小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初小川洋子さん。奇妙でユーモラスな人たちのお話がどれも面白かった。夢の中の世界みたい。短編集は時間かかるものが多いけどこの作品は数時間で一気読みした。
「曲芸と野球」
スポーツの話は中々入り込めないから心配したけど、僕と曲芸師の不思議な絆が面白くて引き込まれた。最後の方でなんだか怪しくなってきて。最後は幻覚なのか…?
「教授宅の留守番」
まず舞台設定が面白い。部屋の中にどんどんお祝いの花が届いて埋もれてその中でお腹いっぱい食べ物を食べまくる。
「イービーのかなわぬ望み」
このお話とても好き。人間椅子を思い出す雰囲気。イービーが上手に半分にした小さなデザートを食べさせてくれる。私の淡い恋心 -
Posted by ブクログ
夕暮れの給食室と雨のプールが1番好きだった
どの作品もはっきりしたラストは描かれず、文学的な表現で締めくくられる
私には難しくて、なぜそのようなことを表現したのか、はてな
ただ、1Q84のときのような不完全燃焼感、筆者への苛立ちはない
それは作品全体の雰囲気のためなのかな
柔らかく霧がかった、温かいようでどこかじめっぽさがある、雨の水彩画みたいな雰囲気だから、最後のもやもやも作品の一部として受け入れられた
結末をはっきり知りたい!という焦燥感がない
不思議と満足感がある
これが小川洋子の作品なのかな
角田光代のクリアな世界とは全然違う
最初は馴染めなかったけど、3作品読み終わった頃にはその世 -
Posted by ブクログ
ネタバレ雪がしんしんと降り積もると世界が沈黙したみたいに感じるよなあと思った。
「小川洋子氏の作品は音がないのだ」なんていう評価を読んだことがあるけれど、この作品では沈黙が静けさが静寂が何度もこんこんと表現されていて、ざわついて苦しい私の現実から目を背けるのにぴったりだった。「音がない」という評価については、そんなことないよと思う。小川洋子作品の特徴である"静謐さ"を「音がない」と表現するのはちょっと省略しすぎだと思う。
兄さんに手紙が届かないという部分で、「ああ、この人は生きているお兄さんとは違う沈黙の、死の世界に行ってしまったんだ」と気づいた。小川洋子さんの本では、「届かない手