小川洋子のレビュー一覧

  • 博士の愛した数式

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    数学も好き、阪神も好きな私にはぴったりな本!
    小さい頃に映画館でみて難しかったけど、大人になって読めてよかった。

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    2026年01月19日
  • サイレントシンガー

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    沈黙を愛する人たちとともに育ったリリカは、やがて歌で多くの人や動物たちとのつながりを増やしていく。けれどその歌声は持ち主を問われない、聞く人や生き物たちの内側に積もっていく、かたちのないもの。むしろかたちがないからこそ、説得力を持ち、心に残りつづける。

    そんな歌をうたえる彼女はとても清らかだけれども、まるで音にあふれた現世とそれを受け入れられないものたちとの橋渡し役かのようでもあり、ずっと寂しい存在のようにも感じました。奉仕するような愛に満ちた彼女そのものが、作者の描く世界を体現する美しさのみで構成されていて、ひとのかたちとしての集大成かのようにも思えました。

    絡みあったふたつがひとつにな

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    2026年01月18日
  • 博士の愛した数式

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    解説や考察を読んで、この本に秘められた魅力を感じることができた。

    最近はミステリーとかどんでん返しとか、そういった分かりやすい面白さがある小説を読んでいたので、純文学を楽しむにはもう少し時間をかけて本を読み解く必要があるのだと感じた。

    読み返してみると、たくさんの伏線があって、よくできた構成だと感心する。
    正直読み終えた直後の感動はそこまでだったけど、これは時間をおいて後から色々考えると、とんでもなく面白い小説だったのだということが分かった。第一回本屋大賞受賞というのは納得である。

    また違うタイミングで読みたいと思える小説だった。

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    2026年01月17日
  • 博士の愛した数式

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    音が聞こえてくる小説だと思った

    ひとつひとつの所作が丁寧に丹念に描かれていて
    リズムがそこにはあると感じた

    無駄がないことも美しさ

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    2026年01月17日
  • 博士の愛した数式

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    博士と家政婦とルートの、家族とも友達ともまた違う温かい関係性がとても良かった!
    登場人物全員良い人だった。
    数学の美しさがちょっとわかったような、、、全然理解できてないような、、、

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    2026年01月14日
  • 沈黙博物館

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    ネタバレ

    「今日は何日だ?三月三十日か。野ウサギの受死日じゃないか。いかん、私としたことがうっかりしておった。野ウサギの関節付きもも肉を食べねばならん日じゃった。日も暮れてきた。私はもう行く」p16

    という序盤の台詞に、なんだその意味の分からない日は!?なんだこの婆さんは!?と笑った。

    それはもう窃盗じゃないか、というやり方をしてでも収集してきた形見の数々。誰かが死ぬ事に登録番号をつけて増えていく。

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    2026年01月14日
  • ミーナの行進

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    大きな事件が起こるわけでもなくただひとりの生活を物語にした小説。
    ゆっくりとした時間のなかでの追体験は読んでいて心地よい作品でした。

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    2026年01月14日
  • からだの美

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    ハードル選手がハードルを飛び越える瞬間に見せる足裏、石川佳純さんのボールを見つめる視線、羽生善治さんが駒を指す中指、等。
    筆者により、思いがけない身体の美しさが浮かび上がる随筆です。

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    2026年01月13日
  • 海

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    するすると読めるけれど、小川洋子独特のひんやりとした感触、奇妙で意地らしく温かい視線、現実から少しだけずれた、しかし不思議と安らぐ読後感。それと、この短編集は少し気軽でユーモラスな話も入っていて愛らしい。
    やっぱり小川洋子は良いなと満たされた気持ちになりました。

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    2026年01月12日
  • 人質の朗読会

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    ネタバレ

    小川氏が書く物語は…物凄い不思議ですね。
    いつも思ってました。この方にしか生み出せない物語が、確かに存在する。そして深く刺さって読み手はそれを取り出さない。
    この物語の驚くべきところは、初手で語り部の人達が全員死ぬということ…その効果は絶大で、ひとりひとりの話をズンと重くのし掛かけて読んでしまう。
    大事にしないと、覚えておかないと。
    って、図らずとも慎重になる。
    させられた。

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    2026年01月11日
  • 琥珀のまたたき

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    魔犬に襲われると死んでしまうから、決して外には出ないように。
    そう母親に教えられ、箱庭の中だけで生きてきた三人の子どもたちの物語。

    オパール、琥珀、瑪瑙、そしてあの子。
    兄弟愛がなければ、発狂してもおかしくないような環境下で、皆が身体を寄せ合って、ひとつになって静かに生きていた。母親の歪さに気が付いたとしても、ここから出て行くとして、どこでどのように生きていけばいいのかその術を誰からも教えてもらえない子どもたちの無力さが、彼らをこの家に縛り付けていた。琥珀と瑪瑙は外の世界をあまりにも知らなかったから、家に居続けることが当たり前だっただろうが、オパールはきっとそうではなかった。だから、誰かが手

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    2026年01月09日
  • サイレントシンガー

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    あまりに静謐で無言で無限で、こうして感想を残すことすらノイズになってしまいそう。

    「アカシアの野辺」に住みたいかと言われれば悩む。
    人に入りすぎるのも入られすぎるのも嫌だけど、あそこまで無言と孤独を愛せるだろうか。

    「アカシアの野辺」の特徴から、衰退していくことは自明だったように思うが、少しずつ衰えていく共同体に暮らすことも「完全な不完全」を体現しているのだろう。

    声を使って会話することのない野辺に住む男たちでも、一人一人が決まった木に思いを伝えることがある。
    この小説では口から声を出さないことと、歌うことに焦点を当てているが、「聴くこと、聞き上手」な野辺の男たちにも作中触れられている。

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    2026年01月09日
  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

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    『アンネの日記』は歴史の授業で習ったりと存在は知っていましたが内容までは全く知りませんでした。最初の入り口として分かりやすそうな本書を手に取りました。
    10代とは思えない、大人も舌を巻く文章力や表現力、何より人生の価値観がありありと溢れている内容だと言うことがわかりました。
    好きな言葉は本書のp105に出てくる、
    「じっさい自分でも不思議なのは、わたしがいまだに、理想のすべてを捨て去ってはいないという事実です。(中略)いまでも信じているからです―たとえいやなことばかりでも、人間の本性はやっぱり善なのだということを。」
    というアンネの言葉です。差別的な扱いを受け、学校にも通いたくても通えない、隠

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    2026年01月12日
  • 薬指の標本

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    独特な世界観で、とても引き込まれた。
    現実なのか夢なのか。
    ありそうでありえない絶妙なバランスで描かれた作品だと思いました。

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    2026年01月05日
  • 海

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    とても短いものから中篇に近い作品まで収めた、少し体温が低いような、逆に微熱があるような短編集。
    時折ユーモラスに、たまにエロティックですらあるのは、どこかほんの少しだけ終わりの意識/死の匂いがあるからだろうか。

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    2026年01月04日
  • サイレントシンガー

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    小川洋子さんらしい、静かな文章。
    読んでいて心が落ち着きます。
    本の中の世界がとても優しくて愛おしく、
    読み終えたとき、自然と涙が流れました。

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    2026年01月04日
  • サイレントシンガー

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    小川洋子さんの描く静かな世界。
    リリカは、“内気な人の会“と称する人達に囲まれて育った。彼らは言葉を話さず、指言葉で最低限の会話をする。
    言葉を尽くしても思いが伝わらずにもどかしいことがある。彼らが無言でも分かり合えて、思いが伝わる様子に心温まった。
    時折描かれる少しグロテスクな描写や、悲しい出来事も、この静かで優しい世界に溶け込んでしまうようだった。
    小川洋子さんの小説にはいつも生きづらさを抱えているような人が登場するが、読み終えた後は、自分は自分のままでいいのだと思える。

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    2026年01月02日
  • ミーナの行進

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    主人公の朋子が、ある事情によって、芦屋の富豪でもある、伯父・伯母のお屋敷に、1年間同居することになった。お屋敷には、朋子より1歳年下の体の弱いミーナと、伯父の母親(おばあさま)、家事を手伝う米田さんと小林さんが住んでいた。ミーナには、スイスの寄宿学校に留学をしている兄がいて、彼も朋子がお屋敷にいる間に帰省をしてくる。そして、お屋敷にはコビトカバのポチ子が住んでいて、体の弱いミーナを乗せて、小学校までの道のりを送り迎えしていた。
    物語は、そのような家族と偶然に1年間住むことになった朋子の視線で、その間のあれやこれやを描写したものだ。
    正直、芦屋での1年間の描写は、少し退屈なものだった。が、ミーナ

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    2026年01月02日
  • 人質の朗読会

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    ネタバレ

    多くの人が持っているちょっとした記憶に刻まれた出来事を、ちょっとした工夫で語られる話。それを人質たちが語る。それを立て篭もり犯人を囲む警察が盗聴するというシチュエーションがより人質たちの思いを際立たせる。僕だったら、何を語るだろうという思いを抱いた。そして、僕の行動・行為が相手を涙させたであろうことに思いが至った。きっと、とても楽しかったことではなく、心の奥に刺さったトゲのような出来事なんだとう。

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    2026年01月01日
  • サイレントシンガー

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    なんだろう不思議な物語
    大人の童話のような感じ
    沈黙の人達が住む土地で育ったリリカ
    母親が死に 祖母に引き取られ
    沈黙の人達の保健室で老介護人に
    世話され指で挨拶することを覚える

    自然と一体となり歌うことを覚え
    祖母も自然との関わり方を教えた
    自然と自分が一体化する
    そこで歌う自然とともに

    最後は死者の話相手になる人形の池で
    死んでしまう
    それはそろそろ昔のように歌えないと
    リリカが感じ始めた頃だった

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    2025年12月31日