小川洋子のレビュー一覧
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小川洋子さんが新聞に月一連載していたエッセイを一冊にまとめた本
表紙にもいるラブラドールのラブとのお話が印象的な一冊です
・本の模様替え
一度読んだ本でも中身をきちんと覚えていないことはもちろん、何なら内容を改変して覚えてしまっていることもあるよね、というお話
『走れメロス』のストーリーを180度反対に覚えていたお話がおもしろかった。
・キャベツ共有の和
家庭菜園を始めた小川さんが作物につく虫やナメクジを観察して気づいたことを書かれたお話
自分のことを思い返すと子供の頃は虫が平気だったのに、大きくなるにつれて苦手になり、最近また平気になりつつある。じっくりと虫たちの動きを観察する余裕が自分 -
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「物語」は今年少し強めに関心を持ってみようかなと考えているテーマの一つ。まずは導入ということでこちらの本から。何の気なしに手に取りましたが河合隼雄さんの最後の対談本で、しかも途中で終わってしまっていたものだったのですね。『ブラフマンの埋葬』を題材にした会話はぜひ読んでみたかったので残念ですね。
物語というものが持つポジティブなパワーについては既に学んでいたり実感している部分もあるのでそういう意味では心理師としての河合さんのいう物語の効用についてはまぁそうだよね、という感じで、むしろ小川さんの物語ることに対しての使命感のような感覚や創作についての感覚が面白かった。今後探っていきたいのはむしろ物語 -
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沈黙を愛する人たちとともに育ったリリカは、やがて歌で多くの人や動物たちとのつながりを増やしていく。けれどその歌声は持ち主を問われない、聞く人や生き物たちの内側に積もっていく、かたちのないもの。むしろかたちがないからこそ、説得力を持ち、心に残りつづける。
そんな歌をうたえる彼女はとても清らかだけれども、まるで音にあふれた現世とそれを受け入れられないものたちとの橋渡し役かのようでもあり、ずっと寂しい存在のようにも感じました。奉仕するような愛に満ちた彼女そのものが、作者の描く世界を体現する美しさのみで構成されていて、ひとのかたちとしての集大成かのようにも思えました。
絡みあったふたつがひとつにな