかな洞察が垣間見える。
    興味深い。

    学生時代の話で自分の学生時代を思い出し感慨に耽る。

    エッセイだけではなく著者の愛する本も紹介。

    充実の一冊。

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    2026年04月10日
  • 博士の愛した数式

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    映画を先に見て知り、面白かったので購入。
    数学の知識が無くても読みやすく、初めて数学に対して『美しい』という感情を抱いた本。
    “80分しか記憶が持続しない博士”と数学を通して人との繋がりを作っていく、温もりある作品√

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    2026年04月08日
  • 妊娠カレンダー

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    小川洋子さんを友達にお薦めしたら早速読んでくれて、それに続いて借りた本。その日に一気読み

    これを読んで確信したんだけど、簡単に一言で面白いよ、というには覚悟が必要かな。。
    どんでん返しのないつねに漂う不穏な雰囲気は、すごく内向的で独特。特に身体の描写が多く、それは緻密でいやでも想像をさせられてしまうし、そして多くの場面でふつうの人にとっては当たり前でないか意識したことのない感覚であって、不気味さを感じる。

    妊娠カレンダーは題名の通り生理的な現状がテーマだし、ドミトリイで出てくる「先生」には両手と片足がない。
    『まぶた』の中の短編に出てくる左腕が上がったまま動かなくなった弟。『猫を抱いて像と

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    2026年04月07日
  • 博士の愛した数式

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    息子へ)
    本屋大賞第1回目の大賞受賞作品。

    80分しか記憶が持たない数学者と、家政婦とその息子の話。息子の年齢は、ちょうど今の君と同じくらいで、10歳。この点でも、お父さんは感情移入して、本書を読んだ。

    ほのぼのした中に、サスペンス的要素、家族とはを考えさせれるヒューマンドラマ要素の入った小説。

    結末がシンプルに終わったところが少し残念だったが、十分楽しめた読み物だった。

    本って素晴らしい、小説ってすばらしい、本屋大賞対象受賞作は信頼できるっっ、といった感想だ。

    本屋大賞受賞作品としては2作目。

    本屋大賞は2004年から始まったから、既に10冊は出ている。しばらく本屋大賞を楽しもう

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    2026年04月07日
  • 劇場という名の星座

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    去年建て替えのために休館した帝国劇場。
    劇場を愛するさまざまな人たちの8つの物語。

    私も以前ミュージカルにはまって帝劇に通っていたことがあって、その頃のことを懐かしく思い出した。
    名前こそ出てはないけど、私の好きな井上芳雄さんが出てくるエピソードもあって、何だかとても胸が熱くなった。
    いま私は東京から遠く離れた地方に住んでいて、観劇することもなくなり、かつての熱をすっかり忘れてしまっていたけれど、ああ、そうだこんなふうに劇場って、観劇するってものすごく特別でワクワクすることだったなあと思い出した。

    そういえば、帝劇の地下にあった東京會舘のお料理教室にも通っていた。日比谷のあの辺り、ほかの劇

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    2026年04月05日
  • 博士の愛した数式

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    数学に詳しくないけれど、数学って素敵だな、学び直してみたいなと思った。
    記憶喪失ってどんな感じなのだろうか?と想像してみたがわからない。
    主人公よりも、博士に一番身近にいた人が一番苦しかったのではないかと思う。

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    2026年04月05日