小川洋子のレビュー一覧

  • 最果てアーケード

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    良かった。こういう、連作短編集も良い。全てのエピソードに愛があって、柔らかく暖かかった。表現も美しくて素敵だった。

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    2025年09月05日
  • ブラフマンの埋葬

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    あらゆる種類の芸術家が集う〈創作者の家〉。その管理人である〈僕〉と、肉球と水かきを持つ謎の小動物〈ブラフマン〉との、ひと夏の邂逅そして別れを描く。南仏を思わせる架空の村を舞台に、物語は〈僕〉の抑制のきいた一人称で、水彩画で描かれた大人の絵日記のように淡々と静かに進んでゆく。

    正体不明ながらも愛くるしいブラフマンと、〈僕〉の心の交流が物語の主成分となっている。しかし、これを心温まるハートフルストーリーと呼ぶのは少し違うように思われる。物語の始めから終わりまで繰り返し現れるのは、取り繕いようのない死の気配だからだ。古代墓地、石棺、埋葬人、碑文彫刻師、身寄りなく死んだ老人の所有していた家族写真、そ

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    2025年09月03日
  • 琥珀のまたたき

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    壁の中はとても密かで静かな世界。壁の外の記憶が残っているオパール。何も知らない無邪気な瑪瑙。琥珀はいつの間にか、皆がバラバラにならないように行動していたのかもしれない。

    歪で恐ろしいのに美しくて穏やか。小川洋子さんの作品の魅力。大森静佳さんの解説も素晴らしい。

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    2025年08月31日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    書店で目について読んでみました。暖かくほろりとした物語でした。チェスにはまるで知識はありませんが興味が湧きました。さてどうしたものかなぁと。

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    2025年08月30日
  • 小箱

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    子を亡くす悲しみとは。結婚式と歌をもって解き放たれるのか。

    悲しみを抱き、生き延びるのはどこまでも待ち、よい耳を持たなければならない。

    最後のバリトンさんの歌の場面は圧巻だった。

    小川洋子さんの長編の中でも本作は一番沈痛かも知れない。

    ここの子どもたちはみな不慮の死なのか。集団で虐殺された影も感じる。

    そこで言葉を残したバリトンさんの恋人の手紙はまるでアンネの日記のようだ。

    コーネルの小箱も物語世界について、これ以上の喩えはないのではないか。

    <メモ>
    ・なぜ産院は爆破され、元・産院となるのか。
    ・死を忘れたことの象徴が博物館の廃館。
    ・博物館ケースの再利用は、生の展示物化。

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    2025年08月27日
  • 約束された移動

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    誰のどんな役割もすべて等しく神聖である気がした。ときどき常識から逸れることがあっても、大きな問題ではないような気もしてくる。すばらしくうつくしい、上品な雰囲気。うっとり。

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    2025年08月25日
  • 遠慮深いうたた寝

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    本を読まない人が増えて、本屋がどんどんつぶれ、何分以内に読める!というのが売り文句になってしまった今の時代だけど、やっぱり本を好きでいいんだ、本の力を信じていいんだと思わせてくれる心強い一冊。

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    2025年08月25日
  • 掌に眠る舞台

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    「舞台」をテーマとした短編集

    見てくれている、存在を望んでいる人がいるから
    そこに役者が存在している

    と感じた話でした。

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    2025年08月25日
  • NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか

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    自分の置かれた状況がどうにもならない時に、文章や言葉にすることで、思わぬ気付きや救われることがあるのだと思いました。
    アンネの感性の豊かさに敬服です。

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    2025年08月24日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    「かわいそうなもの」と「仮名の作家」が狂おしいほど好き。
    混沌とした静かな世界のなかで、ほんのりとした切なさがとても好きです。ほの暗い雰囲気で普通はないようなことが起こっていても、どこかに妙な現実味があって…
    何度でも読み返したい

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    2025年08月23日
  • ミーナの行進

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    小さい頃、友達の別荘で数日間過ごしたことを思い出した。
    あの頃に経験したすべての物事は、今となっても色褪せず大切な記憶。
    普段何気なく過ごしてる日常も、将来見返したときに、かけがえのない宝物にきっとなると思うので、日々を大切に過ごそうと思いました。

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    2025年08月20日
  • ブラフマンの埋葬

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    ファンタジーとリアルの合間 すごい薄い本で短いストーリーなのだけど、犬の描写が犬らしく可愛げで、犬っていいな、癒される存在だな、と思った。主人公の青年はなんか不思議な仕事をしている不思議な存在って感じ。ファンタジー感もあるし、現実感もあるけど、ふわっとしたストーリーだった。

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    2026年03月14日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    サクッと読める幻想小説。テーマを述べるとすれば個人的には「喪失」なのかなと思います。仄暗い世界で生きている人々に耳を傾ける登場人物。
    だけれどもその喪失から得た感情はとてもリアルな内容だと思いました

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    2025年08月14日
  • 人質の朗読会

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    8人の方の朗読会の話を聴かせてもらった。みんな日々の生活を粛々と送られている情景が目に浮かんだ。ただ一番印象に残ったのは、8人全ての人が犯人が仕掛けたダイナマイトで亡くなったという事である。それぞれの朗読を聴いた後、一人一人の人となりが分かった後なので何とも空虚で悲しい気持ちになった。

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    2025年08月12日
  • 薬指の標本

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    そんな昔の本だとは知らずに購入して読破。
    でもやはり世界観はレトロが好きだなあ。

    表題【薬指の標本】、全然そんなこと言ってないのに、なんかグロかった。
    そして何故か男性の声が脳内つだけんで再生される笑

    いやでも本当になんだったの?
    オカルト好きとしては文字つだけん(仮名)は妖怪だったのかとオモウンダ?
    人間か妖怪化した怪人Aの亜種みたいな。
    もしくは若い女しか食わない鬼? 血〇術?

    タイプライターだっけ?読んだの実はちょっと前で細かいところ忘れちゃったんだけど、あのシーンなんだったの?
    一緒に探してよ。

    決定的に何かが起こるとかではなく、じわじわ攻めてくるというか、侵食してくるというか

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    2025年08月10日
  • ブラフマンの埋葬

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    読後感はいい。
    静かな文章を楽しませてもらった。
    ブラフマン、かわいい、愛らしかった。
    この独特の世界観に魅入らされた。

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    2025年08月10日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    読みながら、第六感(?)みたいな、普段とは別の、心の深いところにある感覚がゆっくり目を覚ますような感じがしました。「黙っていられるかどうか」という章が特に印象に残っています。誰かにに寄り添うこと、心を通い合わせることは、シンプルでいて、でもとても繊細で、分かりにくい、「あわい」ということ。簡単ではない。それを本当に分かっているお二人だと思いました。

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    2025年08月09日
  • 貴婦人Aの蘇生 新装版

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    小川洋子さんの作品に出てくる「私」を中心に話が進められるが、個人的に一番主人公っぽいのは「オハラではないか?」と思った
    小川洋子作品で出てくる人物としてとても珍しい人物像だなと思いました。この人の視点で物語を読むと全く違う話ができあがりそうと思いながら読んでいました。

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    2025年08月05日
  • ホテル・アイリス

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    流れるような文体と100年後には童話になっているのではとすら思う小川洋子先生しか知らなかった私は、心を射止められてしまった。

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    2025年08月03日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    最後の方までなかなか読書スピードが上がらず、読者の感受性が試される作品だと思った。自分は感受性が鈍い方と認識しているが、最後の急展開には引き込まれてページをめくる手が止まらなかった。
    また何年後かに読み直したくなる作品だと思う。その時の感じ方も違いも楽しめると思う

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    2025年08月02日