小川洋子のレビュー一覧

  • 密やかな結晶 新装版

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    全てを語らないラストに想像力が膨らまされた

    集団的に何かを一つずつ失っていくという表現はファンタジーの中のものでフィクションではあるけど、
    そう遠くない未来に、歳をとった自分がこの小説にあるように、一つずつ何かを忘れて認識できなくなる日が来るのかもしれないと思った

    優しいおじいさんが大好きになった

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    2026年03月23日
  • 密やかな結晶 新装版

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    ネタバレ

    文章が美しい
    主人公が、書いている小説の男と同じ立場になってしまっていってるのでは…と思えて怖かった 
    R氏は、妻や子供のことは気にならなかったのだろうか。。

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    2026年03月23日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    対談形式で、読みやすかった。
    前に読んだ「物語の役割」と重なる内容もあって
    小川さんにとっての小説を書く意味を、再確認できた。
    河合隼雄さんは、次の対談をする前に亡くなってしまったようでとても残念。カウンセリングと作家に共通することがいろいろあって面白かった。箱庭療法に興味を持った。言葉で表現する小説と、言葉では伝えられないことを箱庭を通して表現するというのは正反対だなあ。自分の心の伝え方はいろいろあるんだ、と知ることができた。

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    2026年03月22日
  • 博士の愛した数式

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    初めはどうやって記憶がほとんどできない博士と話が展開されるんだろうと思っていたが、展開が多くありとても良かった。また再読したい。

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    2026年03月21日
  • 博士の愛した数式

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    ネタバレ

    文章と物語の運びが丁寧で読みやすい。
    内容もほっこりして心あたたまるお話!
    数学も野球も全然興味ないけど楽しんで読めた。
    ルートが素直ですごく可愛い。
    ただ、ハートフルな内容だが…家政婦の主人公が公私混同し博士に世話を焼きまくっているけれど、結局それはどうしてなの?
    っていうのは少し思っていた。
    博士が子ども好きで、ルートをとにかく可愛がったから主人公もルートも彼を信頼できたっていうことかな…。
    博士を野球の試合に連れてったり、一緒にパーティーを開いたり、江夏の野球カードをめちゃくちゃ探しまわったり。
    フィクションだからもちろん有りなんだろうけど、そこまで主人公とルートが彼に惹かれる決定的な理

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    2026年03月19日
  • 遠慮深いうたた寝

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    さまざまな媒体に寄稿したエッセイをまとめた贅沢な一冊。
    河出書房新社はいつも良い仕事をする。
    感謝。

    文学、風景、趣味などに対する視点が独特で惹き込まれる。

    高梁川の夕日。
    フランスの子どもたちへの漢字の説明。
    幸せな気持ちを共有できる。

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    2026年03月19日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    ネタバレ

     人と人の思わぬ交流を描いた短編集。
     最初の「曲芸と野球」は無茶な練習を繰り返す曲芸師のお姉さんとヒットの打てない少年が他の人なら気にしないような合図でお互いを励まし合うという話だった。心温まる人生の妙味を味わえるような個人的には好きな短編で、この短編集はこういう方向性の物語が多いのかなって思っていたが、以降「パラソルチョコレート」を除き、全てがファンタジーの作品であったため拍子抜けした(「ラ・ヴェール嬢の秘密」はどちらかと言えばファンタジーではないが)。
     「曲芸と野球」以外では「パラソルチョコレート」が好きだった。シッターに預けられた二人の姉弟が毎週カフェに連れて行かれるのだが、シッター

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    2026年03月19日
  • サイレントシンガー

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    まさに著者の小説世界観がいかんなく発揮された作品。まるで陽当たりのよい部屋をレース越しに眺めている、そんな雰囲気を最初から最後まで貫き通した一冊だ。唯一名前が明示されている主人公と、その生の一筋に触れたり交わったりする登場人物達のなんと儚げなことか。自己の存在を主張することが称揚される今日、その対極にあるかのような主人の生きざまをどのように受け止めるべきか、一寸悩んでしまう。主人公がそれと意識せず”声”を使って人々の援けになっていたこととと、彼女の”生”が外界に一切引き摺られなかったことがとても心に残る不思議な一作だ。

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    2026年03月18日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    チェス自動人形となってチェスを指す少年のお話。
    絵本を読んでるような気分になった。

    総婦長さんを北斗の拳に出てくる「デカいババア」に脳内変換して読んでた。

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    2026年03月18日
  • 薬指の標本

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    ネタバレ

    薬指の標本。わたしは、工場での事故で薬指の先を
    失くし、偶然見かけた標本室で事務員をすることに。
    標本技術師の弟子丸はどんなものでも標本にできる。
    きのこ、文鳥の骨、楽譜の音、少女の頬の火傷跡まで。
    弟子丸から革靴をプレゼントしてもらった辺りから、
    怖さを感じ始めた。古い靴を握り潰したり、浴槽の底を
    歩かせたり、硬いタイルに寝転んで抱き合ったり、狂気を感じた。一番恐怖だったのは、活字板を運ぶわたしを
    転ばせて、散らばった活字を朝まで1人で拾わせた場面。「君は一晩中、僕のために働いたんだ」
    「二人で朝を迎えたのね」
    なぜだかわたしも嬉しそうにしている。
    靴磨きおじさんとの会話、「彼とはどうしても

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    2026年03月18日
  • ことり

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    久々に本というメディアでしか体現できない物語を読みました。日常の生活の中で、一瞬で通り過ぎてしまいそうなことに目線を合わせて、丁寧に紡いでいったものがたりでした。
    他の作品も追ってみます。

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    2026年03月16日
  • 博士の愛した数式

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    温かい、けれどとても切なくなった。数式の意味をもっと理解できればもっと博士の思いをそのまま感じ取れると思うから、あと数回は読みたい。

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    2026年03月15日
  • 遠慮深いうたた寝

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    陶器に絵付けしたような表紙が合っている。

    日々の生活で心が乱れそうになっていたけれど、
    この本があって、落ち着けた。

    エッセイだけど、小説家の思考に触れられる、小説の源泉みたいなものも感じた。
    日常や、自分の感情をもっと、丁寧に扱おうと思えた作品。

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    2026年03月15日
  • 凍りついた香り

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    恋人の突然の死をきっかけに、彼が遺した香りの記憶を手がかりに過去をたどっていく物語。調香師だった彼の人生を追うほど、愛していたはずの相手の知らない面が静かに浮かび上がる。香りという目に見えない感覚を軸に、人の記憶や孤独が丁寧に描かれているのが印象的で、他者を完全には理解できない距離の切なさが胸に残った。

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    2026年03月14日
  • 続 遠慮深いうたた寝

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    小川洋子さんの目で見た世界、感じた事はありふれた出来事すら特別な物語みたいで心が躍る。そして私もこんなふうに言葉にできたら、毎日生まれたてで新鮮で、ハッピーだなと思わずにはいられない。

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    2026年03月12日
  • サイレントシンガー

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    現実の世界があまりにもうるさく汚いので、このような静かで美しい世界に入り込める時間は本当に幸せだった。静かに心落ち着けたい時には、また読みたいと思った。
    少し矛盾するが、山の有料道路が私の中で芦有道路にしか思えず、そうなると"アカシアの野辺"もあのあたりにあることになり、私には全く静かな別世界ではなくなるので困った。
    料金係さんとの恋も素敵だったのに、転勤の話からグッと現実感が増してきて辛かった。

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    2026年03月12日
  • 世にも美しい数学入門

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    もともと数学好きだしなんかかっこいいから読んでみた。
    知識乏しくても調べながらなんとか読めた。
    対話形式だから読みやすいし説明も分かりやすい。
    今の時代、効率とか合理的とかも大事だけど、人は感動して生きててよかったって思えるらしい。そのための文学であり数学であり芸術であるとのこと。
    たしかに美しいなと思った。

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    2026年03月12日
  • 妊娠カレンダー

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    ネタバレ

    3編とも静かだけど少し不穏な物語で好みだった。
    「妊娠カレンダー」
    グレープフルーツの皮に農薬が付着していることを意識しながら妊娠中の姉ためにグレープフルーツのジャムをせっせと作る妹。神経質な姉に対する嫌悪感な気もするけど、ただ農薬が付着しているんだろうという事実だけを見つめている感じがした。
    「ドミトリイ」
    まさか先生が黒幕⁉︎と思っけど違った。浮世離れした寮が魅力的。手足が不自由な先生の動きの描写が細かくてすごかった。
    「夕暮れの給食室と雨のプール」
    電報っていいなぁと思った。「誰でも一度は、集団の中に自分をうまく溶け込ませるための、ある種の通過儀礼を経験すると思うけど、僕はたまたまそれに

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    2026年03月12日
  • 劇場という名の星座

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    ネタバレ

    一発目の「ほたるさん」からこれはいいですねえとなる、連作短編。
    国立劇場の周囲の人々のお話。
    小川洋子の賛美節が非常に光っている。無菌的な表現と仄かな明かりを美しく丁寧に表現することにかけて非常に長けている作家さんという印象で、本作では無菌的な表現よりも血の通った温かい表現が多かった。言い換えれば、やさしさ。

    というか、出版ペース早くないすか??ありがたい

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    2026年03月10日
  • 密やかな結晶 新装版

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    どんどん記憶を失っていき人々と失わない人びとの話。
    静かで綺麗な物語だった。
    とにかく、一文一文の言葉がとても綺麗。
    そしてメッセージ性も強いと思った。
    読んでよかったが、買おうとは思わない本。

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    2026年03月10日