小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夕暮れの給食室と雨のプールが1番好きだった
どの作品もはっきりしたラストは描かれず、文学的な表現で締めくくられる
私には難しくて、なぜそのようなことを表現したのか、はてな
ただ、1Q84のときのような不完全燃焼感、筆者への苛立ちはない
それは作品全体の雰囲気のためなのかな
柔らかく霧がかった、温かいようでどこかじめっぽさがある、雨の水彩画みたいな雰囲気だから、最後のもやもやも作品の一部として受け入れられた
結末をはっきり知りたい!という焦燥感がない
不思議と満足感がある
これが小川洋子の作品なのかな
角田光代のクリアな世界とは全然違う
最初は馴染めなかったけど、3作品読み終わった頃にはその世 -
Posted by ブクログ
ネタバレ雪がしんしんと降り積もると世界が沈黙したみたいに感じるよなあと思った。
「小川洋子氏の作品は音がないのだ」なんていう評価を読んだことがあるけれど、この作品では沈黙が静けさが静寂が何度もこんこんと表現されていて、ざわついて苦しい私の現実から目を背けるのにぴったりだった。「音がない」という評価については、そんなことないよと思う。小川洋子作品の特徴である"静謐さ"を「音がない」と表現するのはちょっと省略しすぎだと思う。
兄さんに手紙が届かないという部分で、「ああ、この人は生きているお兄さんとは違う沈黙の、死の世界に行ってしまったんだ」と気づいた。小川洋子さんの本では、「届かない手 -
Posted by ブクログ
VR作品と本書の両方を楽しむと彼の人生の全体像が見えてすっきりします。
VRの公式のあらすじだけでもぜひ読んで欲しい。
小川洋子らしさ全開の洗練された短編集だったと
思う。忘れられたもの、閉じ込められたものに
手を差し伸べたやさしい小説だった。
自分にとって大事なものをここ最近は書き続けていると本人もどこかで言っていたのがよく分かる。
「琥珀のまたたき」「密やかな結晶」あたりと似た何かを感じたが、それ以上に主人公が小川洋子そのものである気がして、読んでいて満たされていくのを感じた。
編によっては好みが分かれるのは理解できる。
「今日は小鳥の日」は、共感はできない世界の1エピソードという受け -
Posted by ブクログ
ネタバレ10編の短編集
心がどうしようもない状態の時の私にとって特効薬、小川洋子さんの作品
溜めておいたもの(特効薬なのであえて積んでいる)を手に取りました。読み終わってもまだ落ち着かないけれどこれがなかったら私の心はどうしようもないままはず
解説にも書かれているとおり、狂気や死の物語なのに読めばその静謐さにどこか心落ち着いて惹かれるのは童話のように読めるからでしょうか、グリム童話も内容は残酷ですし…
刺繍する少女
こんな風に消えてなくなってしまいたいときもあるかな…
森の奥で燃えるもの
耳の中の奥が気になってしまうお話
ケーキのかけら
書かれた当時ならこんなアルバイト(物品整理)もあった -
Posted by ブクログ
亡くなった子どもたちをいつまでも悼み、慈しみ続ける人々の日常の物語。
ひたすら奇妙な話だ。ただし、魔法や不思議な生き物が登場するわけではない。何らかの理由で、ほとんどの子どもが亡くなった世界で、大人たちが亡き子どもたちを悼み続ける。
彼らの日常は、その大部分が儀式的な、亡き子どもたちを偲ぶイベントごとで埋め尽くされている。生きるための仕事に関する描写はほとんどなく、なぜこれほど多くの子どもが亡くなったのかについても、最後まで一切語られない。その一方で、謎めいたイベントやその準備については、病的なほどに細やかに描かれている。そのため、この奇妙な世界が妙にリアリティを持ち、読者に独特の空気感を