小川洋子のレビュー一覧

  • 妊娠カレンダー

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    姉の妊娠に対する妹の日記。
    あとがきにもあったけど、ヒトのお腹にヒトが入ってるってSFぽさがあるなぁと思った。

    染色体異常を起こすと言われる防腐剤を含んだグレープフルーツのジャムを作り食べさせた妹。
    喜んで食べていた神経質な姉。
    きっと妹は、生まれてきた子がちょっと平均より身長が低いとか、そういう異常ではない事でも染色体異常だと思い、やっぱり効果はあったんだ…と思うだろう。
    きっと姉は、妹が防腐剤を“妊婦”である自分に食べさせていたと知った時、心を病むだろう。


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    2025年04月04日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    タイトルに惹かれて購入したけど、お二人の対談でこんなに心温まるとは、、人生に正解を求められる世の中だけどそんなことないと改めて。生きるのがしんどい時や、「こう生きなきゃ」と縛られる人に読んでほしい。答えは書かれてないから、自分に問いかけながら読み進めていくのが◎肩の力を抜くヒントになります。他者との関わりの中で人生(物語)は変わるし、人生=物語って言葉が大好きです。

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    2025年04月02日
  • 耳に棲むもの

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    補聴器の販売員をする主人公。
    その人生の時系列を遡っていく5篇。
    この作品も小川洋子の密やかでどこか不穏な世界観が発揮されていて良かった。

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    2025年03月30日
  • 遠慮深いうたた寝

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    エッセイ集。

    私には見えないもの聞こえないものを、小川洋子さんが見て聞いて書いてくださるのだな。

    ……なぜだかそう思って安心した。

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    2025年03月23日
  • 妊娠カレンダー

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    夕暮れの給食室と雨のプールが1番好きだった
    どの作品もはっきりしたラストは描かれず、文学的な表現で締めくくられる
    私には難しくて、なぜそのようなことを表現したのか、はてな
    ただ、1Q84のときのような不完全燃焼感、筆者への苛立ちはない
    それは作品全体の雰囲気のためなのかな
    柔らかく霧がかった、温かいようでどこかじめっぽさがある、雨の水彩画みたいな雰囲気だから、最後のもやもやも作品の一部として受け入れられた
    結末をはっきり知りたい!という焦燥感がない
    不思議と満足感がある
    これが小川洋子の作品なのかな
    角田光代のクリアな世界とは全然違う

    最初は馴染めなかったけど、3作品読み終わった頃にはその世

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    2025年03月22日
  • 遠慮深いうたた寝

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    もう誰にも必要とされないものが、なぜこんなにも美しいのか不思議だった。(本文より)

    石を積み上げるようにコツコツと書く作業をするという著者は、いつものように誰にも思いつかないような表現力で、世界の神秘に目を輝かせる少女の眼差しで世界をみせてくれている。

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    2025年03月18日
  • 琥珀のまたたき

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    小川洋子さんの世界観、想像力、感性はとても素敵だと思います
    独特の世界の中に生きる人々の、世の中に影響されていない価値観や心の豊かさに触れることによって気持ちが楽になるというか、自由になるというか
    騒がしい世の中ではなかなか気づけないことに触れられる気がします

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    2025年03月18日
  • 沈黙博物館

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    ネタバレ

    雪がしんしんと降り積もると世界が沈黙したみたいに感じるよなあと思った。
    「小川洋子氏の作品は音がないのだ」なんていう評価を読んだことがあるけれど、この作品では沈黙が静けさが静寂が何度もこんこんと表現されていて、ざわついて苦しい私の現実から目を背けるのにぴったりだった。「音がない」という評価については、そんなことないよと思う。小川洋子作品の特徴である"静謐さ"を「音がない」と表現するのはちょっと省略しすぎだと思う。
    兄さんに手紙が届かないという部分で、「ああ、この人は生きているお兄さんとは違う沈黙の、死の世界に行ってしまったんだ」と気づいた。小川洋子さんの本では、「届かない手

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    2025年03月08日
  • 耳に棲むもの

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    なんという言葉のチョイス
    小川洋子は魔法使いだ

    補聴器販売員をしていた父
    彼の人生を遡るような短編集

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    2025年03月04日
  • 耳に棲むもの

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    VRアニメ作品の内容と絡めた内容となっており、1章を先に読んでみたもののそこまでピンとこず、ネット検索してPVとあらすじを読むと腑に落ちた。
    他の方のレビューでも、VR作品を見た後に内容を補完するような短編集であるらしく、PVだけでも読む前に見るのと見ないのとでは、世界観への入り方が変わりそうだ。
    小説単体でも著者らしい独特の雰囲気は味わえる。しかし、映像を見た後の方が確実に面白いだろう。

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    2025年03月01日
  • 耳に棲むもの

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    短編連作。現実感溢れるけど、ダーク寄りファンタジー。どれも少し気持ち悪くズレてます。キーは耳。132ページと短く、あっという間に読めるので、この気持ち悪くズレた空間にお越しください。文章は美しく響くようです。切り取って入試の問題に使えそうな内容だな~って思いながら読みました。
    エログロないものの、これを読んで面白い!と思う小学生はまれだと思うので、高校生くらいからが向いてます。中学校以上向け。

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    2025年02月17日
  • 耳に棲むもの

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    VR作品と本書の両方を楽しむと彼の人生の全体像が見えてすっきりします。
    VRの公式のあらすじだけでもぜひ読んで欲しい。

    小川洋子らしさ全開の洗練された短編集だったと
    思う。忘れられたもの、閉じ込められたものに
    手を差し伸べたやさしい小説だった。
    自分にとって大事なものをここ最近は書き続けていると本人もどこかで言っていたのがよく分かる。
    「琥珀のまたたき」「密やかな結晶」あたりと似た何かを感じたが、それ以上に主人公が小川洋子そのものである気がして、読んでいて満たされていくのを感じた。

    編によっては好みが分かれるのは理解できる。
    「今日は小鳥の日」は、共感はできない世界の1エピソードという受け

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    2025年02月03日
  • 凍りついた香り

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    ネタバレ

    結論とか答えみたいなものはこの物語の中に明確に描かれておらず、すでに亡くなった人の足跡を辿る道のりは奇妙さと焦燥感があるのだけど、不思議と満足感を味わえる。

    自分から傷つきに行ったり泥を被ることで、受ける傷の深さを想定の範囲内で済ませようとする人の繊細さ、優しさ、弱さ、強さを考えてしまう。

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    2025年01月31日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    久しぶりに読んだ小川洋子さんの著書。
    8つの短編。

    それぞれの物語の主人公たちは、ひっそりと偏った内面の世界を持ち、他と分かち合うことは決してない。その孤独は不幸というよりも、本人にしか見えない調和を守るためにある。

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    2025年01月29日
  • 完璧な病室

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    学生の頃に冷めない紅茶を読んだのが小川洋子さんの読み初め。具体的に何が、ということがうまくつかめないながらも心に残って好きな小説でした。今回30年ぶりの再読でまた同じ感想を抱き、小説の素晴らしさとともに、相変わらず言葉にできない自分を感じました。

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    2025年01月29日
  • 琥珀のまたたき

    ネタバレ 購入済み

    すごく凄惨な事件でありながら、作中の人物に負の感情がほとんど存在しないように表現されており、清らかさがあった。

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    2025年01月23日
  • ボタンちゃん

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    娘と一緒に読みました。
    娘の赤ちゃん時代の子育てを思い出し、アンナちゃんと娘を重ね合わせて、こんなに大きくなったんやな〜と、改めて感じられました。
    娘も「ガラガラ持ってたな〜」と、赤ちゃんグッズを懐かしんでいました。(もう、家にはないけどね)笑

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    2025年01月16日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    幼少期の自分が救われるような心温まる短編集。そこに存在することや言葉ではない部分で「大丈夫だよ」を伝えてくれる存在。そういうものが人生には必要。

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    2025年01月13日
  • 刺繍する少女

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    ネタバレ

    10編の短編集

    心がどうしようもない状態の時の私にとって特効薬、小川洋子さんの作品

    溜めておいたもの(特効薬なのであえて積んでいる)を手に取りました。読み終わってもまだ落ち着かないけれどこれがなかったら私の心はどうしようもないままはず

    解説にも書かれているとおり、狂気や死の物語なのに読めばその静謐さにどこか心落ち着いて惹かれるのは童話のように読めるからでしょうか、グリム童話も内容は残酷ですし…

    刺繍する少女
    こんな風に消えてなくなってしまいたいときもあるかな…

    森の奥で燃えるもの
    耳の中の奥が気になってしまうお話

    ケーキのかけら
    書かれた当時ならこんなアルバイト(物品整理)もあった

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    2025年01月10日
  • 小箱

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    亡くなった子どもたちをいつまでも悼み、慈しみ続ける人々の日常の物語。

    ひたすら奇妙な話だ。ただし、魔法や不思議な生き物が登場するわけではない。何らかの理由で、ほとんどの子どもが亡くなった世界で、大人たちが亡き子どもたちを悼み続ける。

    彼らの日常は、その大部分が儀式的な、亡き子どもたちを偲ぶイベントごとで埋め尽くされている。生きるための仕事に関する描写はほとんどなく、なぜこれほど多くの子どもが亡くなったのかについても、最後まで一切語られない。その一方で、謎めいたイベントやその準備については、病的なほどに細やかに描かれている。そのため、この奇妙な世界が妙にリアリティを持ち、読者に独特の空気感を

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    2025年01月07日